東北

【ピークハント】朝日連峰

 小朝日岳、大朝日岳、西朝日岳を巡る

オヤマリンドウ群生

山域山名:東北 朝日連峰

期日:2023年9月3日、4日

参加者:橋本 (個人山行) 

行動記録:2日 熊谷21:00=東北道・山形道=日暮沢小屋登山口2:00 3日 日暮沢小屋登山口7:40-小寺山11:20-小朝日岳12:10-大朝日岳避難小屋14:20 大朝日岳往復1時間 大朝日岳避難小屋泊

4日 大朝日岳避難小屋5:30-西朝日岳7:00-竜門山7:50-清太岩山経由日暮沢小屋10:50=山形道、東北道=熊谷18:00

3日<天気曇>

深夜、登山口近くの駐車場で仮眠して朝、起きた。車のエンジンをかけようとするがかからなかった。JAFのお世話になり無事に移動できた。余り遅れずに日暮沢登山口に着いた。奥の駐車場は30台ほどで満車。手前の駐車場に停める。すぐに支度をして、予定のコースを歩きだす。根古川沿いの林道を歩く。時間が遅いせいか、登山者に出会わない。左からの沢を少し山側に登って越す。さらに歩き、左の尾根に取りつく。周囲は大きな木々で暗い。尾根には、ブナが生えており、その太さは直径1mほどもあり、巨樹といえる太さだ。低木や下草も結構生えている。標高が上がるにつれ、ヒヨドリバナの類や鮮やかな紫のリンドウなどが心を和ませる。傾斜のきつい場所は他の山と同様、道が抉られ心が痛む。ハナヌキ峰まで登ると東側の尾根が現れた。直ぐに分岐になり、小寺鉱泉からの道を合わせる。下山してくる登山者は数名で少ない。小寺山まではそれほど急登ではないが、道は荒れており、ネットや丸太で整備がされている。主には登山道の水をその外に逃がすよう溝が付けられていた。高度を上げると木々が低くなり、笹原、ハイマツが現れる。顕著なピークでない小寺山で一休みする。南に聳えるピークに道が見え、下山してくる登山者が見える。あそこまでの急登を登るのかと、心がひるむ。だが、一歩一歩ゆっくりでもしっかり登っていくと間もなく山頂に立つことができた。シャツ、ズボンは汗でぐっしょりだったが。1647mの山頂で数名は休めるほどの広さがあった。ここからは大朝日岳を望むことができ、そのすぐ下に避難小屋があるのが分かった。今日はあそこまで行くと気持ちを強く持った。コースタイムは約2時間。途中には、朝日連峰一の清水銀玉水がある。

 この後、一旦下る。約標高差150mの急坂悪路を下った。そしてまた、登り返し。小寺山の標高1500m位からは、木々は灌木になり、笹原、草原が増えてきた。草原には秋の花が可憐に咲いている。特にオヤマリンドウとトリカブトは群生して色鮮やかだ。大朝日岳までの登りの道は程々登り易い。銀玉水を見逃さないよう注意して登り続ける。先行の2人連れがザックを置いて道の左の窪みにいる。それで銀玉水の所在が分かった。早速冷たい清水をコップ2杯いただいた。美味しい清水で感動し、疲れが飛んだ。、夜の分の水を容器に入れた。後少しで小屋まで着くと頑張って歩くことにした。

道が平坦になり、北側の西朝日岳方面までなだらかな草原が続く。あまり予定より遅れることなく避難小屋に着くことができた。

 大朝日岳避難小屋には、この日、管理人が、おり受付して使用場所の指示を受け2000円を納めた。鉄骨作り2階建て、ロフト、トイレ付きだ。水場は10分ほどの場所に金玉水がある。先客10名ほどがおり、この晩の宿泊者数は20名ほどだった。

 時間に余裕があるので、山頂まで行く。秩父の山よりも500mほども低い標高1870mの大朝日岳山頂付近には、低木と草原とガレバが混じっている。ガンコウランとコケモモの小さな実がついているので味見する。この標高では、高木が生えるはずであるが、多雪で雪解けが遅く、草原になっているのではと推測した。頂上に立てば涼風が吹き、南方に連なる山々、北には西朝日岳などを望むことができた。

 小屋に帰って間もなく、管理人が「ブロッケンがでた」と皆に声をかけた。外に出ると、傾いた西日が東側の霧に自分の影を映しだしていた。しばらくブロッケンを見た跡、早めに暖かい夕食を摂り、ゆっくり休むことにした。

上から 小朝日岳 大朝日岳稜線 大朝日岳山頂 大朝日岳避難小屋

4日<天気曇>明るくなると同時に起床し、簡単な朝食を済ませ5時30分には出発した。曇っているが雨が降るほどではない。小屋から北に延びる稜線の道をたどる。直ぐに金玉水に至り、清水をいただく。さらに草原、ハイマツの混じる尾根をずんずんと進む。この尾根にはトリカブトとマツムシソウが咲いている。ハクサンイチゲやウスユキソウは咲き終わっている。背の低いミネサクラは気が早く、もう紅葉している。ウメバチソウもちらほら咲いている。雨滴のついたシャジンも咲いている。竜門山から右の道に進む。幾つかの小ピークを越しながら清太岩山で休む。後は、落葉樹林の中、下草も生えている尾根筋をずんずんと下る。他の登山道と同様、急斜面の道は沢状で深さ2mの深さの谷になっている。そこは歩きにくいので脇に新しい道がついている。標高1000m

ほどの標高では、太いブナが生えている。また、小屋の裏の尾根には五葉松の巨樹が10本ほど太い幹を天に伸ばしている。この尾根は、マツが育つのに条件が合っているのかと思う。そんなことを考えていると、小屋が木々の向こうから現れ無事に日暮沢小屋に着いた。ほぼ予定のコースタイムで歩くことができた。

上から シャジン トリカブト 西朝日岳を望む