埼玉県熊谷市の山岳会 海外トレッキング、登山、山スキーなど幅広く活動しています。
甲信越
【無雪期PH】北八ヶ岳 同人秋合宿 2022/10/8,9
秋の合宿(一日目) ぬかるみの山路に苦戦 茶臼山・縞枯山
山 域:北八ヶ岳 茶臼山・縞枯山
期 日:2022年10月8日 (土)
参 加 者:C L橋本、S L高橋(仁)、須藤、黒澤、赤坂、相澤
行 程:熊谷駅南口5:00=川本5:20=白駒池駐車場7:30/9:20→麦草峠9:45→大石峠10:00→茶臼山11:10→縞枯山展望台11:30/50→縞枯山→12:30→雨池峠13:10→雨池14:20/30→白駒池駐車場14:20
八千穂高原に入ると白樺の樹々が目立ってくる。黄葉を残したもの、すっかり葉を落した白樺が沿道を囲むように林立。「日本一の白樺の群生地」の看板が目に飛び込む。この白樺の群生を楽しみ、しばらく爽やかな林道を進めると目の前に車の縦列。白駒池駐輪場に到着だ。混雑するとは聞いていたものの、まさかこんなに早くから渋滞になるとは驚き。いつ入場できるのか見当がつかない。
9時少し前に駐車場に入ることができた。待つこと1時間30分。早速に登山支度を済ませ、白樺の森に入る。森はコメヅカの大木が林立、その中に白樺・ダケカンバが混じる。木もとは苔が一面に蔓延る。横たわっている岩にも覆いかぶさり、幻想的な景色を作る。
ここを抜けると視界が開け、山を背景に自然が作った庭が現れる。岩が散らばり、その間にハイマツ、芍薬、ナナカマド等の低木が生え、日本庭園を思わせる。美しい。この「白駒の奥庭」を後に、又、森に入る。「黒曜の森」と記されている。この森も、下地は苔に覆われ、神秘的な空間を醸し出す。フウリンゴケと記された札が目に入ったが、これにあたる苔がよくわからなかった。やがて森は苔に代わり熊笹が覆いかぶさってくると茶水池に入る。ここからはシラビソの森の中を歩く。シラビソのほのかな香りが漂う。道は木道で整備された遊歩道となり歩き易いが、雨で濡れ、かなり滑る。自分を含め、あちらこちらで滑り、尻餅をつく光景を見る。中小場に着く。
ここからは木道と岩場の道が繰り返し、茶臼山・縞枯山・雨池と続く。山路の両側はシラビソの森。横たわる岩に苔が覆いかぶさり、「もののけ姫」の世界に入ったかのような情景が続く。どこからか、妖精が飛び出すかのよう。 ゴロゴロとした岩を登り詰めると、茶臼山山頂に到着。視界が悪く、一息ついて縞枯山へ。道すがら立ち枯れたシラビソの木立群が目に入る。枯れた木立の脇には新しい生命が宿り、鮮やかな緑を見せている。大きく成長した若木も目に付く。やがて大きな岩塊が現れる。この岩塊をよじ登ると縞枯山展望台へ。どんよりとした天候では周囲の景色をのぞめない。ここを下り、縞枯山の頂上へ向かうが、頂上がどこなのか、はっきりしない。「ここが縞枯山」との標識があったが、そこであろうか。
スケージュールから大分遅れている。雨池に急ぐ。水面は静かに佇み、対岸に立ち並ぶ緑の濃淡がコントラストされ、おぼろげな景色を作る。東山魁夷の絵画が思い浮かぶ。その中に混じるナナカマドの赤が映える。ここでも長居は無用。急ぎ、白駒池駐車場に向かう。駐車場の渋滞、山路のコンデションの悪条件の重なる中での山行、お疲れ様でした。
(相澤記)
秋の合宿(二日目) ニュウ・中山・高見石コース
山域山名:北八ヶ岳(天狗岳コースを変更)
期 日:2022年10月9日(日)
参 加 者:CL高橋 SL橋本 須藤 相澤 浅見 黒澤
行動記録:白駒池8:05-白駒池分岐8:15/8:20-ニュウ9:40/9:55-中山峠分岐10:55/11:10-中山11:30/12:00-高見石手前13:00/13:05-高見石13:15/13:30-白駒池駐車場場14:20
<天気曇り後雨>今日の午後3時ころから雨になるとの天気情報から、昨夜の打ち合わせで、下山時間を早めるため天狗岳をコースから外した。登山順路もニュウを先にする時計回りにした。歩く時間が大分短くなったので起床を午前6時とゆっくりめに。温かいスープと赤飯で朝食。食後、テントと食器類を片付け、手分けして駐車場の車まで運び、改めて白駒池に全員集合の後、午前8時5分、我々のグループが最初に出発。出発するとすぐに木道となり10分ほど歩いたところで白駒池周回コースとの分岐に着いた。池の景色が素晴らしかったので写真休憩。
ここからニュウに向かう木道に入る。しばらく進むと木道はなくなりぬかるみの道を進むようになり、倒木や石の上を選びながらできるだけ靴を濡らさないよう歩く。転ばないよう足元ばかり見ていて、周りの苔むした美しい景色を楽しむ余裕がない。ニュウが近づくと斜度がきつくなったが、ぬかるみは少なくなり歩きやすくなってきた。尾根に出ると左手に岩の積み重なったニュウ。ニュウの岩の上に登ると雲が多かったが、西方面の北アルプスや昨日登った茶臼山や縞枯山はよく見えた。振り返ると天狗岳の荒々しい峰とこれから向かう稜線が見えた。15分ほど休憩し中山を目指す。先ほど見た稜線の道は樹木に覆われているが左手は急峻な斜面。
ニュウにいた時よりだんだんガスが多くなり景色は見えにくくなってきた。中山と中山峠の分岐に着く。歩く人の邪魔にならない所を探し休憩。ここから岩の急登になり20分ほどで中山の展望台に着く。展望台は風が吹き抜けていたので風の弱い場所を探して昼食休憩。中山からは下りになるが最初は岩の多い険しい道だったが、緩やかになるにつれぬかるみの多い道になってきた。
高見石が近づくと緩やかな上りになって、高見石まであと数分というところの広場状の場所で休憩。つくづく北八ヶ岳は本当に苔が豊かだ。こんな感じのところはそうはないだろう。改めて北八ヶ岳が気に入った。高見石小屋に着き、ザックをデポして高見石に登ったが眼下の白駒池はガスに覆われて全く見えなかった。ここから駐車場までの下山路は白駒池を通らない斜度が緩やかな左側の道を選んだ。
駐車場に到着し靴の履き替え荷物の整理を始めたところで雨が降り始めてきた。天狗岳をカットして正解だった。しかし我々より先に下山していると思っていた大島グループはまだ戻って来てませんでした。雨はだんだん強くなり、寒くもなってきて心配もしましたが、我々から1時間ほど遅れて無事下山してきました。
(黒澤記)
北八ヶ岳 ニュウ、中山、高見石ゆっくり組報告
山 域:北八ヶ岳 ニュウ2352m、中山2496m、高見石
日 時:2022年10月8,9日
参 加 者:CL木村 SL石川 白根 新井勇 大嶋 赤坂 豊島
行動記録:
10月8日 熊谷駅南口7:00=川本7:20=途中買い出し=白駒池駐車場→青苔荘
熊谷で調理用具を積み込み、川本で石川車と合流して出発。中部横断自動車道を終点手前で降りてスーパーで今晩の食材を買い込み白駒池へ。駐車場手前500m程から駐車待ちの長い列が出来ており、停められるまで1時間以上かかった。皆で手分けして青苔荘まで荷物を運ぶ。駐車待ちで予定が狂ってしまったので、ゆっくり組の今日の行動は荷物運びの2往復だけとなった。テントの板場を4か所確保し、青苔荘に受付に行くと、小屋の主人は熊トレの事を良くご存じでびっくり。のんびりと夕餉の支度に取り掛かる。健脚組は予定時間になっても到着しないが、あちらも駐車渋滞に巻き込まれたのだと気付く。夕食のキノコ鍋が出来上がる頃には健脚組も到着し、テントを手早く張って、皆で鍋を囲みながら歓談した。
(木村記)
10月9日 青苔荘8:08~08:25ニュウ方面分岐~09:06白駒ニュウ分岐~09:54稲子湯分岐09:55~10:19ニュウ10:40~12:04中山分岐(昼食)12:19~12:38中山~12:43中山展望台~14:14高見石小屋(高見石)14:29~15:15白駒の池~15:29白駒の池 駐車場
9日早朝天気は良く、木村さんは朝焼けに染まる白駒池を写真におさめる。予定外の赤飯ときのこ汁の朝食をいただきしっかりカロリーを摂取できた。テント装備、炊事用具などを一旦駐車場まで撤収し、再び青苔荘に戻る。
用意ができたところで、先発組に続いて出発する。白駒池の周遊路はほぼ木道になっている。半分ぐらい進んだところ、池の南東部からニュウへの登山道に入る。池の周辺からこのあたり一帯はコメツガやシラビソなどの針葉樹林帯である。地面や岩、倒木が幾種類もの苔で覆われ、また幼木もそこかしこに育っていて、うっそうとした雰囲気は独特のものだ。
ここのところ雨の日が多かったせいか登山道はかなりぬかるんでいて、湿った木の根や岩も滑りやすい。ゆっくり慎重に高度を上げニュウに到着。3連休の中日、巨石を不規則に積み上げたような頂上部分はかなりの人で混雑している。何とか記念撮影し、時折ほんの一瞬ガスが晴れる時には歓声が上がる。爆裂火口の硫黄岳、冬に行ったことのある天狗岳が近い。
ニュウから中山へ向かう。登山者も幾分少なくなった稜線の道をすすみ、中山峠への分岐でちょうどお昼になり昼食を摂る。昼食後、展望のない中山を通過、すぐ先の展望台で蓼科、雲のかかった北アルプスを望む。この後雲行きも徐々に怪しくなりひたすら高見石目指して下りる。下に向かうほど道もぬかるんで歩きづらい。
高見石小屋に到着し、高見石に上って小屋に戻る頃ぽつぽつと降り出してきた。雨具を着け早々に白駒池へ向かう。ほどなく雨も本降りになる。今回メンバー誰も転倒など事故無く歩き先発組の待つ駐車場に着いた。 (石川記)