下仁田クリッペ(根なし山)の鎌抜山 アルバム
期 日:2025年12月15日(月)
山 域:群馬県下仁田町:鎌抜山752m
参 加:高橋仁 他4名
行 程:晴れ、風あり
下仁田町ホタル山公園駐車場集合8:00→吉崎バイパス→千沢集落→林道入口8:50→作業道入り口(登山口)9:40→稜線→581mピーク10:20→鎌抜山752m11:30→725m鞍部(昼食)11:50/12:50→581mピーク13:35→登山口14:00→林道14:20→公園駐車場15:00→道の駅しもにた(解散)15:30
上信道を下仁田に向かう車窓から見た榛名山は、白く雪化粧している。昨日の総会記念ハイク(雨で掃部ヶ岳を中止)では、まったく雪が無かったから昨夜から今朝に降った新雪だろう。ほたる公園の駐車場はまだ新しく、ヘリポートを兼ねて作られている。ここから四ッ又山、鹿岳、遠くに浅間山、妙義山、大桁山と鍬柄岳などが見渡せる。この上のキャンプ場は御嶽山の登山口でもある。
11月10日の小沢岳の帰りに、下仁田自然館で、下仁田クリッペ(根なし山)の事を学習した5G(五爺)。 おさらいをすれば、
クリッペは、衝上断層によって押し出された岩体が浸食によって孤立した地形を指します。これは、古い地層が新しい地層に覆われることによって形成されることがあります。下仁田町役場から南に見える山々は、下図のオレンジに塗られた山頂部が下の地層と違っていて、大地の運動によって移動してきたと考えられています。このような現象で出来た山々をクリッペ(根なし山)といいます。山頂部の地層がどこから移動してきたのか、まだわかっていません。(大陸東縁?)
今回はHさんの計画に基づいて、四ッ又山、大崩山、御嶽山、大山、鎌抜山、富士山などのクリッペの中から、鎌抜山に登ることになった。今日のコースからは、これらの根なし山を全部眺めることが出来る。
ほたるバイパスから千沢地区へ入り、林道から大雨で崩落した作業道へと分け入り、沢を詰めて稜線に登る。富士山453mから岩山555mを経て鎌抜山へつながる稜線に出れば、心もとない踏み跡がある。581mピークあたりから、小沢岳の突峰、クリッペの大山、稲含山などが見え隠れしてくる。地理院地図からは読み取れない小さなピークや支尾根があって、滑りやすい急登のアップダウンや、ルートファインデングを強いられる。稜線の左側は急峻な崖になっていて、気を抜けない。
「稜線に出れば、鎌抜山までは踏み跡を辿って楽勝」かと思ったら、まったく期待外れだったけれど、それはそれで、なかなか面白い山行になった。やせた稜線はまさに鎌の刃を思わせる山容で、「鎌抜山」のネーミングに納得した。山頂は三角点も見つからず、山頂標も何も無い。樹間越しに前橋、渋川の町並みと赤城山が望めるが、大した展望でも無く、東から吹き付ける風が冷たいので、少し戻った鞍部でランチタイムにしよう。
気が付けば1時間もゆっくりしたので、腰を上げて下山にしよう。支尾根に迷い込まない様に確認をしながら、滑る激下りを慎重に戻ろう。荒れた仕事道、林道、千沢集落を抜けて、ホタル公園に戻った5Gの顔には少しばかり疲労の色と充足感がにじんでいた。
(高橋仁)