関東

【縦走】大菩薩嶺から秀麗富岳十二景(牛奥ノ雁ヶ腹摺山・小金沢山を巡る)

山域山名:大菩薩連嶺:大菩薩嶺2056m・熊沢山1978m・小金沢山2014.4m・牛奥ノ鴈ヶ原摺山1990m・黒岳1987.6m

目  的:百名山、紅葉山行

期  日:2021年10月18日(月)

参加者 :谷口

行動記録:

10/17深谷21:00~0:30(雁坂トンネル使用)

10/18(行動8:50)

上日川峠(5:00)→丸川峠登山口(6:10)→丸川峠[丸川荘](7:20)→大菩薩嶺(8:30/8:40)→雷岩(8:45)→賽ノ河原(9:00)→大菩薩峠(9:10)→熊沢山→熊沢山(9:30)→小金沢山(10:15)→牛奥ノ鴈ヶ腹摺山(10:40)→黒岳(11:30)→湯の沢峠(11:20/11:35)→→湯の沢峠登山口(12:10)→やまと天目温泉(14:00)

 

山行記録:

10/17(日)〈曇り〉

深谷市を22:00に出発する。雁坂トンネルを抜け、大菩薩嶺初鹿野線を上がっていく、名前の通りやはり鹿が2頭、そして狸らしき動物が1頭に会いながら0:30時着、道を登るとガスで真っ白何も見えない状態、1時就寝

10/18(月)〈曇り→晴れ→ガス〉

朝4時に目を覚まし?4時に出発なのにッ!まっ!一人なので、でもバスの時間、やまと天目温泉が15時だった。急いで?用意をし5時に出発。周りはまだ暗いしガスも発生している、足元に気をつけながら丸川峠を目指す。流石、百名山踏み跡はしっかりしている。何箇所か崩れた所はあったが安全な?道のり。千石茶屋に到着する。千石茶屋は当たり前だがやってない。到着時には、もう朝日が昇りあかるくなってきた。ここからはアルファルト歩きになる。アスファルトに出るとお地蔵さんがほっかむりをして迎えてくれる。かわいいお地蔵さんだ。アスファルトを歩き、丸川峠分岐駐車場に到着する。15台ほど停められるようだ。みそぎ沢に沿って林道を登る。ここでガスが発生し始める。ブナ林の尾根道を進む紅葉には、まだ早かったようだが、ガスが発生し、その間から入る陽の光も美しい。

丸川荘の手前の笹原の広場で朝日を浴びながら進んで行く美しい眺めだ。丸川荘を過ぎ少し進んだ所で、本日初の富士山を見れる事が出来た。雲海の上に浮かぶ富士はとても美しく綺麗に見える。ここから紅葉が少しづつ見れるようになる。モミジ、カエデと上の方だけだが色づいてこれも2色紅葉と言えば良いか陽の光が赤い葉を抜けとても美しい。大菩薩嶺までは、苔の生えた緑の道で進んで行く所々のモミジの紅葉も美しい。大菩薩嶺で休憩し牛奥ノ鴈ヶ原を目指す。

雷岩に出るとここからは、美しい富士山を見ながら山道を歩く事が出来る。何十枚も写真を撮りながら進むと、すぐに賽ノ河原に到着する。ここには避難小屋もある。少し進むと大菩薩峠に到着。ここには、山小屋、介山荘がある。バッチや飲み物Tシャツの販売、食事もできトイレもある。休憩を済ませ天狗棚に向かうと笹原が広がり富士も見る事が出来る。狼平を過ぎ小金沢山(秀麗富嶽12景)に到着するここからの富士山は山頂に雲がかかってしまい少し残念な富士山に。同じく牛奥ノ鴈ヶ原(秀麗富嶽12景)でも雲がかかってしまっている。牛奥ノ鴈ヶ腹からここまでの道は踏み跡は、人の足跡は無く、鹿の足跡しか見えない。川胡桃沢ノ頭では、ササ原が広がるが、ここからは、ガスが発生してしまった。黒岳からは紅葉の針葉樹林帯が広がる。陽の光を通しモミジ、ナナカマドが赤く、カエデ、ブナが黄色く美しく光る。白谷ノ丸からの富士も、雲に隠れてしまっている。とても残念だ。だが雲海が広がりとても美しい景色が広がる。ここからは少し東に道があり展望が良い場所に行けるようだ。本日は、寝坊と富士が見えない為、省略、油ノ沢峠に到着するがガスで何も見えない。ガスで展望も無いようなので大蔵高丸も諦め本日は下山。湯ノ沢峠避難小屋に到着、避難小屋の近くにはトイレもあり駐車場もある。下に水場もあるが沸かした方が良いかもしれない。今回は、水を汲むのは中止した。しかし、見に行くとぬかるみにはまり、靴がくるぶしまで泥だらけ、行くときは注意が必要。湯ノ沢峠登山口まではとても荒廃して道はかなり荒れている。沢沿いを進むのだが、かなり荒れているのでピンクリボンを頼りに降るがかなり道が崩れているので注意が必要。沢を何度も横切り渡ることを繰り返しながら進んで行く。沢に落ちそうになりながら石の上を飛んだりしながら進まなければならない。湯ノ沢峠登山口手前よりアスファルト歩きになる。そこからは長い長いアスファルト歩き、1時間以上も歩かなければならない。途中、竜王宮という神社にお参りし、少し行くとやまと天目温泉に到着する。大蔵高丸を辞めたりしたので1時間以上バスの時間まである。着替えて車で降りるときに温泉と思っていたがやまと天目温泉につかることにする。靴の泥を落とし温泉につかる。温泉は、高アルカリ泉で温度は、ぬるめだが、ジャグジー、露天、サウナも付いていて料金は¥500と良心的、ゆっくりと温泉につかり温泉センターのお姉さんに時間を間違えられながら楽しい時間を過ごせました。15:00ジャストにバスが到着。えッ?大型バス?夜中登った時かなり道細かったけど・・・反対車線からの車も何とかかわし、乗客も自分一人の為、バスの運転手さんと「すごいですね」「しびれますよ」などと話しながら上日川に峠に到着。上日川は峠には、30人ぐらいの行列が、運転手さんに別れを告げて着替えて帰路に着く。帰り道は、かなり寒くもっと着込めば良かった。

今回の山行は、バスの時間もあったのに寝坊をしてしまった為、時間の余裕が持てなかった。モミジ、カエデ、ブナの紅葉も見れとても登りやすい山道で風景を色々と見て回れる素晴らしい山でした。紅葉には、少し早い感じでした。もう少しでカラマツも黄色ずいてもっと美しくなるかも知れない。

大菩薩嶺と秀麗富嶽12景を2ヶ所回ったが富士山が途中から見えなくなり残念なとこともあったがまた次回、天気の良い時に富士を見ながら登ろうと思う。                                                  

                            谷口記

【ピークハント】都県境 蕎麦粒山

蕎麦粒山

=二つの長い尾根で登る蕎麦粒山=

<おすすめ50ルート踏査>

山域山名:都県境 蕎麦粒山1472m 有馬山稜 

期日:2021年10月16日 

参加者:L橋本 木村 黒澤 浅見 名倉

行動記録:川本5:00=自家用車=浦山大日堂登山口6:30-仙元尾根経由蕎麦粒山10:35/11:00-オハヤシの頭11:45-有馬峠12:50-林道(通行止中)-大日堂登山口15:55=自家用車=川本17:40

<天気 曇り>今回の山行は埼玉労山お薦め50ルートの踏査を兼ねての山行だ。二つの尾根の登り下りで、標高差1000mほどだが、距離があり歩く時間は長い。早めの時間に川本を出て、秩父の浦山ダムの奥の谷を進み、獅子舞で有名な大日堂の駐車場に着く。駐車は数台できる。トイレがあり、バスの運行もある。赤い欄干の橋を渡り沢の対岸にある大日堂の前を通り、道標を確認し、杉林の急登を登り始める。曇り、杉林で暗い。落葉があるが、左右に曲がり、階段もあるので危険というほどではない。標高差200mほどを登り、送電線鉄塔のある尾根に出る。周囲は切り開かれているので見晴らしは効く。そこから道の傾斜は緩くなり、雑木林もでてきて幾分明るくなる場所もある。標高850mほどの尾根からは、大株のアセビの群生もあり、時期には白い花が咲くだろうと想像する。二つ目三つ目の鉄塔脇を通過する。その後、道は尾根の東側を進む。杉林で危険はないが、一部泥斜面で滑りやすい場所もある。道は右に曲がり1167mピークの尾根に出る。尾根に大楢がある。直径1m近い大木だ。まだ紅葉になってはいない。この後の道は広葉樹の自然林で高い山の雰囲気だ。途中、東側に尾根から続く大崖崩れがある。仙元峠手前に急登があり、ぬれ落葉、濡れた泥で滑りやすく、慎重に登る。仙元峠に着き一息入れる。小さい石の祠、峠の由来を書いた看板がある。ここを通過して蕎麦粒山に向かう。道に枯れ木あり、椎茸が生えているのでいただく。小さなアップダウンの林を抜けると1472mの蕎麦粒山に着いた。山頂は幾つかの岩が出ている。広くはないが、ここから防火帯で尾根の樹木が刈りはらわれており天気は曇りのままだが視界が広がる。やや風もあり、白いガスが尾根を越えるのが見える。先行の登山者1名。ここで昼食をとる。

  

  

上左:大日堂上の急登 下左:大楢 上右:アセビ群落 下右:仙元峠間近 

休憩の後、都県境の急坂の尾根を日向沢ノ峰に向かう。埼玉側から見る蕎麦粒山は蕎麦粒の角のような山頂で、山頂直下に急登があるのが分かる。このルートには樹木を伐採した幅20mほど防火帯があり、草地となっている。草は茶色になっていたが、春、夏には花が咲いているだろう。切り株にきのこ(ナメコ)が生えていた。緩い傾斜、周りが広葉樹の明るい道で、落ち葉の香りを楽しみながら歩く。道標のあるオハヤシノ頭に着き、ここを東北に曲がり、有馬山稜に入る。広葉樹の尾根で晴れれば良いが、ガスが立ち込めてきた。道標が幾つかあり確認しつつ有馬山方面に進む。鉄塔下を通過する。晴れればこの付近から、二つのダム(浦山ダム、有馬ダム)が望める。林道が東側近くにある場所を通過後、少し登る。仁田山1214mのピークを通過し、下り、林道もある有馬峠に着いた。

  

  

  

上左:蕎麦粒からの下り 上右:ナメコ

中左:オハヤシの頭分岐 中右:ガスが濃くなる

下左:有馬峠南のピーク仁田山

 ガスも濃くなり、天気や有馬山稜ルートを歩く時間等を考え、今回林道を歩いて大日堂に下りることにした。林道は通行止めで、崖崩れがあるが、歩いて通過はできると判断した。予想どおり、広河原谷から有馬峠までの林道は5か所ほど、崩落し、道路上への土砂崩れがあり、復旧はかなり難しい状況だ。林道の周りは広葉樹で珍しいイイギリ(南天桐)やブドウに似たマツブサがあった。3時間かかったが、無事に大日堂に着くことができた。

 有馬山稜からの蕎麦粒山登山については、鳥首峠からのルート、名栗側林道からのルートを再度踏査したい。

 

上左:イイギリ(南天桐)が赤い実をつけている 上右:林道は数か所で崩落、2019年豪雨によるものか。

 

【ハイキング】 谷川岳(天神尾根)

山  域:谷川岳(群馬県)
登山形態:無雪期一般登山
目  的:紅葉と展望を楽しむ
期  日:2021年10月9日(土)
参 加 者:CL木村、SL高橋(仁)、黒澤、斉藤、横尾


行動記録:道の駅かわもと5:30=谷川岳RWP7:20=天神平8:00/8:10→熊穴沢避難小屋9:05→天狗の留り場9:50→肩の小屋10:40→谷川岳トマの耳10:55→肩の小屋11:05/11:45→熊穴沢避難小屋12:50/13:10→天神平14:05=谷川岳RWP14:30=道の駅かわもと17:00
 
 「晴れていればさぞ見事な紅葉だっただろう」と景色を想像しながらの山行だった。谷川岳には何度も登ったことがあるが、紅葉の時期は初めてだったので、あいにくの小雨模様で想像していたような一面の紅葉を見ることができなかったのは残念だった。
 前日の予報では、日中霧がかかるが、午前中稜線で少しは晴れ間が期待できそうだった。しかし、関越道を水上ICに近づくにつれ雲が厚くなり、ICを降りてからは雨が降りだす始末。途中は渋滞もなく、予定より早く谷川岳ロープウェイ到着。
 ロープウェイに乗り込み天神平へ。途中、中腹辺りが紅葉していたが、上の方は雲に隠れて見えない。天神平に到着したが案の定小雨模様で、早速雨具を着て行動開始。事前の情報では天神平より上では紅葉真っ盛りとのことだったが、周囲は霧に包まれ、谷川岳どころか天神峠へ向かうリフトも途中までしか見えない状態だった。こんな天候でも少人数から20人位の団体までいくつものパーティーが行き交っている。途中、赤く染まったナナカマド、黄色く色づいたブナ、ミズナラなどの広葉樹、イロハカエデの紅葉が目に飛び込んでくる。さらに進むと木々の間から霧に煙る西黒尾根の斜面の紅葉がうっすら見える。日光に照らされてキラキラ輝く紅葉もきれいだが、霧でしっとり濡れた紅葉もまた趣がある。


 熊穴沢避難小屋から先は岩場が連続した急登が始まる。ただでさえ滑りやすい谷川岳特有の蛇紋岩が、雨で濡れて更に滑りやすくなっているので、注意深く一歩一歩足場を確認しながら登っていく。森林限界を越えて風と雨が強くなってきた。尾根道なので晴れていれば斜面の紅葉や周囲の山々の眺望が楽しめただろうが、この霧では10m先もよく見えない。鎖やロープが付けられた岩場をいくつも過ぎ、天狗の留り場の大岩に到着。ここから先は一面草紅葉の広い斜面の中を登っていくことになるが、やはりここも目の前しか見渡せない。霧の中の木段をしばらく登ると、いきなり肩の小屋が目の前に現れた。


 小屋の前にザックをデポして、取りあえずトマの耳に向かった。熊笹の中の登山道を空身で快調に進むと、霧の中に人だかりが見えた。トマの耳で記念撮影をする人達の列だった。こんな悪天候でも谷川岳の人気の高さが分かる。霧に包まれ山頂からの眺望は全く期待できないので、我々も列に並んで記念撮影して、早々に肩の小屋へ引き返した。
 これまでの谷川岳では、今回のような雨の日もあれば、雲一つない好天もあった。眩い紅葉を期待して、また来年来よう。(横尾記)

【ハイキング】陣見山尾根歩き

陣見山尾根歩き

=おすすめ50ルート踏査その2=

山域山名:秩父陣見山(531m)尾根 

期日:2021年9月23日 

参加者:L橋本 大嶋 木村 相澤 名倉

行動記録 秩父鉄道波久礼駅8:05-築坂峠9:10-虎ケ岡城址9:25/40-大槻峠10:00-陣見山11:00/11:20-榎峠12:10-雨乞山12:55/13:30-間瀬峠13:45-樋口駅14:45

<天気 曇り>

埼玉労山50ルートの踏査を兼ねた2回目の山行である。1回目は3月前の6月23日に行った。同じコースで季節による樹木、草花等の変化を知ろうと設定した。波久礼駅に集合し、出発。民家の脇を抜け、寄居簡保センターに向って車道を登り、その手前で登山道に入る。登山口からは尾根上を歩く。何日か前に激しい雷雨があり、登山道を水が流れた跡がある。尾根を境に右側は杉、檜の人工林で西側は雑木林だが雑木林は少し、薄茶かかった葉もあり6月よりも明るく葉が少なくなっているようだ。この時期なのでキノコもちらほら生えている。春には咲いていたツツジも花がないと本当に地味な灌木にしか見えない。それだけ、植物にとって花は目立つ-これは昆虫に受粉させるためのだが-ことが大切だということだろう。虎カ岡城址の手前には急傾斜の丸棒階段があり息を切らし登る。道端には余り目立たない花のカシワバハグマ、コウボウキ、オクモミジハグマが咲いている。虎ケ岡城址まで登り休憩。切り開かれた東側に関東平野、本庄市付近を見ることができる。6月に実っていた赤い木イチゴの木は目立たない。さらに尾根を登る。この付近は人工林だが、林床にはシダ、笹、蔓性の植物が多い。適度に光が入り鹿の食害がなく茂っている様子だ。センボンヤリも蕾を付けている。林道から入った場所にはアザミが紫の花を咲かせていた。

 

 

上1:ヨメナの仲間 上2:オクモミジバハグマ 上3:アザミ 下:陣見山山頂間近

陣見山の頂上に着き、写真を撮る。ここから、方向を西に変え尾根を進む。この尾根は雑木林が多く、明るい。松やリョウブもあり樹種は変化に富む。アップダウンはあるが、数十mなのでそれほど苦労はないが距離はある。尾根は荒川、秩父鉄道、国道140号に沿っているので列車の音などが聞こえ、裏山に登っていると感じる。3つほど低いピークを越え、登山道から榎峠に出る。林道の峠であるが、なだらかで、車道の北側に40mほどツリフネソウの群落があったので、その花に期待していた。今回、草刈りがされており、多くはなかったが赤紫の花を見ることができた。里山の花だがきれいだ。さらに、パラグライダーの離着陸場のある雨乞山に続く林道に出たり入ったりする登山道を進む。送電線鉄塔の下にはススキが穂を出しており、秋の風情だ。一歩きでパラグライダーの離陸場の雨乞山に着いた。パラグライダーの離着陸をしており、その関係の方も山頂で休んでいた。休憩、昼食にする。風も適度にあり、パラグライダーが高度を上げながら上空を飛んでいる。下の荒川、140号国道、対岸道路などがよく見える。

 

 

 

上1:陣見山山頂 上2:ツリフネソウ 上3:ツリフネソウ 下:雨乞山山頂

休んだ後、樋口駅を目指して下りる。山頂から数百m進み、右に曲がる。車道の間瀬峠に出て、そこから林道に入り、植林の多い森の中を進み、140号国道に出る。今回、140号の南の道を通り、荒川の景色を観察した。大岩が河原に出ており、薄緑の片岩で、長瀞の岩畳と同様の変成岩だ。そこから直ぐ近くの樋口駅に着き今回の山行を終えた。

【沢登り】ワレイワ沢

ワレイワ沢沢登り記録

山  域  奥秩父・大血川水系西沢ワレイワ沢

山行形態  初級沢登り 

日  程    2021年8月28日(土)

参 加 者  浅見、新井浩、駒崎(計3名)

アルバム

行動記録  川本5:00=国道140号=大血川林道・西沢ゲート7:20~タカノス谷出合入渓8:10~石楠花沢出合8:30~芋ノ木ドッケ分岐15:10/16:00~前白岩の肩17:00~お清平17:20~林道18:45~西沢ゲート20:10=川本22:00

 

 国道140号から左に分かれる大血川林道は道幅が広く走りやすい舗装道路である。観光釣場の先で大血川は西沢と東沢に分かれる。林道も分岐するが西沢に沿って直進する。分岐から1kmの地点で通行止めとなり、少し手前に駐車。釣人の車も駐車してある。「釣れないよ」と帰り支度をする男性に沢を登ると伝えると「そんな所まで行くの」と驚いていた。沢登りに入る人は少ないようだ。歩き始めて500mほどのところで道幅の半分ほどが落石で塞がれている。おかげで予定より1km手前から歩くことになった。林道が大陽寺に向けてヘアピンカーブで登っていくところからは、沢沿いの未舗装路を歩く、タカノス谷出合までに水道橋が3つほどありそのための点検路になっているようだ。タカノス谷を右に分けハーネスをつけて本流に入渓。20分ほどで石楠花沢を左に分ける。タカノス谷は前白岩山に石楠花沢は長沢山に突き上げる。ワレイワ沢は西沢の本流で三峯神社から雲取山の登山道上の芋ノ木ドッケ分岐に突き上げる沢である。

 

 シャワークライミングが楽しめる小滝が多く、カツラやカエデの森が美しい。8mほどの滝がいくつかあるが左右から容易に巻ける。標高1000mを超えると奥秩父らしいコケの美しい谷となる。標高1400mから1700mが急な登りで一部水流がなくなる。コケに覆われた枯れ滝を右から巻くところが崩れやすい斜面だったのでロープを出した。1700mを超えると傾斜が緩み水流が復活する。1800mで伏流となりダケカンバの疎林を登っていくと看板が見えてきた。芋ノ木ドッケ分岐(1881m)到着15:10。予定より3時間以上遅れてしまった。トレランのグループが休んでいた。沢を登ってきた我々に驚いていたが、サンダルを履いたいでたちにこちらも驚く。

 

 遡行終了の安心感、充実感はあったが、この時点で下山が日没後になることは確定的となった。靴を履き替えて16:00に出発。白岩山にはわずかな登りである。天候は高曇りで雷雨の心配はないが、西に見えるはずの和名倉山は雲の中である。白岩避難小屋は倒壊寸前だった。前白岩の肩から急坂を下るとお清平に出る。霧藻ヶ峰に登らずに東側の巻き道から大陽寺への下山路を目指す。森の中の巻き道は薄暗い。ヘッドライトをつけてピンクテープを見失わないように歩く。霧藻ヶ峰から下山路と合流すると10分ほどで林道に出る。18:45日没後25分、真っ暗になる直前に舗装道路に出ることができた。下山路は何度か林道と交差しながら直線的に下っている。時間がかかるが林道歩きの方が安全だろうと、6.5kmをひたすら歩いた。通行止めのため車が通ることはないが、50mほど前に落石の音がして肝を冷やす。下山が遅れることを連絡したくて携帯電話の電波状況を何度か確認したが、朝からずっと圏外である。林道からは大陽寺に明かりがついているのが見えた。約1時間半の林道歩きで20:10車に到着した。10分ほど車を走らせると携帯が通じるようになり下山報告をすることができた。GPSの記録では遡行の距離6.5km、高度差1200m、時間は7時間54分。下山の歩行距離は10.6km、時間は4時間10分であった。

 

 リーダーの反省点としては、ガイドブックや「ヤマレコ」などの情報を元に計画を立てたが、自分たちとのスピードの差をあまり考慮しなかったことがある。以前このくらいのルートをこのくらいの時間で登ったという感覚よりも現在の自分は確実に遅くなっているだろう。メンバー構成や天候、水量などによっても行動スピードは変わる。これらのことを客観的に考慮して余裕のある計画を立てるように心懸けたい。

(浅見記)