山スキー記録    熊谷トレッキング同人

阿寺山
悪雪に苦労するも、快晴の越後三山大展望を楽しむ
宮田 幸男



山域山名:越後八海山系・阿寺山(新潟県)
期  日:2005年3月10日(木)
参 加 者:宮田、木下 (計2名)
行動記録:北本(4:30)=東松山IC=六日町IC=山口集落350m(7:00/7:30)→
 広堀橋380m(7:45)→広堀川・ジャバミ沢出合南岸560m(8:30/8:45)→930m(9:35/10:05)
 →1270m(11:05/11:20)→阿寺山1509m(12:05/13:10)→広堀橋380m(13:50)
 →山口集落350m(14:00)=五十沢温泉=北本

<天候:快晴> 阿寺山は八海山東端五龍岳から南に派生する尾根上の1509mピーク。地形図を見ると、スキー向きのスッキリとした尾根が西側に落ちている。山スキーガイドにはまったく紹介されていないが、インターネットや会報誌を見ると滑った記録も報告されている。以前から気になっていた阿寺山に木下さんと2人で出掛けてきました。
 登山口は八海山南麓の山口集落。今年は19年振りの豪雪に見舞われ、3月半ばというのにまだ2mの積雪がある。除雪は集落までしか行われておらず、駐車スペースがないため、広堀川に直接雪を捨てるための通路に車を停める。北側には八海山が見上げるような角度でそびえていた。
 集落一番奥の家脇から登り始める。先週末と思われる3人組のトレースがあった。今朝は氷点下3度と冷え込んだため、まだ表面が硬く締まっている。林道は東邦亜鉛鉱業所跡地を抜け、田んぼ脇が終点であった。広堀川左岸の急斜面をトラバース気味に上るとジャバミ沢出合に出た。出合から見上げる入道岳は鋭く天を突き、とても1778m峰とは思えない堂々たるものだ。
 これからトレースするジャバミ沢は意外に幅広く雪面もフラット、上部も樹林帯に囲まれており雪崩の心配もない。斜度も25度適度で実に滑降向きな沢だった。スキーアイゼンを装着し、硬い雪面にアイゼンがよく効く。雪の条件によっては右岸尾根に上がり山頂を目指すつもりであったが、沢淵の凍った急斜面のトラバースが嫌らしかったため、ちょうど斜度が緩んだ900m付近から反対側の左岸尾根に上がる。この左岸尾根は山頂への最短ルートで斜度は25度から30度、部分的に35度の急斜面がアクセントをつけている。樹林もまばらで1200m付近からはブナ林に変わっていく絶好の斜面だ。
 1300m付近の急登を過ぎると、あとは山頂まで大雪原状の広い尾根となった。ガスられたら方向を見失いやすい地形だ、注意しよう。山頂直下は雪解け後は池塘が拡がっているに違いないが、今は数メートルの雪の下である。
 阿寺山山頂に着くと、屏風のような八海山、深い渓谷の黒又沢を挟んで大きな山容の中ノ岳が一気にせり上がり、その間のオカメノゾキ越しに越後駒ヶ岳と、まさに絶景だ。中ノ岳の南には、兎岳、大水上山、下津川山、ネコブ山、巻機山まで白い稜線が延々と続いている。いつかこの山深い稜線を巡ってみたい。山頂には驚いたことに、三国川ダムから登った単独のワカントレースが1本あり、その単独登山者は五龍岳を過ぎて入道岳への稜線に取り付いていた。地元の強者だろうか。
 山頂で昼食と大展望を楽しんだ後は、いよいよ滑降だ。滑り出しは何とか板が廻ったが、すぐにグジャグジャの腐れ雪に板が自由にならなくなった。ジャバミ沢に入っても雪質変わらず、苦闘のスキーが続く。3月の悪雪は難しい。広堀川出合からは斜滑降、直滑降で山口集落までスキーを走らせフィナーレとなった。

 今回は早春特有の最悪の雪質でしたが、4月以降のザラメ雪なら軽快な春スキーが楽しめるでしょう。また、マイナーな山のため、静かな山スキーが満喫できます。バリエーション的には、古雪沢に落ちる五龍岳西面の大斜面滑降を取り入れると、もっと充実したものになると思います。熊谷からも近場ですので、また計画します。乞うご期待!(宮田記)



1270m付近 (宮田)