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山域山名:妙高山群・神奈山(新潟県)
期 日:2006年1月29日(日)
参 加 者:CL宮田 SL浅見 SL木下 川辺、大嶋、豊島、須藤裕、駒崎、矢部(計9名)
行動記録:江南(5:00)=関温泉P880m(7:50/8:40)→国民休暇村780m(9:00/9:20)→藤巻尾根865m(9:45/10:30)→1050m(11:05/11:10)→1220m(11:40/12:00)→1440m(12:40/昼食&訓練/14:30)→北東尾根1260m(14:45/15:00)→1440m(15:35/16:00)→国民休暇村780m(18:00)

日本海側は20年振りの豪雪、妙高山麓のなかでも特に降雪量が多い関山の道路脇には軽く5mを越える雪の壁ができていた。妙高国民休暇村駐車場に車を停めようするが、除雪が追いつかないのか駐車スペースがなく、やむなく奥の関温泉公共駐車場に向かう。しかしここも似たような状態で、積まれていた雪をスコップで掻き出して何とか2台分のスペースを確保する。この右往左往でかなり時間をロスしてしまった。
リフト1本の休暇村専用スキー場下の杉林から入山する。深雪で埋まった幕ノ沢からは、快晴の空に天を突くように聳える妙高山本峰が美しい。沢を越えて藤巻尾根に取り付く。小尾根の急登であるが、先行者のトレースがあるのでラッセルはない。本来の講習という観点であれば、あえてトレースを外してラッセル訓練もありえるが、出発時間が遅れたためまずは目標点の1440m地点到着を目指す。しかし、いきなりの急登を今回初参加である矢部君がなかなか登れない。久しぶりの山スキーと借り物の慣れない道具に苦労しているようだ。いつもであれば待っている間の寒さは辛いものだが、今日は真冬の妙高には珍しい快晴下のポカポカ陽気、妙高本峰を見上げながらしばらく待つ。大汗かいて登ってきた矢部君であるが、この後はスキーに慣れたこととさすがは22歳!という若さ、熊高山岳部で鍛えられた体を武器に遅れることなく元気に登っていく。
藤巻尾根は次第に緩やかになり、標高千メートルから上部はこれまでのミズナラの混合林からブナ林へと変わる。目標点の1440mに近づくと再び急登となるが、距離は短く最後のひと登りで野球ができそうなくらいに広い大雪原に飛び出す。一気に視界が開け、ピラミダルな神奈山を真正面に、北には澄川を挟んで山スキーに魅力的な容雅山と大毛無山が大きい。今日は穏やかであろう日本海や、越後三山から尾瀬至仏山まで見える。この素晴らしい景色だけでも大満足だ。
快晴無風の条件なので、この大雪原で弱層テストとビーコン訓練を行う。各自スコップで雪柱を作り両手で雪をずらす。雪面から30pと80p程の箇所にハッキリとした弱層を確認できた。上部は先週初めの晴天と暖気、下部は1月14日の雨で形成したものであろう。昨日の妙高前山の雪崩は下部から滑り出した可能性が高い。次はゾンデ棒の用意とビーコン探索を行う。3人ひと組になって約50m離れた雪中に埋められたビーコンを探す。電波誘導法で2〜3mまでは比較的簡単に捜索できたが、2mから至近のピンポイントの決定まではなかなか難しい。ビーコンは通常腰位置にあるので、雪面に近づけないと数字は縮まらない。実際の場面では、埋没者が雪面からどの深さに埋まっているかも問題とある。あとは直角法で捜索するか、ゾンデに切り換えるか。いずれにしても埋没地点を5分で探し出さなければならない。複数者が埋没していればさらに短くである。雪崩の規模、捜索人数など条件が様々であるので、現場で判断するしかないのかもしれない。

訓練の後にブナ林北東斜面の快適な粉雪滑降を1本。登り返しはトレースがないため、今日初めてのラッセルとなる。ラッセル訓練としてまずは矢部君がトップに立ち、駒崎さんが続く。ラッセルはすね程度と大したことはないが、なかなか思うようには歩を前へ進めず、方向転換にも苦労する。
ここでシール登行、ラッセルのポイントを記す。
@雪質と沈む深さにもよるが、ラッセルはシールを踏む重心位置(基本はセンター)と板の角度付けが重要である。リズミカルなストックワークで体重移動すると楽だ。
Aむやみに登ればよいのでなく、樹林や雪面の起伏など地形を把握しながら目標に向かって最短で進む。当然、ラッセルする距離が短ければ体力の消耗も少ない。
B転倒を引き起こすキックターンはできるだけ少なく、斜面を大きく使って斜登行をする。ターンをする時は傾斜の緩い場所を選ぶ。
C上記を念頭に、後続のメンバーの力量を考えてルートを決める(滑降技術と登りラッセルの力量は必ずしも一致しない)。初心者がいる場合は遠回りでも斜度を緩く登る。
Dラッセルは、何よりも体力(脚力)が必要である。
約30分の登り返しで、レスト班3名待つ大雪原に戻る。再びシールを外して、休暇村に向かって滑り出す。尾根上部は若干サンクラストしていたがさほど問題とはならなかったが、1000m以下からのモナカ雪に難儀する。登路に取った小尾根は狭く、初級者には厳しい条件になってきた。あと1時間も早ければ、雪面の状況はかなり違っていたであろう。日射や気温、風などで刻々と変化する雪面に影響を受ける山スキーの難しさである。いや、逆にこれが山スキーの醍醐味といってよいのではないかと最近感じている。様々な雪質に対応した滑りを駆使し、イメージどおりのターンの瞬間が山スキーの快感であり、そして素晴らしさであると思う(基礎スキーや検定ではないので格好はまったく関係ない)。なお、安全にそして確実に下るのであれば、シュテムターン、斜滑降、キックターンができれば十分だ。もっとも重要な山スキーの基礎技術である。
途中から北側の沢に滑りこみ、幕ノ沢に降り立つ。あとは階段登行で10m登り返して、ほどなく薄暗くなった休暇村に無事到着。宿の暖かい風呂に入り帰路に着いた。
(宮田記)
「山スキートレーニング」の感想
川辺敏雄
快晴・無風の絶好の日和に恵まれ順調に高度を上げときおり四方を眺めた。近くの山、そして真っ白の遠方の山々が輝いている。歩いてきたからみることができるのだと思いながら、満足していた。一方凄く汗を掻いているとも思っていた、少しオーバーな負荷なのかもしれない。それでもなんとか皆さん方と一緒に、1400m地点に到着できた。ここでの訓練は、天候がよかったので快適に行うことができました。此の地点から滑走して登り返すということは体力からして無理だと思い、此の地点でとどまっていた。
いよいよ下りの滑走です、CLから「転倒しないように滑ろう!」との檄を受けてスタート。私もなんとか滑ることができ下ってきた。しかし、「転倒してはイカン」という意識だけがはたらき、身体が硬直しているのがわかるほどだった。スタート地点近くになり尾根すじから谷にはいり、登り返して終了になるはずでした。ところが谷すじにおりるところから転倒が始まり、起きあがるのに体力をつかい、「遅くなっては、イカン」と意識だけが空回りし、余計に遅くなり多大の迷惑をかける結果になりました。
感想を書きながら、思い返しています<「斜滑降でいき.、キックターン」指示・励ましの言葉を聞くも、転倒するかもしれないと想うと挑戦できなかった。ヘッドランを出す時間を惜しんで速く抜け出そうとして、できずにヘッドランで照らしてもらう結果となりました。モガキながら一段落したところで、飲み物とやさしい言葉を2回もいただきました。私に付き添い言葉をかけ続けてくれた方、少しさきからヘッドランで照らしてくれた方、車を移動してくれたり、皆さん方のご好意のかずかずを>
今回の山行を反省すると、結局のところ私がBaでGaであった事に原因があるのだと思います。今後はみなさんがたの助言などを謙虚に受けたいと思います。面倒を見てくれた皆さん方に衷心より感謝・御礼を申し上げます。
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