1. 【ハイキング】秩父無名尾根

投稿日時: 04/28 hasimoto

秩父の無名尾根を登る

山域山名:秩父 無名尾根(上吉田・石間間の尾根) 

期日:2024年4月21日(日)

参加者:L橋本 豊島 木村

  

行動記録:川本6:30=秩父市上吉田石間戸P7:45-石間戸神社7:55-595mピーク8:30-639mピーク10:30-送電線下10:50-林道横断11:10-695mピーク12:00/12:30-695mピーク東北尾根下る-林道13:10-鹿島橋・車道13:40-車道-石間戸P15:15=川本16:45

 <天気、曇>今回、秩父市の石間、上吉田間の無名の尾根の登山を計画した。私の故郷の山で、尾根を通して歩いてみたいと思った。天気は曇りで、午後は、降水確率が高くなっている。上吉田に入ってすぐの石間戸集落に車を停め、集落の北山裾にある石間戸神社に行く。割合新しい石像が建てられていた。神社は古そうだ。杉の大木が切ってあり、手入れはされている。その鳥居脇から山道に入る。杉の植林地で暗い。道をたどると、割合に平坦な柚子、お茶の畑だった場所に至る。周りの木々が茂り、柚子の木は細々と生きている様子で、昔は、立派な柚子を実らせていたかと思う。尾根よりも西に来ていたので、尾根筋に進むと、荒れているが、山道に出たのでそこを辿る。急登、落ち葉ありで、滑りやすい。高度を上げると、雑木林も徐々に増え、新緑の明るい林内となる。林内に草は無く-鹿等のためか-アセビは生えている。風無く、新緑の香りの、湿度の高い空気を吸い込む。休みを適宜入れ進む。570mのピークからは、標高差のあまりない尾根を北西に辿る。

杉林の林内にマムシグサが生えていた。時代が変わり、コナラ、クヌギを椎茸栽培原木に使うことも少なくなったようで、伐採した場所もない。作業している音もしない。森の作業をする人にも出会わない。杉、桧や雑木林を伐採することも無く、結果として、山に開けた場所や草地が無くなってしまったようだ。里山の草花(キキョウ、オミナエシ、鬼百合、シュンラン等)や山菜のワラビ、ゼンマイ、タラノメ等を見ることはなかった。増えすぎた鹿の食害もあるだろう。

 尾根筋では、雑木林が多くなり、ヤマザクラや、ウワミズサクラなどが咲いていた。林の切れ目から、北側には県境の稜線、城峯山を望むことができる。下の集落も見え、紫の花が見える。南側には、白いもやの向こうにかすかに秩父盆地南側と西側の山影を見ることができた。多くは無いが、太く、高いモミの木が生えていて深山らしい雰囲気の場所もある。また、フジの蔓が太く、杉や、コナラに巻き付いている。標高639mピーク近くの頂には「金峯山」名の石の祠があり、「女部田、大波見 両区中」とある。地名はこの尾根の下の集落名である。やや、岩がちの尾根になると、ツツジが増え、紫のミツバツツジ、朱色のヤマツツジ、岩場には黄色のヒカゲツツジが咲いている。新緑の山に色を添える。ホオノキはまだ芽を出したばかり。また、西秩父桃湖の緑の湖面もわずかに見える。そして。高圧送電線の鉄塔下を通過。左右の樹木が伐倒され見通しが利く。かなり急な斜面にある沢戸集落も見える。鉄塔から、林道までは、階段など整備されている。

 林道に至る。林道は石間、上吉田間を通る車道だが、現在、崖崩れのため通り抜けはできない。一旦、車道に出て、尾根に登る道を探す。急ではあるが南側から、登れそうと判断し、そこを登る。落葉、泥があり、掴まる木が少ないなどの悪条件で、大した標高差ではないが、30分ほどかかってしまった。

 尾根に登りきり、695mピークに進む。ピークの南に開けた場所で長めの休みとし昼食を摂る。ここは塚越集落の北だが、塚越集落も見えない。

 急登の疲れもあり、予定の711mピークに登らず、そこからの北尾根を石間に下ることにした。急傾斜だが、岩場も無く、慎重に下ればさほど危険のない尾根だった。尾根の最後は左の斜面を下る。下りた場所は車道の3mほどの高さの擁壁上で、立木を使い、ロープを出して下る。

 以後、林道を、鹿島橋まで出て、県道を石間戸まで、歩いた。右側には、今まで歩いてきた尾根が続き、車も通らない道路の左右に家々がまばらに建っていた。庭先には、ツツジや、芝桜などが咲きほこっていた。石間川には澄んだ水が流れ、小魚が泳いでいた。

                                     (橋本記)