関東

【その他】きのこ木の実山行

赤城山 きのこ木の実山行

=大沼、小沼周辺の紅葉を愛で、きのこや木の実を楽しむ=

 

 

     サルナシ収穫             マスタケの大株

山域山名:群馬県赤城山

目的:きのこ、木の実等を観察、採集し、山や植物、自然を理解し親しむ

期日:2022年10月12日

参加者: L橋本 黒澤 栗原 新井勇

行動記録:熊谷7:30=上武道路=赤城キャンプ場9:45-大沼北側周遊道-覚満渕東端11:20-大沼南側周遊道-大沼キャンプ場12:45/13:30=小沼駐車場14:00-小沼一周-15:00=熊谷17:20

<天気曇>毎年秩父周辺の里山で実施してきた「きのこ木の実山行」は今年、群馬県赤城山の大沼、小沼周辺に計画した。

 上武道路が前橋市まで開通し、高速道路を利用しなくても赤城山へのアクセスがよくなった。だが、平日のため前橋市に入ると通勤ラッシュにかかったが、渋滞を避けながら走り、赤城山キャンプ場に予定よりも早く着いた。曇りだが風は無く、大沼の湖面は静かだ。ワカサギ釣りのボートが10艘以上静かに釣り糸を垂れている。秋めいた周辺の森、山が湖面に写っている。大沼は火口原にできた湖で標高が1350mあり、周辺には里山より高い標高の草木が生えている。また、赤城山は全山火山なので、酸性の土壌を好む植物も多い。

 準備後、ルートを確認し、樹木、草、きのこ、ドングリ等を見ながら歩き始める。今回は、「歩く」よりも「観る」「触る」などを中心にする。湖の近くに遊歩道があり、落ち着いて歩ける。

落葉が道に積もっている。ヤツデのような葉は大木のハリギリだ。葉の裏が銀色のグミもある。大木のミズナラが何本もあるが湖畔なので明るい。落葉から森の香がする。キノコもいくつか出ている。余り大きくないツツジの類の木は赤く紅葉している。丸い来年の花芽を付け、5枚の葉を付けているのでヤシオツツジだろう。他にミツバツツジもある。モミジの仲間の木が結構な大木で紅葉している。ヤマモミジ、ウリハダカエデ、イタヤカエデ、ミネカエデ、ハウチワカエデなどだ。鋸歯の形だけでは判別しきれない。朽ち木にキノコが生えていたり、どんぐりが落ちていたりするので見たり拾ったりする。木の実を拾うというのは、食べられないと分かっていても、充実感がある。ミズナラの立った朽ち木に白い塊がついている。棒で落とし、帰宅して図鑑で同定するとサンゴハリタケだった。赤城神社で小休憩する。観光客がちらほらいる。湖岸には鯉が群れている。やや草原があり、赤い実が目立つ。マムシグサの類だ。大洞の集落付近車道を通り、覚満渕に向かう。駒ケ岳登山口があり、付近に観光バスが数台停まっている。高校生のハイキングだ。関東ふれあいの道の看板があり、コースを案内している。他、赤い実のツルウメモドキやツリバナ、ズミなどもある。湖岸には、アザミ、ワラビ、アズマウツギもある。

  

      大沼北岸歩道を歩く           リンドウの花が鮮やか

 覚満渕入口周辺は平坦でダケカンバ、ミズナラなどが茂っている。林床には野菊の類、リンドウなどが咲いている。歩道を進むとミズナラの小さな洞にドングリが並べて入れてある。誰

(どの動物)が入れたのか気になった。渕の水面が望める周辺は丈の余り高くない草原でススキも穂を出している。レンゲツツジがちらほら。また、マユミの木が何本もあり、赤い実をたくさんつけている。一周して帰ろうと歩いていくと木道修理中でやや遠回し、渕の南側に行き美しい草モミジを愛でる。北側の山も色づき始めている。渕は深く無く水底も見えるが魚や水生昆虫などは見えない。

 車道を歩き、大沼の南側を通過する。ミズナラのドングリが沢山落ちている。「ミズナラの路」の案内板から、湖岸に進む。確かにミズナラの大木があり下は笹原だ。ミズナラの朽ち木にオレンジ色のキノコが生えている。「すごい」と笹をかき分け近づき観察する。端を少しいただく。図鑑で調べるとマスタケで若い時は食可とあるが、少し古いようだ。「マスタケ」でなく「マツタケ」ならと残念だ。湖岸をとことこ歩いて、元のキャンプ場に着く。道草をたくさん食い、4時間かかった。これが目的なのでこれでよかった。

 

 

上左:小沼湖岸 上右:自生マユミの実 下左:関東ふれあいの道がある 下右:サンゴハリタケ

 昼食後、10分ほど車で移動し、小沼駐車場から小沼一周に向かう。看板には爆裂火山湖とある。一般のハイキングの方も多い。大沼よりも小さいが周辺の森も色づき秋の静かな湖だ。ナナカマドの実が鮮やかだ。灌木のメギなどもある。湖の東岸は岩が多い路だ。次第に木が濃くなるが、ヤシオツツジの類で本数も多い。開花の時期にぜひ来てみたいと思った。湖の南に川が流れだすが水門が設置されていた。道の付近は落葉樹が生えているが林床にはキノコは生えていない。40分ほどで回ってしまった。

 駐車場からすぐの道端にサルナシの大株があり、実がたくさんなっていた。採果鋏もないので皆で蔓を引き寄せ実を収穫した。採りながら味見をすると、酸味と甘みの混じった味、濃厚な味だった。熟して強い香りのある実で口の中が満たされた。今回、食べられる木の実は少なくこれが唯一となった。最後に、お土産ができ満足のきのこ木の実山行となった。

(橋本記)

【クリーンハイク】鐘撞堂山

鐘撞堂山クリーンハイク

山域山名:鐘撞堂山(329.9m)

期日:2022年10月15日(土曜日)曇り

参加者:CL山口文江 SL 高橋仁、白根幸一、大嶋博、橋本義彦、 黒沢孝、木村哲也、須藤俊彦

行動記録

 寄居駅北口9:30-大正池10:00/10:15-鐘撞堂山11:00/11:15-羅漢山12:05/12:40-少林寺13.25/13:40-波久礼駅14:10

 

寄居駅北口に集合し、町を抜け、コスモスの咲く広い道をゴミを拾いながらのんびり歩き、大正池に着く。トイレ、東屋も設置されており、休憩する。歩き出して5分程すると鐘撞堂山直進の立て看板が右手にある。看板手前に地図にはないが右に登る道があり、高橋さん推薦に従いこの道を選択する。木々の間の道は直登気味であるが、歩行には全く問題がない。ただ風が抜けず蒸し暑い。周辺にはイノシシが食べ物探しをした跡が続き、山を下りるまでずっと続く事になる。この道はマイナーな為か余りゴミは落ちていない。やがて道は鐘撞堂山直下にでた。ゴミ清掃に感謝の声を聴きながら展望台に登る。曇りがち天候故遠望はきかないが、寄居の町ははっきり見える。山名の由来を実感するには北側の木々が邪魔している。しばらく休んだ後、円良田湖方面に下山開始。舗装された道を左に取るとほどなく少林寺への登山口がある。階段状の道を歩く途中にアナグマの巣と思われる穴がありやがて羅漢山頂に着く。ここには釈迦如来等数体の石像が草むらの中にたたずむ。東屋で昼食をとり、5分程西に歩き山頂にある神社にお参りする。神社名を記した多くの石碑があり、中には昭和17年建立の神格化した東郷、乃木の碑もあった。羅漢山に戻り天保年間に少林寺に寄進された五百羅漢の石仏が色々な表情をして並んでいる道を下る。亡くなった親しい人の面影を見出すことが出来るといわれているが痛んでいるのも多い。石仏が途切れると曹洞宗少林寺境内に着く。お参りしたのち、外にでて、ゴミの選別、計量を行った。結果ビン類2.0Kg、カン類1.1Kg,燃えるゴミ1.0Kgであった。ビン,カン類の多くは投げ捨てられており一部は回収できなかった。該ゴミ袋は自宅まで持ち帰り日常ゴミ回収ルートにのせ処理した。その後波久礼駅まで歩き、寄居駅で4人が下車、夫々の帰途についた。なおSUICAが使えるのを初めて知った。                                    (須藤俊記)

 

 

【その他】県境リレー登山(志賀坂峠ー土坂峠)

県境リレー登山 志賀坂峠⇒土坂峠

 埼玉県・群馬県 県境の長い尾根を歩く(県連の企画)

山域山名:埼玉・群馬県境尾根(志賀坂峠-土坂峠間) 父不見山等

期日:2022年10月2日

参加者: L橋本 黒澤 木村

父不見山(ててみえずやま)

 

行動記録: 

 土坂峠トンネル北口(黒澤車1台デポ、黒澤同乗)6:20=志賀坂峠トンネル北口6:50-1090mピーク7:50-二子山西岳ローソク岩分岐8:20-西岳岩稜下降点9:15-三ツ石山987m10:20-三岐山982m11:20/11:40-矢久峠12:20-坂丸峠13:05-父不見山14:15/14:25-杉ノ峠14:50大久保山15:15-土坂峠トンネル北口16:40=志賀坂峠に移動し橋本車回収17:15

 <天気晴れ>久々の登山日和となった。今回の県境リレー登山の志賀坂峠-土坂峠尾根は標高1000m前後で、13のピークがあり、そのピーク間には鞍部がある。その標高差は100m前後以下なので、それほどきつくはないと予想した。累積標高差は約800mで標高1000m位の山に登るほどのきつさだろう。ただ、志賀坂峠から坂丸峠間は登山地図には赤線の登山道でない。しかも県境は岩稜の二子山西岳を横切っている。この間が一番の難所だろうと考えた。今回のグループは岩に習熟していないので、西岳の岩壁を避けて歩くルートを考えた。

コースは志賀坂峠から登り、県境尾根を東に歩き土坂峠に下る。1台の車は土坂峠にデポし、志賀坂峠に乗り合わせて行き、そこから登ることにした。神流川の谷は深く、南側の尾根は急な山脈だ。志賀坂峠で支度をして、尾根まで20分ほど暗い杉林を登ると、尾根に出た。そこは雑木林で明るくなった。尾根を東に進むと送電線鉄塔になり、国道299号の谷が望め、谷が秩父盆地まで長くつながり、武甲山も見える。東に石灰岩岩稜の二子山が見え、そこにつながる尾根が見える。方向を北に、杉の暗い急登を登る。今回の一番の標高差だ。1090mの尾根まで登り一休みする。「登山禁止のお知らせ」の看板が落ちている。昔は二子山から叶山まで登山ができたのだと分かる。現在、叶山は石灰岩採掘で平らな白い平面が見える。方向を東北東に変え、二子山を目指す。雑木林になると明るくなり、やや黄色くなった木々もあり、秋を感じる。また、土坂峠まで、雑木林といえば、必ずといっていいほど山栗のイガが落ちていた。栗は山の動物たちの食料となっているようでほとんどない。遠いと思っていた二子山が近づく。坂本に下る分岐に続き、ローソク岩の分岐に至る。ここからは東の谷の樹木が伐採され景色がよく見える。県境リレー登山旗を手に、記念撮影をする。逆光で旗だけが明るい写真になってしまった。

西岳の西北の岩稜を回り込んで、その反対側の県境尾根に行くには、標高1050mの地点で水平に西北に進み、上と下の間の斜面を回り込んで反対側に抜け、三岐山の尾根を進むよう計画する。急登の杉林を水平に進む。至るところに鹿の踏み跡があり、それを利用する。300mほど進んで右を見ると高さ100mほどの石灰岩の白い大岩壁が立ちはだかる。上を見るが、岩壁は続いているように見える。地図を確認し、岩壁の上を見るが切れ目らしき場所は見えない。下の岩壁ではないかと思うが、岩壁の切れ目を探しているよりも一旦下って岩壁を回り込む方が安全と考え下り始める。泥の急登、灌木もなく転ばないようバランスを取り、ジグザグに下る。岩壁の端が見える場所までくると車道のガードレールのような物が見える。道は地図にはない。さらに近づくとやはり車道であり、ここに下りる。今、私たちは地図のどの地点にいるのか。この後、県境尾根にどう戻るか、3人で確認する。二子山の股峠に続く林道なら、県境を横切るはずだと、車道を進む。何回か左右にカーブが曲がり、最後は左側に曲がり、下っている。そこは987m三ツ石山の南西の谷だと分かる。このピークに続く斜面を登ることにした。急登で灌木なく、つかまる岩もない。転倒しないよう、斜面に蹴りを入れ、足場をしっかりして斜めに登っていく。そして、尾根の端に空が白く見え、斜度のなだらかな尾根に着き、一安心する。尾根を歩いて数分、987mの三ツ石山に着き、今回の山行の核心部、難所を通過できたことが分かり安堵した。後で反省するに、ローソク岩分岐を目印にしたが、実際は、その分岐はかなり手前に付け替えられていた。地形から回り込みの場所を正確に判断すべきだった。

上:道標が道の歴史を語る 中:ローソク岩分岐 下:奥秩父の幾重にも重なる山脈

さらに土坂峠を目指して進む。2つのピークを越える。尾根はなだらかで、コナラや、落葉松などの樹林だと明るく、杉、檜林では暗い。人工林も割合手入れはされているようだ。尾根でも林の中なので木が少ない所では、その間から秩父の山々や、神流川沿いの集落を望むことができた。矢久峠までは、踏み跡はほとんどない。

野生動物には頻繁に会う。鹿は群れで、時々ピーという甲高く鳴く。糞、足跡が多い。獣道もできている。猪は数頭で逃げていく。尾根の至る所で土が掘り返され、窪みがあり、寝た跡がある。

その後も尾根を歩き続ける。ピークには幾つか尾根が出ている。毎回、進むべき尾根を確認する。11時を過ぎて、標高982mピークに至る。ここでやや長い休憩をとる。登山地図には三岐山とある。神流川沿いの下の集落が望める。矢久峠手前では一般登山道は無いが、古道らしきえぐられた道があり、その昔、ここを道で使っていたと思われるが、何のためかは不明である。矢久峠で、車道を横切る。騒々しいバイク集団と遭遇する。そして、坂丸峠に至る。石の祠があり、昔の峠道らしい。坂丸峠で群馬県万場、埼玉県森戸の分岐となり、我々は父不見山方面に進む。ここからの道はしっかりしている。

この付近は杉の伐採作業中で、急に明るくなった。全体を通し、下草は少ない、ほとんどないが、大きな木が倒れて明るくなっている場所にはヒトリシズカ、シラヒゲソウなども生えている。笹、アセビ、サルナシ、マタタビ、アケビ、クズ、ツツジなどは無く林の下はがらんとしている。下草、灌木のほとんどない林で鹿やイノシシの食害ということか。

標高を上げて父不見山に到着。オートで記念写真を撮るが、前景に栗のイガばかりが写り、取り直す。

杉ノ峠まで下り、さらに土坂峠目指し、大久保山に登っていく。予想に反し、大久保山は岩山で最後の100mほどは左右切れてスリルのある道だった。この付近は灌木が生えていた。土坂峠目指し最後の部分を歩く。

峠直前には最後の難関があった。地図にはないが、急登で岩が剥きだしの斜面で、回り込んでやっと本来の尾根に戻ることができた。また土坂トンネル直前で1名の脚ツリがあり、服薬休憩となった。トンネルの上で、車道に下る道に入ったが車道に向かわない。地形図を見て下ると地図上にない車道になり、この道を下ると、デポしておいた車の駐車場に出ることができた。

ルートが無い場所や、岩場、急登等で苦労したが、無事に、ほぼ予定どおり土坂峠に着くことができた。7時発、16時30分着、9時間の埼玉県-群馬県境の長いコースを歩き切り充実した山行となった。

上:西岳岩稜を回り込む 中:カラマツ林も紅葉はまだ 下:広々した尾根が続く

 

【ハイキング】皿伏山と尾瀬沼全周

皿伏山と草もみじの尾瀬を巡る

山  域:群馬県 皿伏山305m、尾瀬沼
目  的:大清水から皿伏山往復して、尾瀬沼を周回する
山行形態:日帰り
期  日:2022年9月30日(金)

参      加:高橋仁(単独行)   

展望の無い皿伏山頂

行  程: (歩 7時間10分)
熊谷3:40=R17バイパス=沼田=大清水駐車場6:00/6:30=バス=一ノ瀬6:15/6:40➝三平峠7:32→三平下7:46➝南岸分岐8:08➝大清水平8:22/8:41→皿伏山9:27/9:35➝セン沢田代10:06➝皿伏山10:38➝大清水平11:10➝南岸分岐11:23→沼尻11:55/12:17➝長英新道12:46➝大江湿原13:55➝平野家墓所13:02➝長蔵小屋13:12/13:48➝三平下14:08➝三平峠14:20→一ノ瀬15:00=バス=大清水15:15=沼田=本庄=熊谷17:50

静かな佇まいの大清水平

郡馬県百名山で最後になった皿伏山と、尾瀬沼を全周巡ってきた。一ノ瀬から、滝の音が大きな沢道を登り始める。三平峠から尾瀬沼に下る。天気は上々で、碧い尾瀬沼がきれいだ。時計回りに湖畔を歩くと、樹林越しの尾瀬沼から朝霧が立ち上っている。なかなかの景色が見られた。

朝霧が立ち昇る尾瀬沼
南岸分岐から急坂を少し登れば、大清水平に出る。草紅葉の広がるこの湿原は、人の入らない「穴場」だ。草紅葉の向こうには燧ケ岳が存在感を主張するように構えている。倒木とぬかるみの多い道を、緩やかに登って行くうちに皿伏山に着いた。眺望も無いこの山がなぜ群馬の百名山に選定されたのか?(後でその訳が分かったが)

大清水平から燧ケ岳
先の白尾山まで行こうかと思ったが、尾瀬沼を周回したいなとも思い直して、途中のセン沢田代で引き返した。セン沢田代は樹林に囲まれ申し訳程度に草紅葉が見える程度。
南岸分岐まで戻って、沼尻に向かうと、平日とは言え尾瀬は尾瀬、結構行き交う人が増えてきた。沼には紅葉した羊草が広がり、よく見ると二羽のカモが羊草を食んでいる。

ヒツジ草を食べるカモ沼尻平から燧ケ岳山頂部団体ハイカーが賑やか
沼尻平からは燧ケ岳が草紅葉の上に大きく聳えて、山頂の俎嵓、柴安嵓、ミノブチ岳などのコブの様な岩峰が良くわかる。団体に占拠された休憩所の片隅で、昼食を取って、大江湿原、長蔵小屋へ向かう。大江湿原は今日のコース中最大の草紅葉が広がっている。木道を歩く多くのハイカーが蟻の行列の様に見える。寄り道をして平野家の墓所に立ち寄った。尾瀬沼と長蔵小屋を見わたす小高地には平野長蔵さんはじめ家族の墓が建っている。

大江湿原の丘にある平野家の墓所

尾瀬沼越しに見える皿伏山の山容は、その名の通りお皿を伏せたようにゆったりと広がり、なかなか存在感を漂わせているではないか。ほとんど登る人のいない山は、静かに歩き、じっくり眺めて改めていい山なのだ。

湖畔から皿伏山を遠望するビジターセンターで展示資料を見ていたら時間が迫り、大急ぎで一ノ瀬まで下り3時のバスに飛び乗った。(仁)

【その他】陣見山登山道整備(県連の活動)

陣見山登山道整備

私たちの使う登山道を安全に、歩きやすく・・・

山域山名:秩父 陣見山尾根 

期日:2022年9月7日 

参加者:L橋本 柴田

行動記録 秩父鉄道波久礼駅8:00-陣見山登山口から陣見山に至る2km区間倒木撤去作業8:15から10:00-陣見山登山口10:30

<天気曇り>天気予報では昼頃から雨の予報なので、それまでの活動と考え、行動を開始する。参加者2名なので、チェンソーを使わないで、手鋸での人力の作業を計画した。その分、道具の重量は少ない。直径40cm位の太い倒木があるので切れるか少し心配もある。作業道具として、手鋸(園芸作業用)、剪定鋏、ロープ、バールを準備し、手分けして持ち、登山口から入る。

 道の両側に篠が茂り、道を覆っている場所もあり、剪定鋏で切りながら進む。また、灌木もあり、道に出ているので鋸で切る。斜面を登って行くと、直径約40cmの倒木が登山道を遮っている。越せない、潜れないので登山道から外れて歩き、新しい踏み跡ができている。倒木と、その倒れ方、斜度などを見て、作業手順を考える。1か所を鋸で切り、ロープで引いて道から移動させる手順で撤去することにした。丸太の上側から鋸で切り始める。丸太の周りは腐ってぼそぼそで芯の部分が20cmほど固い。切っていくが腐っている部分が濡れていて、鋸が動きにくい。それでも、2人で交代して少しずつ切り進む。出てきたおが屑を嗅ぐと松のにおいがする。15分位切って揺らいできた。バールで叩くとずれた。ロープを使い2人で引くと折れた部分も外れ、そのまま引いて道の下に移動させた。残った部分もさらにロープで引いて、道の下に移動させた。道が歩けるようになり、すっきりした。

 

 

上左:太い倒木が道を塞ぐ 上右:撤去して道が歩けるようになった

下左:手鋸で頑張る 下右:撤去してすっきりしました 

さらに、陣見山方面に進み、倒木を撤去する。古くなって芯になっている倒木、最近折れて道をふさいでいる倒木などがある。事故にも注意しながら労少なく、安全な方法で、登山道から倒木を撤去し、歩きやすくした。美里町の表示のある標柱まで進み、休憩後、下山した。風無く、湿気あり、気温高く相当に汗をかいた。

 登山中は、立ち止まって倒木を片付けることはできないが、登山道整備のための登山なのでしっかり作業ができた。また、登山をする者と、整備をする者の両者の気持ちを味わうことができた。倒木のないすっきりした道を通るとき、傍らに倒木が片付けられていたら、その作業をした方は、登山者の安全な、楽しい登山を願って作業をしていたと想像することができた。太い倒木も撤去でき、登山道整備の充実感と達成感を味わうことができた。  

 

 

上左:撤去前 上右:撤去後 下左:撤去前 下右:撤去後