関東

【ハイキング】鐘撞堂山 地図読みハイク

地図をにらんでバリルートを行く

相澤鉱山跡の洞窟 アルバム

期日:2025年2月9日(日)

山域:埼玉県深谷市(寄居町、上里町)鐘撞堂山330m

行程:道の駅かわもと7:30=十二社登山口8:20→鐘撞堂山9:30/9:40→洞窟10:05/10:20→p237 11:00/11:15→円良田湖→特産センター11:40/12:20→猪俣城跡(P305)13:10/13:20→谷津池14:15→南飯塚1号池14:50→十二社登山口15:10=道の駅かわもと15:40

参加者:9名

高橋仁、浅見、須藤、相澤、大嶋、高橋武、高橋陽、福井、松崎

ホタル池、谷津池コースの南側の尾根の取付きにある十二社神社。新入会員の3人を交えた9人のにぎやかな山行が始まる。日が当たらないと結構寒い境内から尾根道を登る。地理院地図には無いが、立派な道だ。下山時の廃道取付点を意識しながら登るが、はっきりわからないまま桜沢コースの八幡尾根に着いちゃった。

ここからは登山道を歩いて山頂まで登ろう。時間が早いので思ったより静かだ。比企の山と秩父の山を展望したら、今日の目的のひとつ、蛇紋岩採掘跡の洞窟(*)を目指そう。円良田湖への下山道をちょっと下ると、右に入る踏み跡と赤布が見つかる。これを辿れば洞窟につながっている。

鉱山跡の洞窟前で

 鐘撞堂山の西の沢筋にある、小さな山に5,6か所の坑道がある。落ち葉が吹込んだり、水が溜まっている洞もあるが、崩落などは無くてしっかりと形を保っている。蝙蝠が生息している洞もある。
ここから沢を渡って、北西の尾根に登り返して、237mピークを目指そう。地理院地図には道があるが踏み跡程度だ。途中に山火事の後みたいな焼けぼっくいがある。鞍部まで下ったらP237mに登って小休止だ。先は急斜面なので、鞍部に戻り、作業道から円良田湖に降りる。マウンテンバギーで遊ぶためのコンクリートの凸凹斜面がしつらえてあり、まるで雪山のように白い。
円良田湖畔を美里特産センターまで歩いて、ランチにしよう。うどんを注文する人、持参の昼食を食べる人。店のお茶と、皿に山盛りのふかし里芋をサービスしてくれた。食後は猪俣城跡へ再度登り返しだ。途中で単独の女性とすれ違ったと思ったら・・・。なんと深谷こまくさの深野さん。ここから猪俣城跡まで同行することになった。
炭焼き場を過ぎて猪俣城跡への分岐。踏み跡を辿り305mピークに出る。浅見さんが調べてくれた資料によれば、猪俣城の狼煙台の後らしき穴が残っている。
登山道に合流し、風が寒い北コース尾根から谷津池に下ろう。ここで3人がホタル池公園にショートカットして、6人は八幡尾根に登り返して十二社尾根分岐の下で南飯塚1号池に下る廃道を探す。
上からのぞくと、落ち葉で埋まっているが、道路の幅と思しき樹木のすきまが延びている。ここを辿ると、神社の後と思われる屋根瓦や石段のあとがある。地理院地図の建物マークと一致しているからこれが廃道に間違いない。これを辿って下れば、シノダケの密藪を突っ切って、1号池に飛び出た。道路歩きで十二社に戻り、ホタル池の3人を迎えに行こう。少し長丁場、長時間だったが、まあ、面白い山行だったかな?

(*)鐘撞堂の洞窟は、地元の人の間では国会議事堂の話や、小川のニッケル鉱山の話が混同されて、諸説あるが、日本鉱産誌の資料では、明治時代に相澤新兵衛が開発した相澤鉱山で、蛇紋岩(角閃石石綿:アスベストやタルクの原料)を昭和20年頃まで採掘されていた。蛇紋岩は早池峰、至仏山などの滑りやすい岩として知られている。磨くと蛇の皮のような紋様が光って美しい。秩父、西上州にも鉱床が有り、蓑山、大霧山の蛇紋岩は品質が良く、国会議事堂の床や壁の装飾用に使われている。1月4日「初山行は大霧山周回に(個人山行)」を参照する              (高橋仁)