山スキー記録    熊谷トレッキング同人

平が岳スキー登山報告

・メンバー:南雲芳夫 単独
・日  程:5月1日〜2日
・山  域:尾瀬、平ヶ岳
・山行形態:山スキー、幕営
・行動記録:
5/1 鳩待峠6:15→7:00山の鼻7:15→8:30猫又川二股8:45→9:15奥二又9:25
   →11:30ススヶ峰12:00→13:00白沢岳手前鞍部13:20→14:00白沢山山頂(幕営)
5/2 白沢山5:20→6:30平ヶ岳6:45→7:30白沢山(撤収)8:00→9:45ススヶ峰10:05
   →11:00二又11:00→12:05山の鼻12:20→13:45鳩待峠

(1日目)天候は、一日中快晴。
 鳩待峠からシールを着けて下り始めたが、荷の重さとスキー靴の堅さになかなかペースは上がらない。山の鼻から猫又川右岸沿いのコースは好天の中、広々とした雪原を豊富な流量の猫又川の流れをのぞきながら歩くもので快適そのもの。しかし、景色と天候とは別に、重い荷物となかなか快適に動いてくれない固いスキー靴で足にまめを作ってしまった(反省、ここまではシールを付けない方が快適)。
 猫又川の支流の徒渉について、今年の小雪と4月の温暖な気候により、スノーブリッジがわたれるかどうか心配して、徒渉用に渓流用の靴下を持参した。実際には所々、つぼ足でも渡れるような状況で特に不安はなかった。
 この日、猫又川沿いを登っていたのは、先行したつぼ足の2人組がいた。しかし、このトレースも二又で右又と左又の間の尾根に向かってしまし、新しいトレースはなくなる。
 奥の二又まで忠実に詰めると悪沢の末端の滝が正面に見える。ここから西から伸びる稜線から1740mの小さな出っ張りを目指してのぼる。しかし、雪がとけて稜線上はブッシュが出ていること、その両側は急斜面でスキーでトラバースをするにはきつい状態であった。スキーでトラバース状に南側の斜面を登り始めたがスキーが滑り断念。稜線の上に乗ってスキーをかついで登ったものの、ブッシュに旗竿やスキーを取られて難儀をする。ほんの標高20m程度の急場であるが、ここが今回の山行で最も疲れたところ(左又が1510mで沢を西にわけるところから直接支尾根にとりつくのが正解であった)。
 稜線上に乗ってしまえば広々としたブナの疎林の緩斜面が続いて、快適に登高する。
1470mのピークで、ルートを間違えていた先行の坪足隊が追いついてきた。その後、1810mで主稜線に飛び出した。ここで、奥利根の源流の山々が視界にはいる。ススヶ峰まではだらだら登り。ススヶ峰のピークでは、待望の平が岳が正面に大きく見える。
 当初の予定は、大白沢山付近に幕営予定であったが、まだ昼前なので、とりあえず足をのばし、白沢山の手前の1790mのコル(ここは、樹林のある平らなところであり好天時にも幕営に適している)、さらには、白沢山にのぼる。結局、このピークに幕営する。
 平が岳、燧、至仏が、ちょうど3方向に大きく見えて格好の展望台である。のんびり、水を作って、山を眺めて過ごす。山は貸し切り状態だが、双眼鏡で確認すると、平が岳手前の1950mのピークとススヶ峰下のコルにテントが見えた。また、山頂に先を越された二人組らしき人影が見えた。

(2日目)天候は夜半から西の風が吹き濃いガスが流れている。視界は稜線上は約20m。稜線をおりた頃から晴れ。
昨日、予定より足を伸ばしたので、今日は当初から空荷で山頂ピストンの上、撤収して下山の予定で行動を始める。シールを付けてコルまで下降し、その後、約250mの登りで山頂へ。視界は聞かないが、積雪はないのでトレースははっきりしている。途中のコースでは1936mのピークが下るときにわかりにくいので、念のために3カ所旗竿を立てた。空荷で快調に登高し、昨日双眼鏡で見たテント脇を通り、山頂手前でつぼ足2人組が下山してくるのとすれ違った。山頂にはあっけなくついた。
 真っ白な運動場のような平地に、山頂を示す鉄の棒だけが立っていた。ガスが風で早く流れるが山頂部はガスが薄く、一瞬だが、越後駒ヶ岳の姿も見えた。山頂も貸し切り状態であり、証拠写真をとり、しばし、感慨に浸った。下山に際しては、全く何も見えないし、つぼ足のトレースは3方向についていたので、磁石で確認の上、南東に向かって滑り出す。広い適度な斜面で、空荷のこともあり快適に滑降する。
 白沢山手前のコルにはすぐについてしまう。スキーをかついで登り返す。テントを撤収し、重い荷物を担いで、1920mピークとススヶ峰を登り返す。ススヶ峰ではガスが晴れてきて、一瞬平が岳の姿も見えた。ここから、シールを外して二又に滑り降りた。主稜線から直角に東に折れて下降する地点がわかりにくい(旗竿を立てておいた)。
 1740mからは快適な林間滑降だが、南側の斜面におりすぎて最後に沢に降り立つ地点で濃い樹林にはまってしまい、横滑りで沢底に降りざるを得なくなった(支稜線上を忠実におりた方が正解だったと思う)。二又に着いて、事実上、山行が終わった感慨に浸ったものの、そこから痛い足を引きずって人で混雑する山の鼻へ、さらに鳩待峠へと長い歩きが待っていた。

 今回、最大の反省点は、スキーを従来の軽量かつ軽快な登り重視のものでなく、セミファットと滑り重視の固いスキー靴で行ってしまったこと。これまで北海道などで快適だったので、今回もこれで行ってしまったが、長時間の水平移動には全く適していなかった。足は数カ所のまめで悲惨な状態となった。
 また、ピッケル・アイゼンをもっていったが、軽量化の観点からは、スキーアイゼンがあればいずれも不要と思った(少なくともピッケルは不要)。さらに、今回、銀マット(これは計画的)と個人用マット(これは忘れた)を持参しなかったが、雪上の幕営には、ザックをマット代わりにして用が足りた。
 待望の平が岳の山頂を2日で往復する充実した山行であった。