埼玉県熊谷市の山岳会 海外トレッキング、登山、山スキーなど幅広く活動しています。
甲信越
【夏のアルプス】白馬三山コース 2023/08/05~07
2023夏のアルプス
白馬山荘集中・白馬三山コース
山 域:白馬岳2932m、白馬鑓ヶ岳2093m
目 的:夏のアルプスを楽しむ
山行形態:無雪期一般登山(小屋泊・テント泊)
期 日:2023年8月5日(土)~7日(月)
参加者:CL石川 SL橋本 大嶋 豊島
行動記録:
8/5 5:00道の駅かわもと=猿倉8:15/8:37・・・09:57白馬尻荘跡・・・10:03/10:15白馬尻小屋跡・・・11:10大雪渓取りつき・・・12:50/13:07雪渓終わり2030m・・・15:03/15:13岩室跡・・・16:02/16:10避難小屋2450m・・・18:10頂上山荘‥‥18:51白馬山荘2830m泊
8/6 6:15白馬山荘・・・白馬岳06:41・・・06:57/07:12白馬山荘・・・07:43/07:50丸山・・・9:42/9/55鑓ヶ岳手前鞍部・・・11:48/11:53鑓ヶ岳・・・12:33/12:38鑓温泉分岐・・・13:03大出原・・・14:20白馬鑓温泉小屋泊
8/7 白馬鑓温泉小屋05:58・・・06:30鑓沢・・・06:54崩沢・・・06:57落石沢・・・07:02杓子沢・・・07:46サンジロ・・・09:01小日向のコル・・・10:32中山沢・・・11:00猿倉台地・・・11:19水芭蕉平・・・12:02猿倉荘
8/5 連日の猛暑が続く中、予定通りに出発し順調に高速道を進む。二つある猿倉の駐車場の下の方に誘導される。駐車場整理の方の話では先週より車の数が少ないとのこと。標高1240m猿倉荘前の登山指導所で登山届を提出する。雪渓でのアイゼン装着、午後より雷の予報が出ている等の諸注意を受ける。大雪渓往復組、栂池下山組とほぼ同時にスタートする。
古い写真を調べたら40年近く前の山登りを始めた頃1986年8月25,26日、このコースを1泊2日で歩いたことが分かった。当時は白馬駅前の白馬山荘案内所で軽アイゼンをレンタルしたのだが、現在のものと比べずっしり重かった記憶がある。
白馬尻小屋で先行2チームが待っていてくれて熊トレ3チームが一堂に揃い記念撮影する。もうしばらく雪渓の取りつきまで歩き1640m付近で軽アイゼン装着。一枚余計に重ね着をして手袋も装着し大雪渓に踏み入る。雪渓上を吹き降ろすガス混じりの風が寒さを感じさせるくらい。熱くなった体には丁度良い。2030mで雪渓上の道は終わり昼食休憩とする。
この後、急斜面の中のジグザグの道をいくつもの小さな沢を越えながら歩く。あたりは葱平と言われる御花畑が広がっている。午後3時に近づくと予報通り雨が落ちてくる。雨具を着けたがしばらくすると止んだ。手前の山小屋である白馬岳頂上宿舎が見えているがなかなか近づかない。天気は回復。ふもとの白馬村は雷雲に覆われ降っているようで時々雷鳴が聞こえる。振り返ると眼下に虹も見える。時計を気にしながらひたすら歩みを進める。
頂上宿舎の下まで、先着していた栂池下山組の花森さんがサポートに来てくれた。徐々に雷雲が下から迫ってくる。何とか振られずに山荘に到着したかったが小屋前100mで大降りになり最後はびしょ濡れになって小屋に到着した。
8/6 朝5時15分に朝食。快晴。6時過ぎに空身で山頂に向かう。かなりの人でしばし展望を楽しむ。
山荘に戻り身支度して縦走に出発する。杓子岳前の小ピーク丸山へ向かう前後で時折稜線にガスがかかる。展望はなくなるが、雷鳥が登山道のすぐ脇のハイマツ帯から姿を現してくれた。3カ所で雷鳥に遭遇、そのうち2カ所ではヒナも連れているのが確認できた。
時間がかかりそうなので杓子岳登頂はパスし、トラバース道を白馬鑓ヶ岳へ向かう。稜線の砂礫帯にはそこかしこにコマクサが咲いている。鑓ヶ岳手前の鞍部で昼食休憩をとり、標高差140mほどのガレた道を登る。山頂に着きそそくさと記念写真を撮って鑓温泉分岐に向かう。今日も午後3時から雨の予報のためテント泊予定の2人(石川、橋本さん)は降られる前にテントを設営しようとここから先行して降り鑓温泉に向かうことになる。
このあたり一帯は国土地理院地図にも記されているように国の特別天然記念物になっている白馬連山高山植物帯の核心部である。すでに綿毛になったチングルマの群落や鮮やかなオレンジ色のクルマユリの一大群生地がひろがっている。途中2295mで軽く休憩をとり、ちょっといやなクサリ場をやり過ごして14:20に鑓温泉小屋着いた。
テント泊は1人2000円、テント一張2000円、温泉入浴料1500円かかった。露天風呂は混浴で、女性は水着で入っている。テントを設営し、女性がいなくなったタイミングで風呂に入ったりして後続の二人を待つ。4時過ぎに二人が到着した。
8/7 昨晩は一時激しい雷雨となったが無事朝を迎える。今日は曇り空。6時前に出発。鑓温泉のある湯ノ入沢のダイナミックなスノーブリッジ、その下の激しい流れを右手に見ながら鑓ヶ岳、杓子岳に発する三つの沢に架けられた橋を渡って高度を下げていく。小屋の案内板に増水時に橋が流された場合は通行不能になると書かれていた。7月下旬までは雪渓歩きもあったようだが、すべて夏道を通るようになっていました。杓子沢を越えた地図上の1856地点が自然の展望台となっていて鑓温泉小屋までが見通せる。
この後双子岩近くの小日向のコル(1824)を乗っ越してひたすら猿倉荘目指して下っていきました。
猿倉荘に着いたら皆でコーラで乾杯。無事に歩き通せたことが何よりでした。
今回の反省・・・計画段階では漠然とコースタイムの1.2倍ぐらいまでの時間で歩けるだろうと考えていた。結果は2倍近くかかってしまった。例年通り初日に熊谷発の計画だったが、前日発にして当日は朝6時頃から行動開始にするべきでした。
つらつらと振り返って思い返してみると、もし天候が悪化したり、体調不良者が出た場合は危険な状態になったと思われる(この経験を’ヒヤリハット’ならぬ’じんわりハット’と名付け、その事例として書き留めようと思います)。計画段階からメンバー間の意思疎通を図り慎重を期すこと、普段のトレーニングを欠かさぬことが長く登山を続けていくためには必要であることを強く再認識しました。