山スキー記録    熊谷トレッキング同人

‘パウダーと温泉を満喫!’
       2007 北海道ニセコ遠征

山  域:北海道ニセコ山群・チセヌプリ、ニトヌプリ、アンヌプリ
日  程:2007年2月10日(土)〜13日(火)
参 加 者:CL宮田 SL木下 大嶋、須藤、南雲、浅見、小河(アドバイザー)(計7名)

行動記録:

2/10 大島邸(3:15)=宮田邸(3:45)=羽田空港第2ターミナル(5:15) 受付5:40
羽田空港(6:25)【ANA1401】千歳空港(7:55)=ニッポンレンタカー千歳営業所(9:00)=
 千歳IC=<道央自動車道>=洞爺IC=買い出し=JRニセコ駅(11:40/昼食/12:10)=
 湯本温泉・国民宿舎雪秩父(12:30)  午後:チセヌプリスキー場滑降

<天候:曇り、夕方から雪>

待ちに待ったニセコ遠征だが早起きがつらい。東北道〜首都高を通って羽田空港へ向かった。チケットを受け取って朝食、空港のモーニングセットは高い。荷物チェックではスプレーワックスが預かりとなった。定刻に千歳着、レンタカー会社のカウンターで送迎を頼み、3qほど離れた営業所へ、4日間我々の足となるのはトヨタのノア、ナビ付き両側スライドドア7人乗りである。

 道央自動車道を洞爺湖方面に走る、雪は無し。洞爺湖町のスーパー「ウロコ」でビールやつまみを買いだし。真狩村に入ったころから雪景色となる。正面に大きく、羊蹄山の裾野が広がるが山頂は雲の中。やがて左奥にニセコの山々が真っ白な姿を見せる。昼食場所を探してニセコ駅前へ、食べ物屋が無いとあきらめかけたが、何と洒落た駅舎の中に小さなレストランがあった。「茶房ヌプリ」、この店のヌプリカレーはとてもおいしい。ちなみにヌプリはアイヌ語で山のことである。ニセコアンヌプリ(峡谷に寄りかかる山)イワオヌプリ(硫黄の山)チセヌプリ(家の形の山)ニトヌプリ(森のある山)。

 ニセコ温泉郷の奥座敷、湯本温泉・国民宿舎雪秩父。昼過ぎの到着でも、親切に部屋に通してくれた。すぐとなりのチセヌプリスキー場へ繰り出す。フード付きペアリフト1本のみのスキー場で降雪中降雪後はパウダーのツリーランが楽しめそうだが、ここ数日の暖かさの影響で表面がとけ、さらに固まってとても滑りにくくなっている。このスキー場の特徴は商売気が無いところ、リフト運転開始は9時だし、ゲレンデ食堂もない。無料休憩所で缶コーヒーで温まった。

 もう一つの特徴が自衛隊の訓練施設がすぐそばにあり、迷彩服を着た隊員がたくさん滑っていること。彼らの道具がすごい。黒い革製の編み上げ靴にカンダハーのビンディング。スキーの滑走面には滑り止めのカット(ウロコ)が切ってある。私が始めて山スキーをした30年前は登山靴にカンダハーで、ウロコこそないもののまさにこんな感じで滑っていた。この道具で上手に滑る教官の姿を見ていると、滑って歩く道具として、とても優れていると思った。今の自分はといえば、ファットスキーに硬い兼用靴。滑り重視で、歩く自由さはかなり犠牲にしている。テレマークでさえプラスチックブーツ全盛である。滑りの快適さを考えれば道具の進歩はすばらしいことだが、単純な道具で軽快に歩く、自由な感じも捨てがたいと思う。この点で「山スキー水平派」を自認する南雲さんと意見が一致した。

 湯本温泉・雪秩父には硫黄泉と鉄鉱泉の二つの源泉と5つの露天風呂があり、温泉好きにも満足できる宿だと思う。6時ごろ小河氏が到着し、楽しい夜を過ごした。(浅見記)

2/11 雪秩父=チセヌプリスキー場TOP832m(9:40)→チセヌプリ山頂1134m(10:45)〜
 東面滑降〜鞍部832m(11:30)→980m窪地(11:45)→ニトヌプリ山頂1080m(12:20)〜
 980m窪地(12:40/昼食/13:05)〜西面滑降〜道道車道790m(13:25)→
 夏道尾根920m(14:00)〜南面滑降〜雪秩父(14:50)

<天候:小雪>

チセヌプリ山頂 小河氏は、仕事の都合で12日の朝に帰ることになったので、われわれと一緒の行動は今日一日になった。雪と天候次第で自由にコース取りができる、チトヌプリ、ニトヌプリ周辺の滑降をめざすことにする。準備をしていると、南雲さんが「大変なものを忘れた」と言う。シールを荷物に入れ忘れたとのこと。シールが無ければ何のためにここまで来たのか! 小河氏の機転で、近くの五色温泉に泊まっている北大探検部OBの方の取り付けシールを借りられることになった。彼は不幸にも昨日の悪雪で怪我をして倶知安の病院に入院したらしい。南雲さんにとっては、とても幸運であった。しかも、脱着簡単な取り付けシール、昔はみんなこれだった、外れやすいのが難点だが、南雲さんはとても気に入っていた。「水平派」である。

 スキー場TOPからまっすぐ北に向かいチトヌプリをめざす、急斜面になるところで弱層テストをする。古い雪の層と昨夜からの新雪20cmの結合はそれほど強くない、急な南東斜面は雪崩の危険が大きいと判断した。クラストした斜面を登り切るとチセヌプリ山頂に到着。西にシャクナゲ岳、目国内岳が美しい。

 ここからニトヌプリとの鞍部をめざして東斜面を滑る。標高差300m斜度30度、無木立の大斜面である。頂上直下は風の影響で波打つような新雪だったが、すぐに安定した40cmの新雪の豪快な斜面になる。みんな自分のリズムで歓声を上げながら、素晴らしい一本を楽しんだ。

 峠からシールをつけて、ニトヌプリをめざす、樹林帯の急登をぬけた付近、風が避けられそうな小さな窪地で大嶋さんと須藤さんには待っていてもらうことにする。ここからはクラストした斜面を20分ほどでニトヌプリ山頂(北峰)。東側にイワオヌプリが鋭く立ちふさがっている。いつか滑りたい斜面である。シールをはがしてあっという間に先ほどの窪地に滑り込む。お茶を沸かして待っていてくれた二人に感謝。

 ここから樹林帯の中の西斜面に飛びこむ。大回りができる間隔の疎林の中を快適に滑る。雪はチセより軽い。自分が前のターンで舞上げた粉雪の中に次のターンで飛びこんで行く。この斜面も忘れられない一本となった。車道まで降りてシールをつけ、チセヌプリの夏道の尾根をめざして登り返す、920mまで登って、雪秩父めざして今日最後の一本を滑る。ここも快適な尾根状の斜面でやがて車道に出る。車道沿いに少し歩いて、沢沿いのやや密な林を滑るとほどなく、源泉帯の中を貫く遊歩道のような場所にでて真ん中をスキーで通過すると雪秩父の駐車場に出る。自分たちの宿に滑り込めて、すぐに温泉に入れるのは何というぜいたくだろうか。                    (2/10,11浅見記)

2/12 雪秩父(8:15)=ニセコ東山スキー場(9:00)…リミテッドコース2本…山頂リフト2本…リミテッドコース…
 昼食…グランヒラフスキー場…林間コース…ジャンボコース…見晴らしコース横の管理区域外樹林帯2本…
東山スキー場…リミテッドコース=雪秩父(17:30)

<天候:雪>

 寒気が入り今日は、ニセコスキー場内のパウダーをねらることとなる。東山スキー場のリミテッドというコースを3回ほど滑り、休憩。北大探検部の細川さんも昼間で行動をともにする。スキー場内とはいえ、本格的なパウダーが楽しめる。東山は斜度もあり、新雪が降り積もる中、快適に滑降する。
 その後、比羅夫に移って、ゴンドラトップからやや登り返したスキー場外のコースを滑るがここも、快適なパウダーがあり、充分堪能する。最後は、東山に戻り、日に照らされた羊蹄山をみて、明日に期待をつなげた。



2/13 雪秩父(8:20)=アンヌプリスキー場P(9:00)=スキー場TOP(9:30)→



















 

 アンヌプリ山頂(10:00/10:28)〜北面滑降〜770m車道(11:00/11:30)→
 倶知安とニセコ町の界(12:00)→五色温泉(12:15)→アンヌプリの西尾根840m(12:55)〜
 アンヌプリスキー場P(13:25)=ホテルいこいの村(13:40/15:25)=
 JR洞爺駅(16:30/16:50)=洞爺湖IC=道央自動車道=ニッポンレンタカー千歳営業所(18:25)=
 千歳空港(19:00)/20:50)【JAL1038】羽田空港(22:25)=北本(24:00)

<天候:晴れ>

 今回のメインイベント。アンヌプリ北壁を目指す。国際スキー場のトップから坪足でアンヌプリ頂上を目指す。約30分ほどの登りだが、比羅夫側が見えた時点で比羅夫のトップからアリの行列のような多数のスキーヤー、ボーダーにびっくり、しかし、大半はスキー場に戻る人で、北壁にはさほどの数は入っていない。

 西側に尾根をトラバースして北壁に。若干の先行シュプールはあるものの、斜度といい、雪質といい、スケールといい申し分ないパウダースキーを堪能する。最後は斜度が落ちて、左にトラバース気味にイワオヌプリとの鞍部に出て大休止。イワオヌプリに取り付く人を見ながら暖かい飲み物を取る。

 五色温泉まで車道ラッセル後、見返り坂に入らず、若干夏道を登り返し、小尾根から沢下に再度のシュプールを刻んで、充実したニセコの山が完了した。

 天候にも恵まれ、シールを忘れるという大失態にも関わらず、小河君他の友人に助けられ充実した北海道であった。 (2/12,13浅見記)
          
          

‘ニセコ遠征を振り返って’
 宮田記

 自分にとって冬のニセコは初めて。昨年の大雪山富良野岳のような厳しい環境下で緊張することもなく、ニセコは地形、外気、風も比較的穏やかで超快適なパウダースキーを堪能できました。その分、下山した時、帰京した後の充実感はやっぱり…との印象です。

 それでも、本州にはない広大な斜面がいたる所にあってすぐに取り付け、しかも多量のパウダーが降り積もっている、それがニセコの魅力なのでしょう。それ故、どこへ行っても人がいて、アンヌプリ山頂の喧噪は正直なところ興ざめでした。それらすべて楽しめる気概があれば…。次はあまり人が入らない静かなニセコへ、秘湯もあれば申し分なしです。