関東

【無雪期PH】長沢背陵ピストン

三峰神社から長沢背陵往復    
山 域:埼玉県:芋ノ木ドッケ1946m、長沢山1738m、水松(アララギ)山1699.2m
期 日:2021年4月11日(日)
参加者:高橋仁(単独)

立派なモノリスと並んで

行 程:
熊谷4:10=三峰神社(1040m)6:10➝霧藻ヶ峰7:20→白岩小屋8:35/8:50白岩山(1921m)→芋ノ木ドッケ(1946m)9:30/9:50➝長沢山10:55→水松山11:30/11:50→長沢山12:20➝芋ノ木ドッケ13:35→白岩小屋14:05→霧藻ヶ峰15:20→三峰神社16:10=熊谷18:40

三峰神社駐車場は、前夜からの車が10台以上。シャクナゲや桜がきれいだ。
平坦な石敷きの道から檜林に入り、妙法ヶ岳の分岐を過ぎると、コメツガの林を登り霧藻が峰に着く。ここまで、だらだらと500m登ったのに100m下ってお清平から白岩山に500m登り返す。

何十年も廃屋になっている白岩小屋

雲取山荘から下山してくる人と何度かすれ違いながら、廃屋になって数十年の白岩小屋に着いた。西側が開けていて、右から谷川連峰、浅間山と両神山重なり白泰尾根を覆うように和名倉山がどっしりと構え、その奥に雁坂嶺が顔をのぞかせている。左の鞍部に白く光る頭を覗かせるのは南アルプスの北岳あたりだろうか?今日最高の展望地だ。
さて、先を急ごう。白岩山を越えて雲取山と長沢背陵の分岐に出る。雲取には何度も登ったが、芋の木ドッケはスルーしていたので、今日が初めてだ。倒木で不明なところもある踏み跡を登ると芋の木ドッケの山頂手前に出る。

倒木で踏み跡がわかりにくい

少し雲取側に寄ったところに山頂標がある。埼玉百名山95峰目。この山は東京都で二番目に高い山だと行き会った人に教えられた。
芋の木(アブラコシ)ドッケ(尖った山)とは言っても、コメツがとダケカンバくらいでアブラコシは見当たらない。

地味な標識、忘れられたような山

長沢山にむかおう。長沢背陵はもっと藪っぽいイメージを持っていたが、わりと明るくて悪くない。草道、岩道、木の根道、落ち葉道と変化もある。5個くらいのピークをアップダウンしながら長沢山に到着。ちょっと場違いなモノリス標識がドーンと立っている。東京都が予算を持ったのか?
それにしても芋の木ドッケの標識とはなんという格差か!
南東に見える水松(アララギ)山まで足を延ばしたい衝動に逆らえず、そのまま進む。100mほど下るとあとはトラバース道を緩く登れば水松山に着く。展望は無いが広く、落ち葉の積もった落ち着いた雰囲気の山頂だ。

アララギとは響きの素敵な読み方

軽く昼食を取り、下山開始。とはいっても芋ノ木ドッケまでは300m近い登り返しになる。長沢山のモノリスに再会して、アップダウンの繰り返しで芋ノ木ドッケに着いたが、この先にも白岩山と霧藻が峰の登り返しが待っている。おまけに粉雪がチラチラと舞い始めてきた。

ミツバオウレンの小さな花が

最後のだらだら道は、両足つま先が痛くなってきて、三合落・両見山で負傷した左ひざも痛み始めた。登山靴を脱いでマッサージして、最後の頑張り。粉雪も止んで日差しが出てきた。
予定外の水松山を往復したが、予定より1時間早く下山できた。(仁)

【ハイキング】嵩山と親水公園

岩と展望の嵩山&花の岩井堂親水公園

山  域:群馬県:中之条町 嵩山(789m)

目  的:群馬百名山・我妻八景の嵩山の展望と

     岩井堂親水公園の30万本のスイセンを楽しむ

山行形態:ハイキング

期 日:2021年04月14日(水)

親水公園から嵩山全景

行 程:熊谷駅南口(高橋車)6:30=川本道の駅(橋本車)7:00=花園=渋川=道の駅霊山嵩山8:30➝親都神社登山口8:50➝胎内くぐり9:30➝天狗の平(広場)9:50➝小天狗往復10:10➝無情(御城)の平➝大天狗女岩)10:50➝一升水→弥勒穴➝駐車場11:40/12:40(昼食)=岩井堂親水公園13:00/13:40=(往路を帰る)=熊谷16:00

参加者:(8名)L高橋仁、SL橋本、新井勇、大嶋、渡辺、黒沢、齊藤 

ガイドの説明を聞く

渋川市から中之条町の「道の駅霊山嵩山」に到着。登山準備をしていると、近隣住民だという人がボランティアで案内するというので依頼し、表登山口から同行する。難易度としては中程度の登山道の正面に直立した大きな男岩が鎮座する。胎内くぐりに立ち寄ると、大きな岩と岩の間をすり抜けるので、狭くて通り抜けられなかった人もいたようだ。
二の丸跡の天狗の広場に出る。小天狗に向かうと雨が降り始めた。ボランティアの案内人と別れ、小天狗に登る。嵩山の西方の展望所になっており、熊谷から見る榛名山を裏側から展望する形となり、麓の渋川の町並みと相まって素晴らしい景色だ。

小天狗の上で

稜線を東へ山頂の大天狗に向かうと、本丸跡の御城(みじょう)の平(無常の平)に出る。解説板に戦国時代に戦で多くの死者が出たとある。このためか小石仏がたくさん整然と並んでいた。

御城平のスミレ

東屋で雨宿りして、小雨になったので、大天狗に向かう。長く続く岩場を鎖につかまって登る。雨のため岩場が滑りやすいので細心の注意を払う。

女岩をよじ登る

山頂の「女岩」を鎖でよじ登るが、数人がやっとの狭さ。眺望はすばらしく、上信越の山々をパノラマで見わたす。ここは男岩の裏側に位置し、男岩越しに景色を眺めるので、一種の優越感的気分に浸る。

山頂の大天狗、女岩の上は狭い

雨がやまないので早々に下山開始。東登山道の屏風岩を正面から、左からと眺め、自然が作った偉大さと荒々しさを痛感しながら下る。下山後、空は晴れ渡り、駐車場付近のテーブルで昼食を済ませて、東吾妻町の岩井親水公園に移動する。

 

水仙と桜並木

河川敷のスイセン

吾妻川の河川敷と、接続する畑に(満開はやや過ぎたが)30万本の水仙が栽培され、ソメイヨシノの桜吹雪と水仙の黄色のコントラストが素晴らしい。吾妻川の向こう側正面にはさっき登ってきた嵩山がドンと身構えて鎮座しておりとても素晴らしかった。(渡辺記)

【残雪期ピークハント】景鶴山

残雪期限定の景鶴山へ 

鋭く尖った景鶴山

山  域:群馬県:景鶴山2004m
目  的:残雪期の、群馬・新潟県境の景鶴山を往復する
山行形態:残雪期ピークハント
参加者:(単独)高橋仁

期  日:2021年04月25日(日)、26日(月)
4月25日(日)
熊谷7:30=尾瀬戸倉10:10=鳩待峠11:15→山ノ鼻12:10/12:45➝尾瀬ヶ原→燧小屋14:30(泊)
23日に道路が開通して24日に山小屋が営業開始したので残雪期限定の景鶴山に登ろう。満開の桜と水仙の戸倉。バスから降りてきた5人位の若者が「水芭蕉を見に来たが鳩待峠の残雪を見てそのまま帰ってきた」と言う。軽装にスニーカー履きでは当然だろう。尾瀬はまだ早春と冬が同居している。

尾瀬ヶ原の正面に燧ケ岳が

鳩待峠からアイゼンを着けて山ノ鼻へ下る。昨日入山して今日帰る人たちが、疲れた顔つきで黙々と登ってくる。山ノ鼻で、コーヒーとパンで一息入れて尾瀬ヶ原へ向かう。燧ヶ岳が正面にどっしりと構えて、山頂部は気流がぶつかって時々ガスが湧いている。所々で木道が出ていて、踏み抜の後もある。早すぎの水芭蕉が雪や霜にやられて、白い苞の先端が茶色になっている。熊?鹿?食べ散らかしたのか、ちぎれた花が散らばっている。

水芭蕉の季節はまだ先

前にも後にも人のいない雪原を燧ケ岳、振り返れば至仏山を見ながら、牛首を過ぎると左側に、黒く尖がった山頂の景鶴山が見えてきた。明日は東電小屋から与作岳を経由した長い尾根ルートをピストンして、尾瀬ヶ原を戻り、鳩待峠まで登り返しだ。雪の状態と天気が良ければよいが・・・。
竜宮小屋を過ぎ、見晴の燧小屋に到着した。雪に埋もれた小屋の周りを、除雪機がエンジン音を響かせている。今日の宿泊は埼玉からの3人と自分の4人だけ。入山者が少ない。

小屋はまだ雪の中

4月26日(月)
燧小屋5:40→東電小屋➝笹山➝与作岳(松嵓岳)8:20/8:40m→景鶴山9:30/10:20➝与作岳10:50→11:20→笹山➝東電小屋12:25→ヨッピ吊橋➝牛首➝山ノ鼻14:00/14:40➝鳩待峠15:50=戸倉16:20=熊谷19:30

昨夜は満月で外が明るかったが、朝は風が強く粉雪が舞っている。山頂でゆっくりし、バスに遅れないように用意してもらったおにぎりを食べて出発。東電小屋から少し笹薮の出てきた斜面を登り始める。雪も止んで青空が見えてきた。雪は固くアイゼンが効くし、踏み抜の心配も無い。

ようやく見つけた山頂標

久々の重いザックとアイゼンで足が重いが、二つのピークを越えて与作岳まで一気に登って休憩。山頂がなだらかで、コメツガ(シラビソ?)に付けられた山頂プレートを見つけるまでうろついてしまった。ここから見る景鶴山は至仏山を凌駕しそうな雄姿だ。大きく下って登り返し、景鶴山頂部に取りつくと雪の切れた大岩の右をよじ登って山頂に到着した。

山頂から至仏山をバックに

先行した加須市の若者が「与作岳でも景鶴山でも山頂標がいくら探しても見つからなかった」と言っていたが、足元の雪の中に埋まっていた。針金が切れて木から落ちて今朝の雪に埋もれたようだ。風で飛ばされないように、細紐で括り付けて置いた。 平ヶ岳山頂にガスがかかる

眼下に尾瀬ヶ原、至仏山、赤城、富士山、袈裟丸、皇海、錫ヶ岳、日光白根、尾瀬沼、燧ヶ岳、会津駒、平ヶ岳、巻機と絶景の広がる山頂で至福の時を過ぎしたら、急いで下山開始。柔らかくなってきた雪は、流しながら快調に下れる。与作岳で最後の景色を見たら一気に東電小屋に下る。

至仏山を望む

ヨッピ川と下の大堀川は、橋板が外され、むき出しの鉄骨の上を慎重に渡る。見渡す限り雪原でたまに人影が見えるだけの尾瀬ヶ原は、長く長く感じる。ひたすら歩いて、山ノ鼻に到着した。バスの時間には余裕なので、お湯を沸かして暑いコーヒーを飲んで、寛いだらバスの待つ鳩待峠へ最後の登り返しだ。(高橋仁)

【PH】赤岩尾根と宗四郎山

欲張り山行の赤岩尾根と宗四郎山   
山 域:埼玉秩父市・群馬県上野村県境:赤岩岳(1583mP)・宗四郎山1510m
期 日:2021年5月3日(月)
熊谷5:00=小倉沢登山口7:00→赤岩峠8:00→赤岩岳8:30→1583mピーク9:40/10:10→赤岩岳10:55→赤岩峠11:15→雁掛峠11:40→六助ノ頭12:20/12:40➝宗四郎山13:00/13:20→赤岩峠14:35→登山口15:15=熊谷19:00                                                                       
参加者:高橋仁(単独行) 

南八ヶ岳(中央)宗四郎山(左下)帳付山(右下)

「県外移動自粛」がきっかけで始まった「埼玉百」も残りが十文字山、三国山、赤沢山、宗四郎山、赤岩岳の5峰になった。中津川から小倉沢の林道が登山口まで入れるので、赤岩岳(尾根)往復と宗四郎山往復の欲張り山行を企てた。
路上駐車所は6台くらい停まっている。ほとんどが大ナゲシか、赤岩尾根を八丁峠へ縦走らしい。天気は好いが、午後に雷雨の予報が出ている。岩場を先に片付けて、宗四郎山は後回しにしよう。15:30までに下山が目標。
左からザレた沢を登って北側尾根の小鞍部に出る。北の岩の上に登ると西に八ヶ岳、宗四郎山、帳付山などが良く見える。鞍部に戻り、ここから赤岩岳山頂までは樹林の中で展望効かず、普通の奥秩父の山という感じ。

山頂標と撮るといつも逆光です

前鋭鋒から赤岩岳、三国山、八ヶ岳(右端)

赤岩尾根をさらに東へ、前鋭鋒と1583mピークまで往復しよう。岩場のオンパレードで、2か所ほどロープがあるが、後は自分でルートを決めて登る。1583Pへの岩斜面は、さほど急ではないが、ホールドもステップも良くない。登っては見ても下りは?一抹の不安が頭をよぎる(実際は、すんなりと下れた)。ピークの林野庁境界見出し20号まで行って証拠写真。寒いので風のない陽当たりを探していたら、山頂杭が見つかったのでそこで休憩。

見出20号、ここいらが山頂だろう?

帰りは、後続の数グループ・20人ぐらいと行き会うが、ザイルで確保しながら登っているので、待たされる時間が気になる。
赤岩峠まで戻り、今度は西側の宗四郎山まで往復だ。いきなり大ナゲシとのジャンクションピークへの急坂を登る。大ナゲシは5年前に登っている。時間があれば寄ってみたいがパス。

上武国境の尾根はアカヤシオがいっぱい。

アップダウンを繰り返し、アカヤシオの花に癒されながら、雁掛峠、雁掛ノ頭、六助ノ頭と来たところで、宗四郎山の槍の様な鋭鋒を目の前にして急に疲れと空腹を感じて一休み。1583Pから休みなしでここまで来たんだ!

宗四郎山は忘れられた様な静かな山だ

急登の先の宗四郎山頂は、北から西、南のすばらしい眺望を独り占め。御荷鉾、赤久縄、大山、天丸、帳付、御座山、南八ヶ岳、三国、十文字、金峰、三宝、甲武信、雁坂嶺、南天山、白泰尾根と、いつまでも眺めていたいが、西から雲が湧いてきた。雷雨予報もあるし、そこそこにして引き上げよう。

目の前に南天山、奥に白泰尾根、最奥に奥秩父

下山開始。アカヤシオがきれいなので撮影していたら、一人登ってきた。物好きクライマーは他にもいたようだ。埼玉百96峰、97峰登頂(仁)

【PH】赤沢山から四里観音避難小屋へ

白泰尾根を赤沢山と四里観音避難小屋まで往復

面白い避難小屋看板が

山 域:秩父市:赤沢山1819.1m     
期 日:2021年05月09日(日)
参加者:高橋仁(単独)
行 程:熊谷5:00=栃本広場7:00=林道登山口7:30➝一里観音8:00➝白泰山分岐9:00➝二里観音・避難小屋9:15/9:35➝赤沢山10:30/11:05➝三里観音11:30➝四里観音避難小屋12:35/12:45➝三里観音13:45➝赤沢山登山口14:15➝二里観音・避難小屋15:00/15:10→白泰山分岐→一里観音16:00➝林道登山口16:30=熊谷19:00

展望の無い山頂で

3月の白泰山に続き、白泰尾根の赤沢山と四里観音避難小屋まで往復した。
林道登山口から稜線に登り、気持ちの良い新緑の中を一里観音に到着。四里観音避小屋から栃本に向かう二人に行き会う。
1700m超えると木々は新緑から早春の様相に変わる。白泰山は前回登ったのでパスして、先を急ごう。二里観音・白泰山避難小屋に到着。水とトイレが無いが、小屋は綺麗で、土間には薪とストーブもある。10人位は泊まれそう。小屋のすぐ南の断崖は展望抜群。奥秩父の稜線から十文字峠、赤沢山が見渡せる。しばし休憩。

雁坂嶺から甲武信の稜線が広がる 中央左のピークが赤沢山、左奥に十文字山

1729m岩峰(弁慶?)を巻いて赤沢山に向かう。所々にアカヤシオや山桜が咲いている。足元にはミヤマカタバミや、ヒメイチゲが踏みつけそうになるほどいっぱいいっぱい。花はまだだが、コバイケイソウとトリカブト、ハシリドコロなどがあちこちに群生していたくさん生えている

あちこちにヒメイチゲがたくさん咲いている

赤沢山は北に回り込んでから山頂ピストン。樹林でたいした展望は無いが大きな山だ。

ザレたトラバース道を進んで三里観音に着いた。栃本から信州梓山へかけて一里、二里、三里、五里観音と見てきたが、どれも素朴な感じの小さな石仏がぽつりと立っている。信仰の山ではなく、秩父と信州をつなぐ生活道だから、一里塚と山道の安全を願っておかれた石像なのだろう。

小さな三里観音像がポツリと・・

大山沢林道分岐は広場の様になっているが、林道は藪で廃道状態。奥秩父林道分岐を過ぎると、登山道から少し下れば四里観音避難小屋に出る。トイレ、水場のある小屋は、土間に薪とストーブがある。庭にはコバイケイソウ、トリカブト、ハシリドコロがたくさん生えている。もう少し歩いて四里観音も見たいところだが、西から雲が来て小雨がぱらついてきた。帰りの長丁場を考えて、今日はここまで。

避難小屋は少し下ったところに

往路をひたすら歩いて登山口に戻る。先日歩いた宗四郎山・赤岩尾根や、両神山が樹林の合間から見え隠れする。埼玉百は98峰になり、十文字山から三国山縦走で、完登。(仁)