
山域山名:北アルプス・蓮華岳大沢右俣(長野県)
期 日:2007年6月24日(日)
参 加 者:L宮田、栗原
行動記録:
6/23 北本(17:30)=扇沢駐車場(21:30) テント泊
6/24 扇沢1400m(4:40)→<MTB>→林道終点1580m(5:05/5:10)→
針ノ木谷蓮華大沢出合1640m(5:25)→大沢1750m(5:40/5:50)→<シール>→2070m(6:35/5:50)→<アイゼン>→2560m(8:05/8:20)→稜線2700m(8:45/8:55)→蓮華岳山頂2798m(9:00/9:10)→稜線2700m(9:15/昼食/10:00)〜針ノ木谷蓮華大沢出合1640m(10:45/10:55)→林道終点(11:05)→扇沢(11:15)=大町温泉=北本(16:20)
先週の白山で滑り納めのはずでしたが…。土曜日朝9時、参観日の幼稚園から栗原氏に電話、すると「先週の白山では、少し滑り足りなかった」との返事。「それでは」と2人の脳裏にあった、水曜日にスーパー山スキーヤー@金沢から報告のあった蓮華大沢滑降で意見が一致、今日の夕方5時に北本集合とする。
スキーも春の観光シーズンも終わった扇沢には10台ほどの車しかない。先週の白山は午前様の到着であったが今日はまだ夜10時。午前3時まで5時間も寝れると、喜んで寝袋に入る。

6/24 天候:曇り、途中から雨
稜線は朝焼けしたもののすぐに高曇り。午後遅くなると雨の予報が出ている、速攻で行きましょう。
午前4時40分、MTBまたいで扇沢を出発。いきなりの急坂漕ぎで腿筋に熱がこもる。至仏山の再来か?と思いきや、学習効果で砂利の林道に入った途端、小石や大岩でタイヤが空転するので、あっさりと手押しに切り換えです。林道終点にMTBデポ。夏道ではないため地形図に記載はないが、しっかりとした踏み跡をたどる。堰堤には梯子が、針ノ木谷にも小屋番?手作りの橋がかかっている。

大沢小屋下の針ノ木谷蓮華大沢出合から今日の滑降目標、蓮華岳大沢右俣の全容がよく見える。左俣との出合から一気に稜線に突き上げている。ルンゼに近い感じだ。かなり上部のノド当たりに登山者らしき姿が見える、何時に出発したのだろうか。左俣出合までは緩斜面の登りだ。1750mでシールに切り換える。雪渓には水曜日のシュプールが残っている。昨日は誰も入らなかったようだ。左俣を分けると次第に傾斜も増し、沢幅も狭まってきた。落石も多く斜面も凸凹、とても快適にはほど遠い感じだ。針ノ木谷を挟んで、鹿島槍も見えてきた。その前面には2年前の5月、爺が岳山頂で雷に震え上がった扇沢と下降できなかった滝の全容が見える。
急傾斜を登り、2070mあたりで一部口を開けていた沢の音が聞こえてきた。ここでアイゼンを装着し、急傾斜のトラバースで巻く。ここから稜線まではアイゼン&ストックで登行する。今回はピッケルも一応携行していたが、沢はかなりの急傾斜の連続のため、大沢の登滑降はピッケル必携です。(他の山スキーヤーはすべてピッケルで登ってました)
2400m登行中に、メットにヘッドライト付けた先行テレマーカーが滑り降りてきた。話をしてみると、山スキーメーリングリスト常連のスーパースキーヤー@飛騨高山の方でした。彼も「@金沢報告に触発されて、つい来てしまった」とのこと。「ここが一番狭くて急なところ、もう稜線は近いですよ」と励まされる。
2560mで、やっとザックを降ろせそうな沢脇の岩を見つけ休憩。大沢は左俣出合から稜線まで平均斜度でも30°、一番急なところでは40°近いルンゼが続く。ザラメの真っさら斜面なら言葉も要らない超ゴキゲン斜面となるが、今日は雪面も荒れて落石も多いので、かなり難儀しそうだ。ここから沢は二手に分かれるが、狭くも斜度が緩い左側(東)を登る。ちなみに滑降は広いが急な右側(西)から滑り込んだ。さぁ、上空の空も大きく拡がってきました、稜線はすぐそこです。

8時45分、稜線2700mに到着。いやぁー長かった、やっと稜線に着きました。谷を完全に埋める剣立山の残雪はとても6月下旬ではありません、まだまだ滑れそうだ。ここから蓮華岳山頂はすぐそこ、すべて荷物をデポして空身で登る。
ちょうど午前9時、今日2番目の山頂到達です。槍穂高から水晶、薬師、毎年残雪期に楽しむ針ノ木マヤクボカール、北方は白馬まで見渡せる。主脈から外れた蓮華岳はまさしく北アルプスの展望台だ。でも、南東の風強く気温5℃と、33℃の暑いぞ熊谷の生活に慣れた体にはとても寒い。風が避けられるデポ地にすぐ避難しましょう。ブルブル震える体にはコーヒー1杯ではとても温まらなかった。昼食を食べていると、後続の単独者3名が次々に登ってきた。今日の大沢入山者は全部で9名でしたが、そのうちのおひとりは5月の富士山本八合目で会話した富士宮の@静岡友峰の方でした。「まだ富士山は3000mまで滑れますよ、スキーは当分しまいません」とのこと。皆、忙しい日常生活のなか、非日常世界の山人生を謳歌している人達です。

午前10時、さぁ、いよいよ滑りましょうか。ポツポツと雨も降ってきた。予報より早く崩れ出したようだ。最初に針ノ木谷方向に大きくトラバース、大斜面に「ヤッホー」と飛び込む。ところどころ氷化しているものの、斜面はあまり荒れていない。最初の200mまでは快適でした。栗原さんは「こんな急斜面滑ったことないっす」とつぶやきますが、何事も経験が大事です。スキーは攻めの気持ちでターンしないとダメですよ。

どこまでも続く急斜面、よくこんなところ登って来たなと思うほどだ。徐々に斜面は凸凹に、落石もふえて、逃げるのラインを見つけるのにひと苦労する。そのうち、何回もガリガリと板の悲鳴が聞こえる。可哀想だが、だんだん避けられない状況に変わってきた。おかげで今年買ったばかりのダイナ板は、チューンナップに出すはめに…。割れていた場所をトラバースで避けて、左俣出合まで無事に滑る。ここから雪渓末端までは、やっとのんびりクルージングです。
山頂から45分で、針ノ木谷蓮華大沢出合に降り立つ。雨はいつしか本降りとなった。気高い大沢を見上げて、「今シーズンもついに終わりか」とつぶやく。栗原さんは「今日は燃え尽きた」と感想をポツリ。山スキー1年目でここまで滑れれば文句はないでしょう。この大沢で19回目の山スキー、今年も充実したシーズンでした。同行してくれた皆様、本当にありがとうです。あとはMTBを回収し、またぐだけで林道を滑走して扇沢へ一気です。
今回は快適にはほど遠かったですが、大沢のベストシーズンは5月中旬頃でしょう。また、滑り納めの時期に行きましょう。

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