埼玉県熊谷市の山岳会 海外トレッキング、登山、山スキーなど幅広く活動しています。
北信越
【山スキー】守門大岳 2022/4/9
山 域:守門岳・大岳1432.4m(新潟県魚沼市)
日 程:2022年4月9日(土)
参 加 者:L新井浩、SL石川、駒崎、谷口
行動記録:川本道の駅4:30=二分除雪最終地点駐車7:00/7:45→保久礼小屋9:50→キビタキ小屋10:20/30→大岳11:50/12:30→1388m峰12:45→1167m標高点→保久礼小屋13:20/45→二分除雪最終地点駐車14:40
アルバム
<天候:快晴>
二分の除雪最終地点には、予定よりも30分早く着いた。路上の車列が思ったよりも長く、出発時は約50台あった。石川さんとも合流し、雪のある所まで移動し、シール歩行を始める。気温高く、上着は最初から脱いだ。
登山の人が多く、山スキーの人はちらほら程度しかいない。林道を進み、ショートカットで壁を登るが、これがなかなか大変だった。1時間ほどで長峰の尾根に乗り小休憩する。目の前に守門岳と大岳が大きいが、まだまだ遠い距離に見える。出発から2時間ほどで保久礼小屋に着く。屋根の上に雪の塊が載っているだけで、全体が見える。そこから30分でキビタキ小屋。ここは屋根の頭がちょっと見えるだけ。去年よりもはるかに積雪量が多いことが解る。2-3mは確実に多い。
ブナ林から森林限界を超えると、なだらかな尾根になり、遮るものがなく、さわやかな風が気持ちよい。山頂手前では、下山する多くの登山のひととすれ違う。約4時間で大岳の山頂に着く。山頂には人はまばらだ。守門岳に向かっている人も見える。展望は360°遮るものがなく、快晴で少し風が有るくらいだ。目の前の守門岳は迫力があり、周りを見渡すと雪解けが始まった春山がいい感じだ。
昼休憩のあと、滑走準備をして北にある1388m峰に向けて滑り降りる。東側は雪庇が出来ているので、近づかないように注意をする。他の山スキーのグループが居り、落とし物を探しているようだが、あったようだ。そのグループと前後しながら西に延びている尾根を滑り降りる。斜度が緩いせいもあるが、ストップ雪で思うように板が滑らない。それでも森林限界上の開けた尾根を滑るのは気持ちがいい。
やがてブナの林に入り、沢にめがけて急斜面を滑る。沢底を避けてトラバース気味に滑り、保久礼小屋に到着。日なたは暑く、上着を脱いで休憩。まるで夏の暑さだ。小屋の前から板を担いで30m程をツボ足で登り返し、後は登ってきたルートを楽しく滑り、あっという間に駐車地点に到着。気温が高く、ザラメも水分が多い感じの雪でしたが、楽しく山スキーが出来ました。
(新井浩 記)
【山スキー】高谷池ヒュッテに泊まって火打山を滑る(個人山行)
山 域:妙高山系・火打山(新潟県)
日 程:2022年5月3日(火)~4日(水)
行動記録:
3日(火)日高5:00=笹ヶ峰駐車場9:20~黒沢橋10:15~黒沢岳12:55→黒沢池13:30
茶臼山14:15→高谷池ヒュッテ14:40
4日(水)高谷池ヒュッテ6:10~山頂8:20→高谷池ヒュッテ9:40→黒沢橋11:00~
笹ヶ峰駐車場12:10=日高18:30
昨年、前夜泊日帰りで挑戦し山頂手前で敗退した火打山を今年は高谷池ヒュッテ泊の1泊2日で再チャレンジした。笹ヶ峰駐車場からスキーをザックにつけてつぼ足で歩き出す。黒沢橋を渡ると樹林帯の急斜面が始まる。アイゼンとピッケルを出す。昨年は夏道の西側の沢筋を登り滑ったが沢状の急斜面は雪崩や落石のリスクが高いと感じた。今回はほぼ夏道にそった尾根筋を登る。多くの登山者がこちらを選んでいる。シラビソの樹林を抜けるとなだらかな富士見平だ。展望が開け、左手に明日目指す火打山、右手に妙高山が姿を現す。富士見平からは黒沢岳の西側をトラバースして高谷池ヒュッテを目指すのが一般的だが、時間があるので黒沢岳に登る。山頂を越えた鞍部から東側へ黒沢池の畔まで標高差150mほど滑ることにする。誰も滑った跡が無い斜面に飛び込むのは勇気がいるが、最初のターンで雪が安定していることがわかれば後は一気に雪で埋もれた池の畔まで滑り降りた。ここから茶臼山まで登り返せば、わずかな下りで高谷池ヒュッテである。
高谷池ヒュッテはコロナ対策でこの時期は素泊まりのみ7000円、就寝スペースは透明シートで囲まれている。食堂で夕食を作っているといきなり足がつり、無言で悶絶していた。
体力的な面から小屋泊まりで疲れをとってから山頂を目指すのが、自分にはあっているだろうと納得した。夕食後は焼山のむこうに沈む夕焼けを眺めて早めに就寝した。
翌朝、充分な睡眠で元気が回復しシールで山頂を目指す。雪に埋もれた高谷池と天狗の庭を越えて、稜線に出ると風が強い。傾斜も強くなりシール登高を諦めてアイゼンに変える。ザックに着けたスキーが風に煽られて苦労する。後から登ってきた山スキーヤーは稜線上を避けて、南側をトラバースするようにシールで登っていた。風や雪の状況がいいようで多くの登山者もこのルートをとっていた。山頂はさえぎる物がなく西風が吹き抜けるが寒さは感じない。北面はハイマツが多く滑れそうもない。南面を滑りながらヒュッテに戻ることにする。日差しと風でクラストしているが適度に緩んだ雪面にエッジをきかせてターンを続ける。南側の沢に滑り込んで天狗の庭にシールで登り返すことにする。そのままヒュッテ前を通過、黒沢岳の西側をトラバースして富士見平に至る。シールをはずして滑る。昨年滑った沢に直接入らず夏道の途中から沢に滑り込むルートをとった。予想よりも針葉樹が密でターンができない。横滑りを多用してどうにか沢に降りることができた。下りは富士見平下から早めに沢に入った方が良い。雪解けが進んで横枝が出ているので黒沢橋からはつぼ足で約1時間歩いて笹ヶ峰駐車場についた。(浅見記)
【山スキー】鍋倉山 2023/4/14
山 域:鍋倉山(新潟県飯山市温井)
日 程:2023年4月14日(金)
参 加 者:L新井浩、石川、駒崎、谷口
行動記録:道の駅川本5:00=温井7:50/8:25→西ノ沢→鍋倉山12:10/12:50→西ノ沢滑降→温井14:35
まさかのシートラ(シートラーゲン:スキーをザックに取り付けて担いで登ること)になるとは。板の重みでザックが食い込み、肩が痛い。久々の重さだ。車道を歩いていると自転車で板を担いで登っていく二人に抜かれた。登りは辛そうだが、下りは楽ちんであろう。通行止め地点から板を下ろすまで、登り時間1:15。長かった。やっとシールを付けて歩きだす。ここまで雪が少ないとは。
シール登高を始めてからはたっぷりな雪。西の沢を詰めるが、今日の計画の黒倉岳の見える範囲の斜面は、雪が少なさそうで、ツリーホール(木の根元の雪解けした穴)が大きい。黒倉山をあきらめ、鍋倉山の斜面に取りつく。堅めのザラメ雪の為登りやすいが、斜面を登るためクトーを付ける。体力の落ちた体には、なかなかの登りだ。やっとのことで鍋倉山の稜線に登り上げる。もうちょっとで山頂と言い聞かせて頑張り、山頂到着。
黄砂の影響だろうか、白くかすんで周りの景色は見えない。地元の人に写真を撮ってもらい話をする。今日の雪の量は去年のGW明けと同じぐらいだそうで、雪解けが早いようだ。昼食を済ませ、待ちに待った滑降へ。登って来た尾根を途中まで滑り、西の沢に滑り込む予定。ザラメでなかなか滑りやすい。藪もまだほとんど出ていないので、快適滑降。西の沢に滑り込む地点からは、急な斜面になるがとてもいい感じで滑れる。下流へ斜滑降気味で滑り降りる。
美味しい楽しい時間はあっという間で、ブナ林を抜けて平原に出てしまった。すぐ下の車道では除雪車が稼働している。藪に少し手こずったが、シール歩行を始めた地点に無事到着。1時間ほどシートラで歩き、フキノトウを取りながら、無事駐車地点に返ってきた。雪のない温井地区は初めて見たが、待ちに待った春なのであろう、桜と水仙が咲いていた。
(新井浩 記)
【山スキー】妙高焼山 2023/4/29
妙高焼山
山域 妙高焼山(笹倉温泉から往復)
目的 山スキー、山ボード
日程 2023年4月29日(月)
参加者 CL石川 SL木村 谷口
行動記録 28日 16:00深谷川本=20:40糸魚川市大平地区(泊)
29日 笹倉温泉ゆのかわうちキャンプ場上部堰堤05:50・・・06:07第一ゲート・・・07:11第二ゲート・・・08:58焼山登山道入口・・・09:24展望台09:36・・・10:57大曲12:29・・・12:51展望台・・・13:07焼山登山道入口・・・14:22第二ゲート・・・14:55第一ゲート・・・15:15堰堤
<天気:快晴> 4時に起床し笹倉温泉入口の登山ポストに計画書を提出し、ゆのかわうちキャンプ場の上部にある大きな堰堤下に車をとめる。先行者の車が1台ある。ここの標高は540mで、林道入口に車両通行止めの看板がある。例年ならこの付近にはまだ雪が残っているのだが、今年は小雪と春先の高温のせいなのかほとんど雪のない林道を歩きはじめる。つづら折りの道を何度も折り返し高度を上げていく。周りの木々は新緑というにはかなり濃い緑になっている。スタート地点一帯の水を張った田んぼが見おろせる。
標高800mを過ぎるあたりから林道に雪がつながっていてスキーにシールを付けて登る。谷口さんはボードなので最初からツボ足にアイゼンで登る。2時間ほど歩きやや下り気味になった道を進むとアマナ平(標高950m)となる。ここを突っ切り焼山北面大地の先端の崖を、雪が付いていれば直登するところだが無理なので林道沿いに大きく左に回り込んで進むと、無雪期の焼山登山口に着く。噴火時の避難用シェルターがある。ここまで3時間かかってしまう。
北面大地に出ると、焼山、影火打山、火打山の雄姿が眼前に広がっている。強い日差しの中をひたすら登るが徐々にペースダウン。登高は12時までとして谷口さんには先行してもらう。残り2人は大曲の火山監視設備までとして、その後大休止をとる。大曲の付近は標高1550m、かなりの強風が吹いていたがツェルトを貼って昼食、谷口さんを待つ。谷口さんは1870mまでで折り返してくる。
3人合流して下山。雪面は雨溝で大きく波打ち滑りづらい。何とか往路を辿って800m付近までスキーですすむ。その後スキーをザックに付け、まるで修行のような林道歩きが1時間弱続いた。道沿いに広がっている満開の群生するカタクリが救いだった。(石川記)