埼玉県熊谷市の山岳会 海外トレッキング、登山、山スキーなど幅広く活動しています。
東北
【ハイキング】東北山旅_2023夏 2023/7/2-7/9
東北山旅_2023夏_20230702-09
山 域:以東岳、神室山、真昼岳、和賀岳、姫神山
目 的:東北の夏の花と山を楽しむ
日 程:2023年7月2日(日)~7月9日(日)
参加者:新井浩、駒崎
行動記録:
7/2(日) 移動日
7/3(月) 以東岳 以東岳避難小屋
7/4(火) 以東岳
7/5(水) 神室山
7/6(木) 真昼岳
7/7(金) 和賀岳
7/8(土) 姫神山
7/9(日) 移動日
7/2(日)
深谷7:00=東松山7:30=鶴岡市朝日屋15:15
東北道、東北横断道をひたすら走り、月山ICで降りて、旅館朝日屋に到着。時間が早いので、隣にあるタキタロウ館を見に行く。タキタロウとは、滝太郎と書くらしい。明日の通過地点の大鳥池に住むという幻の大魚のことでした。
7/3(月)
朝日屋5:00=泡滝ダム大鳥登山口手前通行止め地点5:30/50→泡滝ダム493m6:30→七ツ滝沢橋8:50→大鳥小屋10:50/11:35→分岐11:40→東沢徒渉地点12:20→以東岳避難小屋16:35
<天候:曇り/ガス/夕方晴れ>
宿で朝ご飯を食べて5:00に出発。林道は補修のために途中で通行止めとなっている。泡滝ダムの手前約2キロ地点だ。約35分歩いて泡滝ダム大鳥登山口へ到着する。とんだアルバイトでした。
0/10から10/10までの表示のある登山道を進む。すぐにきれいなブナ林となり、途中まだ残雪があちこちで見られた。冷水沢と七ツ滝沢を渡るつり橋が2か所あり、結構揺れてスリリングでした。湧き水のところでは、山葵がいっぱい生えていた。
歩き始めて5時間で大鳥池の大鳥小屋(タキタロウ山荘)に到着する。大鳥池は目の前だ。水場、トイレ、キャンプ場があるが、人影は見えない。昼食を取り出発する。大鳥池のすぐ脇を通り、オツボコースを左に分けて直登コースを取る。
雪解け水で水量が多い東沢を渡渉する。直登コースは名前の通りで容赦のない直登で、雨の時は大変だろうと想像がつく。急登が一段落した1400m過ぎになると草原状になり、ヒメサユリがポツポツ出てきた。周りはガスで視界はあまり効かないが、湿原の様でイワイチョウも咲いている。
ガスが晴れて振り返ると、眼下に大鳥池が見える。熊の毛皮を開いたような形だ。避難小屋を目を凝らして見つけるがなかなかたどり着かない。ガスが晴れたら避難小屋が目の前にあった。以東岳避難小屋に入ると、先客3名あり。2階建てで、1階はトイレ、管理人室。2階に両側に2段ベッドがあるタイプ。
水場を探すが雪渓の末端に行かなくてはならないので、小屋のスコップで雪を砕いて小屋に持ち帰り、コッヘルで雪を溶かし夕食とした。夕方晴れて、展望がすこぶる良かった。20時前にはマットと寝袋を出して、2段ベッドにもぐりこんだ。
7/4(火)
以東岳避難小屋5:20→以東岳1771.9m5:30→オツボ峰7:00→大鳥小屋9:35/10:00→七ツ滝沢橋11:37→泡滝ダム14:10→手前通行止め地点14:50
<天候:晴れ>
4時起床して、朝食を取り出発。快晴のいい天気だ。避難小屋から以東岳の山頂まで10分で到着。360度の展望だ。朝日連峰が気持ちのいい尾根を伸ばしており、その先に大朝日岳の三角錐の姿がよく見える。しばらく下るとヒメサユリが出てきた。ヒメサユリの群落をバックに朝日連峰を入れて写真を撮る。
チングルマやイワカガミも咲き残っている。草原にはイワイチョウ、岩場にはミヤマダイコンソウも咲いている。オツボ峰を過ぎた風衝地帯の砂礫の尾根には、ヒナウスユキソウがたくさん咲いている。
このオツボ峰コースは、上部は尾根歩きで快適だが、後半は激下りで、昨日の直登コースと変わらないか、それよりもひどいかもという状態であった。大鳥小屋で昼休憩をして、吊り橋を二つ渡り、泡滝ダムを過ぎて、やっとのことで駐車地点に到着した。
7/5(水)
役内口(やくないぐち)登山口417m 5:40/6:00→西ノ又コース→不動明王8:40→分岐11:10→神室山1365m11:35/12:40→分岐→パノラマコース→前神室山14:30→第二ピーク15:45→役内口登山口17:35
<天候:曇り>
今日も登山口には先行者はいない。沢沿いを登る西ノ又コースを登りに使い、尾根のパノラマコースを下りに使う予定だ。しばらく林道を歩き、沢沿いを高巻きしながら進む。壊れそうな傾いた吊り橋を二つ渡り、不動明王の標識のある場所から急登の山道に入る。
胸突き八丁の表示がある通りの急登で、それを過ぎると草原状の草地で、まずはニッコウキスゲの群落があった。続いて御田の神と呼ばれる湿原となっており、ヒナザクラが登山道の両側に満開で咲いていた。
湿原の登りの斜面には、両側にキヌガサソウが一杯咲いていた。日本一の群生地らしいと避難小屋の中の新聞記事があった。西ノ又分岐前後には、ニッコウキスゲ、ハクサンフウロ、センジュガンピなどが咲いていた。灌木地帯のアップダウンを過ぎると、やっとのことで神室山の山頂だ。
風が強いので、すぐ下に見える避難小屋で休むことにして移動する。小屋の内部はとてもきれいで、先行者1名が休んでおり、その方と少しお話をした。
休憩後に山頂に戻ると、ガスが晴れてきた。分岐から先のパノラマコースが良く見える。これから進む前神室山はなかなか格好がいい山だ。その後は第3ピーク~第一ピークを越えて、ブナ林を下り無事駐車地点に到着した。
7/6(木)
赤倉登山口321m 6:25/45→石台8:05→やせづる尾根865m9:40→分岐10:20→真昼岳1059.4m10:55/11:55→分岐12:15→やせつる尾根12:40→石台13:50→登山口15:00
<天候:曇り時々晴れ>
山の天気予報では、今日は和賀岳は雨模様で明日が晴れマークが付いて良さそうなので、明日の予定の真昼岳を本日に入れ替えをした。
今朝も登山口には、先行者はいない。沢沿いの登山道を登り、石台の標識のあるブナ林に到着。なかなか見事なブナ林が続く。この後に、真昼ブナ林、真昼ブナ原生林の標識が有り、きれいなブナ林が見られた。やせづる尾根に乗り、周りが見渡せるようになると、下界の大曲の街並みが見渡せるようになった。
音動岳との分岐からは南に登路を取り、30分ほどで真昼岳に到着。山頂に建つのは避難小屋かと思ったが、扉を開けたら神社が祀ってあった。外に腰かけて昼休憩とした。この時期の1,000mの山ではめぼしい花は咲いていなかった。
下山は花が無いので、コシアブラ(山菜)のきれいな葉っぱを写真に収めながら順調に下り、駐車地点に着きました。
7/7(金)
薬師岳登山口370m4:25/45→甘露水口5:00→滝倉6:30→倉方7:40→薬師岳8:50/9:00→薬師平9:10→小杉山9:30→小鷹倉10:00→和賀岳10:25/35→小鷹倉11:00→小杉山11:25→薬師平11:45/11:55→薬師岳12:10/12:50→滝倉14:20→薬師岳登山口15:30
<天候:曇り>
3時起床でおむすびを食べて出発、秋田県側の登山口へ向かう。最後は悪路の林道を走り、1時間弱で登山口に着く。休憩所をかねたトイレがある。林道を少し歩くと甘露水口に着き、ここから山道の上りになる。初めは杉林、直ぐにミズナラの巨木が現れ、ブナ台へ着く。ここからはブナの原生林が続く。更に進むと尾根筋へ出て、急登を上ると笹原の展望のきく尾根へ出る。前方は薬師岳の肩の偽ピーク、後方は真昼岳方面だが、山名分からず。偽ピークを越えていくとキスゲが現れ始め、遠くに和賀岳が見えてくる。
キスゲの中を上りきると薬師岳山頂、少し下るとキスゲが一面に咲くお花畑の丘、見たかった風景だ。ゆっくりは後回し、時間を決めて和賀岳を往復する事にしたので先を急ぐ。薬師平から緩やかに下り上ると、小杉山に着く。更に1キロ先の次のピークに進む。胸まで笹が生い茂る笹道に少し苦戦しながらも小鷹倉、そこからは和賀岳の全容見える。尾根先に和賀岳。笹に覆われてぬかるみもある道だ。
緩やかに下り上る。山頂近くになると笹は少なくなり足元にトキソウを見つける。キスゲが現れてくると山頂、周りはキスゲのお花畑でウスユキソウやオノエランも咲いている。小休止して戻る。薬師平でキスゲとの写真を撮り薬師岳でお昼休憩して、来た道を戻る。
薬師平と和賀岳のお花畑が見る事が出来て良かったです。 (駒崎記)
7/8(土)
一本杉登山口511m9:40/55→姫神山1123.6m12:10/55→登山口14:25
<天候:曇り時々晴れ>
姫神山の登山口駐車場は、大きな公園のようなところで、トイレもある。時間が遅いのにも関わらず、登り始めている人が多くみられる。最初は広い登山道であったがすぐに細くなり、階段が出てきた。
5合目からは合目ごとに標識が建っている。特に変わったところはないが、8合目からは大きな岩が出始め、ぬかるみも有り足の置き場に苦労する。やがて山頂に到着する。
岩がゴロゴロしているところで、風が強いので風よけになるところに腰を下ろす。下界の平野が良く見える。風が強く寒いので早めに切り上げて下山した。
7/9(日)
乳頭温泉8:05=東松山18:25=深谷19:00
天気予報通り雨だ。道の駅あねっこに寄りお土産を購入し、東北道をひた走り帰宅した。
あとがき
今回の東北山旅の天候は曇り~晴れが続き、梅雨時期にしては非常にラッキーであった。ヒメサユリとニッコウキスゲがお目当ての花であったが、ヒナザクラ、ヒナウスユキソウ、センジュガンピやイイデリンドウなどの夏の花が見られて良かった。また、以東岳で前泊した旅館朝日屋で、同宿したお客さんの案内で、暗くなってからすぐ近くでゲンジボタルが見られた。
(7/7 駒崎、それ以外の日は新井浩 記)