東北

【ハイキング】みちのく潮風トレイル(県連主催)

みちのく潮風トレイルを歩く  

 

         ネダリ浜に続くトレイルは岩壁の道

山域場所:岩手県階上岳、ネダリ浜、北山崎、鵜の巣断崖等

期日:2024年6月29日(土)-7月1日(月) 

参加者:橋本 大嶋 他の会8名 合計10名

行動記録

6月29日(土) 

八戸駅9:45=車=大開平10:40-階上岳(はしかみだけ)11:10/11:40-大開平12:05=車=普代駅13:30/13:45-みちのく潮風トレイル・ネダリ浜-国民宿舎くろさき荘16:20 同所泊

6月30日(日) 

くろさき荘8:30-みちのく潮風トレイル-北山崎12:20/13:00(昼食)=車=机漁港13:40/14:40北山崎サッパ船乗船=車=駐車場15:00/16:00手堀りトンネル(隧道)歩き=車=鵜ノ巣断崖見学16:30/17:00=車=ひらいが海荘17:30 同所泊

7月1日(月) 

ひらいが海荘8:30=車=番屋の塩づくり体験ショートコース9:00/9:30=車=道の駅いわて北三陸10:45/11:15=八食センター12:30/14:00=車=JR八戸駅、解散14:30

6月29日(土)<天気晴れ>

JRの大人の休日倶楽部パスを利用して、当日の朝、埼玉を出て八戸駅に集合する。大宮駅から新幹線利用、1時間半程で、八戸駅に着いた。道中、左の窓からは那須、安達太良、蔵王などが見える。盛岡駅を過ぎるとトンネルが増えるが、直ぐに八戸駅に着いた。八戸は夏の眩しい陽射しで明るかった。西口のレンタカー店に10人が集合し、打合せ、レンタカー2台で出発した。参加者は、埼玉労山加盟の会所属の60~70歳代の方々。八戸は片田舎と思いきや、結構大きな都市で、市街地を南の登山口に抜けるのに時間がかかった。大開平の駐車場に着き、ここで身支度して登山を開始。青森県八戸労山の中野勝朗さんにも同行していただいた。晴れて陽射し強く暑い。階上岳は北上山系の北端の山と解説板に記されており、「やまつつじ」が多いという。緩い登りの道で、周囲は、赤松などの常緑樹と、落葉広葉樹の混交林で下草も多い。30分ほどで頂上の赤い鳥居をくぐり山頂に至る。みちのく潮風トレイルは環境省が管理しており、立派な表示板が要所に設置されている。頂上には黒御影石の立派な「三陸復興国立公園、階上岳」の石碑が建つ。北を望めば、八戸の市街地が広がる。低山で暑い中、日陰を見つけ、ここでしばし休憩。中野さんからいただいたサクランボが大きく甘かった。標高740mの展望台脇の草原には、クガイソウが紫の花を揺らしている。階上岳は火山の山で、ツツジも多いという。5月頃には咲いて綺麗だろうと想像する。秋の紅葉や雪の山も良さそうだ。頂上付近には、モミジイチゴも実っていた。

 大開平に下山後、三陸沿岸道路(高速道路、無料区間)を使い、久慈市を抜け譜代ICを下り、近くの譜代駅に行く。ここに車を停め、海岸沿いのみちのく潮風トレイルを歩き、くろさき荘を目指す。譜代駅は海岸より少し入った場所にあり、川沿いの車道を東の海岸に向かって歩く。左右は、木々と下草が茂る。フキも生えており、関東の里山と同じだと親しみを覚える。10分ほどで、コンクリートでできた譜代水門に着く。言うまでもなく、津波防止の施設である。堤体の上に登ると三階建てビル屋上位の高度感がある。下りて歩いてすぐに、譜代浜だ。白い砂浜が広がる。その向こう青緑の海が穏やかな波を立てている。ここからは進路を南に変え、車道脇を歩く。砂浜が切れると、磯浜となり、大岩に松などが茂り、埼玉では岩山の景色だ。海岸沿いの道を進むが行き止まりで引き返し、トンネルを通り、歩道の広い場所で一時休憩。歩道の舗装の僅かな切れ目にスカシユリが咲く。漁船の停泊する漁港脇を通り過ぎ、トンネル、橋を通り、海岸に下る。小さな漁港の脇を通り、本格的な「みちのく潮風トレイル」(歩道)に入った。車無く、右は大岩の崖、左も大岩でその下に海の波が打ち寄せる。トレイルは舗装され、柵も設置されており、安全な道だ。埼玉には無い景色で、潮風の吹くみちのくの絶景を味わう。黄色、白の花(キクの仲間か)や桃色のナデシコが崖に咲いている。チャート質地層の露頭も荒々しい。「ネダリ浜」の表示板のわきに「高潮高波注意」の看板もあるが今日の波は穏やかだ。小さな歩道用トンネルを抜け隣の浜に行き、そこからは宿のある丘の上に車道を登る。ここも樹木が繁り、日陰は幾分涼しいが日向は暑い。ケヤキなど関東にある樹種も多く、落葉樹の里山を歩いているような感じだ。やや息を切らし、宿舎への道の最高点から下る。この周辺も樹木が多く、下草のホタルブクロやヤブレカサ、オカトラノオなども咲いている。林越しに、海を見ながら歩き、宿泊の国民宿舎くろさき荘についた。

上:オカトラノオが群生する 下:北山崎の断崖絶壁

6月30日(日)<天気曇、後雨>

 くろさき荘は海岸から上がった大地の端に建っていて東側の海の眺望がよい。出発は早くないので、朝食前に散策する。トラノオが群生している。海岸を望む展望台からは海岸から100mも立ち上がる垂直に近い岩壁が見える。また北緯40度シンボル塔が近くにある。コロナの影響もあり、北東北の海岸の観光は、経営的には中々苦しいのではと推測する。朝食後、くろさき荘の横から、北山崎までのみちのく潮風トレイルを歩き始める。歩道入口には北山崎展望所9.2kmとある。地図には北山崎自然歩道と記されている。ある程度のアップダウンはあるだろうが、それほどではないのではと思っていた。晴れていて、、雑木林の樹陰で暑さそれほどではない。左は林越しの太平洋、右は丘状の林や草地が広がる。確かに道は割合平坦であるが、出入りの多い海岸線で、道は、上り下りを避けるよう、切れ込んだ谷は山側に進み、出っ張った丘はそこを回り込むように作られている。丘の先端には樹木を切った展望台などがあり、変化に富んでいる。人家、農家、畑、牧草地もなく、落葉広葉樹を中心とした森と、木を伐採し草地になった場所をひたすら歩く。丘の上なので断崖絶壁は間近に見えないが遠くを見ると、歩いている場所が崖の上の丘の先端付近を歩いているのが分かる。それほど風がなく、潮風は吹かず、むしむしした林の中、アップダウンを繰り返し進む。

樹種はコナラやクヌギ、クリ、モミ、杉、松、モミジの類などで、関東の里山のような樹木だ。園芸種だと思っていたハクウンボクも白い花を付けている。ツチアケビ(葉をもたない腐生植物)の花を初めて見た。イチヤクソウ、ウツボクサ、白い花のセンジュガンピもあった。高山植物のような色鮮やかさはないが、地味ながらも種類は多く楽しめた。

 右、左、登り、下りと何回も繰り返し、最後の部分では、沢に下り沢筋を歩く。水量は多くなく、水も濁っている。沢筋から離れてからも、登り、下りとあり、小さな丘を登ると、北山崎展望所の駐車場、関連の建物が建っており、やっと着き、9.2kmの道が、かなり長く、着いたので安堵した。北山崎展望台からは、太平洋が望める。また、北山崎の断崖絶壁が望める。

 ここで店に寄り昼食を摂る。天気予報では翌日の天気がよくないので予定を入れ替えて、船に乗ることにした。車で小さな机漁港に移動しサッパ船(小型の動力の磯船)に乗り海からの北山崎の景色を楽しむ。10人乗り位の小さな動力船で、船長が海中の暗岩、露岩を巧みな操縦で避けながら案内してくれる。草木も生えない100mから300mほどの垂直に近い絶壁が立ち上がり、その上に松などが生えている。隆起と海の侵食でこの景観はできたのか。地質的には、岩に地層が見えることから堆積岩であることは分かる。硬い岩石のためか、洞窟、メガネ状の岩などがある。船は洞窟の一つに入る。明るい陽射しが海水を通して反射し、浮き上がるような雰囲気になる。狭いメガネ状の部分を通り抜けたりもする。ぶつからないと心配するも上手に通り抜ける。上を見れば大岩が横たわり、その重さを想像すれば落ちない岩の固さもすごいと感じる。

 港に戻りながら、東日本大震災の津波の話を聞く。津波は大きく、机番屋の建物はすべて流され、今ある建物はその後再建されたとという。

 車で少し移動して、手堀りトンネルを2つ歩く。高さ2.5m位、幅2m位、長さ数百㍍の手堀のトンネルで、掘ったままだ。照明はなく、地下水がしみ出ている場所もある。蝙蝠も住んでいる。ヘッドランプで足元を照らしながら進み、でると隣の湾の砂浜に出て、更にもう一つ歩いた。山側を見上げれば、オレンジ色のスカシユリが岩壁に咲いている。2つ目のトンネルを歩ききり、戻りました。

 車で鵜の巣断崖駐車場に移動する。途中から雨模様になる。駐車場からは、緩い下りの道をたどる。展望台は断崖の上にあり、ややもやがかかっているが、北に断崖と海を見ることができた。このような地形ができた歴史を知るとさらに面白いと思うが、自身の不勉強、準備不足を感じつつここを去る。

 雨の強くなった中、この日に泊まる民宿に移動する。明戸の海を望める高台の景色のよい場所に位置している。こじんまりした綺麗な民宿で、夕食にはたくさんの海の幸(ウニ、タコ、魚、海草等)が出され大満足でした。

上1:落葉広葉樹林の中のトレイルを進む 上2:沢筋を下る 上3:センジュガンピ 上4:穴があいた大岩の独特な景色

7月1日(月)<天気曇>

 朝、時間に余裕があり、浜にある震災遺構、明戸海岸防潮堤を見学する。震災遺構の掲示板には、昭和44年に建設された高さ9mの防潮堤は、「繰り返し押し寄せた津波に防潮堤は決壊し」とある。付近には決壊した防潮堤のコンクリート片が散乱していた。

 午前の予定である机浜番屋での塩作り体験をする。担当者が、塩づくりの方法、歴史、内陸部との交易等について丁寧に説明する。牛に積んで内陸部の盛岡まで運び、塩1升と米1升と交換したという。塩は、生活の必需品で、保存ができる。海水もあり、これを煮詰める薪も近くにある、等の条件があり、作られてきた。ただし海水を煮詰める金属製の釜や薪の採れる山のある財力のある者のみが、塩作りができたという。

 塩づくりだが、金属製の大きな容器で海水を煮詰めると、塩の結晶がその底にできる。それを網ですくい、カセットコンロにかけたフライパンで、混ぜながら水分を飛ばす。さらさらさらになったらガスを止め、冷やし、袋に入れる。白く結晶の大きい塩ができた。口に入れると塩の味だが味わいが違う気がした。

 この後、三陸沿岸道路を北上し、道の駅いわて北三陸に立ち寄り、八食センターに行く。八食センターは、海産物、農産物、菓子、食品の店が50店以上も入った総合食品センターだ。ここで打ち上げのBBQをして、八戸駅に移動し、今回のみちのく潮風トレイルの旅は終わった。活動内容が多く、様々な体験ができ、参加者同士の交流も図れ、充実したみちのく潮風トレイルの旅でした。青森県、岩手県の太平洋側は、交通が内陸部と較べると不便だがハイキングするには魅力のある場所だ。みちのく潮風トレイルを歩き、旅することにより、豊かな体験ができる。また、それが地域の活性化にもなると感じました。

(橋本記)

上:鵜の巣断崖 下:東日本大震災遺構-堤防の残骸

【ピークハント】飯豊山

日本百名山 初秋の飯豊山 に登る

 山域山名:東北 飯豊山

期日:2023年9月15日、16日

参加者:橋本 (個人山行) 

行動記録:14日 熊谷21:00=東北道・東北中央道=大日杉登山口1:00 同所泊

15日 大日杉登山口6:00-地蔵岳9:00-切合小屋12:20-飯豊山本山小屋14:30 同小屋泊 

16日 本山小屋6:00-飯豊山山頂往復-本山小屋6:30-切合小屋7:50-地蔵岳10:10-大日杉登山口11:55=磐越道・東北道=熊谷18:20

雨に降られたが、雨が上がる時の光と雲と山は感動的だ

15日<天気曇、雨>朝食を簡単に済ませ、身支度して6:00に大日杉(だいにちすぎ)登山口を出発する。金曜日のせいか、広い駐車場だが数台の駐車だ。登山口には、避難小屋と、登山届記入ボックスがある。ここに登山計画を出して登り始める。降水確率50%の天気予報で、どこかで降られると覚悟して登る。木が鬱蒼と茂った暗い道を登り始める。標高600mから2100mなので標高差1500m、天気がよければテント泊をしようとテントがザックに入っている。また、天気が悪ければ、切合小屋2泊も想定し、2泊3日の食量も詰めてある。太いブナなどの森の尾根を登り始める。雨が降っていたので、道は濡れて泥道だ。10分ほどで、鎖のある谷状の岩場になり、滑らないように登る。天気が気になるが、木々の切れ目から東の尾根の霧が上がっていくのが見える。日も射している。部分的には青空も見える。天気は良くなると期待できるようだ。登山者は多いらしく、踏み跡はしっかりつき、尾根で木々の根がゴツゴツと出ている。1時間ほどで御田の大杉に着いた。杉の巨木があり直径2m位である。風も無く、汗が出る。喉が渇くので水分を摂る。初秋で地味な花が多いが、黄色のアキノキリンソウの類やタムシバやムシカリの赤い実が目立つ。高度を上げると、樹木も低くなり、笹が増える。3時間で、地蔵岳に着いた。山頂は木々に囲まれ眺望はない。ここからは西に向きを変え、この尾根を進む。尾根の南側の道に出ると、草原が広がり、イネ科植物の穂が出ていたりする。天気は良くなりそうだが、相変わらず、曇ったままで、ガスも出て、南の尾根も霞む。日が射さないので暑くないのは助かる。尾根には小ピークがあり、登り下りがある。笹が増え、カンバの木々も生え、株状になっていたりする。コゴメグサやウメバチソウも所々咲いている。目洗清水で水を補給したいと注意して進むと、先客2名が休憩していた。30mほど下り、清水で喉を潤す。

この付近で、下ってくる登山者に会う。天気ははっきりせず、濡れるほどではない霧雨が落ちてきたので雨具を着ける。下ってくる登山者から「切合小屋では水がないので下の沢で汲んであがってください。」と言われる。それからすぐに、御沢別れの分岐があり、尾根方向の道に進む。右に尾根が見え、沢に道が続き、水量の多い沢に至る。喉を潤すとともに、タンクに水を入れ、ザックに入れる。草の斜面になり、ここを緩やかに登って、尾根の分岐に達する。草木のない緩い下りを進むと、切合小屋の屋根が見えた。予定よりも早いので、本山小屋まで歩くことにし、切合小屋は通過。この頃から雨が、霧雨から小雨へと強まる。視界は200mほどしか効かない。草履塚手前の草原は広々している。赤茶で初秋の草原の色だ。道の周りにはリンドウ花を閉じたまま佇む。イワイチョウは花に雫をつけ咲いている。登山者はいない。やや下って白い霧の向こうに赤い服の人がいる!と思って近づくとお地蔵様だった!山を一人で歩いていると、そんな体験が時にある。岩が人に見えたりと。標高は1800mほどなのだが、白茶の裸地が現れ、ハイマツ、ガンコウランの低い植物が地面を覆っている。本州の普通の森林限界である標高2500m以上の景色が広がる。朝日連峰と同様、冬季の多雪のためだろう。そして1か所岩場がある。ステップもホウルドもあり、左右は切れ落ちてもいないので恐怖感はない。だが雨なので、滑らないよう注意して通過した。そして、最後の登りにかかる。岩、大石が多いが、左右に道が切ってあり、砂利混じりの泥で滑らない。ガンコウランや、コケモモの小さな実があるので摘んで口に入れ、味を楽しむ。衣類は、雨と、汗で上も下もぐちょ濡れになってしまった。靴も防水スプレーを吹いてきたが時間が長いので染み込んでいる。ここを乗り越え、水場の標柱で小屋まで0.3kmと確認し低木の中を進み、本山小屋に到着した。雨も強いので、テント泊装備はあるが、小屋泊りすることにした。

上:尾根のカンバは太い 中:標高が高い尾根には低い草木が生える 下:ガスの中で百名山完登 

本山小屋には、管理人がいて、声をかけると、部屋に入る手順を細かく説明してくれた。1泊2500円。この日この小屋の二人目の登山者となった。1人2畳ほどのスペースで更衣室やハンガーがあり、煮炊き用金属プレートがあり、トイレも水洗で快適な小屋だった。やたらと注意書きがあるのは山小屋らしくないが、守らない登山者も多いということか。衣類を着替え、濡れた衣類を干し、さっぱりしてから温かい飲み物を飲む。

 今回の飯豊山登頂で、私の百名山登山は完登となる。70歳のうちに登りたかったが、71歳11日での登頂となる。一つの目標は達成できたので、次なる目標は・・と考える。岩、沢、山スキーもやってきた。この歳でも、3日間テント泊装備でほぼコースタイムで歩ける。この体力は維持して、もう少し山を楽しみたいと思う。また、明日の予定をどうするか考える。天気が悪かったら三国岳経由のコースは止めにして、大日杉へ来た道を下ることにした。4時位までに登山者6名が小屋に入り、8名の宿泊者となった。この小屋にしては余裕の広さである。

 5時ころ、ご飯、缶詰、みそ汁、コーヒーの食事で体が暖まったので横になり、眠りにつく。夜半に風の音がするので晴れていれば星も見えるかと期待するが、曇っているので朝まで休む。

16日<天気曇、雨>天気はよくない。とりあえず、山頂まで行く。山頂と小屋の標高はほとんど同じで、砂礫の尾根を歩いて直ぐに着いた。視界の効かない山頂には誰もおらず記念の写真をセルフで撮る。昨年の北海道山行では東部の3山(雌阿寒岳、斜里岳、羅臼岳)で同様な登山だったことを思い出す。小屋に戻ってからザックを背負い下る。登りとは異なる景色を期待しつつ、道端の草花にも目をやりながら歩く。途中、視界が効く場所もあり、後光が射したような景色だった。切合小屋を過ぎ、大日杉分岐を左に進み、沢で水分補給・休憩をする。尾根に登ってからは地蔵岳まで、余り休まず歩く。急にガスが薄くなり、明るくなり、雲が吹きあがる景色に見入ったりもする。登ってくる登山者ともすれ違う。

アップダウンを繰り返しながら地蔵岳に10時10分に着く。ここで10分間休む。後は尾根の下りだ。やや速足で下る。下り始めてすぐに雨が強くなる。雨具は上だけ着ける。ブナの大木が出てきた辺りで沢の音が聞こえ、谷が見えた。1度、濡れた木の根で滑り、転び左の腰を打つ。歩くには問題ない。11時55分、雨がさらに強くなった大日杉口に着いた。

上:矮性低木のガンコウラン 中:イワイチョウ 下:ハバヤマボクチ

 

 

 

【ピークハント】朝日連峰

 小朝日岳、大朝日岳、西朝日岳を巡る

オヤマリンドウ群生

山域山名:東北 朝日連峰

期日:2023年9月3日、4日

参加者:橋本 (個人山行) 

行動記録:2日 熊谷21:00=東北道・山形道=日暮沢小屋登山口2:00 3日 日暮沢小屋登山口7:40-小寺山11:20-小朝日岳12:10-大朝日岳避難小屋14:20 大朝日岳往復1時間 大朝日岳避難小屋泊

4日 大朝日岳避難小屋5:30-西朝日岳7:00-竜門山7:50-清太岩山経由日暮沢小屋10:50=山形道、東北道=熊谷18:00

3日<天気曇>

深夜、登山口近くの駐車場で仮眠して朝、起きた。車のエンジンをかけようとするがかからなかった。JAFのお世話になり無事に移動できた。余り遅れずに日暮沢登山口に着いた。奥の駐車場は30台ほどで満車。手前の駐車場に停める。すぐに支度をして、予定のコースを歩きだす。根古川沿いの林道を歩く。時間が遅いせいか、登山者に出会わない。左からの沢を少し山側に登って越す。さらに歩き、左の尾根に取りつく。周囲は大きな木々で暗い。尾根には、ブナが生えており、その太さは直径1mほどもあり、巨樹といえる太さだ。低木や下草も結構生えている。標高が上がるにつれ、ヒヨドリバナの類や鮮やかな紫のリンドウなどが心を和ませる。傾斜のきつい場所は他の山と同様、道が抉られ心が痛む。ハナヌキ峰まで登ると東側の尾根が現れた。直ぐに分岐になり、小寺鉱泉からの道を合わせる。下山してくる登山者は数名で少ない。小寺山まではそれほど急登ではないが、道は荒れており、ネットや丸太で整備がされている。主には登山道の水をその外に逃がすよう溝が付けられていた。高度を上げると木々が低くなり、笹原、ハイマツが現れる。顕著なピークでない小寺山で一休みする。南に聳えるピークに道が見え、下山してくる登山者が見える。あそこまでの急登を登るのかと、心がひるむ。だが、一歩一歩ゆっくりでもしっかり登っていくと間もなく山頂に立つことができた。シャツ、ズボンは汗でぐっしょりだったが。1647mの山頂で数名は休めるほどの広さがあった。ここからは大朝日岳を望むことができ、そのすぐ下に避難小屋があるのが分かった。今日はあそこまで行くと気持ちを強く持った。コースタイムは約2時間。途中には、朝日連峰一の清水銀玉水がある。

 この後、一旦下る。約標高差150mの急坂悪路を下った。そしてまた、登り返し。小寺山の標高1500m位からは、木々は灌木になり、笹原、草原が増えてきた。草原には秋の花が可憐に咲いている。特にオヤマリンドウとトリカブトは群生して色鮮やかだ。大朝日岳までの登りの道は程々登り易い。銀玉水を見逃さないよう注意して登り続ける。先行の2人連れがザックを置いて道の左の窪みにいる。それで銀玉水の所在が分かった。早速冷たい清水をコップ2杯いただいた。美味しい清水で感動し、疲れが飛んだ。、夜の分の水を容器に入れた。後少しで小屋まで着くと頑張って歩くことにした。

道が平坦になり、北側の西朝日岳方面までなだらかな草原が続く。あまり予定より遅れることなく避難小屋に着くことができた。

 大朝日岳避難小屋には、この日、管理人が、おり受付して使用場所の指示を受け2000円を納めた。鉄骨作り2階建て、ロフト、トイレ付きだ。水場は10分ほどの場所に金玉水がある。先客10名ほどがおり、この晩の宿泊者数は20名ほどだった。

 時間に余裕があるので、山頂まで行く。秩父の山よりも500mほども低い標高1870mの大朝日岳山頂付近には、低木と草原とガレバが混じっている。ガンコウランとコケモモの小さな実がついているので味見する。この標高では、高木が生えるはずであるが、多雪で雪解けが遅く、草原になっているのではと推測した。頂上に立てば涼風が吹き、南方に連なる山々、北には西朝日岳などを望むことができた。

 小屋に帰って間もなく、管理人が「ブロッケンがでた」と皆に声をかけた。外に出ると、傾いた西日が東側の霧に自分の影を映しだしていた。しばらくブロッケンを見た跡、早めに暖かい夕食を摂り、ゆっくり休むことにした。

上から 小朝日岳 大朝日岳稜線 大朝日岳山頂 大朝日岳避難小屋

4日<天気曇>明るくなると同時に起床し、簡単な朝食を済ませ5時30分には出発した。曇っているが雨が降るほどではない。小屋から北に延びる稜線の道をたどる。直ぐに金玉水に至り、清水をいただく。さらに草原、ハイマツの混じる尾根をずんずんと進む。この尾根にはトリカブトとマツムシソウが咲いている。ハクサンイチゲやウスユキソウは咲き終わっている。背の低いミネサクラは気が早く、もう紅葉している。ウメバチソウもちらほら咲いている。雨滴のついたシャジンも咲いている。竜門山から右の道に進む。幾つかの小ピークを越しながら清太岩山で休む。後は、落葉樹林の中、下草も生えている尾根筋をずんずんと下る。他の登山道と同様、急斜面の道は沢状で深さ2mの深さの谷になっている。そこは歩きにくいので脇に新しい道がついている。標高1000m

ほどの標高では、太いブナが生えている。また、小屋の裏の尾根には五葉松の巨樹が10本ほど太い幹を天に伸ばしている。この尾根は、マツが育つのに条件が合っているのかと思う。そんなことを考えていると、小屋が木々の向こうから現れ無事に日暮沢小屋に着いた。ほぼ予定のコースタイムで歩くことができた。

上から シャジン トリカブト 西朝日岳を望む

【ピークハント】八幡平 早池峰山

花咲く盛夏の2山に登る

山域山名:東北 八幡平 早池峰山 

期日:2023年7月23日24日 

参加者:橋本(個人山行)

行動記録:22日 熊谷17:00=東北道=茶臼口登山口P0:30 

八幡平

23日 茶臼口登山口P5:20-八幡沼7:50-八幡平山頂8:15-田代沼入口8:50-車道-茶臼口登山口P10:40=早池峰キャンプ場15:30

 

左:南に岩手山を望む 右:静かな八幡沼、八幡平で一番大きい

 <天気曇>熱い熊谷を後に、東北道をひた走り、深夜、八幡平の登山口に着くと寒い位の気温だ。満天の星を眺め、こんなにたくさんの星を見たのはいつだったかと感慨にふける。4時には明るくなり、簡単な朝食を摂り、茶臼岳に向かい、緩い斜度の道を登り始める。十和田八幡平国立公園の看板が、この山の成り立ちが火山であることを記載している。山頂まで森に覆われているので、できた時代が古いことが分かる。振り返れば南に岩手山が聳え、尾根が八幡平に続いている。また、すぐ下には、水蒸気が立ち上り、地熱発電所が稼働している。古くなったが木道が敷かれ、笹等も刈りはらわれ歩きやすい。シモツケの類の白い花が咲いている、モミジカラマツも咲いているが、鮮やかな花は咲いていない。サンカヨウやツバメオモトの花は咲き終わり、種になっている。花や木、景色を見ながら登っていくと茶臼山荘があった。ここから南に少し歩くと眺望のある1578mのピークに出る。南方、西方に緩やかな山脈が広がり、森や草原に被われている。湖も点在する。雲海も広がる。ここから黒谷地湿原までは、緩い森の中の単調な道だ。急に森が終わり、草原になる。キスゲがたくさん咲いている。車道方面にも湿原が広がっているので歩いてみる。湿原の中央に戻り、八幡沼を目指す。道端にもキスゲが咲き、朝日に光る。安比岳分岐を源太森方面に進む。斜面が草原でウサギギクなどが咲いて、ここはカラフルなお花畑だ。森の中から八幡沼が望める。下って行くと木道があり尾瀬のような湿原で白い花が咲いている。八幡沼の湖岸で一休みする。森の中の静寂な湖。心安らぐ。ガマ沼横を通り、八幡平最高地点に至る。標高1613m。藤助森を通り、田代沼の入口に向かう。このルートには登山者はおらず静かだ。白い花のコウメバチソウや黄色い花のカンチコウゾリナが道端に咲いている。沼で、西に進むと車道に直ぐに出た。 この後、バスの便はないので、ひたすら車道を駐車場まで歩いた。

 

 

左右:穏やかな山容、数多くの湖沼、森、湿原、お花畑が八幡平の魅力だ

早池峰山

24日 河原の坊P5:00=小田越5:30-早池峰山7:00/7:30-早池峰剣ケ峰8:10-小田越10:10-河原の坊P10:40=東北道=熊谷19:30

上:蛇紋岩の岩峰が目立つ 下:早池峰剣ケ峰から北方の山波

<天気晴れ>平日なのでキャンプ地から車で河原の坊駐車場まで行く。(この期間の土日は岳から上はシャトルバスでのみ入れる)10台ほど停まっていて登山者が準備をしている。直ぐに支度をして車道を30分ほど歩く。小田越には携帯トイレ持参、熊の出没の注意書きがある。ここから北の早池峰の登山道に入る。あまり高くない樹林の中の緩い斜度の道を登る。木道が整備されている。標高100mほど登ると樹木は無くなり、ハイマツと草原になる。山を見上げると薄茶色の大岩があり朝日に光っている。早池峰は蛇紋岩でできており、固有の植物があるので有名である。またこの標高で森林がないのはその地質によると言われている。少し登り、南方を振り返れば薬師岳が濃緑の樹林に被われている。道端にはウスユキソウやカライトソウが咲いている。次第に大岩が近づいてくる。草の丈も小さくなる。岩の割れ目に小さな草花が根付いている。ツメクサの類やイブキジャコウソウも咲いている。梯子のある辺りには、桃色のミヤマアヅマギクが何輪も咲いている。尾根に出てからは平坦になり、西に進む。コバイケイソウが群生し、クリーム色の花が咲く。山頂には祠、山小屋(建替え中)がある。山頂西側で一休みする。北上川を挟んで、北から岩手山、和賀岳、焼石岳、栗駒山、蔵王山までの連なりが見え、その向こうに残雪の鳥海山がわずかに見える。

 登山者はちらほら登ってくる。会話すると、岡山からで岩手山、鳥海山に登るという。一休みした後、薬師岳には登らず、剣ケ峰まで足を伸ばすことにした。道端にはヨツバシオガマの赤紫が目立つ。ウスユキソウとミヤマウサギギクが同じ場所に咲いていて、頭花からこの山の固有種ハヤチネウスユキソウであることが分かる。

剣ケ峰までは尾根で、低木に被われている。早池峰の蛇紋岩とは違う岩石が出ていた。植物はハイマツやツガの類があり、シャクナゲ、ツツジなども生えている。

晴れて、微風あり、眺望もきく。山脈が幾重にも重なる。地味な標柱のある山頂で一休み後、草花、地形、眺望を愛でながら小田越に下った。

 

 

 

早池峰の花々 上から右回りで ミヤマアズマギク ハヤチネウスユキソウ コバイケイソウ カライトソウ イブキジャコウソウ ヨツバシオガマ  

 

 

 

【ハイキング】東北山旅_2023夏 2023/7/2-7/9

東北山旅_2023夏_20230702-09

以東岳山頂より、以東岳避難小屋と大鳥池を望む
山  域:以東岳、神室山、真昼岳、和賀岳、姫神山
目  的:東北の夏の花と山を楽しむ
日  程:2023年7月2日(日)~7月9日(日)
参加者:新井浩、駒崎
行動記録:
 7/2(日) 移動日
 7/3(月) 以東岳 以東岳避難小屋
 7/4(火) 以東岳
 7/5(水) 神室山
 7/6(木) 真昼岳
 7/7(金) 和賀岳
 7/8(土) 姫神山
 7/9(日) 移動日

 

7/2(日)
深谷7:00=東松山7:30=鶴岡市朝日屋15:15
 東北道、東北横断道をひたすら走り、月山ICで降りて、旅館朝日屋に到着。時間が早いので、隣にあるタキタロウ館を見に行く。タキタロウとは、滝太郎と書くらしい。明日の通過地点の大鳥池に住むという幻の大魚のことでした。

 

 

7/3(月)
朝日屋5:00=泡滝ダム大鳥登山口手前通行止め地点5:30/50→泡滝ダム493m6:30→七ツ滝沢橋8:50→大鳥小屋10:50/11:35→分岐11:40→東沢徒渉地点12:20→以東岳避難小屋16:35
<天候:曇り/ガス/夕方晴れ>
宿で朝ご飯を食べて5:00に出発。林道は補修のために途中で通行止めとなっている。泡滝ダムの手前約2キロ地点だ。約35分歩いて泡滝ダム大鳥登山口へ到着する。とんだアルバイトでした。

 

0/10から10/10までの表示のある登山道を進む。すぐにきれいなブナ林となり、途中まだ残雪があちこちで見られた。冷水沢と七ツ滝沢を渡るつり橋が2か所あり、結構揺れてスリリングでした。湧き水のところでは、山葵がいっぱい生えていた。

 

歩き始めて5時間で大鳥池の大鳥小屋(タキタロウ山荘)に到着する。大鳥池は目の前だ。水場、トイレ、キャンプ場があるが、人影は見えない。昼食を取り出発する。大鳥池のすぐ脇を通り、オツボコースを左に分けて直登コースを取る。

 

雪解け水で水量が多い東沢を渡渉する。直登コースは名前の通りで容赦のない直登で、雨の時は大変だろうと想像がつく。急登が一段落した1400m過ぎになると草原状になり、ヒメサユリがポツポツ出てきた。周りはガスで視界はあまり効かないが、湿原の様でイワイチョウも咲いている。

 

ガスが晴れて振り返ると、眼下に大鳥池が見える。熊の毛皮を開いたような形だ。避難小屋を目を凝らして見つけるがなかなかたどり着かない。ガスが晴れたら避難小屋が目の前にあった。以東岳避難小屋に入ると、先客3名あり。2階建てで、1階はトイレ、管理人室。2階に両側に2段ベッドがあるタイプ。

 

水場を探すが雪渓の末端に行かなくてはならないので、小屋のスコップで雪を砕いて小屋に持ち帰り、コッヘルで雪を溶かし夕食とした。夕方晴れて、展望がすこぶる良かった。20時前にはマットと寝袋を出して、2段ベッドにもぐりこんだ。

 

7/4(火)
以東岳避難小屋5:20→以東岳1771.9m5:30→オツボ峰7:00→大鳥小屋9:35/10:00→七ツ滝沢橋11:37→泡滝ダム14:10→手前通行止め地点14:50
<天候:晴れ>
 4時起床して、朝食を取り出発。快晴のいい天気だ。避難小屋から以東岳の山頂まで10分で到着。360度の展望だ。朝日連峰が気持ちのいい尾根を伸ばしており、その先に大朝日岳の三角錐の姿がよく見える。しばらく下るとヒメサユリが出てきた。ヒメサユリの群落をバックに朝日連峰を入れて写真を撮る。

 

チングルマやイワカガミも咲き残っている。草原にはイワイチョウ、岩場にはミヤマダイコンソウも咲いている。オツボ峰を過ぎた風衝地帯の砂礫の尾根には、ヒナウスユキソウがたくさん咲いている。

 

このオツボ峰コースは、上部は尾根歩きで快適だが、後半は激下りで、昨日の直登コースと変わらないか、それよりもひどいかもという状態であった。大鳥小屋で昼休憩をして、吊り橋を二つ渡り、泡滝ダムを過ぎて、やっとのことで駐車地点に到着した。

 

7/5(水)
役内口(やくないぐち)登山口417m 5:40/6:00→西ノ又コース→不動明王8:40→分岐11:10→神室山1365m11:35/12:40→分岐→パノラマコース→前神室山14:30→第二ピーク15:45→役内口登山口17:35
<天候:曇り>
 今日も登山口には先行者はいない。沢沿いを登る西ノ又コースを登りに使い、尾根のパノラマコースを下りに使う予定だ。しばらく林道を歩き、沢沿いを高巻きしながら進む。壊れそうな傾いた吊り橋を二つ渡り、不動明王の標識のある場所から急登の山道に入る。

 

胸突き八丁の表示がある通りの急登で、それを過ぎると草原状の草地で、まずはニッコウキスゲの群落があった。続いて御田の神と呼ばれる湿原となっており、ヒナザクラが登山道の両側に満開で咲いていた。

 

湿原の登りの斜面には、両側にキヌガサソウが一杯咲いていた。日本一の群生地らしいと避難小屋の中の新聞記事があった。西ノ又分岐前後には、ニッコウキスゲ、ハクサンフウロ、センジュガンピなどが咲いていた。灌木地帯のアップダウンを過ぎると、やっとのことで神室山の山頂だ。

 

風が強いので、すぐ下に見える避難小屋で休むことにして移動する。小屋の内部はとてもきれいで、先行者1名が休んでおり、その方と少しお話をした。

 

休憩後に山頂に戻ると、ガスが晴れてきた。分岐から先のパノラマコースが良く見える。これから進む前神室山はなかなか格好がいい山だ。その後は第3ピーク~第一ピークを越えて、ブナ林を下り無事駐車地点に到着した。

 

7/6(木)
赤倉登山口321m 6:25/45→石台8:05→やせづる尾根865m9:40→分岐10:20→真昼岳1059.4m10:55/11:55→分岐12:15→やせつる尾根12:40→石台13:50→登山口15:00
<天候:曇り時々晴れ>
山の天気予報では、今日は和賀岳は雨模様で明日が晴れマークが付いて良さそうなので、明日の予定の真昼岳を本日に入れ替えをした。

 

今朝も登山口には、先行者はいない。沢沿いの登山道を登り、石台の標識のあるブナ林に到着。なかなか見事なブナ林が続く。この後に、真昼ブナ林、真昼ブナ原生林の標識が有り、きれいなブナ林が見られた。やせづる尾根に乗り、周りが見渡せるようになると、下界の大曲の街並みが見渡せるようになった。

 

音動岳との分岐からは南に登路を取り、30分ほどで真昼岳に到着。山頂に建つのは避難小屋かと思ったが、扉を開けたら神社が祀ってあった。外に腰かけて昼休憩とした。この時期の1,000mの山ではめぼしい花は咲いていなかった。

 

下山は花が無いので、コシアブラ(山菜)のきれいな葉っぱを写真に収めながら順調に下り、駐車地点に着きました。

 

7/7(金)

薬師岳登山口370m4:25/45→甘露水口5:00→滝倉6:30→倉方7:40→薬師岳8:50/9:00→薬師平9:10→小杉山9:30→小鷹倉10:00→和賀岳10:25/35→小鷹倉11:00→小杉山11:25→薬師平11:45/11:55→薬師岳12:10/12:50→滝倉14:20→薬師岳登山口15:30

<天候:曇り>

3時起床でおむすびを食べて出発、秋田県側の登山口へ向かう。最後は悪路の林道を走り、1時間弱で登山口に着く。休憩所をかねたトイレがある。林道を少し歩くと甘露水口に着き、ここから山道の上りになる。初めは杉林、直ぐにミズナラの巨木が現れ、ブナ台へ着く。ここからはブナの原生林が続く。更に進むと尾根筋へ出て、急登を上ると笹原の展望のきく尾根へ出る。前方は薬師岳の肩の偽ピーク、後方は真昼岳方面だが、山名分からず。偽ピークを越えていくとキスゲが現れ始め、遠くに和賀岳が見えてくる。

  

キスゲの中を上りきると薬師岳山頂、少し下るとキスゲが一面に咲くお花畑の丘、見たかった風景だ。ゆっくりは後回し、時間を決めて和賀岳を往復する事にしたので先を急ぐ。薬師平から緩やかに下り上ると、小杉山に着く。更に1キロ先の次のピークに進む。胸まで笹が生い茂る笹道に少し苦戦しながらも小鷹倉、そこからは和賀岳の全容見える。尾根先に和賀岳。笹に覆われてぬかるみもある道だ。

 

緩やかに下り上る。山頂近くになると笹は少なくなり足元にトキソウを見つける。キスゲが現れてくると山頂、周りはキスゲのお花畑でウスユキソウやオノエランも咲いている。小休止して戻る。薬師平でキスゲとの写真を撮り薬師岳でお昼休憩して、来た道を戻る。

 

 薬師平と和賀岳のお花畑が見る事が出来て良かったです。    (駒崎記)

 

7/8(土)
一本杉登山口511m9:40/55→姫神山1123.6m12:10/55→登山口14:25
<天候:曇り時々晴れ>
姫神山の登山口駐車場は、大きな公園のようなところで、トイレもある。時間が遅いのにも関わらず、登り始めている人が多くみられる。最初は広い登山道であったがすぐに細くなり、階段が出てきた。

 

5合目からは合目ごとに標識が建っている。特に変わったところはないが、8合目からは大きな岩が出始め、ぬかるみも有り足の置き場に苦労する。やがて山頂に到着する。

 

岩がゴロゴロしているところで、風が強いので風よけになるところに腰を下ろす。下界の平野が良く見える。風が強く寒いので早めに切り上げて下山した。

 

7/9(日)
乳頭温泉8:05=東松山18:25=深谷19:00
天気予報通り雨だ。道の駅あねっこに寄りお土産を購入し、東北道をひた走り帰宅した。


あとがき
今回の東北山旅の天候は曇り~晴れが続き、梅雨時期にしては非常にラッキーであった。ヒメサユリとニッコウキスゲがお目当ての花であったが、ヒナザクラ、ヒナウスユキソウ、センジュガンピやイイデリンドウなどの夏の花が見られて良かった。また、以東岳で前泊した旅館朝日屋で、同宿したお客さんの案内で、暗くなってからすぐ近くでゲンジボタルが見られた。

 

(7/7 駒崎、それ以外の日は新井浩 記)