'2002 山スキーの記録

安達太良 ニセコ 西吾妻 八甲田

 


   

強風吹き荒れた安達太良山山スキー報告

期 日:2002年3月9日(土)〜10日(日)<会山行>
参加者:CL宮田 SL青木 中野、豊島、須藤、駒崎、大山、安藤

 暖冬の影響で‘今年の冬山はどこか物足らない’と思っていたが、今回の安達太良山は、気温は高かったものの本来の冬山の姿を見せてくれた。

3/9 晴、ただし風強し
 熊谷(5:45)=あだたらスキー場(8:45)=ゴンドラ駅1345m(9:55)→頂上直下1650m(11:30)
 →安達太良山頂(12:00着12:10発)→頂上直下1650m(13:10発)→峰ノ辻(13:30/13:40)
 →矢筈森頂稜(14:10)→峰ノ辻(14:40/14:50)→くろがね小屋(15:10着)

 雲ひとつない快晴、風は少々強かったが、ゴンドラ山頂駅から稜線沿いに安達太良山本峰へ向かう。目前には、和尚山から山頂の乳房山、岩峰の矢筈森、鉄山から樹氷群の箕輪山、遠方に蔵王が白く輝いていた。しかし、暖冬の影響か雪はかなり少ない。
 山頂直下1550mからは部分的にエッジが効かないほどのアイスバーン状の斜面となり、慎重に登る。稜線付近はかなりの強風だ。山頂直下1650mでアイゼンを装着し、スキーとザックをデポし空身で山頂に立つ。360°の大パノラマと滅多に経験できない強風を楽しむ?。特に真っ白な飯豊連峰と磐梯山が印象的だった。記念写真を撮って足早にデポ地で昼食を取る。強風のためにコンロが使えず、テルモスのお湯を分け合って飲む。
 予定では山頂から峰ノ辻まではスキーでトラバースであったが、雪が少なくところど ころ岩が露出していたこと、強風であおられて転倒すること、急傾斜ではなかったため、 ザックにつけず‘板を手に持ち’峰ノ辻へ向かう。左手には、チロルを思わせるようなふたつの岩峰そびえる矢筈森がそそり立ち、カール状地形を形成しているために稜線より少し風が弱い。(前から狙っていた斜面だったので…)ここは1本と峰ノ辻から空身で頂稜部を目指す。頂稜に立ち北方を覗くと、鉄山方面は切れ落ち高度感抜群であった。ここでN隊員のオーバーミトンが空を舞った。強風時の装備管理は慎重にしなければならない。少休憩の後、カールの底を目指し飛ばす。雪は少々重たかったが、皆思い思いのシュプールを刻む。今回の山行における唯一の至福のひとときであった。
 峰ノ辻からは、アイスバーンと重い締雪を掻き分けて沢を滑り、くろがね小屋に到着。小屋前の温度計は+2℃を指していた。強風のおかげで暑さは感じなかったが、逆に、 寒気に覆われて氷点下数度であったならば、体力の消耗は何倍にもなったであろう。
 小屋はほぼ満員であった。15年振りに訪れた温泉は、5、6人は楽に入れる広さに 改修され、お湯は野地温泉によく似ていた。
 夕食はお代わり自由のカレーライス。ストーブ炊かれたポカポカの食堂で、消灯の午 後9時まで山スキー談義。明朝の二日酔いが心配な人が数名…。

3/10 麓は晴、稜線をガスが覆う、風更に強し
 くろがね小屋(7:10)→峰ノ辻(7:50/8:00)→山頂東面の沢1400m(9:40/10:00)
 →五葉松平→あだたらスキー場ベース(11:30)=岳温泉=熊谷(17:00)

 午前6時に朝食を取り7時過ぎにくろがね小屋を出発。昨日より強風は更に勢いを増 していたが、予定どおり、昨日滑った沢を登り峰ノ辻に向かう。何度も突風に立ち止ま り、時には耐風体制を取りながら登る。身を屈めて突風が弱まるのを待って回りを見渡 すと、体重の軽い女性軍3名の全員転倒していた。その後も、何度も突風に倒されそう になる。峰ノ辻の手前からは更に風は強まり、時には竜巻をともなって我々を襲った。 どうにか強風に耐えながら登り続け、峰ノ辻に立つ。
 他のすべてのパーティが夏道ルートを取り山頂方面に向かうなか、我々は沢を降りて 途中から山頂から派生する尾根をトラバースし、東面の沢へ合流するルートを取った。
 ここでも、容赦ない風とアイスバーンのトラバースのためになかなか前へ進めない。スキー経験の浅いK女史はアイスバーンのエッジ操作に手こずり、O女史も途中で強風 にあおられ2,30m斜面を滑落したが、大事に至らずにすぐに合流。緊張の連続であ った約1時間30分を休みなしで行動し、強風のない安全地帯の沢に降り立つ。コーヒーを沸かし、隊員にも安堵の表情が浮かぶ。ここでシールをはずし、五葉松平 からスキー場を目指す。春山の重くしまった雪で、滑るにはまあまあの状態。滑落した O女史も華麗に滑り降りて行った。山麓はすっかり春の陽気で、岳の湯に浸かり、昼食にはM氏お奨めのボリューム満点 のソースカツ丼をみんなで食べて熊谷に帰着した。
 本来の冬山の天候のおかげで、アイスバーンでのエッジ操作、厳しい条件下における 斜滑降の重要度、アイゼン歩行、強風への対処など、特に雪山初級者には良い体験とな ったと同時に冬山登山の基礎を身につけなければならない様々な課題が明確になったと思う。非常に実り多い山行であった。  記:須藤裕、宮田)



ニセコ連峰    滑りまくった4日間


期 日:2002年2月9日(土)〜12日(火)<会山行>
参加者:CL浅見 SL石川 南雲、豊島(記)、大山

 雪祭りの雪像も溶け出すほどの高温が続いた後の大雪で、全山雪崩警報、入山禁止。
やむなく山スキートレーニングに変更。中央の東山コースを中心に、東の花園コースから西のアンヌプリコースまで全コース制覇を目指して滑りまくりの4日間でした。
スキー場とは言えさすが北海道、何処も新雪深雪しかも感動のパウダースノー。
容赦ないリーダーの滑りに軟弱なTとOはへとへと。(勿論ずいぶん気を使っていただきました。感謝です!)
 ところで、肝心のニセコ山頂。ちゃんと行ってきました。
11日の午後一瞬の晴れ間で、羊蹄山がくっきり。記念撮影をしてひらふコースを滑ろうと高台まで移動すると、なんとニセコ頂上まで板を担いだ人の列。急遽頂上を目指すことに。しかし、リフトの終点に着いた時既に2時過ぎ。少々疲れを感じていたTとOは待機を申し出て、元気な3人が頂上を目指すことに。
 <スキー場上部14:22〜ニセコ山頂14:43/15:00〜南峰15:10〜スキー場上部15:15〜アンヌプリヒュッテ15:25>
14時22分ひらふスキー場リフト終点から、すっかり視界の消えてしまった頂上を目指し3人で出発。14時43分ニセコ山頂避難小屋着。山頂にはいかにもパウダー目当てのボーダーやテレマーカーがいて、北尾根や北壁に飛びこんでいった。条件のいい日にまた来よう。記念撮影をしようとしたが、低温のためデジカメのシャッターが降りない。午後3時山頂出発。10分ほどで南峰につく。南峰から南に延びる広い尾根を滑る。雪質はパウダーではないが適度にしまっていて斜度もちょうどよく快適に滑るとあっという間にひらふスキー場と東山スキー場の中間に出る。15時20分頃アンヌプリヒュッテで休憩していたTとOに無事合流。一休みの後、またまたまた深雪をホテルまで一気に滑った。(記浅見)
 12日は半日しか時間が無く、今日はスキー場…と日和っていたTとOに「今日も山頂」と厳しいリーダー。気持ちを切り替え、8時30分一番の東山プリンスロープウェイに乗り込む。最終リフトを降り、9時33分にスキーをザックに着け出発。今日も視界が悪い。ゆっくり着実なペースで9時56分山頂着。激しい風、全く視界が無い。非難小屋で温かいお茶を飲み体を温めていよいよ下山。鞍部まで全員で戻り、IとNは深雪の中を、リーダーとTとOは圧雪コースを最終リフトまでそれぞれ滑降。先頭のTが、少し降りすぎてしまった為、深雪の東山コースへのトラバースに難儀する。何とか予定の11時にホテルにたどり着き無事帰途に。
 正に体育会系山スキートレーニング合宿。皆それぞれ深雪滑りにレベルアップ。TとOは、筋トレの必要性を痛感した4日間でした。




快晴の西吾妻    
山スキー講習報告

期 日:2002年1月14日(月)<会山行>
参加者:CL宮田 SL大島 川辺、中野、浅見(記)、須藤、豊島、駒崎、大山、塩原、
    熊谷(4:30)=グランデコスキー場(8:30)=リフト終点(10:05)→西大巓(12:15/13:20)→
    スキー場1350m(15:50)→スキー場駐車場(17:00)=熊谷(21:00)

 羽生で全員集合し、羽生ICから東北道、磐越道で猪苗代ICへ向かう。途中、朝日を浴びた安達太良山、磐梯山が美しい。グランデコスキー場が近づくと、西大巓や西吾妻の樹氷原がはっきりと見える。ゴンドラ、リフトを乗り継いで、全員の足慣らしと参加者のスキー技術確認のためにリフト1本分滑り降りる。全員問題なし。
 シールをつけて出発。今回は初心者の参加が多かったので、初心者に経験者がマンツーマンでつく形でオーダーを組んだ。絶好の天気で登りはヤッケを脱いでも暑いくらいだ。厳冬期の山とは思えない。シール登行に慣れない初心者のみなさんも、次第にコツをつかんで高度を上げていく。私たち以外に、山スキーとテレマークが3パーテイー入山していた。
 西大巓の山頂は広く、尾瀬燧ヶ岳、会津駒ヶ岳、飯豊連峰,朝日連峰、月山、鳥海山など東北の山々の大パノラマを楽しんだ。今日の行程はここまでとし、山頂の展望とコーヒーを楽しんだ。快晴無風だが、さすがに気温は低い。
 昼食大休止、記念撮影の後出発。ここからが楽しい滑降。山頂直下の無木立ちの斜面を楽しんでから右にトラバース気味に滑り込み、南西尾根に入る。はじめは樹林が密で滑りにくいが、やがて間隔の広いブナ林になり快適に下る。下山時刻を考え、途中から左に向きを変え、スキー場1350m付近に滑りこんだ。
 山スキーが初に人、2、3回目の人たちも苦労しながらもしだいに慣れてきたようで、冬山のすばらしさを味わえたと思う。この時期の雪で慣れてしまえば、残雪期のザラメ雪は簡単に滑れるので、また行きましょう。





 八甲田山


     スキーと樹氷と温泉を楽しむ


期 日:2001年1月3日(木)〜6日(日)<会山行>
参加者:CL宮田 SL大嶋 SL青木 並木、中野、豊島、須藤、南雲、浅見、大山、塩原

1/3 東北道は半分くらい雪
 熊谷(5:00)=青森市街(15:00)=酸ヶ湯温泉(18:00)
 前日からこの冬一番の寒波が来襲し、道路状況を考えて予定より1時間早く出発した。羽生IC近くのコンビニに5時40分に、大嶋車、須藤車、宮田車で参加者10名が集合、買物のあと6時05分に青森へと出発した。白河の手前から雪道となり郡山付近では一時薄日がさし雪も消えたが、郡山IC過ぎるとまた雪道になった。青森ICまで順調に来られ15時過ぎに市内へ入った。駅前の新鮮市場やスーパーで魚など自炊の材料を買い込んだ後、18時過ぎに酸ヶ湯温泉に着いた。
 部屋は自炊棟6号館の3室に分かれ、リーダーの部屋を食事部屋にして、煮炊きは各部屋のガスレンジをフルに使って料理を作った。食料担当の須藤、豊島、塩原各シェフが腕を振るう。ただ、自炊棟で借りた包丁が小さかったので、できればちゃんとした包丁を持参したい。今晩の夕食は、ご飯に刺身(マグロ、ほたて、ヒラメ、サーモン)、ホウレンソウ、肉のバター妙め、ホタテひもの煮付け、大根と魚の粗の煮込みなどで賑やかな食卓だった。
  酸ヶ湯温泉は、千人風呂と言う大浴場と別棟の玉の湯があり、どちらも酸性硫黄泉で白濁している。浴槽がヒバの木で出来ていて、硫化物の臭いに混じってヒバの木の香りが漂い清々しささえも感じられた。

1/4 曇りときどき晴れ
 酸ヶ湯(8:30)=八甲田ロープウエー山麓駅(9:00)=山頂駅(9:30)
 午前 @フォレストコース&Aダイレクトコース滑降
 午後 ロープウエイ山頂駅(13:25)→寒水沢左岸900m地点(14:45)→
 ロープウェー山麓駅(15:45)=酸ヶ湯(16:10)
 朝7時に朝食をとり、8時30分宿を出発しロープウェー山麓駅に8時45分に着く。準備の後ロープウェーで山頂駅へ上がる。天気は雪、風速18m,気温−9℃、ガスで視界が悪い。並木さんは山頂駅周辺をワカンで散策。スキー組は、午前中はフォレストコースとダイレクトコースの2本を滑る。フォレストは名前のとおり林間滑降が多く気分がいい。ダイレクトは幅も広く展望も良い。
 夜行バスで駆けつけた南雲さんもダイレクトコースから合流する。この日は青森市街と陸奥湾がよく見えた。
 午後、天気も安定しているのでロープウエー東面の寒水沢ツアーコースに行くことにする。ツアーコースなので冬山装備で固める。始めは視界がきかないので慎重に寒水沢に滑り込む。沢を 越えて、広い尾根状の台地に出るが先行者のトレースは沢から遠く離れて行く。このトレースは酸ヶ湯の方に行くのではないかと疑ったが、しばらくついて行くことにする。やがて樹林の中をスキー場に戻るように方向を変えたようで一安心。標高900m位の夏は沼のようになるところで小休止。木々の間隔が狭く、あまり快適ではない。山麓駅そばの車道にでる最後の200mくらいが木の間隔があき、快適な滑降が出来た。
 4時過ぎに酸ヶ湯へ戻り、休息の後6時頃から夕食の支度を始める。メニューはご飯にすき焼きであった。

1/5 曇、日射しはないが山々がよく見える
 酸ヶ湯(7:40)→尾根状1065m(8:35)→地獄湯の沢1110m(9:50)→
 稜線直下、沢が狭くなったところ(10:55)→仙人岱小屋(11:20着12:20発)→
 大岳中腹1430m(12:55着13:15滑降開始)→地獄湯の沢から尾根にあがる(14:00)→
 酸ヶ湯(14:55)
 <並木さんは、前日に続き樹氷見物へ>
 早朝5時起床、6時朝食。山スキー組は7時45分に仙人岱ヒュッテから大岳山頂往復の予定で出発した。天気は曇、風は弱く、視界は良く大岳がはっきりと望めた。スキー組が出掛けた後、8時55分発のバスでロープウェー駅へ向かい、昨日と同じ山頂へ行った。昨日はほとんど展望はきかなかったが、今日は、眼下に青森市街とその先のむつ湾、背後には前岳、赤倉岳、井戸岳、大岳と続き南八甲田の山々まで望めた。11時半頃ロープウェーで下12時02分発のバスで酸ヶ湯に戻る。昼食の後、玉の湯に入りゆっくりして過ごした。
 <山スキーパーティは、八甲田大岳を目指す>
 酸ヶ湯温泉裏から樹林帯に入る。先行者のトレースに導かれ30分ほど登ったところで、尾根状の急斜面を上がって行く。正しいルートは、急斜面を左に見ながら地獄湯の沢に向かうが、いよいよ沢から離れてしまうので、斜面をトラバース気味に移動して地獄湯の沢の中に降りる。ここからは沢の中で登りやすく高度をかせぐ。
 しばらく登ると沢は狭くなり、シュカブラが目立つようになる。私たちから少し離れたところで、黒くて大きめの鳥がシュカブラをつついて穴をあけ、中の這松の実を食べている。南雲さんに「ホシガラス」と教わった。たくましい自然界の姿に感動する。
 ほどなく稜線に出るところから上は、樹氷原が広がる。赤布に導かれ、樹氷を縫うようにして仙人岱小屋に着く。無人の避難小屋だが、きれいに管理され石油ストーブも2台あり、快適な小屋である。
 大休止ののち、大岳の中腹を目指して出発。広いオープン斜面がとぎれた1430m地点で、登りはここまでとする。いよいよシールをはがして滑降の時間。登りで苦労していた事も忘れ、みんなそれぞれの滑りで楽しくターンを続けた。
 先ほど登った沢が狭くなったところを滑り降りるときには、横滑りが必須となる。山スキーで実用的な技術は、横滑り、ボーゲン、キックターンだと思う。この3つが確実にできればたいていの山は滑れる。後は慣れの問題、いろいろな雪質を滑って身体で覚える事が大切である。狭くなったところを横滑りで抜けると、あとは広くなった沢と林間を快調に滑って酸ヶ湯に戻った。
 …おまけ…。酸ヶ湯の裏山は、かつてリフトがあったのではと思うような一枚バーンで、 そこに1本きれいなシュプールが刻まれていた。時間もまだ早いし、1本滑ろうと、温泉(ビ ール)モードに傾きかけた仲間を誘ってシールをつけた。登り40分、下り5分。大汗流して登っても、滑りはあっという間である。それでも大満足の一本。この贅沢な時間を仲間と共有できる幸せ。

1/6 曇りときどき雪。岩手以南は晴れ
 酸ヶ湯温泉(9:25)=銅像茶屋(9:50)=黒石IC(10:45)=熊谷(19:00)
 6時に起床、朝食(ご飯、焼き魚、納豆、蟹の味噌汁など)を済ませ、後片づけに帰り支度をして9時25分酸ヶ湯温泉をあとに帰途につく。雪中行軍遭難記念像を見学に行くが雪が深くて近づけない。八甲田ガイドツアーはここに降りるコースもあるようだ。そのうち滑りたいコースである。
 黒石ICから東北自動車道入り、帰路、岩手山が間近に見えるPAで昼食。独立峰で風に磨かれ、雪の斜面はツルツルに光っていた。東北道は予想より空いていて19時熊谷着。
 お疲れさまでした。またまた行きましょう。 (並木、浅見記)
 ※並木さん、浅見さんの記録をもとに通信担当が編集しました。