埼玉県熊谷市の山岳会 海外トレッキング、登山、山スキーなど幅広く活動しています。
東北
【ハイキング】焼石岳 花山行 2022/6/18-19
山 域:焼石岳1547.3m(岩手県)
山行形態:無雪期避難小屋泊ハイキング
目 的:春の花を楽しむ(ハクサンイチゲ)
日 程:2022年6月18日(土)~19日(日) 前夜泊
参 加 者:新井浩、駒崎
行動記録:
6/17(金)東松山16:30=中沼登山口駐車場24:00 移動距離450km
東北道を羽生から平泉までひた走る。平泉から一般道を走り、胆沢ダムに掛かる橋を渡り終えると、焼石岳登山口の標識があり、未舗装の尿前林道を20分ほど走ると、中沼登山口に着いた。
6/18(土)中沼登山口5:15→銀明水7:30→姥石平9:10→焼石岳10:00/10:50→焼石神社11:25→東焼石岳12:30/13:00→金明水避難小屋15:00
<天候:晴れ>
4時起床で朝食と出発準備をする。40台ほど置ける駐車場は5:00ですでに満杯だ。人気の山だとわかる。トイレ有り、水道無し。5時を過ぎると皆さん続々と出発して行く。ポストに登山届を出して出発。すぐに木道が出てくるが、雪解け水でひたひたの状態だ。長靴で登る人を多く見かけたが、うなずける。中沼、上沼を通過する。途中にはシラネアオイやリュウキンカ、ミズバショウが咲いている。
谷筋を登るようになると雪が出てきた。柔らかいので、アイゼン不要で登れる。進行方向左手には残雪が多い横岳に日が当たっている。時折ミズバショウの群落がみられるようになると、銀明水に着いた。皆さん休憩をしている。冷たい水がおいしい。銀明水避難小屋の直下に銀明水が湧いている。しばらく休憩し、残雪の上を進む。
シラネアオイとオオバキスミレが登山道脇にずっと咲いている。天気も晴れ間が広がり良くなってきた。姥石平近くになるとお待ちかねのハクサンイチゲが出てきた。咲きたての真っ白できれいだ。ピンク色のミヤマシオガマがいいアクセントになって咲いている。姥石平では休憩する人がたくさんいる。足元にはヒナザクラが真っ白な花を咲かせている。ハクサンイチゲは多いが、思ったほどの群落はなくがっかり。焼石岳をバックにハクサンイチゲの花の写真を撮りたかったのだが。青空が出て来て風もさわやかで、気を取り直して焼石岳に向かう。なんとミヤマダイコンソウが出てきた。登るにつれ一杯咲いている。焼石岳の山頂は人で一杯だ。風が少しあり寒いので、風よけになるところで昼休憩とする。
焼石岳の山頂から北に向かい、焼石神社まで行く。大きな岩がゴロゴロした気持ちのいい縦走路だ。計画では南本内岳に行く予定だったが、パスして東焼石岳に向かう。大きな残雪を歩くとひんやりとして気持ちがいい。残雪の縁には溶けた水が溜まって青色がきれいだ。森林限界であると思われる灌木帯の登山道脇には、ミツバオウレン、ツマトリソウ、イワカガミが一杯咲いている。湿地にはヒナザクラが満開だ。
さわやかな風の中、広大な草原を進むと焼石岳と東焼石岳のコルにはお花畑が待ち受けていた。これが見たかった。ハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマシオガマ、チングルマが絨毯のように咲いている。よく見ると、ユキワリコザクラやムシトリスミレもたくさん咲いている。東焼石岳の西斜面がお花畑になっていた。
東焼石岳の山頂に立つと、今までの人が全くいなくなった。ここまでは足を延ばさないらしい。行く手には、ハクサンイチゲ越しに経塚山までの稜線が続いている。素晴らしい眺めだ。これから金明水避難小屋を目指す。アップダウンを繰り返しながら六沢山を越え、しばらく進むと、赤い屋根の金明水避難小屋が見えてきた。
東焼石岳から約2時間で避難小屋到着。外では何人かの人が談笑している。中に入ると、かなりの人だ。内部はとてもきれいで、2階の一角に荷物を下ろした。1階には団体が居り、障がい者のグループのようだ。金明水は小屋からすぐのところにあり、冷たくておいしい。周りの人と話をしながら夜は更けました。
6/19(日)金明水避難小屋6:10→尿前川徒渉8:30→中沼登山口9:30=東松山18:50
<天候:晴れ>
4時起床で6時出発。午後から天気が崩れる、午後になると雪解けで尿前川の渡渉地点の水量が増すとのことなので、経塚山の往復は無しにして、下山とする。下山路は沢沿いを歩くが、残雪が多く、踏み抜きや滑落など気が抜けない。ピンクテープはところどころあるが、ルートをよく探さないと迷う事が数回あった。この時期は中沼への下山ルートは使わないほうが賢明だ。
林の中に入ると、通常の山道となるが、また沢沿いとなり残雪に注意をしながら下る。沢音が大きくなると、尿前川の渡渉地点だ。前のグループが渡っている。この時のために沢靴を持参した。膝程度の水量で、流れはそんなに早くない。沢靴に履き替え問題なく徒渉。水は冷たくて気持ちよかった。この後は通常の山道を下り、尿前林道に出て、駐車場が見えてきた。
3年越しの念願がかない、前情報通りにお花畑が広がる名山でした。登りのルートは雪解け水が有り、残雪も多いがはアイゼンは不要であった。金明水から中沼の道は徒渉や道迷いがあるので、なかなか厄介なコースでした。夏油温泉への縦走コースもあるが、橋が落ちて通行止めとの情報有りました。
(新井浩 記)