花咲く盛夏の2山に登る
山域山名:東北 八幡平 早池峰山
期日:2023年7月23日24日
参加者:橋本(個人山行)
行動記録:22日 熊谷17:00=東北道=茶臼口登山口P0:30
八幡平
23日 茶臼口登山口P5:20-八幡沼7:50-八幡平山頂8:15-田代沼入口8:50-車道-茶臼口登山口P10:40=早池峰キャンプ場15:30
左:南に岩手山を望む 右:静かな八幡沼、八幡平で一番大きい
<天気曇>熱い熊谷を後に、東北道をひた走り、深夜、八幡平の登山口に着くと寒い位の気温だ。満天の星を眺め、こんなにたくさんの星を見たのはいつだったかと感慨にふける。4時には明るくなり、簡単な朝食を摂り、茶臼岳に向かい、緩い斜度の道を登り始める。十和田八幡平国立公園の看板が、この山の成り立ちが火山であることを記載している。山頂まで森に覆われているので、できた時代が古いことが分かる。振り返れば南に岩手山が聳え、尾根が八幡平に続いている。また、すぐ下には、水蒸気が立ち上り、地熱発電所が稼働している。古くなったが木道が敷かれ、笹等も刈りはらわれ歩きやすい。シモツケの類の白い花が咲いている、モミジカラマツも咲いているが、鮮やかな花は咲いていない。サンカヨウやツバメオモトの花は咲き終わり、種になっている。花や木、景色を見ながら登っていくと茶臼山荘があった。ここから南に少し歩くと眺望のある1578mのピークに出る。南方、西方に緩やかな山脈が広がり、森や草原に被われている。湖も点在する。雲海も広がる。ここから黒谷地湿原までは、緩い森の中の単調な道だ。急に森が終わり、草原になる。キスゲがたくさん咲いている。車道方面にも湿原が広がっているので歩いてみる。湿原の中央に戻り、八幡沼を目指す。道端にもキスゲが咲き、朝日に光る。安比岳分岐を源太森方面に進む。斜面が草原でウサギギクなどが咲いて、ここはカラフルなお花畑だ。森の中から八幡沼が望める。下って行くと木道があり尾瀬のような湿原で白い花が咲いている。八幡沼の湖岸で一休みする。森の中の静寂な湖。心安らぐ。ガマ沼横を通り、八幡平最高地点に至る。標高1613m。藤助森を通り、田代沼の入口に向かう。このルートには登山者はおらず静かだ。白い花のコウメバチソウや黄色い花のカンチコウゾリナが道端に咲いている。沼で、西に進むと車道に直ぐに出た。 この後、バスの便はないので、ひたすら車道を駐車場まで歩いた。
左右:穏やかな山容、数多くの湖沼、森、湿原、お花畑が八幡平の魅力だ
早池峰山
24日 河原の坊P5:00=小田越5:30-早池峰山7:00/7:30-早池峰剣ケ峰8:10-小田越10:10-河原の坊P10:40=東北道=熊谷19:30
上:蛇紋岩の岩峰が目立つ 下:早池峰剣ケ峰から北方の山波
<天気晴れ>平日なのでキャンプ地から車で河原の坊駐車場まで行く。(この期間の土日は岳から上はシャトルバスでのみ入れる)10台ほど停まっていて登山者が準備をしている。直ぐに支度をして車道を30分ほど歩く。小田越には携帯トイレ持参、熊の出没の注意書きがある。ここから北の早池峰の登山道に入る。あまり高くない樹林の中の緩い斜度の道を登る。木道が整備されている。標高100mほど登ると樹木は無くなり、ハイマツと草原になる。山を見上げると薄茶色の大岩があり朝日に光っている。早池峰は蛇紋岩でできており、固有の植物があるので有名である。またこの標高で森林がないのはその地質によると言われている。少し登り、南方を振り返れば薬師岳が濃緑の樹林に被われている。道端にはウスユキソウやカライトソウが咲いている。次第に大岩が近づいてくる。草の丈も小さくなる。岩の割れ目に小さな草花が根付いている。ツメクサの類やイブキジャコウソウも咲いている。梯子のある辺りには、桃色のミヤマアヅマギクが何輪も咲いている。尾根に出てからは平坦になり、西に進む。コバイケイソウが群生し、クリーム色の花が咲く。山頂には祠、山小屋(建替え中)がある。山頂西側で一休みする。北上川を挟んで、北から岩手山、和賀岳、焼石岳、栗駒山、蔵王山までの連なりが見え、その向こうに残雪の鳥海山がわずかに見える。
登山者はちらほら登ってくる。会話すると、岡山からで岩手山、鳥海山に登るという。一休みした後、薬師岳には登らず、剣ケ峰まで足を伸ばすことにした。道端にはヨツバシオガマの赤紫が目立つ。ウスユキソウとミヤマウサギギクが同じ場所に咲いていて、頭花からこの山の固有種ハヤチネウスユキソウであることが分かる。
剣ケ峰までは尾根で、低木に被われている。早池峰の蛇紋岩とは違う岩石が出ていた。植物はハイマツやツガの類があり、シャクナゲ、ツツジなども生えている。
晴れて、微風あり、眺望もきく。山脈が幾重にも重なる。地味な標柱のある山頂で一休み後、草花、地形、眺望を愛でながら小田越に下った。
早池峰の花々 上から右回りで ミヤマアズマギク ハヤチネウスユキソウ コバイケイソウ カライトソウ イブキジャコウソウ ヨツバシオガマ