関東

【ハイキング】秩父無名尾根

秩父の無名尾根を登る

山域山名:秩父 無名尾根(上吉田・石間間の尾根) 

期日:2024年4月21日(日)

参加者:L橋本 豊島 木村

  

行動記録:川本6:30=秩父市上吉田石間戸P7:45-石間戸神社7:55-595mピーク8:30-639mピーク10:30-送電線下10:50-林道横断11:10-695mピーク12:00/12:30-695mピーク東北尾根下る-林道13:10-鹿島橋・車道13:40-車道-石間戸P15:15=川本16:45

 <天気、曇>今回、秩父市の石間、上吉田間の無名の尾根の登山を計画した。私の故郷の山で、尾根を通して歩いてみたいと思った。天気は曇りで、午後は、降水確率が高くなっている。上吉田に入ってすぐの石間戸集落に車を停め、集落の北山裾にある石間戸神社に行く。割合新しい石像が建てられていた。神社は古そうだ。杉の大木が切ってあり、手入れはされている。その鳥居脇から山道に入る。杉の植林地で暗い。道をたどると、割合に平坦な柚子、お茶の畑だった場所に至る。周りの木々が茂り、柚子の木は細々と生きている様子で、昔は、立派な柚子を実らせていたかと思う。尾根よりも西に来ていたので、尾根筋に進むと、荒れているが、山道に出たのでそこを辿る。急登、落ち葉ありで、滑りやすい。高度を上げると、雑木林も徐々に増え、新緑の明るい林内となる。林内に草は無く-鹿等のためか-アセビは生えている。風無く、新緑の香りの、湿度の高い空気を吸い込む。休みを適宜入れ進む。570mのピークからは、標高差のあまりない尾根を北西に辿る。

杉林の林内にマムシグサが生えていた。時代が変わり、コナラ、クヌギを椎茸栽培原木に使うことも少なくなったようで、伐採した場所もない。作業している音もしない。森の作業をする人にも出会わない。杉、桧や雑木林を伐採することも無く、結果として、山に開けた場所や草地が無くなってしまったようだ。里山の草花(キキョウ、オミナエシ、鬼百合、シュンラン等)や山菜のワラビ、ゼンマイ、タラノメ等を見ることはなかった。増えすぎた鹿の食害もあるだろう。

 尾根筋では、雑木林が多くなり、ヤマザクラや、ウワミズサクラなどが咲いていた。林の切れ目から、北側には県境の稜線、城峯山を望むことができる。下の集落も見え、紫の花が見える。南側には、白いもやの向こうにかすかに秩父盆地南側と西側の山影を見ることができた。多くは無いが、太く、高いモミの木が生えていて深山らしい雰囲気の場所もある。また、フジの蔓が太く、杉や、コナラに巻き付いている。標高639mピーク近くの頂には「金峯山」名の石の祠があり、「女部田、大波見 両区中」とある。地名はこの尾根の下の集落名である。やや、岩がちの尾根になると、ツツジが増え、紫のミツバツツジ、朱色のヤマツツジ、岩場には黄色のヒカゲツツジが咲いている。新緑の山に色を添える。ホオノキはまだ芽を出したばかり。また、西秩父桃湖の緑の湖面もわずかに見える。そして。高圧送電線の鉄塔下を通過。左右の樹木が伐倒され見通しが利く。かなり急な斜面にある沢戸集落も見える。鉄塔から、林道までは、階段など整備されている。

 林道に至る。林道は石間、上吉田間を通る車道だが、現在、崖崩れのため通り抜けはできない。一旦、車道に出て、尾根に登る道を探す。急ではあるが南側から、登れそうと判断し、そこを登る。落葉、泥があり、掴まる木が少ないなどの悪条件で、大した標高差ではないが、30分ほどかかってしまった。

 尾根に登りきり、695mピークに進む。ピークの南に開けた場所で長めの休みとし昼食を摂る。ここは塚越集落の北だが、塚越集落も見えない。

 急登の疲れもあり、予定の711mピークに登らず、そこからの北尾根を石間に下ることにした。急傾斜だが、岩場も無く、慎重に下ればさほど危険のない尾根だった。尾根の最後は左の斜面を下る。下りた場所は車道の3mほどの高さの擁壁上で、立木を使い、ロープを出して下る。

 以後、林道を、鹿島橋まで出て、県道を石間戸まで、歩いた。右側には、今まで歩いてきた尾根が続き、車も通らない道路の左右に家々がまばらに建っていた。庭先には、ツツジや、芝桜などが咲きほこっていた。石間川には澄んだ水が流れ、小魚が泳いでいた。

                                     (橋本記)

 

 

 

【ハイキング】袈裟丸山限界尾根

山域:群馬県みどり市 後袈裟丸山 1,908m

目的:袈裟丸山限界尾根のツツジとシャクナゲを楽しむ

期日:2024年5月18日(土曜日 快晴)

行動記録

 熊谷駅南口5:30=大間々=限界尾根登山口7:45-八重樺原8:15-石祠9:35-後袈裟丸山11:20/12:10-石祠-八重樺原14:40-登山口15:00-熊谷駅南口17:30 

参加者:L高橋仁、高橋武、橋本、駒崎、赤坂、須藤

 

 予定時刻に熊谷駅を車2台に分乗し出発した。車は快調に走り登山口に到着したが、駐車スペースはすでに満杯。近くの道路端に他車に倣って我々も駐車、幸い幅も広く問題は無い。

 身支度を整え、郡界登山口の登山ボックスに届を入れ、新緑を楽しみながら木の階段の急坂をユックリ登る。やがて小さな木製梯子の所で一人下りの登山者が、この上の平坦部の木の上に熊がいる。怖いので下りてきたとのこと。でも少し前に登り始めたグループには合わないので、我々も注意しながら進が結局、そのグループに会う事は無かった。道は平たんになり笹の中に若いカラマツ等の疎林の気持ちの良い道を進む。やがて目の前に、後袈裟丸山が見える開けた所で一休み、好天に恵まれてノンビリ休憩をとった。

 小さなピークをいくつか上り下りした後、急な尾根の登りが始まった。シャクナゲの木はあるが花は数える程、蕾もあるので終わった訳ではない。シロヤシオも探してあったという程度で期待した割には花は少なく寂しい。たまにアカヤシオが一輪枝に残っていたのが象徴的であった。花は来年に期待という事、それでも変化に富んだ急峻な尾根歩きが続く。Kさんは前袈裟丸山との鞍部の八反張のお花畑を見る為先行する。残ったメンバーは木々の間から白い北アルプス、志賀、上越方面の山に励まされ頂上に予定のコースタイムで到着。山頂は木々に遮られあまり眺望は良くない。また狭く通路脇に分散して食事をとった。頂上に咲き始めの大きなミネザクラが1本あった。。

 Kさんも戻り頂上で全員で記念撮影後、上州武尊山や至仏山を眺め下山開始した。登りには苦労した尾根、特に両側が切れ落ちたカ所に注意して下る。途中で休憩していた登山者からもシロヤシオがどこかで咲いていましたかなどの声がかかる。袈裟丸山が良く見える平坦部まで下って休憩したが、そこには山菜を採取中の登山客もいた。

 その後は休むことも無く駐車場に一気に下った。多く車はすでになく、我々も帰途についた。                           

                         (須藤俊記)

 

【その他の山行】ビバーク体験

風布ビバーク体験等記録

この時期でも、風布の谷は夜になると結構冷え込んだ

 

   

         小さなツエルトで簡易テントができる

山域地名:寄居町風布 

期日:2024年6月7日(金)8日(土)

参加者:L橋本 浅見 花森 相澤 8日の参加 木村 駒崎

行動記録:7日 風布集合19:00-ツエルト設営、非常食を摂りビバーク開始21:00

8日 起床6:00-朝食6:30-ツエルト片付け7:30-ハイキング発9:00-中間平10:00-ビバーク地の釜伏川でうどん、天婦羅の昼食11:00-13:00-付近の斜面でロープワーク練習(3名)13:20-15:45

7日<天気、曇>

ビバーク体験 

「日帰りのハイキングで道に迷い、ビバークすることになった。」という想定で、ツエルトによるビバーク体験を計画した。秩父に通じる140号国道とそのバイパスを外れると風布の集落、釜伏川に沿った谷は大変静かだ。この川沿いで、ビバーク体験をする。今まで、ツエルトによるテントの設営は学習会で実施してきた。これを実際の野外で体験する。午後7時に集合し、杉林の平坦な場所を選び、設営場所とした。4名は各々選んだ場所にツエルトを張る。場所選びだが、落石の無い所、雨が降っても浸水のない所、横になりやすい平らな所、細引きを使うには立木のある所になる。ストックをツエルトの両端に立ててポールにし、細引きで引き、その後、下端を広げてスリングや木の棒で止めると中に空間ができ、三角テントの出来上がりだ。あとは、持ち合わせのシートを敷くと簡易テントができる。これとは別に細引きをツエルトの中に通し、立木の間でこれを張り、下端を広げると前の作り方と同様にテントができる。7時を過ぎて、空は暗くなり、杉林の中で一層暗い。ヘッドランプが必要だった。

 夕食は、簡単な物で済ます。簡易テントが出来上がったので、杉の森の中でしばし歓談する。風は無く、人も車も通らない。寒気が流れ込んでいるので、長袖でないと寒い位だ。この沢には蛍が生息しているが、この寒さでは飛ぶことはない。遠くの街灯の下には昆虫、ガの類が元気に飛び回っている。男4人が、静寂の暗い森の中で趣味の話などするのもいいものだ。

 時間になったので、各自ツエルトの中で休むことにする。以下記録者の体験。ビニルシートを下に敷きクッションを枕にして横になるが、徐々に冷えてきたので雨具を上下ともに着込み寝る。いつもは布団をかけて寝ているので、何もかけずに眠ることに不安感、違和感が強い。寒いので蚊など虫がいないのはありがたい。一時、寒くて起き、スタッフバックに足を入れ寒さをしのぐ。どうにか眠る。5時前に明るくなり、目を覚ました。

      屋外でも天婦羅は割合簡単に上げられる、しかもおいしい

8日<天気、曇> 

ハイキング 

この時期は、日の出が1年で一番早くなるが、ビバーク地は谷間の杉林の中で、天気も曇りで5時ころ明るくなってきた。簡単に、食事を済ませ、ツエルトを片付ける。「この時期にしては結構寒かった」という感想が出された。地面からの冷気を遮る銀マット等が有効であるが、かさばるので、携行するなら薄手のマットにするなどの工夫が必要か。また、秋冬で乾燥していれば、落ち葉を敷くと幾分快適さが増す。

 ハイキングからの参加者2名を加え、6名でハイキングに出発する。寄居町の釜伏川沿いの風の道を歩く。昼は天婦羅とうどんのメニューで、天婦羅になりそうな山菜を探すも、6月になり新芽は大きくなりすぎている。ユキノシタ、ミツバが幾らかある。

 直ぐに、姥宮神社の横に出た。この集落の小さい神社で、胎内くぐりが出来、大杉も見ごたえがある。全員胎内くぐりでは通り抜けることができた。橋を渡り、風布館前を通り、釜伏川の支沢沿いの道を中間平に向かって林道を歩く。杉林だが、林床には、灌木、シダなどが青々と茂っている。この林床の草木の繁茂は奥秩父には無い。ウリノキ、コクサギなど、沢沿いを好む草木が生えている。葉の中央に種を付けるハナイカダも生えていて、植物の不思議に触れる。白いアジサイ系の花も咲いている。40分ほどで中間平の公園に着く。ここは高木を切り、園芸種のツツジなど植栽したが、それらは見当たらず、草地となっており、紫色のアザミ、ホタルブクロが目につく。

 公園に通じる車道を南側に歩き、展望台に行き、ここで休憩する。白いもやがあるが、視界が開け、すぐ下の寄居町が良く見える。荒川が東に流れ、関越道が荒川を横切り、熊谷周辺も見える。日差しが強くなり、日陰で休んで、風に吹かれて気持ちがよい。

 下りは、尾根道をたどる。雑木林、人工林の尾根を下り、風布側の谷に下る付近は、コナラの大木があるなど深山という雰囲気だ。途中に、ミツバ、タラノメがあり、柔らかい部分を摘む。車道に出る付近に空家があり、家庭で使う道具等が放置されていた。

 ビバーク地の近くの沢に着き、ここで昼食作りを行う。うどんを茹でるグループと、天婦羅をつくるグループに分かれ、準備をする。

 天婦羅は、山菜としてユキノシタ、タラノメ、準備したシイタケ、ピーマン、タマネギ、ジャガイモ、ニンジン、竹輪などを揚げる。うどんも茹で上がり、揚げたての天婦羅をのせ、いただく。仲間とともに、自然の中で、ゆったりと、揚げたての天婦羅とうどんをいただく。贅沢とまでは言わないが、豊かな時間だと感じる。天婦羅係にも感謝したい。次々に揚げて直ぐに食べる天婦羅が熱くおいしい。2時間ほどの時間はあっと言う間に過ぎ、お腹も十分満足できました。参加者の協力のお陰でした。

ロープワーク 

3人の参加 昼食後、沢登りに備え、近くの山の斜面を使いロープワークの練習を行う。

基本的な技術であるハーネスの装着、ロープでエイトノットホロースルーを作り、ハーネスへの結び付け、2人での確認方法、トップロープでのクライマーとビレイヤーに分かれての登攀、ビレイの練習を行う。落下を想定しての練習も行う。

 3人1組での、ロープワーク練習。リード役で支点をつくり登る人、それをビレイする人、リードの人がトップ地点で支点をつくり、ATCでセカンドを引き上げる練習、さらにサードを引き上げ、支点を回収する練習などを行う。ビレイ解除前にセルフビレイをする練習、「ビレイ解除」の声だしの練習も行う。

 ロープワークだけにポイントを絞り、練習することでロープの結索、カラビナ・ATCの使い方、役割分担と、実際に近い練習ができた。

                          (橋本記)

【その他の山行】秩父御嶽山登山道整備

秩父御嶽山登山道整備(埼玉県連行事)

 10人の力で結構な整備ができる=すごいぞ!          

山域・登山道:秩父御嶽山贄川登山口-御岳山山頂登山道

期日:2024年6月3日(月)

主催・参加者:埼玉労山(自然保護委員会担当)L橋本 相澤 埜歩歩富士見山の会 日進山岳会 新座山の会 大宮労山 合計10名

作業記録:秩父鉄道三峰口駅集合8:30、打合せ後発8:45-贄川登山口-送電線鉄塔下-登りながら、主に倒木の切断、移動作業、枯木の伐倒作業を約2時間半行う-標高約700m地点で作業終了11:45-小休憩後下山-三峰口駅で解散13:00

 直径40㎝の杉の倒木を、チェンソーで切り、みんなで引いて片付けた。歩きやすくなった

<天気曇>予報では、秩父地方は午前の降水確率は20%、午後は50%なので、計画とおり実施した。ただ、前日に雨が降り、地面は濡れていて滑りやすいので注意が必要だった。

 駅で、作業予定、作業の注意を打ち合わせ出発する。贄川の集落から登山道に入る。急登を10分ほど登り、体が温まったので、送電線鉄塔の下で小休憩する。

 この先からの道に、倒木が多く、歩きながら作業を開始する。細い倒木は、持ち上げて道の下側に寄せる。少し登ると道の真ん中に根を立てるように倒れている倒木がある。これは太く、一人では動かせない。両側から4人で持ち上げ下側に動かす。根が地面に刺さるようになっていて何回も声をかけてやっと1mほど動き、道の真ん中が通れるようになった。これで可とする。登っていくと、直径20㎝高さ10mほどの枯木が道の脇にある。枯木が倒れ、偶然人に当たる死傷事故もあるので、伐採することにした。斜面下側に向けて鋸で切る。ドンと倒れたが、下側の木に掛り動かせず、途中を一か所切って移動した。数人で作業するが汗がでてくる。また進んで行くと、枯木と生木が絡み合って、人の頭ほどの場所に水平になっている。これも片付けることにする。1本を切り、引いて下側に落とす。生木はリョウブだが道にかかる部分は切って片付ける。道にかかる蔓もあり、切らせてもらう。

平坦な場所に至り、休憩をとる。こうした作業を始めて行う方もおられるが、積極的に鋸で木を切っていた。

 杉林内は、間伐をしてないので、倒木が多い。それほど太くないので手鋸で切っては、移動し、道を歩きやすくする。さらに、雑木林があり、ここには、直径20㎝長さ10mほどの倒木が数本ある。手鋸では、大変なので、チェンソーを使い、切断し移動させた。やや坂を登ると、太さ45㎝長さ15mほどの杉の倒木が道を塞いでいる。跨ぐのに、邪魔になっている。1か所だけ切ったのでは動かせないほどの大木なで、道を塞ぐ1mほどの部分を切ることにした。ロープを架け、途中に支点を作り、倒木の上側で皆に引いてもらいながら切る。小型チェンソーのバー長は25cmなので2か所両側から切り進む。倒木とはいえ、表面は腐っているが中はしっかりしており、赤っぽい切屑が出てくる。もう切れたはずと思い、ロープを引くよう声をかけるが、動かない。再度2か所の切れていない部分を切り、やっと低い音を立てて、切れた丸太が動いた。ここを最終作業場所として、この日の作業を終了した。

 小休憩をとり、そこで記念写真をとったりする。力仕事であったが、10名全員が作業を行い、充実感、満足感のある表情をしていた。1人ではできないことも10人の合力で、大きな仕事を行うことができた。自然にとっても、登山者にとっても、作業をした人にとっても価値ある登山道整備になった。帰路、雨がパラついたが、濡れることも無く、駅に着き解散した。                                 (橋本記)

   やる気満々、手鋸でも結構太い倒木を切ることができる。