関東

【沢登り】奥多摩・小袖川

山  域:奥多摩・小袖川

山行形態:沢登り  

期  日:  2021年 6月12日(土)

参 加 者:CL浅見、SL新井浩、駒崎、横尾

アルバム

行動記録:東松山5:00=丹波山村鴨沢=小袖登山口駐車場7:30/8:15→入渓点8:40→15m滝(高巻き)9:10/10:20→小袖鍾乳洞11:45/12:05→5m滝(シャワークライム)13:00/13:20→標高962m地点13:45→尾根(堂所付近)14:50/15:20→小袖登山口駐車場16:30/16:55=東松山20:30

 

小袖登山口駐車場で装備を整えた後、車道を少し戻り沢に向け下降。倒れた間伐材や枯葉が降り積もり足場が緩くて崩れやすい斜面を転倒しないように注意しながら100mほど下って入渓点に着いた。小袖川は地形図を見て分かるように、V字に切れ落ちた深い谷を流れているが、川自体の傾斜は比較的緩やかで大きな滝は少ない。その代わり終始いたるところに大きな岩が転がった沢をよじ登ったり水に浸かりながら縫うように遡上していく

 

入渓から30分ほどでいきなり15mの大滝が現れた。切り立った岩壁なので高巻きすることに。落石に注意しながら慎重に急斜面を登ると大きな岩があらわれた。浅見リーダーが先行して張ってくれたフィックスロープを伝ってトラバースしたり、セルフビレイをとったり、ロープで確保してもらいながら岩をよじ登り、時間はかかったが全員無事に通過。例会のロープワーク練習が役に立った。そこからさらに1時間ほど小さな滝や大きな岩の間を乗り越えて遡上していくと目の前に垂直の岸壁が現れ、「小袖鍾乳洞」の看板が立っていた。入口は鉄格子で塞がれ「入洞禁止」の看板が掛けられていて中が見られず残念。入口脇に小さな穴があり、涼しい風が吹いてきて鍾乳洞の中の温度を少し体感できた。この鍾乳洞は、沢を遡行してこないと辿り着けないので、一般の人は見に来ることができない秘密のスポットなのかな。

 

その後も数段の小滝や土砂で埋まって川幅が狭くなった河原、相変わらずの大岩の間をよじ登ったりしているうちに5mほどの滝が現れた。手掛かりもしっかりあるのでシャワークライムを楽しむことに。浅見さんが先行、ロープを降ろしてもらい確保してもらいながらのシャワークライム。遠目には手掛かりになる箇所がよく見えていたが、水しぶきを被ってよく見えないので手探りでしっかりとした手掛かりをつかみながら無事登り切った。全身に水を浴びながら滝を登るのは楽しい。やっぱりロープで確保してもらっている安心感は大きい。でも、次はロープなしで登れるようにしたい。標高962mに達した時点で計画より2時間以上遅れていたため、遡行を終了し尾根まで登って下山することになった。地形図からできるだけ傾斜の緩い箇所を選んだが、それでも沢から標高差250mあまりを間伐された杉の枯葉が積もって歩き辛いかなりの急斜面を登った。その上いたるところに浮石があり、落石にも気を使いつつ、ヘトヘトになりながら尾根まで辿り着いた。下山は、急登で疲れ切った身体にはほど良い傾斜の緩やかな登山道を、1時間余り歩いて駐車場に帰り着いた。(横尾記)

 

【PH】赤沢山から四里観音避難小屋へ

白泰尾根を赤沢山と四里観音避難小屋まで往復

面白い避難小屋看板が

山 域:秩父市:赤沢山1819.1m     
期 日:2021年05月09日(日)
参加者:高橋仁(単独)
行 程:熊谷5:00=栃本広場7:00=林道登山口7:30➝一里観音8:00➝白泰山分岐9:00➝二里観音・避難小屋9:15/9:35➝赤沢山10:30/11:05➝三里観音11:30➝四里観音避難小屋12:35/12:45➝三里観音13:45➝赤沢山登山口14:15➝二里観音・避難小屋15:00/15:10→白泰山分岐→一里観音16:00➝林道登山口16:30=熊谷19:00

展望の無い山頂で

3月の白泰山に続き、白泰尾根の赤沢山と四里観音避難小屋まで往復した。
林道登山口から稜線に登り、気持ちの良い新緑の中を一里観音に到着。四里観音避小屋から栃本に向かう二人に行き会う。
1700m超えると木々は新緑から早春の様相に変わる。白泰山は前回登ったのでパスして、先を急ごう。二里観音・白泰山避難小屋に到着。水とトイレが無いが、小屋は綺麗で、土間には薪とストーブもある。10人位は泊まれそう。小屋のすぐ南の断崖は展望抜群。奥秩父の稜線から十文字峠、赤沢山が見渡せる。しばし休憩。

雁坂嶺から甲武信の稜線が広がる 中央左のピークが赤沢山、左奥に十文字山

1729m岩峰(弁慶?)を巻いて赤沢山に向かう。所々にアカヤシオや山桜が咲いている。足元にはミヤマカタバミや、ヒメイチゲが踏みつけそうになるほどいっぱいいっぱい。花はまだだが、コバイケイソウとトリカブト、ハシリドコロなどがあちこちに群生していたくさん生えている

あちこちにヒメイチゲがたくさん咲いている

赤沢山は北に回り込んでから山頂ピストン。樹林でたいした展望は無いが大きな山だ。

ザレたトラバース道を進んで三里観音に着いた。栃本から信州梓山へかけて一里、二里、三里、五里観音と見てきたが、どれも素朴な感じの小さな石仏がぽつりと立っている。信仰の山ではなく、秩父と信州をつなぐ生活道だから、一里塚と山道の安全を願っておかれた石像なのだろう。

小さな三里観音像がポツリと・・

大山沢林道分岐は広場の様になっているが、林道は藪で廃道状態。奥秩父林道分岐を過ぎると、登山道から少し下れば四里観音避難小屋に出る。トイレ、水場のある小屋は、土間に薪とストーブがある。庭にはコバイケイソウ、トリカブト、ハシリドコロがたくさん生えている。もう少し歩いて四里観音も見たいところだが、西から雲が来て小雨がぱらついてきた。帰りの長丁場を考えて、今日はここまで。

避難小屋は少し下ったところに

往路をひたすら歩いて登山口に戻る。先日歩いた宗四郎山・赤岩尾根や、両神山が樹林の合間から見え隠れする。埼玉百は98峰になり、十文字山から三国山縦走で、完登。(仁)

【PH】赤岩尾根と宗四郎山

欲張り山行の赤岩尾根と宗四郎山   
山 域:埼玉秩父市・群馬県上野村県境:赤岩岳(1583mP)・宗四郎山1510m
期 日:2021年5月3日(月)
熊谷5:00=小倉沢登山口7:00→赤岩峠8:00→赤岩岳8:30→1583mピーク9:40/10:10→赤岩岳10:55→赤岩峠11:15→雁掛峠11:40→六助ノ頭12:20/12:40➝宗四郎山13:00/13:20→赤岩峠14:35→登山口15:15=熊谷19:00                                                                       
参加者:高橋仁(単独行) 

南八ヶ岳(中央)宗四郎山(左下)帳付山(右下)

「県外移動自粛」がきっかけで始まった「埼玉百」も残りが十文字山、三国山、赤沢山、宗四郎山、赤岩岳の5峰になった。中津川から小倉沢の林道が登山口まで入れるので、赤岩岳(尾根)往復と宗四郎山往復の欲張り山行を企てた。
路上駐車所は6台くらい停まっている。ほとんどが大ナゲシか、赤岩尾根を八丁峠へ縦走らしい。天気は好いが、午後に雷雨の予報が出ている。岩場を先に片付けて、宗四郎山は後回しにしよう。15:30までに下山が目標。
左からザレた沢を登って北側尾根の小鞍部に出る。北の岩の上に登ると西に八ヶ岳、宗四郎山、帳付山などが良く見える。鞍部に戻り、ここから赤岩岳山頂までは樹林の中で展望効かず、普通の奥秩父の山という感じ。

山頂標と撮るといつも逆光です

前鋭鋒から赤岩岳、三国山、八ヶ岳(右端)

赤岩尾根をさらに東へ、前鋭鋒と1583mピークまで往復しよう。岩場のオンパレードで、2か所ほどロープがあるが、後は自分でルートを決めて登る。1583Pへの岩斜面は、さほど急ではないが、ホールドもステップも良くない。登っては見ても下りは?一抹の不安が頭をよぎる(実際は、すんなりと下れた)。ピークの林野庁境界見出し20号まで行って証拠写真。寒いので風のない陽当たりを探していたら、山頂杭が見つかったのでそこで休憩。

見出20号、ここいらが山頂だろう?

帰りは、後続の数グループ・20人ぐらいと行き会うが、ザイルで確保しながら登っているので、待たされる時間が気になる。
赤岩峠まで戻り、今度は西側の宗四郎山まで往復だ。いきなり大ナゲシとのジャンクションピークへの急坂を登る。大ナゲシは5年前に登っている。時間があれば寄ってみたいがパス。

上武国境の尾根はアカヤシオがいっぱい。

アップダウンを繰り返し、アカヤシオの花に癒されながら、雁掛峠、雁掛ノ頭、六助ノ頭と来たところで、宗四郎山の槍の様な鋭鋒を目の前にして急に疲れと空腹を感じて一休み。1583Pから休みなしでここまで来たんだ!

宗四郎山は忘れられた様な静かな山だ

急登の先の宗四郎山頂は、北から西、南のすばらしい眺望を独り占め。御荷鉾、赤久縄、大山、天丸、帳付、御座山、南八ヶ岳、三国、十文字、金峰、三宝、甲武信、雁坂嶺、南天山、白泰尾根と、いつまでも眺めていたいが、西から雲が湧いてきた。雷雨予報もあるし、そこそこにして引き上げよう。

目の前に南天山、奥に白泰尾根、最奥に奥秩父

下山開始。アカヤシオがきれいなので撮影していたら、一人登ってきた。物好きクライマーは他にもいたようだ。埼玉百96峰、97峰登頂(仁)

【残雪期ピークハント】景鶴山

残雪期限定の景鶴山へ 

鋭く尖った景鶴山

山  域:群馬県:景鶴山2004m
目  的:残雪期の、群馬・新潟県境の景鶴山を往復する
山行形態:残雪期ピークハント
参加者:(単独)高橋仁

期  日:2021年04月25日(日)、26日(月)
4月25日(日)
熊谷7:30=尾瀬戸倉10:10=鳩待峠11:15→山ノ鼻12:10/12:45➝尾瀬ヶ原→燧小屋14:30(泊)
23日に道路が開通して24日に山小屋が営業開始したので残雪期限定の景鶴山に登ろう。満開の桜と水仙の戸倉。バスから降りてきた5人位の若者が「水芭蕉を見に来たが鳩待峠の残雪を見てそのまま帰ってきた」と言う。軽装にスニーカー履きでは当然だろう。尾瀬はまだ早春と冬が同居している。

尾瀬ヶ原の正面に燧ケ岳が

鳩待峠からアイゼンを着けて山ノ鼻へ下る。昨日入山して今日帰る人たちが、疲れた顔つきで黙々と登ってくる。山ノ鼻で、コーヒーとパンで一息入れて尾瀬ヶ原へ向かう。燧ヶ岳が正面にどっしりと構えて、山頂部は気流がぶつかって時々ガスが湧いている。所々で木道が出ていて、踏み抜の後もある。早すぎの水芭蕉が雪や霜にやられて、白い苞の先端が茶色になっている。熊?鹿?食べ散らかしたのか、ちぎれた花が散らばっている。

水芭蕉の季節はまだ先

前にも後にも人のいない雪原を燧ケ岳、振り返れば至仏山を見ながら、牛首を過ぎると左側に、黒く尖がった山頂の景鶴山が見えてきた。明日は東電小屋から与作岳を経由した長い尾根ルートをピストンして、尾瀬ヶ原を戻り、鳩待峠まで登り返しだ。雪の状態と天気が良ければよいが・・・。
竜宮小屋を過ぎ、見晴の燧小屋に到着した。雪に埋もれた小屋の周りを、除雪機がエンジン音を響かせている。今日の宿泊は埼玉からの3人と自分の4人だけ。入山者が少ない。

小屋はまだ雪の中

4月26日(月)
燧小屋5:40→東電小屋➝笹山➝与作岳(松嵓岳)8:20/8:40m→景鶴山9:30/10:20➝与作岳10:50→11:20→笹山➝東電小屋12:25→ヨッピ吊橋➝牛首➝山ノ鼻14:00/14:40➝鳩待峠15:50=戸倉16:20=熊谷19:30

昨夜は満月で外が明るかったが、朝は風が強く粉雪が舞っている。山頂でゆっくりし、バスに遅れないように用意してもらったおにぎりを食べて出発。東電小屋から少し笹薮の出てきた斜面を登り始める。雪も止んで青空が見えてきた。雪は固くアイゼンが効くし、踏み抜の心配も無い。

ようやく見つけた山頂標

久々の重いザックとアイゼンで足が重いが、二つのピークを越えて与作岳まで一気に登って休憩。山頂がなだらかで、コメツガ(シラビソ?)に付けられた山頂プレートを見つけるまでうろついてしまった。ここから見る景鶴山は至仏山を凌駕しそうな雄姿だ。大きく下って登り返し、景鶴山頂部に取りつくと雪の切れた大岩の右をよじ登って山頂に到着した。

山頂から至仏山をバックに

先行した加須市の若者が「与作岳でも景鶴山でも山頂標がいくら探しても見つからなかった」と言っていたが、足元の雪の中に埋まっていた。針金が切れて木から落ちて今朝の雪に埋もれたようだ。風で飛ばされないように、細紐で括り付けて置いた。 平ヶ岳山頂にガスがかかる

眼下に尾瀬ヶ原、至仏山、赤城、富士山、袈裟丸、皇海、錫ヶ岳、日光白根、尾瀬沼、燧ヶ岳、会津駒、平ヶ岳、巻機と絶景の広がる山頂で至福の時を過ぎしたら、急いで下山開始。柔らかくなってきた雪は、流しながら快調に下れる。与作岳で最後の景色を見たら一気に東電小屋に下る。

至仏山を望む

ヨッピ川と下の大堀川は、橋板が外され、むき出しの鉄骨の上を慎重に渡る。見渡す限り雪原でたまに人影が見えるだけの尾瀬ヶ原は、長く長く感じる。ひたすら歩いて、山ノ鼻に到着した。バスの時間には余裕なので、お湯を沸かして暑いコーヒーを飲んで、寛いだらバスの待つ鳩待峠へ最後の登り返しだ。(高橋仁)

【ハイキング】嵩山と親水公園

岩と展望の嵩山&花の岩井堂親水公園

山  域:群馬県:中之条町 嵩山(789m)

目  的:群馬百名山・我妻八景の嵩山の展望と

     岩井堂親水公園の30万本のスイセンを楽しむ

山行形態:ハイキング

期 日:2021年04月14日(水)

親水公園から嵩山全景

行 程:熊谷駅南口(高橋車)6:30=川本道の駅(橋本車)7:00=花園=渋川=道の駅霊山嵩山8:30➝親都神社登山口8:50➝胎内くぐり9:30➝天狗の平(広場)9:50➝小天狗往復10:10➝無情(御城)の平➝大天狗女岩)10:50➝一升水→弥勒穴➝駐車場11:40/12:40(昼食)=岩井堂親水公園13:00/13:40=(往路を帰る)=熊谷16:00

参加者:(8名)L高橋仁、SL橋本、新井勇、大嶋、渡辺、黒沢、齊藤 

ガイドの説明を聞く

渋川市から中之条町の「道の駅霊山嵩山」に到着。登山準備をしていると、近隣住民だという人がボランティアで案内するというので依頼し、表登山口から同行する。難易度としては中程度の登山道の正面に直立した大きな男岩が鎮座する。胎内くぐりに立ち寄ると、大きな岩と岩の間をすり抜けるので、狭くて通り抜けられなかった人もいたようだ。
二の丸跡の天狗の広場に出る。小天狗に向かうと雨が降り始めた。ボランティアの案内人と別れ、小天狗に登る。嵩山の西方の展望所になっており、熊谷から見る榛名山を裏側から展望する形となり、麓の渋川の町並みと相まって素晴らしい景色だ。

小天狗の上で

稜線を東へ山頂の大天狗に向かうと、本丸跡の御城(みじょう)の平(無常の平)に出る。解説板に戦国時代に戦で多くの死者が出たとある。このためか小石仏がたくさん整然と並んでいた。

御城平のスミレ

東屋で雨宿りして、小雨になったので、大天狗に向かう。長く続く岩場を鎖につかまって登る。雨のため岩場が滑りやすいので細心の注意を払う。

女岩をよじ登る

山頂の「女岩」を鎖でよじ登るが、数人がやっとの狭さ。眺望はすばらしく、上信越の山々をパノラマで見わたす。ここは男岩の裏側に位置し、男岩越しに景色を眺めるので、一種の優越感的気分に浸る。

山頂の大天狗、女岩の上は狭い

雨がやまないので早々に下山開始。東登山道の屏風岩を正面から、左からと眺め、自然が作った偉大さと荒々しさを痛感しながら下る。下山後、空は晴れ渡り、駐車場付近のテーブルで昼食を済ませて、東吾妻町の岩井親水公園に移動する。

 

水仙と桜並木

河川敷のスイセン

吾妻川の河川敷と、接続する畑に(満開はやや過ぎたが)30万本の水仙が栽培され、ソメイヨシノの桜吹雪と水仙の黄色のコントラストが素晴らしい。吾妻川の向こう側正面にはさっき登ってきた嵩山がドンと身構えて鎮座しておりとても素晴らしかった。(渡辺記)

【無雪期PH】長沢背陵ピストン

三峰神社から長沢背陵往復    
山 域:埼玉県:芋ノ木ドッケ1946m、長沢山1738m、水松(アララギ)山1699.2m
期 日:2021年4月11日(日)
参加者:高橋仁(単独)

立派なモノリスと並んで

行 程:
熊谷4:10=三峰神社(1040m)6:10➝霧藻ヶ峰7:20→白岩小屋8:35/8:50白岩山(1921m)→芋ノ木ドッケ(1946m)9:30/9:50➝長沢山10:55→水松山11:30/11:50→長沢山12:20➝芋ノ木ドッケ13:35→白岩小屋14:05→霧藻ヶ峰15:20→三峰神社16:10=熊谷18:40

三峰神社駐車場は、前夜からの車が10台以上。シャクナゲや桜がきれいだ。
平坦な石敷きの道から檜林に入り、妙法ヶ岳の分岐を過ぎると、コメツガの林を登り霧藻が峰に着く。ここまで、だらだらと500m登ったのに100m下ってお清平から白岩山に500m登り返す。

何十年も廃屋になっている白岩小屋

雲取山荘から下山してくる人と何度かすれ違いながら、廃屋になって数十年の白岩小屋に着いた。西側が開けていて、右から谷川連峰、浅間山と両神山重なり白泰尾根を覆うように和名倉山がどっしりと構え、その奥に雁坂嶺が顔をのぞかせている。左の鞍部に白く光る頭を覗かせるのは南アルプスの北岳あたりだろうか?今日最高の展望地だ。
さて、先を急ごう。白岩山を越えて雲取山と長沢背陵の分岐に出る。雲取には何度も登ったが、芋の木ドッケはスルーしていたので、今日が初めてだ。倒木で不明なところもある踏み跡を登ると芋の木ドッケの山頂手前に出る。

倒木で踏み跡がわかりにくい

少し雲取側に寄ったところに山頂標がある。埼玉百名山95峰目。この山は東京都で二番目に高い山だと行き会った人に教えられた。
芋の木(アブラコシ)ドッケ(尖った山)とは言っても、コメツがとダケカンバくらいでアブラコシは見当たらない。

地味な標識、忘れられたような山

長沢山にむかおう。長沢背陵はもっと藪っぽいイメージを持っていたが、わりと明るくて悪くない。草道、岩道、木の根道、落ち葉道と変化もある。5個くらいのピークをアップダウンしながら長沢山に到着。ちょっと場違いなモノリス標識がドーンと立っている。東京都が予算を持ったのか?
それにしても芋の木ドッケの標識とはなんという格差か!
南東に見える水松(アララギ)山まで足を延ばしたい衝動に逆らえず、そのまま進む。100mほど下るとあとはトラバース道を緩く登れば水松山に着く。展望は無いが広く、落ち葉の積もった落ち着いた雰囲気の山頂だ。

アララギとは響きの素敵な読み方

軽く昼食を取り、下山開始。とはいっても芋ノ木ドッケまでは300m近い登り返しになる。長沢山のモノリスに再会して、アップダウンの繰り返しで芋ノ木ドッケに着いたが、この先にも白岩山と霧藻が峰の登り返しが待っている。おまけに粉雪がチラチラと舞い始めてきた。

ミツバオウレンの小さな花が

最後のだらだら道は、両足つま先が痛くなってきて、三合落・両見山で負傷した左ひざも痛み始めた。登山靴を脱いでマッサージして、最後の頑張り。粉雪も止んで日差しが出てきた。
予定外の水松山を往復したが、予定より1時間早く下山できた。(仁)

【ハイキング】ヤシオ山から白葉峠へ

今年初のアカヤシオ山行・・ヤシオ山へ

山 域:栃木県足利市小俣町:ヤシオ山320m

期 日:2021年03月23日(火)

参加者:高橋仁、会員外(上野)

行 程:
熊谷8:00=叶花駐車場9:10→カタクリ群生地➝鞍部分岐9:40→城山10:00➝鞍部分岐➝ヤシオ山10:45/11:00→カラスノネド11:10→姥穴山(昼食)11:30/12:00→白葉峠12:30➝神社13:10➝叶花駐車場13:20=熊谷14:30
今年一番のアカヤシオ満開
足利市小俣町の仙人ヶ岳から東へ稜線をたどると、白葉峠の先に320mの小さな山がある。

地図には名前も標高も載っていない小さな山が「関東で最初にアカヤシオが咲く山」として脚光を浴びることになったのは近年の事。ネットの開花情報を見て、早速見に行くことにした。
ヤシオ山のついでに近くの深高山にも登る予定だったが、天気も良いし、たまにはのんびりと歩くのも悪くない。城山や姥穴山(うばあなやま)に立ち寄って、白葉峠(しらはとうげ)まで尾根を歩き、道路を歩いて叶花駐車場に戻ることにしよう。
鞍部の城山分岐の道標
叶花(かのうけ)駐車場から、沢沿いのカタクリ群生地(保護地)を抜けて鞍部に登る。
先ず、左側の小俣城跡の城山まで往復する。急坂には切堀などの山城の名残がある。
鞍部に戻り本命のヤシオ山に向かう。小さな山頂部にきれいなアカヤシオが咲いている。規模は小さいが今年最初に見たアカヤシオは新鮮だ。
本数は少ないがアカヤシオが満開
カラスノネドを経由して姥穴山(御嶽山)にも寄ってみよう。落葉樹の急坂をお助けロープにつかまって山頂へ。石の祠と石像がある。石像は神官像で木曽の御岳山に向かって建っている。
姥穴山の石祠と神官像

昼食を済ませたら、白葉峠に向かう。開けた尾根は桐生市街地や、吾妻山から鳴神山の稜線がよく見える。ヤマツツジが2本フライング咲きしている。

白葉峠への道標

いきなり、白葉峠に飛び出た。丁度一年前には、この峠から仙人ヶ岳、猪子峠へと縦走したところだ。季節外れの雪が降った後にアカヤシオが咲いていた。

ヤシオ山山頂で

路傍の桜やミツマタ、スイセンなどを見ながら叶花の駐車場に戻る。天気が良く、のんびりと花見ハイクを楽しんだ。高橋仁

【ピークハント】高岩&日暮山

上信越道のトンネル上の山へ
             高岩&日暮山 
山 域:群馬県 高岩(たかいわ)1084m、日暮山(にっくらやま) 1207m
期 日:2021年03月15日(月)
行 程:
熊谷5:00=下仁田=南登山口(恩賀)7:30→鞍部7:50➝雄岳(雄岩)8:25/8:40→鞍部9:00→女岳(P3)9:20/9:30➝鞍部9:45→登山口10:20
=和美峠=日暮山駐車地11:20→林道分岐標11:50/12:10→急坂下道標12:30→日暮山13:00/13:40→急坂下道標14:10→分岐道標14:30→駐車地15:00=熊谷18:00
参加者:高橋仁(単独行)
浅間のぞき穴、高岩雌岳P3 
今日は、三峰神社から芋ノ木ドッケ(埼玉百名山95峰)、長沢山をピストンするつもりだったが、長丁場で左ひざが不安なのと、13日の雪で時間がかかるので、変更して群馬百名山の高岩(94峰)と日暮山(95峰)に登ってきた。
上信越道の高岩山トンネルの上にある「高岩」。昨年11月に軽井沢の矢ケ崎山に登った時に、巨大な城壁の様な岩山がそびえていた。オオッ!あれはなんだ?・・・高岩の印象は強烈だった。

 

雌岳P1から高岩雄岳を見る

南登山口(恩賀)の道路わきに駐車。廃道から杉の植林の踏み跡に入ると急登になる。岩ゴロの、落ち葉やザレ砂が滑る斜面を詰めて、鞍部に到着。
さあこれからが核心部。久しぶりの緊張感バリバリの岩登りだ。棚状のトラバース道が崩落したところを下って登り返すと、チムニー状のクサリ場に取り付く。狭いのでザックはデポして、垂直やオーバーハングの壁の隙間をよじ登る。角礫凝灰岩の壁は、見た目はもろそうだが、ホールドやステップはしっかりしているし、チムニーのなかは高度感が無いので恐怖感は無い。

チムニーの中を上に延びるクサリ

以外にあっけなく頂上稜線に出て、すぐ狭い山頂だ。浅間から榛名、妙義、西上州と360度の眺望はすばらしい。

狭い山頂で展望を独り占め

風が冷たいので下山開始。今度は女岳をピストンだ。こっちはクサリが無いので、岩と木と根っこをつかんで、滑りやすい急登を慎重に、まずP1に登る。さっき登った雄岳が目の前にそびえている。鎖場の西側には大きな洞窟が口を開けている。
P2は、ボルトやハーケンが打ち込んであるので登れそうだが、下りで滑落の危険がありそうなので、パスして先へ。岩の割れ目から浅間山が見える「浅間のぞき穴」を覗いてから、P3に。
雄岳、P1、P2、を振り返る。ここの眺めも360度パノラマだ。

落石キャッチ!

鞍部に戻って、石ゴロ斜面を登山口へと下る。途中に株立ちした木の間に200キロはあろうかと思われる岩が引っかかっている。よくもまあ受け止められたものだ。

登山口の先に「妙義米軍基地反対闘争勝利記念碑」があった。1953年に米軍から、八風平に山岳訓練学校を設置して、浅間、妙義一帯を米軍基地にするという要請があった。地域住民から県民全体に広がる二年にわたる反対闘争で勝利を勝ちとった運動を顕彰するために1987年に建立したとある。

米軍基地反対闘争勝利記念碑

 

さて次は日暮山トンネルの上にある「日暮山にっくらやま」だ。新軽井沢峠を越えて長野県に入り、和美峠で群馬に戻り、小平集落から細い林道をうねうねと登り、途中の路肩に駐車。
植林を抜けると、落葉樹の林道は明るくて、気持ちがいい。高岩での緊張がほぐれる。

最後は廃道状態になりながら、稜線鞍部の下まで続いている。

落葉樹の林道は明るくて気持ちがいい

稜線に取りつくとこれまでのゆるゆる登りは、極端な急坂に変わる。落ち葉が滑って歩きにくい。300mほどの急登が終わり山頂に着く。摩利支天、御岳などの石碑がいくつもあるが、文字が風化して読めない。荷鞍山(にくらやま)とも呼ばれた信仰の山だ。

山頂は藪で展望なし

山頂は藪だが、少し先に行けば低灌木で、浅間山、小浅間山、草津白根山、浅間隠し山、鼻曲山から剣ヶ峰、角落山、榛名山、妙義山、さっき登ってきた高岩と飽きずに眺めていた。13日の降雪で、浅間や白根が美しい。(高橋仁)

雪を載せた浅間山が美しい

 

【ハイキング】猪狩山、秩父御岳山

古池コースから猪狩山、秩父御岳山

目的:秩父市贄川の猪狩神社から猪狩山、秩父御岳山を往復する
山域:埼玉県:秩父市 猪狩山(鞍掛山)822m・秩父御岳山1080.5m
期日:2021年03月05日(金)

狼の狛犬の猪狩神社

行程:熊谷6:30=秩父市荒川贄川・猪狩神社8:00➝猪狩山(鞍掛山)9:15/9:25→タツミチ10:20/10:40→秩父御岳山11:25/12:05→タツミチ12:50→猪狩山13:40→猪狩神社14:30=熊谷17:00                                                                       
参加者:高橋 仁、赤坂、他4人

猪狩山山頂にて、メンバー6人で

コロナ対策・県外移動自粛要請を前向きに受け止めて、埼玉百名山の未踏峰を目標に据えた。これが山歩きのモチベーションを駆り立ててくれたので、品劦(シナシュウ)、楢抜山、大仁田山、甲仁田山、川越山、正丸山、上越山、雨乞山、不動山、有間山、大平山、七跳山、酉谷山、新柵山、大築山、三合落(両見山)、諏訪山、阿須山、大峰、白泰山と20の新しい峰に登ってきた。

今回は贄川・古池集落の猪狩(いかり)神社から猪狩山(いかりやま)を経て秩父御岳山を往復した。
石段の上に祠と釣鐘ぼある御岳山頂
贄川は、大正時代まで三峯神社を参詣する三峰講の人々の宿泊地として栄えた地域だったが秩父鉄道、ロープウェイ、バス道路ができたことでその役割を終えた。
狼の狛犬が立派な猪狩神社の左わきから入り、林道を経てから登山道に取りつくと、後は山頂まで急登の連続だ。落ち葉で埋まった道を、取り付けられたロープに助けられて山頂に到着。これで埼玉百名山94峰になった。大小の石祠が二基祀られている。

落ち葉で滑る急登が山頂まで連続して・・

昔は地元の氏子が大勢集って祭りを行ったという猪狩山は、ひっそりとしていた。
馬酔木が多い痩せ尾根を通過すると、林業用の仕事道に出た。いくつかのピークを巻いているので、この際使わせてもらおう。前線の通過で午後は雨になるから少しでも早く下山できればいい。

ようやく到着した御岳山頂。お疲れさん!

タツミチで三峰口コースと合流して御岳山を目指す。アップダウンがあり山頂がなかなか遠い。ようやく強石コースと合流すればすぐ先は山頂だ。御岳山は3回目の登頂。薄曇りで眺望イマイチだが、両神山、雲取山、和名倉山、二瀬ダム、そして二日前に登った、大黒山、げんきプラザから白泰山、十文字峠へと続く稜線が見えた。

両神山が目の前に大きく!

みんなで石段に腰かけて昼食タイム。さあ雨にならないうちに下山しよう。往路を戻り、猪狩山の危険な急坂を慎重に下る。両見山で負傷した左ひざがまだ痛む・・・。
神社の手前でポツリ、ポツリと雨になったが、ぬれずに駐車場まで到着。(高橋仁)

【ハイキング】大峰、白泰山

大峰・白泰山 前から気になっていた山域を歩く

白泰山山 域:埼玉県秩父市大峰1062.3m、白泰山1794.1m     
期 日:2021年3月3日(水)
行 程:熊谷5:30=栃本広場7:00→大峰7:25→大黒山8:35/9:00→大峰9:55➝栃本広場10:15=林道通行止め地点10:30➝白泰山登山10:45→一里観音11:20➝白泰山12:50/13:10➝一里観音114:30→登山口15:00→駐車地15:20=熊谷17:50
参加者:高橋仁(単独)

大峰の山頂標は「大峰山」になっていた

十文字峠から秩父側へ白泰山、大峰、元気プラザ、大黒山へと延びる長い稜線が前から気になっていたが、今回のコロナ対策、埼玉百名山がきっかけで、ようやく足を踏み入れてみた。

二瀬ダムから秩父往還の栃本関所跡を曲がって栃本広場に到着。季節外れの広場は誰もいない。ここから大滝元気プラザまでは、林道や遊歩道が交差・分岐してわかりにくいが、稜線を外さなければ適当に歩いても心配ない。
先ず大峰に登ると山頂標はなぜか「大峰山」。展望は無いが、樹間から南に和名倉山が大きく迫り、北に奥秩父もみじ湖(滝沢ダム)が見える。落ち葉の積もった道を東へ、樹林から差し込む朝日がまぶしい。

 

元気プラザはすごく大きな施設だ大滝元気プラザに着く。この大型レク施設は5年くらい前に、大雪で道路が遮断され孤立したところだ。すぐ先の大黒山に登ったら、折り返して栃本広場に戻る。
天気も良いし時間も余裕なので、白泰山を目指そう。ところが、白泰山林道登山口の手前で「伐採作業のため進入禁止」仕方なくそこに駐車して歩き始める。杉の植林のつづら折りを登って、稜線に出ると、信州と秩父を結んできた古道は、南面をトラバースして歩きやすくなっている。

奥秩父連山が良く見えた。どっしりした雁坂嶺

伐採された展望の良い所があり、和名倉山、唐松尾山から甲武信岳への奥秩父連山や、どっしりとした雁坂嶺からこちらへ迫ってくる尾根は迫力がある。(展望所はここだけ。後は樹間の景色だけだった。)
一里観音を過ぎ広葉樹の明るい尾根を進めば、前方左に稜線から少し外れた白泰山が見えてきた。

路傍の斜面にポツリと素朴な石像が・・・

尾根道は北斜面に変わりアイス状の雪道になる。浅間山や北アルプス?の白銀の峰々が見え隠れする。白泰山頂への分岐点から雪の急登を登れば山頂だが展望はなし。エネルギ補給して下山開始。下りは怖いので、登りでは使わなかった軽アイゼンを装着する。

明るい広葉樹の尾根道。落ち葉がたっぷりと・・

分岐から20分くらい先にある白泰山避難小屋・二里観音まで偵察したかったが、2週間前に両見山で負傷した左ひざが痛むので今日はここまで。今度は白泰山避難小屋または、四里観音避難小屋に一泊して赤沢山と十文字山を往復したいと思っている。

残るは猪狩山、芋ノ木ドッケ、赤沢山、十文字山、そして林道不通で埼玉側からはアプローチできない赤岩岳、宗四郎山、三国山が、最後に残る埼玉百名山になるだろう。(高橋仁)