|
山域山名:尾瀬・燧ヶ岳(福島県)
期 日:2006年5月25日(木)
参 加 者:宮田、木下(計2名)
行動記録:北本(3:00)=御池1500m(6:20/7:10)→広沢田代上1780m(7:55/8:05)→
2100m(9:10/9:15)→燧ヶ岳2346m(9:40/10:30)〜ナデッ窪2000m(10:55/11:05)→
2190m(11:25/11:35)→燧ヶ岳2346m(12:00/12:30)〜硫黄沢右俣1880m〜
東田代1800m(13:00)〜車道(13:10/13:20)→御池(13:35)
(天候:快晴)
長かった山スキーシーズンも、いよいよ最終章へ。「明日は快晴の天気間違いなしだ」と、急きょ木下さんを裏燧に誘う。二人とも病気である。
御池の残雪は1mほど、去年とほぼ同じくらいだ。沼山峠下までのバスが今週から運行開始していた。運転手に聞くと、車道どこでも自由に乗降できるとのこと。雪の状況によっては、東斜面を車道まで滑ってバスに乗り込むことも考える。山頂まで滑降重視の重たい板を背負うのは辛いので、シールで御池を出発する。積雪は十分でも5月下旬ともなれば雪面はかなり荒れている。小石や枝、黄砂の名残か所々に土が表面を覆っている。広沢田代下の波打った急斜面2箇所と熊沢田代で板を外す。週末には行き交う登山者が多いのだろう、山頂直下まで荒れた斜面であった。
快晴の山頂はやっぱり気持ちが良い。柴安ーの背後に見える尾瀬ヶ原と至仏山の組み合わせは絶妙である。まだまだ越後の山々は真っ白だ。この時期に登って分かったのだが、檜枝岐川の東側にある長須ヶ玉山はほとんど雪が消え、西側の会津駒ヶ岳はまだたっぷりと残雪がある。小さな谷を挟んだだけなのに降雪量が半分くらいなのだろう、不思議なものである。
存分に景色を楽しんだら、さぁ、行きましょうか。まずは山頂南面に広がる急斜面へGo!「ヤッホー」と叫びながら斜面に飛び込む。思いのほか硬い雪面にエッジが効き、気分はもう最高だ。斜度が緩んだ所でスキー板を脱いで5mほど藪を漕ぐ。今度は昨年も滑った溶岩ドームにトラバースする。雪面がパックリ割れていたため、頭までは行けなかった。ここの急斜面は短いけれど、爽快な斜面だ。そのまま笹藪の通り道を抜けると、尾瀬沼を正面に素晴らしいロケーションのナデッ窪に突入である。お互いの滑りを撮りながら一気に沢斜面を飛ばす、これまた最高でした。雪面が荒れだした標高2000mまで滑降する。山頂までの登り返しは、一転言葉なくひたすら耐えるのみだ。
次なる斜面は、燧のベストバーンに違いない硫黄沢右俣源頭の東斜面だ。裏燧ノーマルルートはたくさんの人が入っているが、なぜがこの斜面を滑る人は少ない。理由は御池のルートから外れていて、ガイド本で紹介されていないからである。さぁ、行きましょうか。出だしは狭いがすぐに大斜面が広がる。「ありがとう」、真っさらな斜面が迎えてくれました。二人とも水を得た魚のように飛び跳ねる。
大斜面が終わると地形は沢状に変わる。下部を覗き込むが車道までの斜面が見えない。沢を囲む斜面の雪のつき方からすると、どうやら沢が埋まっていないかもしれない。ここから沢は狭まってくるため、車道までの滑降は諦めて東田代を目指してトラバースを開始する。右俣源頭部の小さい沢2本目を横切るところで、先頭を行く自分の頭上20m上の熊笹からいきなりザック大の雪塊がすっ飛んで来た。逃げる間もなく「アッ」と気がついた時には、もうスキー板のテール上を通過していった。まさしく危機一髪、危なかった。ぶつかっていたら、ただではすまなかったに違いない。
1880mで沢を乗り越え、1990mピーク下を東田代までは長いトラバースだ。雪原の東田代から見上げる燧は少し角度が違っていて、テントでも張りたい所だった。雪原から北に進むと、そこはモーカケ沢源頭部。出だしはシラビソを縫うかなりの急斜面だが、次第にブナ林の緩斜面に変わっていく、なかなかの好斜面だ。最後の150mはブナが芽吹き、まるで新緑のトンネルを滑り抜けるように。これが東北の山スキーのいいところ、何とも素晴らしかった。
平坦になると、ほどなく除雪された車道に出た。御池までは歩いて15分の距離、アスファルトの車道歩きは退屈なものであるが、陽光に照らされた新緑たっぷりの景色を楽しむ。下山後は檜枝岐定番コース、燧の湯露天風呂から舟岐川を眺め、行きつけの山びこ山荘で美味しい裁ちそばを食べて帰路についた。
GW以降の春スキーはやっぱり裏燧がおすすめ。今回滑った東田代ルートは、ノーマルルートに比べて雪面もきれいで残雪も豊富、他の山スキーヤーもほとんどいません。来シーズンも行きましょう。 (宮田記)
|