埼玉県熊谷市の山岳会 海外トレッキング、登山、山スキーなど幅広く活動しています。
関東
【ハイキング】高王山・戸神山(個人山行)
雨上がりの若葉の山を歩く アルバム
山域:群馬県沼田市 高王山766m、戸神山772m
期日:2025年5月12日(月)
参加:高橋仁、赤坂、他7名
行程:沼田市発地ふれあい広場(集合)8:30→観音寺9:00→高王山10:35/10:50→分岐11:25→戸神山(昼食)11:35/13:00→神社14:00/14:25→ふれあい広場(解散)15:30
沼田市の発地ふれあい広場に、さいたま、熊谷、深谷、秩父、高崎の広域メンバーが集合した。二つのグループの合同ハイキングがスタートだ。雨上がりの曇り空。これから腫れ上がることを期待して観音寺から戸神山への道を左に分けて、まず高王山に登ろう。落葉が積もった道をゆっくり歩くうちに「きゃ~」と悲鳴があがる。何事かと思ったら、靴から、ズボンから、ヤマビルがいくつも這い上がってくるではないか!ウ~~ン!こっちの山までヤマビルが広がっていたとは!今日は一日、ヤマビルに付きまとわれる事になる。
高王山への道は林業工事で、なんとなく怪しげに・・なる。で、西のピークを巻いて戸神山からのコースから広場に出て、高王山城のあった山頂に登る。群馬テレビのアンテナがあるだけの殺風景な山頂は、樹木が伐採されて展望は良くなっている。休憩をしてヒルの点検をしたら、戸神山へ向かおう。登山道にはチゴユリ、ジュウニヒトエ、マムシグサなど春の花がポツポツと咲いている。
戸神山に到着するころには、空も晴れてきて、山の眺望もよくなってきた。北西の三峰山がさえぎって、谷川連峰は見えないが、それ以外の山はパノラマで見渡せる、なかなかいい山だ。とはいえ上部は雲が残り、赤城や上州武尊などは山頂までは見えない。戸神山は、榛名山の水沢山のように、餌付けされたヤマガラが寄ってきたものだが、残念ながら今日はまったく見かけない。餌付けを止めたのではないかとの情報も。
ランチタイムをたっぷり取って、展望とおしゃべりを楽しむことにしよう。二つのグループの交流の場だ。ふと下を見ると直径1cmもあろうかというヤマビルが足元に転がっている。ず~と血を吸い続けて腹いっぱいになって、自分から落ちたようだ。靴下の上縁のあたりが血糊でべっとりしている。こんなに栄養たっぷり取ったら、半年は生き延びて、卵を産んで増えてしまいそうだ。かわいそうだが始末させてもらおう。石で押しつぶすと、どす黒い血がドロリ~。
下山はヒルのいない戸神町の神社に降りて、道路歩きでふれあい広場まで歩いて戻ろう。水の張られた田んぼには、フカフカの新緑の布団に覆われた戸神山が映えている。ヤマビル騒動も思い出に残りそうなハイキングだった。(高橋仁)
【ピークハント&ハイキング】釜伏山
アオダモ咲く釜伏山
山域山名:寄居町釜伏山(582m)
期日:2025年5月13日(火)
参加者:L橋本 相澤 福井
行動記録:波久礼駅8:15-日本の里9:35-釜伏山11:10/11:35-塞神峠経由-野上駅14:10
上:アオダモは山頂付近に咲いていた 下:関東平野を望む
<天気晴れ>前日は曇だったが、今日は快晴に近い。空は青く、木々はすっかり青葉になり、強い朝日に緑の陰影がはっきりしている。集合場所の波久礼駅に3人が定刻に集合、出発した。若いハイカーが1人いたのみ。交通量の多い140号を横断、玉淀湖にかかる寄居橋を渡る。このダム湖の水は多く、周囲の緑を写す。風布方面に向かうと車も人も少なく静かだ。
途中から、風の道(釜伏川沿いの遊歩道)に入る。直ぐに夫婦滝があり、透明な水が白い滝となって落ちる。民家の花壇の花が鮮やかだ。道は釜伏川沿いに姥宮神社まで続く。植林地、雑木林内の道で、沢の瀬音がする。林内だが、林床には、アオキが生えていて赤い実が目立つ。この道は寄居町が管理しており、沢には橋や飛び石が設置されている。数年前の洪水では、被害があったが、その後修理をして歩きやすくなっている。沢沿いで地面が湿っており、ウワバミソウ、ユキノシタ、ワサビなどが生えている。白い花の草などがある。(名前不明)シダも繁茂していて、その葉はシンメトリックで模様が綺麗だ。参加者3人とも花好き、植物好きで話が弾む。薄紫の花が咲いている。後で調べると、中国原産の外来種セリバヒエンソウだという。綺麗だが外来種とは、・・・複雑な気持ちになる。黄色のクサノオウ(毒草)も咲く。大岩があると、イワタバコの葉がたくさんついている。ピンクの花が咲く頃は綺麗だろう。小さなイトトンボが飛んでいたり、耳をすませばカジカガエルの鳴き声が聞こえたりと、本当に自然豊かな沢沿いの道だ。ウグイスも大きな鳴き声でさえずる。ガビチョウもうるさい程だ。植物はこの時期、毎日変化していると感じる。
姥宮神社の裏側から入り、車道に抜ける。この神社の大杉は一見の価値がある。三峰神社の大杉に敗けない太さ、高さだ。車道をしばらく歩く。旧小学校分校前広場で一旦休憩。植物を見ながら歩いたので予定時間よりもかかる。
上:谷の入口にある夫婦滝 下:塞神峠からは山道に入る
日本水の汲み場に続く車道から、左の道に入る。杉林の中、沢沿いの道を登る。林床にはアジサイ系の白い花が目立つ。湿度も高いのだろう、杉の根元は苔が生えている。車道から、登山道に入り徐々に高度を上げる。そして、右手に大きな岩壁が見える場所の階段を登り、尾根に出て、ここで小休止。後は尾根を辿る。汗が出てくる。
釜伏山続く尾根は、狭く、急だが、ここの岩は長瀞と同じ変成岩でできていて、地層が水平なので、急坂も階段状になっていて登り易い。道の傍につかまりやすい立ち木もある。少し登ると、ツツジの多い尾根があり、この場所は、4月には、ヤシオツツジが咲いていた。西上州の岩峰と同じツツジがここに咲いているとは最近まで知らず、この山の魅力が増えた。だが1月経った今は新しい芽が出ているのみ。ここには五葉ツツジの石碑がある。以前、この付近にはアオダモが咲いていたが、今年はない。若葉の雑木林を登っていくと、日本水水場に続く道の分岐がある。ここが、地質の境で、山側が急坂になり、山は蛇紋岩でできている。寄居方面から見るとこの山の山頂部は半球状になっている。道に出ている深緑の岩に磁石を付けると弱いながらも引き付けられ、鉄などの金属を含んでいることが分かる。蛇紋岩は、金属を含み塩基性で、植物は育ちにくく独特な植物が生えるという。確かに、丸い釜伏山の山頂部分には、大きな木が生えていない。
気温が上がった中で、最後の急登を登り切り、汗をかきかき、山頂近くの景色のよい尾根に着いた。振り返れば、関東平野がやや白いもやの向こうに広がり、爽快な気持ちになる。日陰を見つけ、その下で少し早い昼食休憩にした。近くの木を見れば、何とアオダモの花が咲いている。散り終わったのもあり、来るのが少し遅かったようだ。山頂付近には、盛りを過ぎたヤマツツジも咲いている。
ゆっくり目の休憩後は、山頂を通過し、釜山神社に向かい、一旦下り、小高い丘を登って右に曲がる。この道は桧並木になっており、車道ができる前は、ここも参道に使われていたようだ。車道に出てからは、塞神峠までは、車の通らない道の両側の植物を見ながら歩く。サルナシ、アケビなどの蔓植物がある。モミジイチゴ、カジイチゴ、クサイチゴなどの実のなる草木もある。地味だが白い花のコゴメウツギ、マルバウツギが咲く。ヤブデマリ、ミズキ、エゴノキ(咲き終わっている)などの木の花は白く目立つ。また、参加者の一人からグーグルの写真検索の方法を教えてもらい、試してみるとすぐに植物の名前等が出てくる。山の植物を知りたい人には植物観察のガイドが一人ついているようだ。車道は下りになり、西側の林が伐採された場所では秩父方面が展望できる。すぐ下には、長瀞町、その先に皆野町、赤平川沿いに吉田付近が見え、その向こうには、両神山が聳える。夕日を見るには良い場所だ。
上:ヤブデマリ 中:横臥褶曲 下:イワタバコ群生
塞神峠からは、山道に入り大鉢形の集落に下る。数ミリのスミレが咲いている。また数センチの紫の花が落ちている。花の咲く木はと見上げれば、大桐がたわわに花を付けている。
車道に出て、カーブを4回程曲がると、沢沿いの道となる。この道は、樹陰で涼しく、沢のせせらぎがいつも聞こえてくるような道だ。岩の崖には、苔がびっしりと付き、イワタバコが生えている。7月8月の花の時期に訪れたら、明るい谷だろう。
道端に長瀞町指定天然記念物「天然横臥褶曲」の案内柱があり、沢に下りる。川底の岩を見るが褶曲らしく見えない。対岸を見上げるとそこに案内板がある。数㍍登って岩の断面を見ると確かに激しい褶曲面が見える。その下にヤマブキソウが咲いていた。幹線道路に出る途中には、秩父事件と回り念仏の解説板があり、歴史や文化を知ることができる。谷からでると強い陽射しだ。金石水管橋を渡り、野上駅に着くと10分ほどで丁度よい列車がきた。同じルートでも時期により、天気・気候はもちろん、植物、花、生物など大きく違う。それが、同じ山に何回登っても興味が尽きないことにつながっている、それを感じさせられた山行となった。 (橋本記)
【ハイキング】蓑山クリーンハイク 2025/6/1
埼玉労山北部ブロック
蓑山クリーンハイク
山 域:蓑山(秩父郡皆野町)
期 日:2025年6月1日(日)
行動記録:熊谷各所発(8:00頃)=皆野町役場(9;15)= 三沢・二十三夜寺(9:45)➡蓑山山頂(12:20)・北部ブロック交流会(12:45/13:40)➡ 皆野町役場(15:20)=三沢(車回収)= 熊谷
参 加 者: CL石川 SL 相澤 高橋仁 白根 高橋武 赤坂 橋本 浅見 栗原 木村 髙橋陽 瀬戸 福井 13名
<天候:くもり>
皆野町役場前の駐車場に埼玉労山北部の4団体が集合しました。熊トレ13名、深谷こまくさ山の会12名、秩父アルペンクラブ5名、上里ハイキングクラブ5名の計35名です。
全体ミーティングで軍手、ゴミ袋、参加記念品が配られ、ブロック長の深谷・梅沢さんのあいさつ、各会代表の自己紹介の後、会ごとに3コースに分かれて出発しました。
わが会は、蓑山の東側の三沢地区にある二十三夜寺に車で移動し、そこからか「関東ふれあいの道」になっている登山道(所々山あいに伸びる車道も混じります)を歩きます。二十三夜寺で参拝の後、本堂の左手からスタート。秩父鉄道の皆野駅や黒谷駅から登る一般的な蓑山の登山コースと比べると、反対側のこちら三沢地区からのコースはアクセスが不便で登山者の数も圧倒的に少ないため登山道に雑草、薮が多い気がします。ゴミは全体的には小量でペットボトル、空き缶、金属の栓、泥にまみれたビニールの包装紙など。車道沿いの方がごみが目立ちます。
ゴミ拾いしながら思い思いにこの時期の草花、山菜、木の実などを観察しながらゆっくり歩いて山頂の美の山公園に到着しました。昼食の後、別のコースで登ってきた他会の人たちと合流し、交流会として各会から1人ずつ山での事故事例の報告がありました。熊トレからは浅見さんに報告してもらいました。他のメンバーからの発言、報告もあり、安全登山に対する意識の向上につながる交流会になったと思います。ありがとうございました。
この後、展望台で秩父盆地、秩父山地を一望し、地デジアンテナの施設が立っている山頂部にある美の山山頂の標識を通って下山開始。遊歩道を榛名神社前で左に折れ、スギ林の中にうっそうと佇む蓑山神社を通って皆野町役場まで。昨日まで2日間雨が降ったためぬかるんだ道を注意しながら歩きました。
4団体が集合してのゴミ収集結果は不燃ごみ5.5kg、可燃ごみ3.4kgでした。皆さんお疲れさまでした。(石川記)
【ハイキング】赤城・長七郎山 (個人山行)
赤城山はツツジの山 アルバム
山域:群馬県前橋市:長七郎山1579m
期日:2025年06月6日(金)
参加:高橋仁、赤坂、他2名
行程
熊谷ドーム6:00=別府沼公園駐車場6:20=小沼駐車場8:00→小地蔵岳→長七郎山9:00→おとぎの森10:00→小沼(昼食)11:40/12:20=見晴山駐車場→見晴山往復13:40=往路を戻る=熊谷16:20
アカヤシオは終わったが、ミツバ、ヤマツツジ、シロヤシオ、そしてレンゲツツジが咲き始めた赤城山を楽しもう。
小沼の駐車場は、8時到着でまだ余裕綽々。ヤマツツジとレンゲツツジ、ズミの花が向か和えてくれた。まずは長七郎に登ろう。途中、小地蔵に寄って、山頂にあるはずのズミの大木を探すが見つからない。昔の記憶は違っていたのか、山頂ではなかったのか。まあ、いいか?
ゆるゆると続く尾根を、袈裟丸、皇海、男体などを横目に見て歩けば長七郎の山頂に飛び出す。霞んではいるが前橋市街、子持山、榛名山、荒山が重なって見える。その右がアンテナ山の地蔵岳。水分補給したらシロヤシオの小沼へ下ろう。やたらにケルンを積んである賽の河原は、明るく開けシロヤシオやミツバツツジが彩りを添えてくれる。
時間が早いので、おとぎの森周回を追加しよう。反時計回りに小滝(最近、冬の氷瀑が注目されてきた。ここから粕川沿いに下れば銚子の伽藍に出る)の淵から茶ノ木畑峠へゆるゆる歩けば、ミズナラの新緑やヤマツツジの濃いオレンジが日差しの中に美しい。
林道のように広い道を小沼の水門へ辿り、今回は湖面の西を半周しよう。シロヤシオがたくさん咲いているから・・・。北湖岸でランチタイム。ここはズミとレンゲツツジも加わって、花のカルテットの中でゆったりと時間を過ごす。
花山行の仕上げは、見晴らし山のレンゲツツジと行こう。車で移動して見晴山1458mを往復。レンゲツツジは満開状態。明るいオレンジの花の香りが「もぁ~」と漂う中を、見晴台から山頂へ往復して、牧場を見下ろしながら戻ったら、もう一つおまけにクリンソウを見て帰ろう。姫百合駐車場の奥にある第二駐車場はクリンソウが咲いているはず?昔の記憶をたどって行ってみれば、ドン・ピシャリ!前より増えたクリンソウがきれいに咲いていてくれた。これで満足の花山行終了。
(高橋仁)
【ハイキング】日光・千手ヶ浜(個人山行
クリンソウ満開の千手ヶ浜 アルバム
山域:栃木県日光市:高山1667m、千手ヶ浜
期日:2025年6月18日(水)
参加:(4人)高橋仁、駒崎、赤坂、他(コマクサ深野)
行程:熊谷ドーム9:00=足尾道路=竜頭の滝上駐車場9:15→高山10:40/11:00→熊窪11:50→千手ヶ浜(昼食&クリンソウ散策)12:05/13:40→熊窪13:50→菖蒲ヶ浜14:55→竜頭の滝→駐車場15:15=往路を戻る=熊谷19:00
山行予定を雨天中止したのにその後は好天続き。そこへ飛び込んだ浅草岳ヒメサユリ計画。飛びついてみたものの、アプローチ林道が除雪未完で花も早すぎ・・・・ ドタバタした挙句に、千手ヶ浜のクリンソウに落ち着いたという次第。
いろは坂は車も少なかったが、駐車場は乗用車用がいっぱいで、ガラ空きの大型用に止めさせてもらう。高山から東へ続く尾根に取り付いて、春セミの声を聴きながら、さわやかな風を受けながら、いっぱい咲いているカラマツ草を見ながら、ゆるゆると登って行こう。時折、ソロやカップルのハイカーと行き会うが静かな山だ。樹間から戦場ヶ原、中禅寺湖が見え隠れするうち山頂に着いた。水分とエネルギ補給をしたら熊窪に下ろう。ここはシロヤシオの群生がすごい!開花期に是非来てみたいものだ。
明るいエメラルドグリーンから濃い緑まで、水の深さで微妙に変わる中禅寺湖の湖畔を行けば、千手ヶ浜だ。すぐにもクリンソウのビューポイントに行きたいところだが、お昼を回っているので、浜辺で男体山を眺めながらのランチにしよう。その間に人込みもいくらかすいてくるだろう・・・。白からピンク、赤と色合いの違う花が、澄んだ水の流れを挟んで競うように咲いている。シカの食害で激減した花を、ボランテアの努力で復活させたという。大事にしていつまでも咲いてほしいと思う。
さて、帰りの時間と夕立を顧慮して、そろそろ帰るとしよう。遊覧船で菖蒲ヶ浜に戻っても良いかなと思っていたが、15日の日曜日までで季節運航は終了していた。中禅寺湖の北側湖畔を熊窪、赤岩を通過して4km歩けば菖蒲ヶ浜に出る。さらに竜頭の滝の上流の激しい流れを見ながら駐車場に登って、山行終了。
高橋仁