近畿中四国

【ピークハント】恵那山 小秀山

恵那山、小秀山 (個人山行)

山域山名:中央アルプス恵那山  小秀山

期日:2021年6月1日から2日 前夜発

参加者 橋本義彦  

行動記録

6月1日 恵那山 <天気晴れ>

神坂峠7:40-鳥越峠8:15-川上道合流点10:30-恵那山頂10:55/11:25-合流点11:50-鳥越峠13:30-神坂峠14:20

上 笹原が広がる 中 稜線から恵那山を望む 下 木々の緑が濃い

5月31日の夜、熊谷を出発し、中央道利用で阿智村の林道に着いて、車中泊。朝起きて位置を確認すると、登山口のある一つ北の沢にいることが分かる。朝食後、一度分岐に戻り、登山口のある峰越林道を登山口に向かう。谷の奥に進み、登山者駐車場に着くが駐車している車が1台も無い。登山口に、「登山道の橋が流され、広河原登山道は登山禁止」の看板が出ている。天気がよいので山行を計画したが、情報収集不足を反省し、中津川の神坂峠からの登山を探る。スマホで検索すると登れるらしい。ナビで登山口を設定し出発する。中央道恵那山トンネルを抜け、中津川インターで下りる。インターで下りてからこのトンネルの上の峠に戻るような感じで細い林道を登る。着いたのは7:30。10台位駐車している。この時間なら往復できると判断し、登山開始。峠の標高1569m、山頂2190mで標高差600mだ。少し登ると千両山に出る。南側に恵那山と登る稜線が見える。かなり長い稜線だ。しかも笹のなだらかな斜面が広がって景色がよさそうだと思った。この後、標高差150mほど下り、鳥越峠に着く。下山で疲れたら、ここから20分で林道に下ろうかなどと考えて通過。木々が茂り、新緑の季節で、太陽も出て、緑がきらきら輝く。ショウジョウバカマ、イワカガミ、オオカメノキ、アオダモなどがちらほら咲いている。関東にはないウスギヨウラクも咲いていた。稜線で、少し霞むが中津川の市街や、阿智村方面の谷も見える。汗をかきつつ、高度をあげ、2人を抜く。樺の木や落葉樹が多い。道は稜線上で地図ではそれほど高低差は無いように思ったが歩いてみると2,30mの小ピークが幾つもある。途中、ウバナギ崩壊地があり、下の谷に向かって土砂が崩れ薄茶の斜面が向きだしとなっている。見たところ水成岩のようだ。1800m位から本格的な登りとなり息を切らす。道は森の中で、何日か前の雨でもぬかるんでいない。笹、樺などの広葉樹、桧などの針葉樹の森で、そのコントラスストが綺麗だ。シャクナゲがあるが花は少ない。樹林の中、川上道合流点に着く。ここを左に進む。2000mを超えたが森林限界以下で、雨も多いせいかツガや松など常緑樹が多い。一部高い木が枯れた場所からは南の景色を望むことができる。濃い緑に覆われた山、また山だ。ほぼ平の尾根を西に進んで、恵那山最高地点の標識を過ぎ、避難小屋を過ぎ、恵那山の山頂に着く。ここに三角点があり、山頂の標識もある。恵那山は、森の美しい山だ。

 

上 イワカガミ 下 ウスギヨウラク

少し戻って平らな場所で休む。それから下山する。コロナの影響で自粛しているせいか、会った人は10人位だった。御嶽山から南に見た恵那山は山頂が平らだったが実際に登ってみてそのとおりだと分かった。

 

6月2日 小秀山<天気 曇り>

乙姫渓谷キャンプ場二ノ谷登山口6:00-二ノ谷分岐8:30-小秀山9:40/10:10-二ノ谷分岐-三ノ谷コースで乙姫渓谷キャンプ場13:00

キャンプ場はまだ営業していないので、近場で泊まり、6:00にニノ谷登山口から登り始める。二ノ谷は乙姫渓谷といい、沢沿いに稜線まで登るルートである。木製の2mほどの木道、階段が1km以上も整備されている。透明な沢水が水量豊かに渓谷を流れ落ちている。大小の滝、渕があり、心地よい音を立てている。渕の水が碧いメノウのような色で見とれる。両側は切り立った岩で木々が覆いかぶさるように茂っている。かなり登っていくと一気に沢が広がり、木々がその枝を引いて空が広がり明るくなり、正面に落差60mほどの滝が白い筋を描いている。夫婦滝(男滝)だ。一筋の水流が幅10mほどに広がり降り注ぐ。しばし、休憩し、一人占めしてこの自然の地形、滝を楽しむ。

 上 メノウ色の渕 下 夫婦滝(男滝)落差60m位

道はさらに傾斜を増し、この滝の上に行き、横切り、さらに沢を離れ登る。西の尾根に取りつき、最大の傾斜地を登る。所々に岩場があり、そこが天然の展望台になっている。樹林が途切れることはない。三ノ谷分岐から方向を変え、さらに登る。崩れ落ちそうな兜岩の横を抜けていくと、斜度が緩くなる。この付近からは御嶽山が望め、シャクナゲの赤い花がその前景を飾る。傾斜が緩む場所は、高原のお花畑を期待していたが、樹林だ。だが、道の脇にはコバイケイソウがクリーム色の花芽をつけ開花を準備していた。どんよりした空だがシャクナゲもちらほら咲く。頂上近くの避難小屋が見え、そこを目指して歩いていく。そこの横を抜けて小秀山山頂に着く。頂上からは北に御岳山が望める。幾筋かの雪渓、中央には水蒸気の噴煙が立ち上る。実際には200mもあるだろうか。中央アルプスも近いがもやで見えない。王滝村林道まで1:40とある。一休みして下山する。登りでは気がつかなかったが、五葉松がかなり生えていた。しかも山頂付近で風が強く、盆栽のような樹形をしている。下りは分岐から三ノ谷コースを使う。分岐からしばらく下ると人工林になり暗い。登山口から出ると林道で急に明るくなった。林道をしばらく歩き、キャンプ場に着き小秀山山行を無事に終えた。

上 シャクナゲの花が鮮やか  中 コバイケイソウがクリーム色の蕾をつける 下 御嶽山、中央に水蒸気が立ち上る 

 

この後、中津川に戻る途中、加子母(かしも)の大杉を見たり、この近辺で盛んな木工製品を見たりし、充実した山行を終了した。