上越 那須

【山スキー】鹿俣山矢後沢 2025/1/12

鹿俣山夜後沢
山スキー&ビーコン訓練

山域山名:鹿俣山(群馬県)

期  日:2025年1月12日(日)

参 加 者:CL木村 SL石川 浅見 駒崎

行動記録:ゲレンデTOP9:50→鹿俣山10:15→鹿俣山東鞍部<弱層テスト>10:30/11:00

~1450m11:30<昼食・ビーコン訓練>13:30→稜線14:00~1500m14:10→鹿俣山東斜面15:00<フラックスライン確認>15:15~ゲレンデTOP15:20

<天候:曇り/晴れ>訓練だけでなく滑りも楽しみたいとの参加者からのリクエストにより、今回はゲレンデTOPまでリフトを利用。何気に私はたんばらでリフトを利用したのは初めてだったかも。ゲレンデTOPに着いてみると、今年は積雪十分で、取り付きは1m程の雪壁になっている。去年は笹だらけだった斜面も、もちろんきれいな雪面となっており、鹿俣山のピークへの登りも、あまり苦労することなく登ることが出来た。山頂の標柱も完全に埋まっている。

 夜後沢源頭となる鹿俣山東の鞍部に移動し、滑る前に弱層テストを行う。直径30cm程の雪柱を切り出し、シャベルを載せて上から叩くコンプレッションテストを行ってみると、手首支点、肘支点では破断は起こらず肩支点で強く叩いた何度目かでようやく破断した。破断面は深さ70cm程の所にあり、さらさらの雪質で、週初めに気温が上がった際に出来たこしもざらめ雪だ。

安定とまでは言えないが、注意しながら滑る分には問題なしと判断した。シールを剥がし、1本目の滑降。やや左にルートを取りすぎてしまい、樹間の狭めなところに入ってしまって少しもったいなかった。1名が木の間の落とし穴にハマり立て直しに苦労する。

 1450mまで滑って、昼食をとった後、ビーコン訓練を始める。最初は去年と同じく手順や留意点を確認しながら全員で捜索を行った。去年と違い斜度があり、新雪が積もっていると、埋没点に近づくのに苦労した一方で、掘り出しを埋没点下方からV字ベルトコンベア法できっちり行うと、目標物を深く埋めたにもかかわらず、掘り出しに要した時間は去年よりも短かったと感じた事など、いくつか気付く点があった。以前、県連救助隊の深雪搬出訓練で講師の渡辺輝男氏が、訓練は出来るだけ実際の状況を再現して行わないと意味がないとおっしゃっていたのを改めて思い出した。この後、2グループに分かれて捜索に要する時間を計る。みんなビーコンの操作は慣れているので、今回もかかった時間は5分前後。最後にザックに訓練用ビーコンを入れて埋め、この状態でゾンデによるピンポインティングを行ったらどんな感じなのか検証してみる。ザックほどの大きさがあると、ビーコンで特定したポイントでゾンデもほぼヒットすることが確認できたが、差し込む角度がいいかげんだと外してしまう可能性はやはり有り、道具の使い方をきちんと認識していることが大切だと感じた。

 訓練後、稜線まで登り返し、2本目の滑降。今度は右寄りの適度な樹間の斜面にルートを取り、非常に快適なパウダー滑降となった。1500m位まで滑って満足し、鹿俣山のピークを巻いて登り返した所で、フラックスラインの確認を行い、ゲレンデに戻った。

 今晩の宿は、岩鞍スキー場近くの「松かぜ」。たんばらから思ったより距離があり到着が5時を過ぎてしまい宿には申し訳ない。県連のスキー交流会で何度かお世話になり、良い印象だったので選んでみたが、今回も美味しい食事と温泉で、コスパ最強でした。

(木村記)

【山スキー】松手山 2025/2/2

松手山・山スキー記録

山  域:平標山系・松手山(新潟県)

登山形態:山スキー

日  程:2025年2月2日(日)

行動記録:川本(5:30)=火打峠駐車スペース (8:00)→元橋別荘地入山点965m(8:35)→

松手山山頂1614m (12:30/13:20)→入山点(14:10)→駐車スペース(14:35)=川本(17:00)

参 加 者: L浅見 駒崎 木村 3名

 平標山の前衛の松手山は2021年の1月に初めて入山したとき頂上直下までせまるも時間切れで打ち切った場所である。今回はぜひ山頂までと思い集合時間を30分早めて再挑戦である。また登りのルートは沢の中心部ではなく左岸の斜面を登ることとする。

国道から二居川を渡り元橋別荘地を北へ歩く。積雪は豊富だが2月にしては気温が高い。杉の植林の斜面から入山。わずかな登りで落葉した広葉樹林にでる。ここで沢の底に降りずに高度を保ちながら右寄りにルートをとる。樹間の空いているところを繋いで登る。松手山南西のコブ1600mで稜線に出る。南東側に張り出した雪庇に気をつけながら山頂に着く。南西側に苗場スキー場が見える。東側の平標は山頂がガスで見えないが3人分のシュプールと上部に雪崩の破断面を確認できた。春のような陽気の山頂でランチタイム。

滑降前に少し降りたところでピットを掘って雪の状態を観察する。衝撃を加える力を徐々に強めていくと肘からの強さで上から20㎝くらいの層がずれる。弱層の上に昨日今日の湿雪が乗っている。雪崩のリスクがあるのでお互い目視できる範囲、3~4ターン程度で区切りながら滑ることを確認する。オープンバーンを滑っても止まる場所は木の下に回り込んでリスク軽減を図る。山頂直下はしっとりパウダーを楽しめた。高度を下げると滑った後、上部の湿雪が雪だるま状に大きくなりながら転がり落ちていく。やがて雪が重くなり操作が難しくなる。ケガをしやすい雪質なので慎重に滑る。最後は杉の植林を抜けて道路に降りる。

滑りは快適とはいかなかったが4年越しの山頂を踏めたので充実した山行だった。

(浅見記)

【山スキー】根子岳 2025/1/26

根子岳山スキー

アルバム

山  域:根子岳(長野県)

登山形態:山スキー
日  程:2025年1月26日(日)
参 加 者:CL木村 SL石川 橋本 浅見 駒崎
行動記録
8:55根子岳登山 峰の原ルート駐車場(標高1500m) →9:22料金所 →10:25根子岳避難小屋 →11:31小根子岳分岐 →11:43スノーキャット終点 →11:52/12:42根子岳(2207m) →12:56小根子岳分岐 →13:22/13:50根子岳避難小屋 →14:02料金所 →14:22根子岳登山 峰の原ルート駐車場


<天候:雪時々曇り>
 朝5時30分に深谷市川本を出発。高速道は順調に流れ上田菅平ICから一般道を菅平へ向かう。菅平エリアの一番奥にある峰の原高原(実際は須坂市仁礼)のこもれび広場に到着。ここは無雪期の根子岳登山者の駐車場になっていて、登山届用のポストとトイレがある。トイレは冬季閉鎖されていて使えなかった。


 峰の原スキー場は経営主体が変わり現在は「ニンジャスノーハイランド」と名を変えている。駐車場はスキー場上部のペンション村のなかにあり、15分程その中の車道を歩き、夏道の登山道入り口をやり過ごして渋谷区の山の家の玄関先でスキーを装着する。すぐに菅平牧場のゲートがあり、無雪期は大人300円ほどの料金がかかるようだ。


 牧場の有刺鉄線柵に沿って左に雪に埋まったゴルフ場、右に菅平牧場・奥ダボススキー場を見ながら進む。後でこの有刺鉄線柵の鉄製支柱に手痛い目に合うのだがこの時は知る由もない。標高でスキー場のリフトの頂上と同じ高さになるころ牧場内の雪原に入る。リフトまでの距離は200mぐらいか。我々と同じように根子岳を目指す人々がちらほら登って来ていつしか合流する。スキーヤーが半数以上、ついでスノーボーダー、ツボ足(スノーシュー、わかん)の登山者。

 奥ダボススキー場にはスキーヤーを雪上車で根子岳山頂付近まで運んでくれる「スノーキャット」というサービスが2シーズン前まであったが雪不足、人員不足等で現在は運航中止。その名残りで雪上車が通れる切り開かれた道が山頂付近まで続いている。峰の原から夏道もほぼそれに沿っていて、冬季も同じルートで登って行く。時折薄日の挿す瞬間があり、時間にして1分も続かないが、雪原と木々の枝に着いた雪の結晶が輝くさまはいつ見てもきれいだ。


 途中2度ほど休憩をはさみ、スキービンディングの登高補助モードを最高にして何とか登りきった頃(木村さんは終始フラットのまま)スノーキャットの終点(雪上車の回転場所)に着く。ここから標識に沿って南東方向に向かうと祠のある山頂である。拝礼し皆で写真におさまり、林間の風の避けられる場所で昼食とする。

 食後いよいよ滑降である。固い雪の上に軽い新雪が15㎝ぐらいの状態でした。過去の根子岳、四阿山エリアでの個人的な経験ではかなり上等の部類です。この辺りは雪が少なく晴天率が高いので雪面がカチカチになることが多い。滑り出しで吹き溜まりにスキーの先から突っ込んだりしたものの、その後はより慎重になってほぼキャット道の左側の新雪を楽しむ。メンバーも思い思いのシュープールを刻んでいく。登りの時はやり過ごした根子岳避難小屋で休憩した。入口のシャッターをあげて中に入ると10畳ほどの内部には丸太ストーブと燃料用の薪がうず高く積まれていた。

 休憩後、最後の滑りで雪に隠れていた牧場の柵の鉄柱にスキー板を乗り上げ引っ掛かって派手に転倒。体は何ともなかったもののスキーのソールが30㎝にわたり傷つき、一部芯材が露出する事態になる(涙)。


 反省:ビーコンチェックをしなかったこと。ビーコンの電源を入れ忘れていました。すいません。(石川記)

 

 

【山スキー】尾瀬西山右の俣沢・江戸沢滑降 2025/1/13

尾瀬西山山スキー記録

2025年1月13日(月)合宿2日目

行動 「湯の宿 松かぜ」8:00=ホワイトワールド尾瀬岩鞍8:20→ゴンドラ山頂駅9:00/9:15→

西山山頂(1898m)10:30/10:45~西面・右の俣沢(1700m)11:10/11:20

→西山南西ジャンクション(1840m)11:50/12:10~江戸沢源頭斜面(1460m)12:50/13:00

→西山ゲレンデ(1460m)13:15/13:20~レストラン「ホルン」13:30/13:40

~スキー場ベース14:10=「湯の宿 松かぜ」14:30=川本17:00

「湯の宿松かぜ」は片品の集落の中で奥まったところにあるがリーズナブルな料金で食事と温泉がいい。スキー場までバスで送り迎えしてくれるので駐車場代もかからない。ゴンドラ営業開始前にスキー場に着くもすでに行列ができている。チケットを買って入山届を出す人と列に並ぶ人を分担する。すぐ前には外国人スノーボーダーのグループが並んでいる。ゴンドラが動き出せばすぐに行列も解消し9:00には山頂駅に着いた。ここは地形の影響かいつも風が強く寒い。建物の陰で風を避けながらシールを付ける。寒いのでヘルメットの下に目出帽をつける。人は多いが山に入るグループは我々だけのようだ。

 はじめは最終リフト降り場までスキー場連絡コースの端を登る。ここでビーコンの確認、リーダーがメンバー3名のビーコンが作動しているかをチェック、その後サブリーダーがリーダーのビーコンをチェックした。リフト降り場の手前から尾根にとりつく。前日のトレースが残っている。尾根上は適度に樹林で風は気にならない。積雪量は多い。約1時間で西山山頂。シールをはがすため板を外すと膝上まで沈む。ディープパウダー滑降への期待が高まる。準備が終わるころ後続者が一人到着。

 山頂から西へ右の俣沢へ滑り込む。はじめだけシラビソ林が濃いがすぐにブナの疎林になる。パウダースノーを舞い上げてスキーに加重し、跳ね返ってくる力を使って体をフォールラインに投げ出す。沈んで浮き上がるリズムが心地よい。脳内に快楽物質ドーパミンが放出される。この快楽を知ってしまうともう元には戻れない。パウダー中毒である自分を再認識する。リスクと快感を共有する仲間がいることもうれしい。みんなの笑顔がパウダー中毒の証だ。

標高差200m滑ると谷が狭くなるので登り返す。滑った斜面ではなく登った尾根の屈曲点を目指す。快適な滑りと次の斜面への期待で登りも苦にならない。ピタリと目標地点についてシールをはがして昼食。ここからシラビソ林をトラバースするように滑って江戸沢源頭の疎林帯にでる。こちらは標高差が400m弱あり滑りごたえあるコース。前回は左側の尾根上の小ピークの手前の沢状を登り返してゲレンデに復帰したが今回は石川さんの案内で沢の上の斜面をほとんど水平移動でゲレンデに出た。自由にルートを決められることは雪山登山の醍醐味だ。今回の登り返しのルート取りは効率的で気持ちいいものだった。

西山ゲレンデ唯一のレストラン「ホルン」でまったりする誘惑もあったが、帰りの渋滞が予想されるのでトイレ休憩のみとする。ここで山頂で会った単独の人から声を掛けられた。地図を出してどこを滑ったかと聞かれる。脳に快楽物質が残っていたのか笑顔で「右の俣沢いいよ」と答えた。今、冷静に考えるとあまり他人には教えたくない斜面である。自分たちだけの秘密のコースであってほしいと願う心の狭い自分がいる。まあ、一人で西山まで登ってくる人にだったら教えてあげてもいいかと納得する。

 ゲレンデ下には宿の送迎バスが待っていてくれた。宿のおばあちゃんが風呂をすすめてくれてありがたかったが、やはり渋滞を気にしてお断りした。そのかいあって17:00には川本に着いた。雪と仲間と宿に恵まれ楽しく充実した2日間だった。                       浅見記

【山スキー】鹿俣山夜後沢山スキー 2023/1/4

鹿俣山夜後沢山スキー 

山  域:鹿俣山1636.7m(群馬県)

日  程:2023年1月4日(水)

参 加 者:CL石川、SL橋本、谷口、新井浩

行動記録:川本道の駅5:30=たんばらスキーパーク駐車場7:05/7:45→スキー場ゲレンデTOP9:30→鹿俣山10:25→1625m付近10:40/10:55~夜後沢滑降1515m11:10→鹿俣山西斜面登り返し→ゲレンデTOP13:00→駐車場13:20

<天候:雪>

たんばらスキー場の駐車場は小雪が舞っている。スキー場の脇の道路をビーコンチェックをしてからシールで歩き始める。キャンプ場への脇道に入るが、膝ぐらいまで板が沈んでラッセルが思うように進まない。時間が掛かるので、ルートを変えてスキー場の縁を歩き登る。整地されたスキー場エリアもふわふわの粉雪だ。シーズン初めなのでシール登行も疲れる。雪の降り方も激しくなってきた。

 

ゲレンデトップから鹿俣山に入るが、ノートレースで膝から膝上のラッセルだ。極端にスピードが落ちる。ここ1‐2日の間で積もった雪と思われ、サラサラであるが沈み込みが激しく、斜面ではスキートップがなかなか上がらず苦戦する。交代しながらラッセルし、やっと鹿俣山山頂。標識の頭が出ていたので。1mくらいの積雪であろう。雪も激しくなり風も少し出てきた。ドロップポイントまで少し移動し、シールを外す。プローブで積雪を測ってみると240㎝ある。滑り出すまでも深雪で大変だ。斜面に向かって滑り出すが、サラサラパウダーの深雪でスピードに乗らない。直滑降気味でいいくらいだ。数回に分けて滑り降りる。

 

 

楽しい時間はすぐに終わってしまう。標高差にして110Mくらいだが、下部の藪が残っており、このあたりで登り返すことに。お代わりと言いたいところだが、変な表現だが、雪が良すぎて登り返しのシール登行が大変なので、今回のみとする。登り返しもラッセルが大変で時間が掛かる。普段の2倍くらい時間をかけて登り返し、ゲレンデTOPに出た。ゲレンデを滑り降り無事駐車場に着いた。初すべりに大雪で大変な思いをするなんてなかなかない経験であった。

(新井浩 記)

【山スキー】至仏山 20220505

至仏山山スキー

山域:至仏山(尾瀬)

日時:2022年5月5日

参加者:L石川 大島 谷口

 

アルバム

行動記録:深谷川本5:30=戸倉第一駐車場7:15/7:40=鳩待峠8:07/8:11→原見岩9:42→オヤマ沢田代10:30→至仏山11:51/12:32→ワル沢渡渉点13:30→オヤマ沢出会い13:42/13:55→鳩待峠14:30=戸倉=深谷川本17:30

<天候快晴>
 4:50自宅を出発、5:15に川本道の駅に着いた。5:30に石川、谷口、大嶋の3人で谷口車にて出発。近くのセブンにて昼食.行動食を購入。関越道に入り、沼田インターで高速を下り、約2時間弱で戸倉温泉駐車場に着いた。7:40にワゴン車(¥1000)で出発、8:07に鳩待峠に着いた。連休のせいか登山客が多い。


 シールをつけて8:11に登高を開始する。約1時間30分で原見岩、10:30にオヤマ沢田代に着いた。至仏山頂上に11:51到着。天候は良好で視界を楽しむ。昼食休憩後12:32分滑降を開始する。

 ワル沢を下る。思ったより雪が柔らかく、滑りずらいが快適に下る。約1時間でワル沢渡渉点に着いた。少し登ってオヤマ沢出合で休憩し、鳩待峠に14:15頃着いた。ここで休憩後バスで14:30出発、15:00戸倉駐車場着。帰途につく。ここで精算(¥4,800)する。川本道の駅に17:30についた。天候に恵まれ、久しぶりに山頂より滑り降りることが出来た。 

 

【山スキー】川場スキー場から武尊山往復(個人山行)

ゲレンデトップから剣ヶ峯山剣ヶ峯山から武尊山武尊山頂から至仏山日時:2022年4月12日(火)

参加者:浅見
行程:
日高7:00=川場スキー場ベース9:00=リフト終点1860m9:50…剣ヶ峯山2020m10:30…
武尊山山頂2158m12:20→北面滑降→2090m地点13:00…登り返し…武尊山頂13:30…
剣ヶ峯山14:55…スキー場15:20→ゲレンデ下15:50
 関越道沼田IC周辺から川場村にかけて桜が満開で美しい山里の景色である。シーズンも終盤の川場スキー場は車の数も少ない。立体駐車場からエレベーターで7階に上がるとリフト券売り場がある。川場スキー場から武尊山へ登るにはここで所定の登山届を提出しココヘリの発信器を持たなければリフトを利用できない仕組みである。スキー場の営業と事故防止や遭難発生時の救助を考慮すれば、スキー場がココヘリと連携するメリットは大きいだろう。私が知る限り川場以外にも丸沼高原スキー場ゴンドラ利用で積雪期の日光白根山に登る場合はココヘリ発信器の携行が義務づけられる。今後更に拡がる事が考えられる。ココヘリ発信器は1回1000円でレンタルできる。私はココヘリに加入しているので自分の発信器を見せて登山届を提出し1500円を払ってリフト券を購入した。(1回券500円×2+ICチケット保証金500円)スキーを使わずに徒歩で往復する場合はスキー場内を歩くことは禁止されているのでリフト券は往復で2500円となる。(1回券500円×4+ICチケット保証金500円)
 スキー場トップ(1860m)の北側に剣ヶ峯山が立ちはだかっている。ちなみに武尊山系には「ケンガミネ」が2つある。前武尊の北側の剣ヶ峰(2083m)と川場スキー場の北側の剣ヶ峯山(2020m)である。後者は地理院地図では山名表記が無いが川場と玉原からの尾根が合わさる顕著なピークである。この時期の剣ヶ峯山東面は赤茶色の岩壁が威圧的だ。幸い尾根筋は雪が続いている。剣ヶ峯山を超えるまでは痩せ尾根をたどるので初めからスキーはザックにつけアイゼンピッケルで登りだした。剣ヶ峯山までは雪がつながっていいたが北側に5mほどの岩場がありアイゼンで慎重に下った。最低鞍部(1915m)までくれば後はシールで登れるだろうと考え、シールで10分ほど登った。しかしその後も痩せ尾根が続きジグザグに登れないので再びアイゼンに変える。結局山頂直下2050mからシール登高を再開し、夏道よりも東側に回り込んだ斜面を登って山頂に出る事ができた。山頂まで雪がつながっていたが山名表示板とその前の6畳ほどのスペースは地面が出ていた。数名の登山者がいたが山スキーは自分だけだった。ここからは北側に至仏や笠ヶ岳が近い、少し西側に谷川岳の岩壁が見える。北西側の手小屋沢源頭部を滑るつもりだったが、藪が濃いので変更して滑りやすそうな斜面を探す。やや東側にまわり込むようにして北側の尾根筋を滑った。もう少し時期が早ければ手小屋沢も滑れたであろう。下山は登った斜面(川場谷源頭部)を滑る。南斜面なので雪が緩みターンのたびに表面の雪が滑り落ちていく、数ターンで急斜面を抜け痩せ尾根の上に出る。ここからはスキーを背負って来た道を戻る。剣ヶ峯山直下の東側にトラバースのトレースがあったが、単独行ゆえに慎重に尾根筋を登り返した。
 スキー場トップまでアイゼンで戻る。結局歩きが90%滑りが10%であまり山スキー向きのルートではなかったが変化のある登山が楽しめた。ゲレンデ内は春の重い雪で滑りにくい。怪我をしないように慎重に滑った。リフト券売り場にICチケットを返却すると500円返ってくるので下山報告を忘れることもなかった。(浅見記)

【山スキー】前武尊山から荒砥沢滑降(個人山行)

山域:武尊山系・前武尊山(群馬県)

日時:2022年3月25日(金)
参加者:浅見
行程:
日高7:00=オグナほたかスキー場9:00=リフト終点1820m10:00…シール登行…
前武尊山頂2040m11:00→荒砥沢滑降→1825m地点…登り返し…前武尊山頂12:00
→スキー場ゲレンデ12:30→ゲレンデ下12:50
 久しぶりに前武尊山から荒砥沢に行ってきた。沼田ICから川場村経由でオグナほたかスキー場へ、峠越えの道ゆえにカーブが多く真冬は避けていた。雪のないこの時期は近道なので利用価値がある。リフト券売り場で1回券3枚買おうとするとゲレンデトップまでに4本乗り継ぐと言われた。ゲレンデ下部の長い4人乗りリフトが廃止されたようだ。リフト券売り場の奥に登山届を提出する箱がある。ゲレンデ下部はカラマツ林のなかの緩斜面。2本登ると上部エリアに出てブナ林となる。ゲレンデトップでシールをつけて登山開始。3月下旬で天気もよく前武尊山頂まで約1時間、汗をかきながら登った。シールを剥がして荒砥沢を目指す。山頂直下はシラビソの藪がうるさいが剣ヶ峯との鞍部に出るとダケカンバの疎林の斜面となる。まだザラメになりきらない雪は重いが適度な斜度があるのでそこそこ快適な滑りができた。斜度が緩む1825mで切り上げ登り返す。雪が良ければ1750mくらいまで快適に滑れるだろう。鞍部まで登り返して西側をのぞくと谷のむこう側に川場スキー場から武尊山へと続く尾根が見える。山頂からは尾根筋の登路を滑ってスキー場に戻った。東側の十二沢源頭部を滑るとリフト下をくぐってゲレンデに出る事になるが、スキー場は安全面からこれを禁止している。
16時頃に帰宅したがスキー場から電話がかかってきて下山したか確認された。登山届を入れた箱の隣に下山届の箱があったことを思い出した。スキー場側も登山者の安全を気にしてくれていることをありがたいと思った。(浅見記)

【山スキー】東谷山 2022/2/26

山  域:東谷山1554m(新潟県湯沢町)


日  程:2022年2月26日(土)
参 加 者:L新井浩、駒崎、木村、谷口
行動記録:川本5:00=貝掛温泉入口バス停付近駐車 7:35/7:50→西尾根→東谷山11:00/11:30→北斜面滑走1200m12:05→東谷山肩13:50/14:30→北西斜面滑走→貝掛温泉入口バス停付近駐車1540
<天候:晴れ>
駐車地点の貝掛温泉入口の駐車帯はすでに20台近くの車が停まっている。こんなに東谷山人気があるのだろうか。雪壁もすごい。いつもの年の倍、4m位あるだろうか。よじ登って歩き始める。国道下のトンネルは埋まって通れず、橋の下を迂回して潜る。

 

その後は山頂までトレースがあり、ありがたく使わせてもらう。途中の藪も全くなく、予定よりも早く山頂に着いた。展望の良いピークまで行き滑降準備と休憩を取る。登山の人が多く休んでおり、日白山へ向かうようだ。晴れて青空と360°の展望で爽快な気分。

 

いよいよ北斜面に滑り込む。いい雪といい斜面だ。パウダーの中でリズムを取ると沈み込む感じと浮き上がる感じががなんとも言えない極上の雪だ。どこまでも続く快適斜面。どこまで下ろうかと考えているともっと下まで滑りたいとの声に、OKしてしまう。気が付くと、標高差350mも下りてきてしまっている。

  
地図を確認し、帰りのことを考えて北側の尾根を乗越そうかとも思ったが、稜線まで登り返すことにする。シールを付け、登り返すが、急な斜面と深雪でかなり大変で1時間半も掛かってしまった。眺めのいい稜線で遅めの昼休みをとる。仙ノ倉山、平標山、苗場山、苗場スキー場などがくっきり真っ白に見える展望だ。これから下る北西の谷筋はどうだろうか。上部はまだパウダーで快適に滑降。

 

中間部からは重雪になってきたので、足を取られないように気を付けながら消化試合のごとく下山する。雪が多いので沢筋を行けるところまで滑降した。今回も楽しく、安全に山スキーが出来ました。

(新井浩)

【山スキー】鹿俣山矢後沢山スキー・ビーコン訓練 2022/01/16

鹿俣山夜後沢山スキー・ビーコン訓練

山  域:鹿俣山(群馬県)
日  程:2022年1月16(日)
参 加 者:CL新井浩 SL木村 石川 駒崎 花森 谷口

アルバム

行動記録:深谷・川本5:30=たんばらスキー場駐車場1240m7:40/8:10・・・森林キャンプ場8:24・・・鹿俣山1637m 10:13・・・滑降準備10:14/10:34・・・滑降終了10:57・・・(登り返し)・・・昼食/ビーコン訓練11:29/14:02・・・駐車場14:25=川本17:00

天候:晴れ

 熊谷トレッキング同人の新プライベートゲレンデとして勝手に指定してもいいくらいの鹿俣山矢後沢でここ数年慣例となっている山スキーとビーコン訓練を行ったのでレポートする。ちなみに旧プライベートゲレンデは角間山北面。

 リフトが動き出す前のたんばらスキー場の駐車場に着き、運よくセンターハウス至近場所に誘導された。天気が良くて風もなく絶好のスキー日和。


 

 

最初からシールを付けてゲレンデ右手のペンション村の車道をしばらく進み雪に埋もれたキャンプ場に入る。このあたりの積雪量は150㎝ほどか。夏道沿いにくるぶし程度のラッセルで緩やかな傾斜のブナ林の中を進む。朝の光が樹間を通り抜けて雪面に描く縞模様にいつもながら癒される。遠くでコゲラのドラミングも聞こえる。

 

 途中斜度の増した斜面を二つ越して最後はゲレンデ最上部に入り、リフト降り場上から鹿俣山の西側稜線、山頂へ。山頂の標柱は雪に埋もれ見当たらず、木に付けられた看板を確認する。さらに東側に少し進みシールを外して滑降準備をする。


 

 

  連日の降雪かつ時間が経過したことにより適度に雪が締まり絶好のパウダースノー。リーダーが先行しその後撮影会となる。標高差150mほど滑降を楽しんで山頂西側の斜面まで登り返し昼食そして今日メインのビーコン訓練を行う。


 最初に雪面下70㎝にビーコンと30㎝四方のクッションを入れたビニール袋を2個目の前で埋め、20mほど離れた場所からビーコン探索を行い各自の機器の特性を把握する。次にプローブを使って埋設物を確認。その後スコップによるV字コンベアメソッドによる掘り出しを行った。結果プローブで埋設物と思ったものは雪中の固い雪隗であり、掘り出してもなかなかビーコンの発見にいたらず手間取ってしまった。


 プローブで埋没者を特定することの難しさが体感できたと共に、プローブが人体を模したクッションに当たるときと雪隗に当たるときの感覚の違いが判ったのは収穫だった。また、実際の埋没ではビーコンで1m以内の表示が出たら掘り出しを始めた方が発見が早そうだ。

 最後にスキーを付けて先行者が埋没した想定で捜索、救出の一連の動作を行った後リーダーから様々な反省点の指摘がありこの日の訓練を終了した。この後ゲレンデを滑り降り、駐車場に戻った。 (石川記)