埼玉県熊谷市の山岳会 海外トレッキング、登山、山スキーなど幅広く活動しています。
近畿中四国
【ピークハント・ハイキング】大峰山、熊野古道
大峰山に登り、熊野古道を歩く
山域山名:紀伊半島大峰山(八経ヶ岳、弥山) 熊野古道(尾鷲・馬越峠ルート)
期日:2023年6月25日から27日まで
参加者:L橋本 須藤
上:静かな八経ヶ岳山頂 下:清楚なオオヤマレンゲは数輪開花
行動記録:
6月25日 大峰山1日目<天気曇>
熊谷5:00=東松山IC=関越道、圏央道、第二東名等=大和郡山IC=一般道=行者還トンネル西口P13:00/13:10-出合14:30-弥山小屋16:50 弥山小屋泊
高速道路500kmを順調にひた走り、奈良盆地の南の大和郡山ICで下りる。橿原市までも高架の道路で順調に走る。桜で有名な吉野山付近から両側からの山が迫る。信号機も無く、渋滞も無く、30分ほど早く着くかと思っていたら、天川村の幹線道路からのトンネルに至る道は崖の道で狭く、3回ほどすれ違いに苦労し時間を食った。結局トンネル西口には、計画の13:00になった。1000円の有料Pは満杯、少し手前の無料Pに停めた。
曇りだが蒸し暑い天気の中、出発した。橋を渡った所に「世界遺産大峯奥駈道弥山登山口」の案内板があり、そこから右の山道に入る。沢沿いを少し歩き、沢に架かった小橋を渡り尾根に取りつき、そこから尾根を登り始める。広葉樹が茂り、緑が濃い。尾根で表土が流れ木の根が道にたくさん出ている。世界遺産になり、登山者が増えると地元の経済振興にはなるだろうが、表土が流され、木の根が剥きだしになるのではないか。急登で息を切らし、汗をかきながら登る。少し登るとシャクナゲや木肌が赤茶のヒメシャラなどが出てくる。「シャクナゲが咲いていないね・・」とシャクナゲの葉の真ん中を見ると咲き終わった花柄がついている。5月末頃に咲き終わったのだろう。林床には枯れ木、落ち葉が積もり苔も生えている。下ってくる登山者にもすれ違う。尾根の出合手前にはツツジの木が増える。地図にはシロヤシオとあるので、シロヤシオの木だろう。花は全然なし、落ちてもいない。相当前に咲き終わったのだろう。下山の方に「オオヤマレンゲは咲いていますか」と尋ねる。「一輪だけ咲いています。」との返答。
出合からは大峯奥駈道で、1600mピークまで緩い登りでその後数十m標高を下げ鞍部に下る。尾根が広く、ツツジなどの大木が生えているが、広葉樹林で明るい。木が高くならず、ずんぐりむっくりで盆栽のようだ。鞍部から少し進んで、聖宝の宿跡には理源大師の像がある。ここからはまたまた急登になり汗が出るので水分を補給しながら高度を上げる。木々もブナやモミなどの常緑樹の混交林になり、その下にはバイケイソウが一面に広がり花芽を付けているが開花直前だ。曇りだが雨は降らず、やや暗い。高度を上げると、登山道に木道が設置されている。その周辺には広くカニコウモリが群生している。地味な花だが、開花の時期には少し華やかになるだろう。亜高山帯の常緑樹が増え、木の幹には苔が生えており、普段から雨、湿度が高いようだ。今夜はこの上の小屋泊りとゆっくり目に歩いていたので、50分ほど予定より遅くなり、小屋の呼び鈴を押した。「5:00から夕食ですよ。」と温かく案内していただいた。夕食をとり、暖かい山小屋で、ゆっくりと休む。
(橋本記)
バイケイソウの花は、白っぽく、おしべは花弁より短い
6月26日 大峰山2日目 <天気曇>
弥山小屋6:35-八経が岳7:05/7:15-弥山小屋7:40/7:50-聖宝の宿跡8:35-奥駈道出合9:35-行者還トンネル西口10:45-駐車場10:50/11:05=熊野本宮大社、大斎原14:00/15:00=尾鷲16:40
5時に起床して窓を開けると一面、ガスに覆われている。夜中、風の音が聞こえていたように感じたが、全くの無風。6時の食事前に弥山に小屋のサンダルで行き、天河弁財天奥宮にお参りする。鹿が2匹すぐ近くで草を食んでいる。
食事後、空身で八経ヶ岳に向かう。相変わらずバイケイソウの大群落が続く。一部道は流され、斜面崩落の所もある。鞍部の鹿よけ柵を開けるとオオヤマレンゲの清楚な白い花が数輪目の高さに咲いていた。、蕾も目に付くがそれ程多くは無い。この辺りはこの花の自生地との事であるが柵に守られたエリアにのみ、多様な植物が生存できる状況下にあるようだ。柵を抜け、少し登ると枝の間に錫杖が見える。そこが近畿地方最高点の八経ヶ岳頂上だが、ガスで眺望は全く無い。写真を撮り15分で小屋に向かう。大峰山とは山塊を示す言葉で100名山の大峰山は最高峰の八経ヶ岳を示している。
小屋に別れを告げ下山開始。世界遺産に登録に伴い整備されたという木製階段を下り鞍部から見上げると山頂部は雲の中、その下は見通しがきく。楓が多くきっと綺麗な紅葉がみられるのであろう。昨日は多くの登山客とでであったが、下山するまでに1桁の人にしか会わなかった。途中で枝の間から見えた山並みは幾重にも重なり、この地域がいかに山深いか実感できた。大峯奥駈道出合に別れを告げ急斜面を下る。幸い雨もパラパラ位で良かったが、本格的雨ならこの土の急斜面はつらかったに違いない。それでも四苦八苦しながら下ると沢の音が聞こえてきた。沢の水は冷たく心地良い。水に恵まれた地帯であると実感する。 昨日は満杯であった2つの大きな有料駐車場は空っぽ。今日の人達は管理棟前に置いたのであろう。
着替え後、行者還トンネルを抜け熊野本宮大社に向かう。このトンネルは立派であり、抜けると景色も昨日は異なり、谷は深く、緑一杯の山は大きくどこまでも続いているようで、初めて見る風景である。道はどんどん下るが谷は深いまま。いつの間にか川は豊富な水をたたえ。それがどこまでも続く。道は下っているのに水面の高さはあまり変わらない。複雑な山並みをいくつかのダム、貯水機能と組み合わせ巨大な貯水エリアが作られているのが帰宅後わかった。
十津川村も同じような風景があり立派な数多くのトンネルを抜け、熊野本宮大社の駐車場に到着した、
神仏習合の本宮大社(神を父、仏を母にいただきて熊野より興さむ出発の時の垂れ幕が境内にあった)にお参りし、明治22年の大水害まで大社があった大斎原(おおゆのはら)にいく。今は大鳥居のみがあり、杉やヒノキの大木が当時を彷彿とさせている。昨日今日奥駈道を歩き、熊野古道の出発地であり、到着点でもあったここを訪れ、満足感に浸る事が出来た。
今夜の宿の尾鷲市に向かい熊野灘の一部を見ながら走る。途中熊野古道の看板が数多くあった。尾鷲の町もどこもひっそりしており、そんな中、海近くの予約ホテルに無事到着。
外で食事、魚とビールが美味しかった。ホテルの近くの尾鷲神社に樹齢千年と越える大きなご神体の楠2本があり宝永の津波でも生き延びたとのこと。夕闇に浮かぶ山々は本当に海に近い。明日5時起床、6時出発に備えて早めに寝る。快適なホテルである。
上:17世紀につくられたと言われる石畳道 下:林床にはシダが茂り、苔もきれいだ
6月27日 3日目 熊野古道(尾鷲馬越峠コース) <天気曇>
ホテル出発5:30-休憩所6:20-馬越峠(まごせとうげ)7:05/7:15-天狗倉山(てんぐらやま)7:45/8:05-電波塔-馬越峠8:45-登山口10:00=ホテル駐車場着10:45=道の駅海山=海山IC=熊谷17:10
5時前に起床し、手持ちの食料を摂る。不要なものは車に残すべく選別。青空も見え雨の心配はない。
6時に出発、熊野古道、馬越峠の表示に従い一般住宅の間の狭い道に入る。ここは伊勢路と呼ばれる6本程ある参詣道の一つであり、伊勢神宮に繋がる道である。地元の人と声を交わしながら登ると宝永津波供養塔があった。地元の方も東南海地震を大変心配されていた。道は大きな墓地を抜けると1mもあるシダが目立つ山道になり、やがて石畳になる。これは江戸時代紀伊藩が中心になって路面流失防止と草木の繁茂防止を兼ねて、整備したとの掲示があった。道は更に急になり杉、檜が密集し、風も抜けず本当に蒸し暑い。そうこうしているうちに峠に到着。地元の方は今が一番蒸し暑い、夏はもっと快適ですよと言っていた。この峠には昔は茶店もあったそうで納得できる。
天狗倉山は頂上近くから大きな露岩が多くなり、岩の間を登ると祠があった。祠の脇には鉄梯子が掛かった大きな火成岩があり、登ると眼下には尾鷲の海、町が良く見え当地がいかに平地の少ない所かよくわかる。記念撮影を行い最高点の電波塔のところに行くが草木で眺望が利かない。峠に戻り紀北町方面に下ると石畳は濡れ、苔も生え滑りやすく大変難儀して下る。こんなことならアユ釣りに使うスパイクでも持ってくればと思いつつ、もう古道は十分と感じていると、国道に出た。今日の古道は中辺路(なかへち)参詣道程一般的でなく、ザックを背負った観光客には会わなかった。丁度尾鷲行きのバス停があり、10分程待ち、予定より早く駐車場に戻る事が出来た。
紹介された港近くの干物店は休みで帰途、昼食とお土産を購入した。大台ケ原を水源とし奇跡の川といわれる銚子川も渡った。車は渋滞に巻き込まれることも無く予定通りの時間に帰る事ができた。
この3日間、最も印象に残った事は、紀伊半島は想像以上に山深いエリアであるという事だ。アルプスとは違い山は木々に覆われ谷は狭く深い。川は蛇行に蛇行を重ね、その昔、権力者の避難先に選ばれたのを納得する。今はトンネルも数多く作られており、生活環境は向上したでしょうが、それでも厳しさは感じました。
それから長い間の願望であった熊野古道2カ所を元気に体験でき、嬉しかった。
(須藤俊記)
上:天狗倉山頂は火成岩の大岩の上 下:ササユリが熊野古道の脇に咲く
【ハイキング】四国山旅_2023春 2023/4/27-5/12
四国山旅_2023春
山 域:四国名山 三嶺、伊予富士、西赤石山、三本杭等
目 的:四国の春の花と山を楽しむ
日 程:2023年4月27日(木)~5月12日(金)
参 加 者:L新井浩、駒崎
行動記録:
4/27(木)移動日 深谷=東松山=有明埠頭=フェリー
4/28(金)徳島港=讃岐富士(飯野山)
4/29(土)小豆島、星ヶ城山
4/30(日)大座礼山
5/1(月)西赤石山
5/2(火)伊予富士
5/3(水)瓶ヶ森
5/4(木)三本杭
5/5(金)篠山
5/6(土)松山(道後温泉)観光
5/7(日)大歩危小歩危、かづら橋観光
5/8(月)赤帽子山、丸笹山
5/9(火)三嶺
5/10(水)天狗塚
5/11(木)移動日 徳島港=フェリー
5/12(金)移動日 有明埠頭=東松山=深谷
4/27(木)移動日
深谷14:00=東松山14:30=有明埠頭17:00/出航19:30=フェリー
4/28(金)
<天候:晴れ>
徳島港13:20=讃岐富士(飯野山)登山口14:40=讃岐富士421.7m 15:55/16:10=登山口17:05
定刻に徳島港着で、直ぐに下船でき、高速ひた走りで、讃岐富士の登山口に到着した。急いで準備をして出発。途中から直登コースを登り、山頂に到着した。猫たちがゴロゴロしている。
山頂は展望なし、展望台あったが、ガスっていてよく見えない。記念撮影と休憩を少しして下山開始。周回する登山道をぐるっと回る感じで下山17:05。ちょうど二時間の山行でした。下山後、高松の名物の骨付き鳥を食べに行きました。
4/29(土)
<天候:晴れ/曇り/雨>
高松港6:50=小豆島池田港7:50/8:10=紅雲亭(寒霞渓)8:40→裏八景登山道→三笠園地10:25→星ヶ城山東峰816.1m 11:20/11:45→三笠園地12:55/13:30→表十二景登山道→紅雲亭14:30/15:10=池田港15:40/16:25=高松港17:25
高松港から小豆島行のフェリーに乗り、1時間で小豆島池田港に到着。小豆島オリーブバスで寒霞渓の入り口の紅雲亭に着く。
裏八景登山道で登り始めるが、ずっと舗装された道であった。時折奇岩の説明があった。ロープウエイの山頂駅がある三笠園地に着き、そこから星ヶ城山へ向かう。
ここもきれいに整備された道で緩やかな登りが続き、1時間ほどで星ヶ城山に着いた。そのとたんに風雨が強くなり、雨具を着ける。雨は小降りになるがやみそうにないので、下山を開始する。
ロープウエイ駅の展望台で雨具を脱ぎ休憩する。天気が悪いのは山の上の方だけの様で、寒霞渓や海は良く見える。下りは表十二景登山道を下る。こちらも舗装された道であった。来たときと同じくバスに乗り、フェリーに乗って高松へ戻った。
(4/27-29 新井浩 記)
4/30(日)
<天候:曇り/時々時晴れ>
大座礼山登山口9:40→井野川越11:25→大座礼山1587.6m 12:15/12:50→井野川越13:20→1511m峰13:50/14:10→井野川越14:20→大座礼山登山口15:20
大座礼山登山口がある林道分岐に車を停める。反対の山、東光森山斜面にピンク色が見え、アケボノツツジ(関東のアカヤシオ)を期待する。曇り空で12度位、肌寒い。
登山口から沢沿いの急登を行く。登山道の木や石には苔がついていて良い雰囲気だ。新緑でミツバツツジは終わりに頃、ミヤマシキミ、ハナネコノメソウ、コガネネコノメソウ、スミレ、ワチガイソウに足が止まる。木の橋があったり、なかったりする小沢を何度か渡ると大北川源流に着く。ここからは沢を離れトラバース気味に進み、井野川越、尾根鞍部に着く。この尾根上が山頂になる。
少し急登になるが、きれいなミツバツツジを見つけて振り返ると、鞍部反対側の近くのピークの山頂がピンク一色に染まっている。アケボノツツジだ。かなり近くで高くない、行けそうなので、山頂を踏んで考えることにする。尾根上に上ると平らになりブナ林、大きなブナが現れる。
巨木だが老木でロープに囲まれ保護されている。感じの良いブナ林を抜けると少し下り、目の前に山頂が現れる。山頂下付近にピンクの帯が見え、アケボノツツジだ。登山道はその中を進み花の中を通る。初めてアケボノツツジを間近で見ることが出来た。山頂東斜面にも咲いているが藪で近づけず。山頂は直ぐで付近はミツバツツジが咲いている。
曇り空の為か展望はなく、上りで見たアケボノツツジが気になり早々にお昼を切り上げ向かうことにする。目指すピークは1511mで鞍部まで戻り、道なき尾根上を進み30分ほどでアケボノツツジに囲まれたピークに着く。
しばらくウットリし、下山する。下りは早くあっという間に戻る。アケボノツツジに出会えて良かった。良い山なのに人には会わなかった。
5/1(月)
<天候:晴れ>
東平登山者駐車場8:25→一本松停車場9:20→カブト岩11:55/12:20→西赤石山1625.8m 12:45/12:50→銅山越14:50→駐車場16:10
登山口の東平から少し進むと採鉱跡の広場に出る。レンガ造りの古い建物があり、覗いてみる。そこから樹林を上ると一本松停車場跡にでる。
ここからは線路跡で石垣の山肌が物語っているが、とてもこんなところを鉄道が通っているとは思えない。5.5キロ続いているとのこと。銅山峰ヒュッテへの分岐をかぶと岩、赤石山へ向かって上る。針葉樹林帯の中、谷を挟んだ西赤石北斜面のアケボノツツジのピンクが見え隠れしてくる。
上っている登山道にもまばらだが現れてくる。次第に展望がよくなりかぶと岩に着く。ここからは西赤石の姿が一望でき、北には海が見える。
ここでお昼を摂り、岩から少し降りて上ると30分ほどで山頂に着く。山頂からは昨年秋に歩いた笹ヶ峰からの稜線が見える。山頂ではドローンを飛ばせているグループがいて、しばし写真待ちとなる。山頂付近のアケボノツツジはまだつぼみが多い。
帰りは銅山越へ向かう。花は少なめだが気持ちの良い尾根道を下る。少し丘を登るようになるとミヤマカタバミが登山道脇を埋め尽くしている。展望の良い登山道を進み、東山ピークを過ぎ、天満山へ来るとツガザクラ保護の標識がある。ここに高山のツガザクラがあるのかと思いながら下り銅山越、第三通洞、駐車場へ戻る。
西赤石山は以前四国の方からぜひアケボノツツジを見に来て、と言われて上ったが、大座礼山の1511mピークの花があまりにも良かったので良い山でしたがこの花の印象は薄かった。
(4/30-5/1 駒崎 記)
5/2(火)
<天候:晴れ>
寒風山トンネル登山者臨時駐車場9:30→桑瀬峠10:50→伊予富士1756.2m 12:35/13:30→桑瀬峠14:55→駐車場15:50
寒風山トンネル登山者臨時駐車場から歩き始めて5分くらいのところに町道瓶ヶ森線(UFOライン)の入口があり、バイクが多い。
そこに登山口が有り、最初から急登が続く。ところどころにミツバツツジが咲いており、桑瀬峠で一休み。しばらくほぼ平坦な道を進み、尾根を乗越すと目の前に雄大な伊予富士が現れた。
笹原が続き、その先に頂がそびえている感じで登行意欲が沸く。しばらく笹原を気持ちよく歩き、最後の急登に取りつく。今日の最大の難関だ。喘ぎながらやっとのことで山頂へ。遮るものの無い360度の展望。
1時間ほど展望を満喫しながら昼休憩する。いい天気だ、風もなく展望が効く。下りはさっさと歩いて、無事車に到着した。
5/3(水)
<天候:晴れ>
瓶ヶ森駐車場10:15→男山11:05→瓶ヶ森山頂1896.5m 11:30/12:20→瓶ヶ森避難小屋→駐車場13:25
駐車場へは寒風山登山口を通過して町道瓶ヶ森線(UFOライン)を走ってから着いた。瓶ヶ森近くは笹原が広がっており、林道沿いにアケボノツツジ咲いておりいい感じのところだ。広い駐車場には車が一杯で、にぎやかだ。
最初から展望のいいところを登り始め、石鎚山がすぐ近くに見える。伊予富士、笹ヶ峰などの展望も良く飽きない。のんびり歩いて瓶ヶ森山頂に着く。
360度の展望だ。昼休憩にする。多くの人が休んでいるのもうなずけるほどの展望だ。なだらかな笹原が発達しており、麓の感じは、ほんとにいい感じだ。
下りは避難小屋経由のコース取りをして、1時間ほどで駐車場に着いた。
(5/2-3 新井浩 記)
5/4(木)
<天候:曇り/時々晴れ>
滑床渓谷万年橋駐車場5:55→雪輪の滝6:40→奥千畳8:35→熊のコル10:10→三本杭1226.1m 11:00/11:50→御祝山13:20→駐車場14:55
広い駐車場のそばの万年橋から滑床渓谷沿いの遊歩道を行く。名前の通り沢はなめていて小滝、雪輪の滝、千畳、奥千畳と美しい渓谷だ。
晴れていたら日差しが入りもっときれいでしょう。水量が多いので沢歩きは無理そうだが、夏に歩けたら気持ちがよいだろう。途中、沢沿いにヒメレンゲ、タニギキョウ、谷筋にヤマシャクヤクを見つける。遊歩道と言っても、枝沢を渡渉するところがあり後半は道が荒れている。
奥千畳からは沢を離れて山道を上っていくと尾根上の熊のコルという鞍部に出る。風があり寒いので雨具を着る。そこからブナ林の稜線を上ると山頂からの尾根と下山に使う桧尾根の分岐になる。
付近はミヤコザサを鹿の食害から守る為に防護網に囲まれていて、扉を開けて入る。あたりは馬酔木が多く新芽が赤く色づいてきれいだ。分岐から山頂は直ぐで笹原の中にある。
ガスがかかっていて展望はなし。風をよけて昼食にして、下山する。上りでは気が付かなかったが、直ぐに1株のシャクナゲを見つける。分岐を下山ルートの桧尾根へ緩やかに下る。赤く色づいた馬酔木のトンネルがしばらく続く。馬酔木が終わり、林の中を下っていくと1100mあたり、前方にピンクの塊が見えてくる。近づいてみると、シャクナゲだ。
花が丸くふさふさになって覆っていて、花だらけで葉が見えないほどで見事だ。しばらく足を止める。登山道に戻ると、そこはシャクナゲの園で、緩やかな斜面一面がシャクナゲで、これほどの花付きが良く、終わりが無い様に続くのを見たのは初めてだ。もう終わりかと思いながら、御祝山までゆっくり1時間ほど楽しむことができた。
そこからは一気に下り、沢の音がしてくると万年橋に到着。思いがけなく、シャクナゲの大群落に出会えてラッキーでした。
(5/4 駒崎 記)
5/5(金)
<天候:曇り>
笹山第一駐車場8:40→篠山1065.0m 9:40/10:50→駐車場11:40
篠山(ささやま)の第一駐車場には他に1台あるのみ。登り始めるがガスがひどくなり雨具を着る。山頂に到着するがガスで真っ白。肝心のアケボノツツジはみんな散っている。
ほんの少し花が付いているくらい。残念だがこの山は標高が1065mで花期は4月中~下旬であろう。時間早いがお昼にする。十分休んだ後に山頂を後にして駐車場には1時間かからずに着いた。
明日は休養日で道後温泉を観光する予定で移動する。道後温泉では、椿の湯に入り、坊ちゃん団子とみかんおにぎりを食べる。
5/6(土)
<天候:曇り/小雨>
明日以降天気が悪いので、今後の計画を練り直す。5/7-10と剣山~三嶺の縦走の計画は取りやめて、5/8に赤帽子山・丸笹山、5/9に三嶺、5/10に天狗塚に決める。去年の秋の時も天気が悪く剣山~三嶺の縦走はできなかったので残念だ。
道後温泉を午前中ブラブラ、無料観光ガイドがあったので頼んでガイドしてもらう。なんとラジオのパーソナリティーの人で名刺を頂いた。楽しく街を巡った。最後に蛇口みかんジュースを飲んで鯛めしを食べてから道後温泉(松山市)を後にした。
5/7(日)
<天候:雨>
天気予報通り雨音で起きた。大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)の渓谷を見て、かづら橋を渡って時間をつぶした。
5/8(月)
<天候:曇りガス>
ラ・フォーレつるぎ山の駐車場(丸笹山登山口)9:25→赤帽子山1611.7m 11:45/12:30→丸笹山1711.9m 14:40/15:00→駐車場15:40
雨はやんでいるが風が有り寒いので、上下雨具を着る。緩やかなウラジロモミの林を登る。風が強く吹き寒い。ハナネコノメソウがまだ残っていた。徒渉する沢に貞光川源流の看板があった。コケむした岩の中を登ると丸笹山からの道と合流した。
この後は笹が出てきていい感じのなだらかな丘のような雰囲気の平原が続く。ミツバツツジがところどころ咲いている。ピンクから紫いろが目立つ。ガスっていなければ映えるのだろうがあいにくの真っ白。登るにつれてミツバツツジが多くなる。1500m付近。
赤帽子山に到着するが相変わらずのガスと風が吹いている。風がよけられる場所を探し昼休憩として、のんびりコーヒーを飲んだ。晴れ間がちょっと見える感じで明るくなり、晴れて笹原の尾根が見え、ミツバツツジの群落も見えていい感じだ。
振り返ると、赤帽子山の斜面がミツバツツジで赤く色づいている。丸笹山への分岐を左に折れて今日の最高地点丸笹山に到着する。天気よければ剣山~三嶺の縦走路が見えるはずだが、ガスの中で見えない。しばらく待ったがガスは晴れそうにないので、下山した。
5/9(火)
<天候:晴れ>
三嶺名頃駐車場5:40→ダケモミの丘8:15→三嶺1893.6m 11:00/12:10→避難小屋12:30→ダケモミの丘13:40→駐車場15:10
三嶺の名頃駐車場は広々としていて、数台の駐車が有った。標高は910mで三嶺が1894m、標高差約1000mだ。気温は2℃できりりと冷たい。登り口の説明板では、三嶺と明日登る天狗塚は、ミヤマクマササとコメツツジは四国のみで見られる大群落である。とある。
登山口からは広葉樹林の明るい尾根だ。ヒロハカエデ、リョウブ、ブナなど。ミツバツツジは少ないが咲いている。1500m付近から針葉樹。ウラジロモミが多いようだ。根っこは樹皮の色と同じオレンジ色。ダケモミ(ウラジロモミの別名)の丘を通過してしばらく登ると、見通しが良くなる。向かって左手には、剣~三嶺の縦走ルートが見えるようになる。
標高1700mを超えると足元に笹が出てきて、1800m付近では笹原が優位になる。眺めも良くなってきた。剣と次郎笈とその縦走路。1800mを超えると大きな石が混じる岩場に変化し、いよいよ笹原で巨岩の中の急登を進む。
山頂エリアに着き、登山道脇に池がある。その背後には三嶺ヒュッテ(避難小屋)。山頂まで300mの標識。笹原の中にはコメツツジが混じり独特な景観である。振り返ると、池と三嶺ヒュッテの赤い屋根、その上に剣山。進むにつれ三嶺の山頂が見えてきた。もうひと登りだ。山頂は何にも遮るものがない360度の展望だ。
気温は低いようだが、温かい日差しと無風で快適である。山の景色をおかずに昼休憩とし、のんびりとする。3-4組の人たちが入れ替わりに登ってきた。重い腰を上げ避難小屋と池の周りを歩いて、避難小屋を覗くと中は広々、今度泊まってみたい。池のふちから下山開始する。順調に下り駐車場に到着した。
5/10(水)
<天候:晴れ>
イサリ峠天狗塚登山口6:15→1476m地点7:30→1800m分岐9:00→天狗塚1812m 9:45/10:45→天狗峠11:20→1476m地点12:45→登山口13:05
イサリ峠天狗塚登山口の標識がある路肩に駐車して、階段を登って出発する。最初は桧の植林地帯でやがて、広葉樹林帯の1476mの標識ピークに着く。しばらく登るとダケモミ林(ウラジロモミ)、昨日と同じだ。
やがて笹が混じってくるようになる。標高1500mから。標高1700mを超えるとほとんど笹の原となり眺めがよくなって来て、天狗塚、西熊山がすぐ近くに見える。青空と笹原でとてもきれいだ。三嶺、剣山、次郎笈からの稜線が素晴らしい。1800m付近に分岐の標識あり、天狗塚へ向かう。コメツツジが笹の中に混じっている。
一度少し降りて一気に天狗塚の山頂登る。何も遮るものがない360度の展望だ。昼休憩をたっぷりして出発する。分岐まで戻り、5分ほど先の天狗峠に少し行ってみる。お亀岩避難小屋がすぐ下にあるらしいが見ない。
戻って下山を始め、1476mピークを通過し駐車地点の登山口に着いた。この山で、今回の四国山旅は無事終了となった。この後に徳島まで移動して、阿波踊り会館、徳島駅ビルで買い物、夕食とした。
5/11(木)
<天候:晴れ>
徳島港フェリー乗り場9:50/11:20=出航
昼寝をしたり海を眺めたり、記録を書いたりして過ごす。明日朝5時過ぎには東京港に着く。
5/12(金)
<天候:晴れ>
東京有明埠頭5:30=首都高=関越途中精算=東松山9:40=深谷10:20
予定通りに有明埠頭に到着し、首都高を走り途中精算と朝ご飯を兼ねて休憩。その後無事長旅を終えました。
(5/5-12 新井浩 記)
まとめ
今回の四国山旅_2023春(4/27-5/12)は、天気もまずまずで、アケボノツツジを堪能することが出来て満足のいくものとなりました。さらに三本杭では今まで見たことがないのようなアズマシャクナゲの群落と満開の花を見ることが出来ました。また、四国の雄大な笹原を連日歩くことが出来て良い山行となりました。今回は、フェリーで車を積んで四国へ渡り、合計1600kmの走行となり、荷物の制約が無かったので、その分気楽な山旅となりました。またの機会が得られたならば、テント、避難小屋を使っての縦走を再度計画したいと思います。
(新井浩 記)
【ハイキング】四国山旅_2022秋 2022/10/14-23
四国山旅2022
山 域:四国名山 剣山、次郎笈、石鎚山、笹ヶ峰、平家平
山行形態:無雪期ハイキング
目 的:渓谷の紅葉を楽しむ
日 程:2022年10月14日(金)~23日(日)
参 加 者:L新井浩、駒崎
行動記録:
10/14(金)移動日 深谷=東松山=有明埠頭=フェリー
10/15(土)移動日 徳島港=うずしお見学『渦の道』=道の駅温泉の里・神山
10/16(日)道の駅=見ノ越→剣山→次郎笈→剣山頂上ヒュッテ
10/17(月)剣山頂上ヒュッテ 停滞
10/18(火)剣山頂上ヒュッテ→見ノ越=塔ノ丸=松山道石鎚山SA
10/19(水)石鎚山SA=石鎚山=道の駅マイントピア別子
10/20(木)道の駅=大永山トンネル口登山口→ちち山→笹ヶ峰→丸山荘
10/21(金)丸山荘→冠山→平家平→大永山トンネル口登山口=善通寺市
10/22(土)移動日 善通寺市=徳島沖港=フェリー
10/23(日)移動日 有明埠頭=東松山=深谷
10/14(金)移動日
深谷15:00=東松山15:30=有明埠頭18:00/19:30(103.9km) =フェリー
都内を通過するので、渋滞を考慮して早く出ることにしたが、正解でした。首都高が渋滞で、車のナビは飯田橋で一般道へ降りるように指示が出た。暗くなった都内の道路はにぎやかで、夜の銀座のど真ん中を走った。どのビルも高く、煌々と電気が付いた窓を見上げながら、夜景を楽しみながらフェリーターミナルに計画通りに着いた。二等客室は大部屋かと思ったが、個別にベットタイプとなっており、適度なプライベート空間となっていた。
10/15(土)移動、観光
徳島港13:20=讃岐うどん13:45/14:05=うずしお見学 大鳴門橋遊歩道『渦の道』15:10/16:30=途中夕食=道の駅温泉の里・神山(186.2km)19:15車中泊
予定通りに徳島港に到着し、下船する。下調べしてあった讃岐うどんの店に直行し、念願のスダチうどんを食べる。うずしおを見るために淡路島方面に向かい、大鳴門橋の駐車場に車を停める。大鳴門橋の車道の真下に遊歩道(有料で渦の道と言う)が設置されており、うずしおを真上から見られるようになっており、遊覧船も数隻うずしおの近くまで来たりしていて、なかなか珍しいものが見られて大変満足でした。今日の宿泊地へ向かいながら夕食もうどんを食べ、道の駅温泉の里・神山で温泉に浸かりました。明日からは、剣山~三嶺の縦走を計画していたが、明後日10/17の天気が雨模様の為、縦走はあきらめて、剣山頂上ヒュッテに連泊することにした。
10/16(日)
道の駅温泉の里・神山5:05=見ノ越6:45/8:00=登山リフト=剣山頂上ヒュッテ9:00→剣山1955m 9:50→次郎笈1930m 11:10/12:50→頂上ヒュッテ泊14:20
<天候:晴れ>
剣山の登山口の見ノ越への道は、くねくねの細い山道。これでも国道か?と思われる細い山道を進み、トンネルを出ると突然駐車場が有り、見ノ越に着いた。まだ時間が早いため車はまばらだ。2階建ての駐車場が有り、1階に車を停める。無料だ。準備をして8:00運転開始の登山リフトに乗る。途中紅葉がきれいだ。あっという間に山頂の西島駅に着く。ここから尾根コースを登る。紅葉を眺めながら、整備された階段を登ると、1時間足らずで頂上ヒュッテに到着。脇道を登ると、剣山の山頂エリアで、木道が敷き詰められている。
天気は良く展望は抜群。明日雨のため、今日は次郎笈(ジロウギュウ)まで行ってくる計画。荷物をヒュッテに預け、身軽になり次郎笈へ向かう。笹原の次郎笈へ向かう伸びやかな稜線がなんとも言えなくいい感じだ。ザレた剣山の斜面を約200m弱下り次郎笈峠、ここから200m弱登って次郎笈だ。登りながら振り返ると剣山は穏やかな尾根を従えている。名前からは想像できない山容だ。次郎笈の山頂はにぎやかで、たくさんの人が休んでいる。
明日以降の天気が良ければ進む予定だった西に延びている三嶺までの素晴らしい稜線を眺め、やはり行けないのは残念だ。少し南に進み、昼休憩。穏やかな日でのんびりする。次郎笈の山頂に戻り、三嶺までの縦走路を目に焼き付けて剣山へ戻る。15時前にはヒュッテに入りまったり。なんと風呂も入れた。
10/17(月)
剣山頂上ヒュッテ 停滞連泊。
<天候:雨>
外はガスに包まれて雨音がする。一日本読みの日となった。明日の行動は、剣山から東に延びる尾根の先の一ノ森に行くつもりでいたが、ヒュッテの若いスタッフの勧めもあり、祖谷川対岸の西に延びる尾根上の塔ノ丸1,713mに行くことにする。
10/18(火)
剣山頂上ヒュッテ6:15→見ノ越7:30/7:55=塔ノ丸登山口8:05/8:10→塔ノ丸1713m10:20/11:20→塔ノ丸登山口12:50/13:10=R439京柱峠経由大豊IC=松山道石鎚山SA(398.5km)17:10車中泊
<天候:晴れ>
朝食を食べてからヒュッテを後にする。ガスで真っ白な登山道を大剣神社経由で下ると、途中の斜面が紅葉でとてもきれいであった。ゆっくり下りても1時間ちょっとで見ノ越の駐車場に降りて来てしまった。
そのままの格好で、塔ノ丸の登山口に車で移動。車道の脇に小さな標識が有るだけだ。登山口の標高は1,440mで山頂までは270mほどの登りなのでゆっくり登る。1時間ほど登ると稜線に出た。雲が多い天気でガスも出ているためあまり展望は効かない。南東には今朝まで居た剣山と次郎笈が見えるが、朝日が逆光になり真っ黒な山に見える。進む西に延びる尾根は笹原となり、四国特有の笹尾根が伸びてきた。いくつかのなだらかなピークを越え、塔ノ丸の山頂に着いた。風が少し出て来て寒いので、笹原のへこんでいるところに腰を下ろして、昼休憩とする。ガスの流れによっては遠くの山々が一瞬見える感じの天気で、時々日が差す。山頂の周りの岩に登ってみると、眼下の紅葉が素晴らしいところがあった。
下りは登ってきたルートを戻る。車に戻り、今夜の目的地の松山道の石鎚山SAを目指して移動する。途中奥祖谷のかずら橋があったが、有料なのでパス。この後とんでもない山道のR439をクネクネ走り、何とか目的地に着くことが出来た。
10/19(水)
石鎚山SA6:30=いよ小松IC=石鎚山R/W駐車場7:25/8:30(423.6km)→山頂駅8:40→前社森休憩所10:35→弥山1962m12:15→天狗岳(石鎚山)1982m12:35/13:15→弥山13:35→前社森休憩所14:40→山頂駅16:25→山麓駅/R/W駐車場16:35/17:55=道の駅マイントピア別子(465.0km)20:30車中泊
<天候:晴れ>
今朝は雲が多いながらも天気は良さそうだ。石鎚山ロープウェイの駐車場に車を停めて,乗り場まで移動。平日なのに乗り場には行列が出来ている。2便目で乗れた。小さなロープウェイである。山頂駅からはきれいに整備された山道を進み、途中に石鎚神社があり、その先から登山道らしくなる。紅葉はピークとみられ、石鎚山は真っ赤に染まっている。残念だが、ガスが出てきており、石鎚山の全貌が見えない。少し斜度があるところは階段が整備されており、山頂まで続いていた。
途中3箇所の鎖場を登り、山頂に着くと都会並みの混雑だ。違うところの登山口からもかなりの人が登ってくるらしい。最高地点の天狗岳に向かう。岩場で渋滞している。山頂は写真の順番待ちになっているので、その手前で昼休憩として、誰もいなくなったところで記念写真を撮る。弥山に戻ると相変わらず人が多く混雑している。さすが百名山だ。どうも紅葉がピークで平日ながら人が出たらしい。
下りは鎖場を通らずに巻道で下る。駐車場に戻り、その中にある温泉『石鎚山温泉』に入るが、外れであった。今宵の目的地に移動途中の新居浜で夕食を取り、真っ暗になった道の駅マイントピア別子に着いた。
10/20(木)
道の駅マイントピア別子6:50=大永山トンネル口登山口983m7:20/7:30(480.0km)→七番越1202m8:20→シシ舞ノ鼻1472m9:30→ちち山分れ1721m11:00→ちち山1855m12:10/13:10→笹ヶ峰1860m14:00/14:45→丸山荘1519m泊15:35
<天候:快晴>
道の駅マイントピア別子から車で約30分の長い大永山トンネルを出たところにある駐車帯に車を停める。トンネル手前が登山口だ。『ここは最標高地点です 972m』と標識が有る。鎖が掛かった林道に入りすぐに笹ヶ峰の矢印があり斜面に取りつく。杉林を進み、稜線手前を尾根伝いに登ると苔むした場所やブナの巨木を過ぎて獅子舞の鼻の標識のあるピークに出た。行く手には尾根の稜線が見えるようになる。先に見えるピークはちち山かちち山分れであろう。
紅葉は15-1600m付近がきれいだ。やがて笹の尾根を登るようになり、後ろを振り返ると赤石山系の連なりが良く見える。笹原にポツンと標識が建っており、ちち山分れだ。南東に延びる冠山から平家平の笹尾根は明日歩くコースだ。ちち山へは尾根を進むが、登山道は南斜面を巻きながら登っているので、我々は踏み跡のある稜線を進む。昼休憩場所を探しながら歩くが笹原のみで腰を下ろす場所がない。ちち山手前で踏み跡も薄くなり、険しさが増してきたので登山道に戻るように歩く。やっとのことで登山道に戻り、ちち山に到着する。小さな社が有り、大きな岩の横で昼休憩とする。眺めがよく、これから進む笹ヶ峰が大きい。
笹ヶ峰までは100m程の下りで、ゆるく登り返してなだらかな山頂の笹ヶ峰に着いた。ぐるり360度の展望が素晴らしい。北には新居浜の街と瀬戸内海、しまなみ海道の橋や島々が見え、西には、石鎚山、伊予富士など、東には赤石山系、冠山~平家平の尾根と四国を代表する山々が見渡せた。
下りは北西斜面の笹原をジグザグに下り、眼下に赤い屋根が見えてきた。今宵の宿、丸山荘だ。学校の校舎のような外観であるが、後ほどご主人と話をしてここの成り立ちを聞いた。太陽光発電の電気で賄っているようで、建物の中は暗く、木造作りの内部はギシギシと歩くたびにきしむ廊下がなんとも言えず懐かしい。窓枠も木で出来ており、一昔前の日本の家屋だ。
部屋に荷物を置き、外でのんびりしていると、ここのご主人が来て、いろいろな話を聞かせてくれた。ここの丸山荘は、裏の山がゲレンデになっており、スキー宿として栄え増築を繰り返して、学校のような外観となったこと、リフトが出来る前の昭和40~50年代頃が最盛期で、600名を一度に泊めたこともあったとのこと。庭の先の展望の良いところには、ブランコが作られていたり、夕日がきれいだよとすぐ先の丸山を教えていただき、石鎚山に沈む夕日が見られました。夕食は自分達で焼く焼肉で腹いっぱいになり、風呂も入ることが出来ました。
10/21(金)
丸山荘1519m6:10→ちち山分れ1721m8:15→冠山1732m9:50/10:15→平家平1693m10:55/11:45→巡視路分岐1487m12:25→フォレスターハウス14:35→大永山トンネル口登山口983m14:55/15:10=新居浜IC=善通寺市車中泊17:40(574.4km)
<天候:晴れ>
一晩お世話になったご主人に見送られて出発。笹ヶ峰を巻きながらちち山の間の紅葉谷分岐に向かうが、意外にもかなり厳しい道だ。ちち山も巻道を使う。やっと日が出て来て暖かくなってきた。これから昨日眺めてきた冠山から平家平の尾根道に向かう。冠山からは滝雲が流れ落ちている。何やらガスが上がってきている。
ちち山分れに着くと、ガスが巻き上がって来て真っ白になった。風が強く寒くなり、仕方なく前に進む。時折ガスが晴れて行く先には伸びやかな笹原の稜線が見える。林の中を抜けるとガスが晴れて来ているではないか。冠山に着くころにはいい天気になった。ここも展望が良い。石鎚山も見える。歩いて来た笹ヶ峰からの稜線、これから進む平家平への稜線にうっとり。
笹原の見通しの良い稜線を進むと、のっぺりとしたどこが山頂だかわからない平家平に到着。少し早いが昼休憩とする。今日もハイキング日和の穏やかな日だ。下りは北東に延びる尾根を進み、送電線に沿って谷へ向かいフォレスターハウス前を通り車道へ出た。二日ぶりに車に戻り善通寺市に向かった。
10/22(土)移動日
善通寺市8:00=善通寺IC=徳島IC=徳島港9:55/11:20(688.5km)=フェリー
今日はフェリーに乗って東京港へ向かう日だ。あっという間の四国の山旅であった。高松道で徳島まで一気に進み、フェリーターミナルに着いた。フェリーに乗り込み、甲板に出て四国に別れを告げた。
10/23(日)移動日
有明埠頭6:00=東松山8:10=深谷8:50(796.6km)
朝陽が登る前に有明埠頭に到着。都会が目覚める前に首都高で通過し、無事帰宅出来ました。
(行動記録にある(距離km)は深谷からの累積移動距離です)
今回の四国の山旅は、10/14-10/23の10日間で、山中以外は車中泊にて行ってきました。フェリーで往復のため、運転しての移動距離も少なく済み、身体的負担は軽く済みました。一日は天候悪化で停滞しましたが、他の日は比較的天気よく山登りが出来ました。次は、剣山から三嶺の縦走のリベンジを兼ねてアケボノツツジの頃に訪れたいと思います。
(新井浩 記)
【ピークハント】恵那山 小秀山
恵那山、小秀山 (個人山行)
山域山名:中央アルプス恵那山 小秀山
期日:2021年6月1日から2日 前夜発
参加者 橋本義彦
行動記録
6月1日 恵那山 <天気晴れ>
神坂峠7:40-鳥越峠8:15-川上道合流点10:30-恵那山頂10:55/11:25-合流点11:50-鳥越峠13:30-神坂峠14:20
上 笹原が広がる 中 稜線から恵那山を望む 下 木々の緑が濃い
5月31日の夜、熊谷を出発し、中央道利用で阿智村の林道に着いて、車中泊。朝起きて位置を確認すると、登山口のある一つ北の沢にいることが分かる。朝食後、一度分岐に戻り、登山口のある峰越林道を登山口に向かう。谷の奥に進み、登山者駐車場に着くが駐車している車が1台も無い。登山口に、「登山道の橋が流され、広河原登山道は登山禁止」の看板が出ている。天気がよいので山行を計画したが、情報収集不足を反省し、中津川の神坂峠からの登山を探る。スマホで検索すると登れるらしい。ナビで登山口を設定し出発する。中央道恵那山トンネルを抜け、中津川インターで下りる。インターで下りてからこのトンネルの上の峠に戻るような感じで細い林道を登る。着いたのは7:30。10台位駐車している。この時間なら往復できると判断し、登山開始。峠の標高1569m、山頂2190mで標高差600mだ。少し登ると千両山に出る。南側に恵那山と登る稜線が見える。かなり長い稜線だ。しかも笹のなだらかな斜面が広がって景色がよさそうだと思った。この後、標高差150mほど下り、鳥越峠に着く。下山で疲れたら、ここから20分で林道に下ろうかなどと考えて通過。木々が茂り、新緑の季節で、太陽も出て、緑がきらきら輝く。ショウジョウバカマ、イワカガミ、オオカメノキ、アオダモなどがちらほら咲いている。関東にはないウスギヨウラクも咲いていた。稜線で、少し霞むが中津川の市街や、阿智村方面の谷も見える。汗をかきつつ、高度をあげ、2人を抜く。樺の木や落葉樹が多い。道は稜線上で地図ではそれほど高低差は無いように思ったが歩いてみると2,30mの小ピークが幾つもある。途中、ウバナギ崩壊地があり、下の谷に向かって土砂が崩れ薄茶の斜面が向きだしとなっている。見たところ水成岩のようだ。1800m位から本格的な登りとなり息を切らす。道は森の中で、何日か前の雨でもぬかるんでいない。笹、樺などの広葉樹、桧などの針葉樹の森で、そのコントラスストが綺麗だ。シャクナゲがあるが花は少ない。樹林の中、川上道合流点に着く。ここを左に進む。2000mを超えたが森林限界以下で、雨も多いせいかツガや松など常緑樹が多い。一部高い木が枯れた場所からは南の景色を望むことができる。濃い緑に覆われた山、また山だ。ほぼ平の尾根を西に進んで、恵那山最高地点の標識を過ぎ、避難小屋を過ぎ、恵那山の山頂に着く。ここに三角点があり、山頂の標識もある。恵那山は、森の美しい山だ。
上 イワカガミ 下 ウスギヨウラク
少し戻って平らな場所で休む。それから下山する。コロナの影響で自粛しているせいか、会った人は10人位だった。御嶽山から南に見た恵那山は山頂が平らだったが実際に登ってみてそのとおりだと分かった。
6月2日 小秀山<天気 曇り>
乙姫渓谷キャンプ場二ノ谷登山口6:00-二ノ谷分岐8:30-小秀山9:40/10:10-二ノ谷分岐-三ノ谷コースで乙姫渓谷キャンプ場13:00
キャンプ場はまだ営業していないので、近場で泊まり、6:00にニノ谷登山口から登り始める。二ノ谷は乙姫渓谷といい、沢沿いに稜線まで登るルートである。木製の2mほどの木道、階段が1km以上も整備されている。透明な沢水が水量豊かに渓谷を流れ落ちている。大小の滝、渕があり、心地よい音を立てている。渕の水が碧いメノウのような色で見とれる。両側は切り立った岩で木々が覆いかぶさるように茂っている。かなり登っていくと一気に沢が広がり、木々がその枝を引いて空が広がり明るくなり、正面に落差60mほどの滝が白い筋を描いている。夫婦滝(男滝)だ。一筋の水流が幅10mほどに広がり降り注ぐ。しばし、休憩し、一人占めしてこの自然の地形、滝を楽しむ。
上 メノウ色の渕 下 夫婦滝(男滝)落差60m位
道はさらに傾斜を増し、この滝の上に行き、横切り、さらに沢を離れ登る。西の尾根に取りつき、最大の傾斜地を登る。所々に岩場があり、そこが天然の展望台になっている。樹林が途切れることはない。三ノ谷分岐から方向を変え、さらに登る。崩れ落ちそうな兜岩の横を抜けていくと、斜度が緩くなる。この付近からは御嶽山が望め、シャクナゲの赤い花がその前景を飾る。傾斜が緩む場所は、高原のお花畑を期待していたが、樹林だ。だが、道の脇にはコバイケイソウがクリーム色の花芽をつけ開花を準備していた。どんよりした空だがシャクナゲもちらほら咲く。頂上近くの避難小屋が見え、そこを目指して歩いていく。そこの横を抜けて小秀山山頂に着く。頂上からは北に御岳山が望める。幾筋かの雪渓、中央には水蒸気の噴煙が立ち上る。実際には200mもあるだろうか。中央アルプスも近いがもやで見えない。王滝村林道まで1:40とある。一休みして下山する。登りでは気がつかなかったが、五葉松がかなり生えていた。しかも山頂付近で風が強く、盆栽のような樹形をしている。下りは分岐から三ノ谷コースを使う。分岐からしばらく下ると人工林になり暗い。登山口から出ると林道で急に明るくなった。林道をしばらく歩き、キャンプ場に着き小秀山山行を無事に終えた。
上 シャクナゲの花が鮮やか 中 コバイケイソウがクリーム色の蕾をつける 下 御嶽山、中央に水蒸気が立ち上る
この後、中津川に戻る途中、加子母(かしも)の大杉を見たり、この近辺で盛んな木工製品を見たりし、充実した山行を終了した。
【ピークハント】大山 石鎚山 剣山 伊吹山 (個人山行)
山域山名:西日本の4山 大山、石鎚山、剣山、伊吹山
期日:2020年10月11日から14日
参加者:橋本義彦
行動記録:2020年10月11日 大山
10月12日 石鎚山
10月13日 剣山
10月14日 伊吹山
11日<大山>大山寺P8:30-夏山登山道-弥山1709m10:45/10:55-大山寺P12:30
<天気小雨>車中泊で朝を迎え、大山を見上げると、山頂にはガスがまとわりついている。広い駐車場には20台ほど車があり、登山者が準備している。降水確率は高くないのでせめて降らないで欲しいと願い出発する。街を抜け、橋を渡り、夏山登山道に入る。尾根筋の道だが、森の中で暗い。お寺関係のお堂などが周囲に建っている。建物跡の平地には草が生えている。登山道はよく整備されている。製材された丸太が階段状に設置されている。傾斜はきつくはないが直線的に大山頂上に尾根を登るので次第に汗をかき始める。ブナの大木が茂り、下の灌木も多い。黄色く色づいている。雨に濡れ、しっとりしている。オオカメノキは黄土色になっている。1200mを超える辺りから木々は2mほどの灌木になってきた。霧雨が降るが、雨具を着けるほどではない。1500mを超える辺りで、白い霧の向こうに、濃緑のダイセンキャラボクが現れた。キャラは植木として使い、玉物に仕立てるのだが、ここのキャラは自生なので、ハイマツが立ち上がったような雰囲気だ。葉が細く、濃緑で美しい樹木だ。木には数㎜の透き通った丸く赤い実が付いている。そして、周囲に草紅葉が現れ、木道になる。依然として、白いガスの中で視界はない。木道を数分歩いて、工事用金属製足場で作った休憩所に着いた。避難小屋の工事中で弥山の1709mの最高地点まで行けない。ここで、休憩。飲み物で体を温めて往路を下りることにした。ニシキギの赤い紅葉を見て満足する。下り初めて30分ほどの所で雨粒が大きくなり、雨具を着ける。行者登山道を通ると大山の北壁のビューポイントがあるというが、視界のない天気なのでそのまま下ることにした。下山口に近い所から横切り大山寺に回り、お堂等を見学し、駐車場に着くことができた。
12日<石鎚山>石鎚登山ロープウェイ下谷駅8:25-ロープウェイ山頂成就駅8:35-表参道成就コース-石鎚神社山頂11:10/11:25-天狗岳1982m往復11:25/11:50-往路を下山-ロープウェイ山頂成就駅13:30-山頂下谷駅13:40
<天気曇り>黒瀬湖(ダム湖)湖畔公園でテントを張り、夜は満天の星を眺め、ゆっくりと眠れた。ロープウェイの始発は8:20なので40分前に出発した。駐車場は下谷駅の前に民間の有料Pがあり、700円を払う。支度を整え出発した。駅には先客10人ほどが待っている。コロナで皆マスク着用だ。息苦しい。1便目が行き、すぐにきた臨時の次の便に乗った。20人乗り位の小型のロープウェイだが、800mほどを10分で上がる。斜度は半端ではない。杉檜や雑木の森の上をグングンと昇る。上の駅で下り、地図を見ながら歩き始める。天気は曇りだが視界は効き、ススキの向こうに緑一面の険しい四国の山脈が周囲を囲む。ドウダンが色づいている。四国の大半は古い地質だ、石鎚山は、火山で形成され、硬い岩塊が頂上部分に残ってできた山だという。他の高い山と同様、信仰の山で、広い登山道を登っていった場所に石鎚神社成就社があり、宿泊施設などが数軒あった。安全登山を祈ってから、南西に伸びる八丁坂を下る。雑木林が中心で明るい道だ。シロモジという西日本に多い中木が多く林になっている場所もある。葉は黄色くなって、朝日に透けている。ヤマブドウの葉は赤い。ツル性のマタタビなどもあるが実はない。八丁坂鞍部を過ぎると次第に斜度が増す。そして1番目の試し鎖になった。今回は頂上を踏むのが目的なので、鎖場は1、2回体験すればよい。でも登り1回、下り1回はやろう。太い鎖が30mも付いている。岩登りでは全く初心者レベルだが慎重に登り切った。そして下りが待っていた。ここもクリアーした。下にいる人は見慣れた登山者だった。鎖場を回り込んで登るルートがあった。その後も鎖場を回り込むルートがあり、慣れない人はそのルートを使うのがよいだろう。振り返ると試し鎖の岩山は紅葉で見事だ。さらに高度を上げていく。ガスがかかっているが紅葉がますます色鮮やかに登山者を楽しませる。直下の休憩所で呼吸を整え、金属製足場板の登山道を登り、南側が見える場所まできて、左に回り込むとそこが石鎚神社で登山者がたくさん休んでいた。私もここでお腹を満たす。東の天狗岳は岩峰だ。流れるガスで見え隠れしている。休んでいるうちに、ガスが取れたので往復することにした。横から見ると落ちたらどうなるのか心配する程だが、その場にはしっかりした岩があるので大丈夫だ。北側を覗きこむと数百m切れ落ちている。紅葉が本当に鮮やかで、岩も立派、見事で天気にも恵まれ、登頂の満足感を味わう。
そして、下山する。八丁部鞍部から刀掛のルートで下山する予定なので、登るときには道標がなかったので見逃さない下る。鞍部の所で確認すると東側下に道標があり確認すると刀掛に通じる道であった。だが笹が茂り登山者は少ない様子だ。50mほど進むと太い倒木が道をふさいでいる。どうも時間が予想以上にかかりそうなのでロープウェイ経由での下山ルートにした。雨も降らず、見事な紅葉、険しい岩峰を見て大満足だった。下山後入浴して汗を流し、充実の石鎚山登山を終えた。
<登山余話>剣山に向かう途中に、鉱物を含んだ石を拾える四国中央市の関川があり立ち寄ることにした。ナビを頼りに関川に下りる。目を凝らして石を見ると赤い粒の入った石があったので拾う。また緑の石に白い粒粒の入った石もあり、綺麗なので拾う。後日、本で確認したら、初めの石は変成岩にザクロ石が入った石だった。後の石は有孔虫の物だと分かった。四国は地質学的に徳島から西に延びる吉野川は中央構造線の谷であり、ここに徳島道があり、その南側は西日本外帯で、秩父などと同じ地質である。何百キロも離れた場所が同じ地質だということはとても興味深い。
13日<剣山>見の越P7:45-西島8:30-剣山頂上ヒュッテを経て剣山頂1955m9:10/9:40-一ノ森10:20-剣山北西巻き道を経て見の越P11:55
<天気曇り後晴れ>徳島道から登山口までは一般道を走る。細い道で集落を抜け、高度を上がるにしたがい、カーブ、ヘアピンカーブが多い。この道が見ノ越に続くのかと心配するが、所々にある「剣山」の道路標識に安心させられる。途中の道の脇の平坦な場所にテントを張る。この夜も星が本当に輝いている。
13日は霧の中だったが、登山口に着いて、登山開始。他の登山者もいる。緩い斜面の道を登る。岩の多い場所が出てきた。白っぽいチャートで秩父や奥多摩と同じだ。太い檜などがある。高度を上げると笹原になる。この笹はツルギクマザサだという。ガスで紅葉が白っぽい。谷には花の終わった植物が群生している。トリカブトは幾つか咲いていた。大剣神社に着く。神社の建物の後ろには石灰岩の岩峰がある。周辺は石灰岩であることが分かる。剣山頂上ヒュッテを経て最高地点に向かう。ここは立派な木道である。ガスが取れない。風がでてきた。晴れそうなので温かい飲み物を飲み待つ。10分も待たない内に予想どおり、南方向からガスが切れ、景色が現れた。一の森の稜線が見え、西方の次郎笈が現れた。あちらの峰にも登山者がいる。頂上にいた登山者は明るい陽射しに照らされニコニコ顔だ。ゆるやかな笹原の稜線の尾根、雑木林の紅葉、やや谷側の濃い緑のモミやシコクシラベなどのコントラストのある山岳風景を楽しむ。時間的に余裕があるので一ノ森まで行く。晴れ間も広がり、5月の連休ころの感じでとても気持ちよい。遭難碑手前の看板を見ている私と同じ位の方と会話する。カモシカを見たという。そして四国の熊の話になり、剣山周辺に幾つかの群れで数十頭しかいないと話した。住まいは阿南とか言っていた。その方と別れてトラバース道を歩く。リフト終点の西島を過ぎ、見ノ越に向かう。強くなった日に照らされナナカマドの実が赤い。駐車場はすっかり青空になっていた。リフトが西島まで通っており、革靴で登る人がいるし、何も持たない人がいるのには驚く。
14日<伊吹山>三宮神社前伊吹山登山口7:00-5号目8:25/35-伊吹山山頂1377m9:35/10:00-往路を下る-登山口11:50
<天気晴れ>4日間の中で最高の天気になった。琵琶湖湖畔にテントを張り、市街地を抜けるので6時前には出て登山口に7時前に着いた。民家の空き地の駐車場(有料)に車を止め、出発した。植林の中を歩く。石がごろごろだ。体が温まる頃、元スキー場の草原に出る。一気に明るくなった。元スキー場の端を歩いて高度を上げる。次第に周囲の田園風景が見えるようになる。森や田、家がすっきりと見える。そして、琵琶湖も遠くに見える。元スキー場の最後の辺りにはススキの原っぱで、その穂がきらきらと光っている。登山者は多い。少し早めに歩くので追い越す。5合目を過ぎると山頂部分がよく見える。ジグザグの登山道を何人もが登る。木々はマユミの木が生え、その実が赤い。それに木々は少なくなり、低い。コクサギ。石灰岩の山で西側では石灰岩を採掘している。登山道西も白い石がたくさん出ている。道にも石灰岩が出ていて、時々光る。よく見ると方解石の結晶である。森林限界というよりも石灰岩地形で木々が成長できないようだ。「イブキ」の名前の付く植物は12種もある。そして緩やかになった山頂に着いた。この時期で花は少ないが白いリュウノウギクが清楚に咲いていた。リンドウも紫に輝いていた。山頂には食堂などがあり、普通の山頂ではない。スカイラインが通じ、100m下に駐車場があるため。頂上からは周囲が見渡せ、遠くは岐阜方面まで見える。琵琶湖も光っている。ゆっくり景色を楽しみ、往路を下る。五合目付近に植えられたイブキトリカブト、ススキの原を見ながら、予定よりも早く着いた。
ニシキギ
大山ブナの森
石鎚山シロモジの林
石鎚山の山頂が近く、紅葉真っ盛り
石鎚山天狗岳の北側が切れ落ちた険しい山頂
登頂して・・