山スキー記録    熊谷トレッキング同人

新春の八甲田山滑降!
アルバム

山域山名:八甲田山(青森県)
期  日:2008年1月3日(木)〜1月6日(日)
参 加 者:CL宮田 SL大嶋 木村、栗原(計4名)
行動記録:

1/3(木):移動日
 今日からいよいよ憧れの八甲田山だ。今回のためにシールの糊は塗り足したし、ワックス掛けも抜かりない。準備万全で出発。5:10鴻巣を出て、行田で大嶋、木村氏と合流。

6:00羽生IC。目立った混雑は無く順調なドライブで、13時前後には黒石ICを降りる。昼食と買い出しを済ませて15時過ぎに酸ヶ湯旅館に到着。温泉で長旅の疲れを癒した後は、お決まりの宴会に。夕食前後にたらふく飲んで21時就寝。

1/4(金)
:酸ヶ湯旅館(8:45)=八甲田スキー場(9:00/16:00)=酸ヶ湯旅館(16:15)
<天候:雪>

 6:30起床。朝風呂、朝食を済ませて8:45出発。木村氏は体調不良で今日は不参加。今日は風が強いが、スキー場を滑るだけなのでまあ問題ないだろう。9:00スキー場到着。ロープウェーの回数券が今年から個人でしか使えないということなので、仕方無しに5回の回数券を個人個人で購入する。

 山頂はさすがに寒く、風も強い上にガスがかかっており、視界は10mといったところか。フォレストコースに入ったが、視界不良で地形が把握できず、山頂直下の一番おいしい斜度の部分はただポールを頼りに降りてきただけになった。緩斜面に入ると視界がきいて快適なツリーランを楽しめた。

 2回目もフォレストコースに行くが、視界はますます悪くなっていた。コースに入る前に1326mピークを目指すが、トレースが途中で消えたので、どこがピークかはっきりしないままコースに戻る。

 3回目のロープウェーに乗る前にアナウンスが流れ、強風のためこの便限りで運休とのこと。山頂は確かにものすごい風が吹いており、厳冬期の八甲田の片鱗を味う。確かにこの風に吹きざらしになったら1日持たないだろうな、と思いながら板を履く。時折板が持っていかれそうになるくらいの風が吹き、足早に山頂から撤収する。最後はダイレクトコースに入る。200mほど下って緩斜面に入るとようやく風も収まり、それから山麓までは樹林帯のパウダーランを思う存分楽しむ。

 昼食後はゲレンデリフトで練習タイム。2時間ほど滑って16時すぎに旅館に戻る。すぐさま温泉に入って極楽気分。その後はまた宴会。年末年始から暴飲暴食続きで体重計に乗るのが怖い。宴会中にテレビで酸ヶ湯のバス事故のニュースを知る。スキー場内でちらっと聞いてはいたが、思ったより大事故だったようだ。夕食後は睡魔に襲われ部屋に戻ると同時に布団に入る。20時就寝。

1/5(土):行動時間:6時間15分、累積標高差:+850m/-850m、消費カロリー:2580kcal
 酸ヶ湯旅館900m(8:40)→1000m(9:15/9:25)→地獄沢出合1090m(9:45/10:10)
 →仙人岱ヒュッテ分岐1310m(10:40/10:50)→大岳直下1490mスキーデポ(11:25/11:30)
 →大岳山頂1580m(11:40/11:50)→スキーデポ1490m(11:55/12:15)〜1450m(12:20/12:30)
 〜仙人岱ヒュッテ分岐1310m(12:50/13:20)〜酸ヶ湯旅館900m(14:00/14:10)
 →酸ヶ湯裏山980m(14:30/14:45)〜酸ヶ湯旅館900m(14:55)
<天候:晴れ>

 5:30起床。今日も朝風呂の後、朝食を取る。食堂から見える景色は昨日と打って変わって青空が広がっている。天気は文句無し。今日は山頂に立つ、と酒で弛んだ体に気合を入れる。モチベーションは高い。旅館前で記念撮影の後8:40出発。車道を少し歩き、雪で埋まっている鳥居の奥から1m程の雪壁の上に登る。雪は意外にも締まっており、靴下程度しかもぐらない。今日は最初から胸ラッセルだと脅されていたのでちょっと拍子抜けだったが、これで山頂まで見通しが立った。ハイカーのものと思われるトレースが残っていたのでそれに乗って、宮田氏と先頭を交代しながら先に進む。100mほど登った見通しが利く地点でトレースは無くなっていた。そこで青空と雪のコントラストを楽しみながら後の二人を10分ほど待つ。その後も夏道に沿って微かにトレースが残っていたが、この程度ならわざわざ追う必要も無い。緩斜面を靴ラッセルしながら出発して1時間ほどで地獄沢出合に着く。二人を待つ間ピットを掘り、弱層テストを沢の右岸左岸の二箇所で行う。どちらもまったく問題なかった。

 小休止中に犬連れのスキーヤが我々に追いつく。多分地元の人だろう。その後、沢底を少し進んだ1110m地点が、去年雪崩があった斜面だそうだ。別になんでもない風景で、こんな斜面が人が埋まるほど雪崩れるなんて、運が悪かったとしか云いようが無い。そこでしばし去年との比較検証を行っている内に、さらにもう一人が先行する。あとは、その人のトレースに乗って楽に沢を登りつめられた。沢の上部にはモンスターが我々を出迎えてくれた。言い当て妙で、本当になんかの生き物の形に見える。初めて見たがすごくシュールな風景だ。また青空にそれらモンスター群が映えて、まるで絵はがきの中にいるみたいでちょっと感動した。道が平らになると程なく小屋が見えた。仙人岱ヒュッテの分岐までちょうど2時間。5分後に木村氏が到着。小屋で待つように伝え、私と宮田氏二人で山頂に向かう。

 また先頭を交代しながら急斜面に取り付いていく。150mほど登った1450m辺りから急に斜面がクラストしており、シールだけではとても登れない。板をはずし、夏道に合流するため西にトラバースする。夏道沿い1490m地点にスキーをデポして、ツボ足で山頂を目指す。風は多少強くなったがたいしたことは無い。10分ほどで大岳山頂に到着。視界は利かず景色は何も楽しめない。山頂看板の雪を掃って写真撮影。宮田氏と握手を交わす。

 5分後足早に下山。すれ違いでもう一人登ってくる。登りのトレースを忠実に辿ってデポ地点まで5分ほどで戻る。ここまで降りると視界が開け、高田大岳が素晴らしい。小屋付近には10人ほどのパーティが見える。

 シールを剥がし、カリカリの急斜面を滑落しないよう慎重に横滑りしながら、まともに滑れる1450m地点まで降りる。程なく、小屋で休憩していた二人が登ってくるのが見えたため、合流するため10分ほど待つ。

 さあ、お待ちかねの時間。オープンバーンの緩斜面を気持ちよく滑っていく。モンスター群は巧みにかわしてその下のパウダーを味わう。シュプールは我々のものしかない、独占状態のひと時。150m下って小屋分岐で昼食。その後は地獄沢を滑り、板が滑らない緩斜面に入ると登りのトレースを辿って、14時ちょうどに旅館到着。結局天気は持ったままだった。意外に早く帰って来られたので宮田氏と私は旅館裏の裏山まで登り、もうひと滑り。気温が高かったせいか重たい雪で、ギャラリーの前でへたくそな滑りを見せてしまった。

 15時に部屋に戻り、風呂の前に宴会。今日を労う。ほろ酔いで温泉、食事を済ませ、再び宴会。寝る前にもう一度温泉に入り22時就寝。





1/6(日)
:移動日
 6:30起床。今日は帰るだけだ。温泉もこれで最後。長めに入った後、朝食を取る。今日はまた天気は悪くなり、いつもの風景に戻っている。山に入った昨日だけ晴れた形になり、運がよかった。準備を済ませ、とうとう酸ヶ湯ともおさらば。黒石ICから高速に乗る。帰りも順調にドライブできて16時過ぎには羽生ICを降りる。17時自宅着。

 今回の山行は、山というより観光に近く、のんびり厳冬の八甲田を味わうことが出来ました。しかし体重が3kgも増えて、元に戻すのに時間がかかりそうです。 (栗原昌記)



2008八甲田山の感想

記入者・宮田幸男

 今山行第一の目的であった、昨年の地獄湯ノ沢雪崩現場を確認できた。沢底から見上げる斜面の斜度は35〜40度、沢底からの高さ10m強、破断面と思われる樹木あたりまでは約6〜7mほどであった。ただし、今年の積雪はおよそ3m以上と昨年より多いので、沢底はほとんど平らになっていた。よって、昨年トラバースをしていた沢底付近の雪面斜度はもっときつかったと推測される。

 これまで過去に幾度もこの場所を通過しているが、その際にもこの斜面からの雪崩を警戒したこともなく、この日の状況では「どうして」と思えるような、どこにでもある何でもない斜面であった。しかし、昨年の例にように、「雪崩は起きる要因が揃えば、いつでも、どこでも起こりうる」ということである。この斜面を見て再認識させられ、改めて肝に銘じなければならない。

 個人的には、昨年以来悶々としたものがあったが、地獄沢の雪崩現場をこの眼で確認し、このところ敗退続きだった厳冬期の大岳山頂も踏めて、八甲田山に対してひと区切りでき、と同時に気持ちも整理できたと感じています。