甲信越

【ピークハント】北アルプス 鷲羽岳 水晶岳 三俣蓮華岳(個人山行)

鷲羽岳・水晶岳 

=北アルプス最奥の名峰に登る=(個人山行)

山域山名:北アルプス 鷲羽岳、水晶岳、三俣蓮華岳

期日:2021年9月27日から29日 前夜泊

参加者:橋本義彦

行動記録:26日 熊谷=関越道上信越道長野道=松本IC=新穂高P 前夜泊

27日 新穂高P6:10-鏡平10:10-双六小屋13:00-三俣山荘15:30-同所テント泊 

28日 三俣山荘5:45-鷲羽岳6:45-水晶小屋8:00-水晶岳8:35/9:00-水晶小屋9:25-鷲羽岳10:30-三俣山荘11:30/12:20-三俣蓮華岳13:30-双六小屋15:15 同所テント泊

29日 双六小屋6:20-樅沢岳6:50-双六小屋7:25/8:00-鏡平9:20-新穂高P12:50=松本IC=長野道上信越道関越道­=熊谷

  

          鏡平からの槍ヶ岳                           鷲羽岳                      

夜、新穂高登山者駐車場に着くと、ほとんど満杯であった。隅に空きを見つけて停め、そこで車中泊をする。27日、起きると快晴だ。朝食、身支度をして、出発する。登山指導センターに登山計画書を出してワサビ平小屋方面左俣谷の林道を歩き始める。谷の西側に笠ヶ岳が高く聳え、朝日を浴びる。小池新道入口までは、なだらかな林道歩きで周囲はブナ林だ。途中、笠ヶ岳登山口やワサビ平小屋があり、登山者が準備をしている。キオンの仲間やシロヨメナなど秋の花が咲いている。橋の手前を小池新道に入り本格的な登りとなる。沢は水量があり、朝日に照らされている。深い森でなく、数mの高さの広葉樹は紅葉が始まっている。ナナカマドは実をたくさんつけている。赤い色が鮮やかだ。小池新道は、斜度もきつくなく、道も整備されていて歩きやすいが、距離は長い。抜戸岳の麓の道で秩父沢などの沢を横切る。途中には数か所休憩場所がある。息を切らして鏡平に着き池の手前のベンチで休む。ここは名「槍ヶ岳展望地」で、ガス、風も無く、池に槍ヶ岳が写る景色は本当に美しい。紅葉が味わいを深くしている。

 ここを過ぎると、小尾根をたどり、弓折岳鞍部まで登る。標高は2000mを超え木々は低くなり、道からも眺望が効く。ミネカエデ、ナナカマドが紅葉している。小尾根を抜けると道は険しくなり、梯子もでてくる。弓折岳鞍部に着くと何人もの登山者が休んでいる。予定どおりなので弓折岳まで登ることにする。登山道を3人の方が整備している。石をバールで動かしたり、栗石を敷いたり、草や灌木を刈ったりと大変な仕事だ。感謝のあいさつをすると「弓折岳まで登ってもらいたいからね」と言っていた。頂上は平坦で平凡だが、紅葉のチングルマ、ガンコウランも見られた。笠ヶ岳に続く稜線もすっきりとしている。再び双六小屋に向かう。ほとんどアップダウンは無く、歩きやすい。ナナカマドの紅葉、赤い実が鮮やかで目を引く。ハイマツなどが目立つ左の谷に双六小屋が現れ、下ると直ぐに小屋に着いた。小屋の南の平坦な場所に茶色の植物が群生しているが、コバイケイソウの残骸だ。ハイマツと紅葉、それにゴツゴツ岩が混在している山が左右に広がる。双六小屋は水が自由に使え有難い。鞍部で平坦、広々して、景色も良い。北に鷲羽岳、水晶岳を望むことができた。一休みして双六岳巻道分岐まで登り、巻道コースで三俣山荘に向かう。数年前、野口五郎岳から鷲羽岳を抜け、この分岐に来たことを思い出した。巻道は程々に下ったり、登ったりして三俣山荘に続く。前に見える鷲羽岳、水晶岳は森林限界を超した2900m峰であり、ハイマツの生えない斜面は白い。三俣蓮華岳分岐を過ぎ、下って行き三俣山荘に着いた。

 

三俣山荘から槍ヶ岳を望む     鷲羽岳から三俣蓮華岳双六岳

 テント泊の手続きを山荘で行う。テント1泊1張1000円、一人1000円。直ぐにテントを張った。テント場は山荘の近くにあり、10張以上張られていた。テント場の中に湧き水が流れており、ここでは水が十分使えた。ゆっくりして、夕食後シュラフに入った。気温は10度以下になり、ダウンのシュラフであったがマットを忘れたため、背中が冷えやや寒かった。

 28日 テントに荷物を置き、鷲羽岳、水晶岳を往復し、早ければ双六小屋まで戻ることにする。天気は曇りだが、鷲羽岳の南の雲が朝日に染められ赤い。槍ヶ岳が南に黒い。周囲の山々はよく見える。日の出の後、すぐに出発する。鷲羽岳まで標高差400mをまず登る。軽いデイパックなので、ぐいぐい登れる。道の辺りの石は白い。石英閃緑岩(火成岩)だという。登るにつれ、黒部五郎岳や三俣蓮華岳を朝日が染める。黒部源流が深い谷を刻んでいる。氷河の跡のカールらしき地形はそこかしこにある。

そして鷲羽岳頂上に至ると南側に鷲羽池が光る。火口湖のように見える。二度目の登頂で周囲の眺望を楽しむことができた。ここから稜線を北に進む。森林限界を超え、白っぽい尾根が見え、ハイマツが生えている。ワリモ岳は西側を巻く。そこを少し下り、「水晶小屋15分」の標識を見て進み小山を越すとこじんまりした水晶小屋に着いた。小屋の付近には、水晶岳に登る人、そこから下ってくる人、休んでいる人など10名ほどいる。なだらかな道を進むと真っ赤な紅葉(シラタマノキ)が目につく。梯子や大岩を進むと岩ごつごつの水晶岳山頂に着いた。北アルプスの南部最奥にあり、周囲に名だたる山がずらりと並んでいる。壮観だ。北に赤牛岳と黒部湖も見える。西に薬師岳から黒部五郎岳の稜線と手前の雲ノ平、南には槍ヶ岳、笠ヶ岳、その向こうに御嶽山が水蒸気を立ち上げている。景色を十分楽しみながら一休みして山を下る。途中の稜線からは30cmほどの岩の斜面が広がる。高い木は無く、黄色、茶色の草と緑のハイマツ、白い斜面で山が被われている。鷲羽岳の下りでは、三俣蓮華岳・双六岳とその東のややなだらかな地形が見える。

  

                   水晶岳                                                    赤牛岳稜線

昼には三俣山荘に戻れたので昼食、テント片付けをして双六小屋に向かう。三俣蓮華岳分岐まで登り返し、分岐から標高差約100mを登り頂上に着く。3回目の登頂になるが秋は初めてで、景色も一番良い。なだらかな稜線を南に向かう。標高2800m森林限界の上であるが、ハイマツが道の左右に生えている。歩いているうちにガスが双六岳の辺りに出てきたので、分岐で中道を選んで進むことにした。緩い下り斜面はもう、薄茶の草原になっている。晩秋といった雰囲気だ。西側は崖で大岩が崩れてきて斜面をつくり荒々しい。道端にライチョウを見つけた。逃げないので写真を撮る。薄茶で白い部分が少しあり、冬に向け換羽途中らしい。足の下まで羽毛が生え、厳寒の山で生き抜く鳥だと分かる。中道の景色を楽しみながら中道分岐、巻道分岐を通り、無事に双六小屋に到着した。

  

                 三俣蓮華岳再訪                                    樅沢岳から西鎌尾根ー槍ヶ岳

水を汲み、手続きして小屋南にテントを張る。南に双六池のある広いテント場だ。30張ほど張られていた。前日寒かったので下に衣類を敷き、ジャケットを着こむと温かく朝まで安眠できた。

29日 時間的には余裕があるので樅沢岳に登ることにした。往復1時間ほどなので、空身で登る。頂上からは周囲の山々がすっきり見える。東には、西鎌尾根が続き、槍ヶ岳が天をついている。北には鷲羽岳が白い。登山者もグループで登ってきており、槍ヶ岳を目指すという。

 下山後、テントを片付けて下山する。鏡平までは東に槍ヶ岳、南に笠ヶ岳稜線を見ながら進む。ナナカマドの向こうに槍ヶ岳が見える。次第に雲が下りてきて稜線を隠す。鏡平で一休みして、小池新道をひたすら下る。さらに、林道を歩き、新穂高の駐車場に無事に到着し、2泊3日の充実した山行を終えた。秋の北アルプスは空気が澄んでおり、秋景色を十分楽しむことができた。

【縦走】高妻山

山  域:戸隠連峰、高妻山2353m乙妻山2318m

目  的:百名山山行

期  日:2021年9月19(土) 

参加者 :谷口・非会員3名

行動記録:

9/18深谷9:00~15:00(戸隠イースタンキャンプ場)

9/19(行動9:30)実行動時間(8:00)休憩(1:30)

戸隠イースタンキャンプ場(6:30)→不動避難小屋(8:15/8:30)→五地蔵山(弥勒新道)(9:20)→高妻山2353m(10:50/11:15)→乙妻山2318m(12:05/12:25)→高妻山(13:15)→五地蔵山(14:30)→弥勒新道→戸隠牧場(15:30)→戸隠イースタンキャンプ場(16:00)

山行記録:

9/18(土)〈小雨〉

本当は夜中集合し、朝から戸隠山の予定が天候悪く諦め、朝9:00に集合し花園を出発、キャンプ場に夕方に入れば良いので下道を行くことにする。国道254を抜け、18号に出て、いつもの大好きな白馬方面で無く、県道37号→506と善光寺、戸隠神社を抜け、戸隠方面に向かう、途中、業務用スーパーで買い物をする(スーパーは、近くにはそこしかなかった。)明日の昼食と今日の必要なものを購入し、戸隠イースタンキャンプ場に到着(戸隠キャンプ場もあるが家族向けに思える。距離がほんの少し遠いがイースタンの方が安く、人が少ない)雨が降っていたが、東屋が空いていたので東屋で早速お酒を飲み始める。夕飯は、鶏肉・豚肉・牛肉と豪勢な御飯。自分は、22:00に就寝、テントを張るのも面倒になり、車で車中泊、他の3人は???朝起きると東屋下にテント張られていました。

 

9/19(日)〈晴れ〉

5:00に起床し、準備をしながら周りを見ると、周りの山々は、ガスで隠れている。少し前には、小雨が降っていたようだ。朝食をかき込み6:30戸隠イースタンキャンプ場を出発、道を渡り戸隠しキャンプ場を抜け、戸隠牧場と抜ける。牧場事務所で登山計画書を出し、牧場を通過するが牧場は、放牧されている柵の中に入り、放牧されている牛の中を進む、牛に襲われないか不安だったがそんなことは、一切なく通り過ぎることができた。

左手に戸隠山、正面に五地蔵山が見える。大洞沢沿いを西に登っていく。ガレ場で急坂もあり、少し登りづらい登山道を登っていく、鎖場、滝などもあり楽しく登れる。沢沿いの為、少し水が流れている所が多い、登山道を進むと、トラバースして進む〈横に移動する〉帯石という鎖場にでる。下をのぞくと下は谷底は見えない、落ちたら怪我では済みそうもない、慎重に鎖をつかみ進む。不動避難小屋に出る手前に水場がある。水量はとても多く冷たくおいしい水だ。すぐに不動避難小屋に着き、休憩をする。携帯トイレをするスペースがある。携帯トイレの紙も置いてあり、とても良心的な避難小屋でした。休憩を終え五地蔵山を目指す。五地蔵山までは、一の不動から五地蔵までの仏様(祠)が順々に祭られている。山道は、稜線で軽いアップダウンを繰り返す。山道からは、飯綱(戸隠スキー場)、戸隠山、黒姫山が見え、木々の間からは北アルプスの山々が美しく見える。五地蔵山山頂は少しずれた所にあるので、見逃さないように注意をしたい。五地蔵を過ぎ、六弥勒、弥勒新道への分岐に出る。九勢至あたりより急坂になりガレ場の鎖場が続く人が多く時間がかなりかかってしまった。高妻山山頂は、人が多く写真も撮りづらいほどだ。岩場で写真を撮り、

山頂からは、北アルプス、白馬、近くの黒姫・戸隠、遠くには、富士山も見える。頂上で休憩を済ませ、二名で乙妻山を指す。乙妻までは、最初はヤセ尾根ガレ場が続く、道はそこまで整備されていないので注意をして進む。が、途中から登りやすい登山道にでる。乙妻山の山頂手前から見る、乙妻山は、名の通り可愛いらしい山に見える。

少し藪こぎもあるがそこまでの急坂は無く山頂に到着する。山頂には、高妻山とは違い人は、1名しかいなかった。ちなみに乙妻まで行かないと十三虚空蔵(一不動から十三虚空蔵まである)仏様すべてに会うことは出来ないし、乙妻山からの展望は、ビックリするような眺望でした。360°周辺の山々がとても美しく見え、高妻山もそこからの展望が一番美しいのでは?と思えるほどで、北から見た高妻山は少し紅葉も始まりうつく美しかった。

自分の百名山を決められるなら、ここは、かならず入れようと思う展望、眺望でした。(山頂にいた人が百名山の話をしたらそれは自分が決めればいいと言われた受け売りですが)大好きな白馬は、恥ずかしがり、ガスで少し顔を隠し、残念でしたが他の山々はとても美しく見えました。何枚も写真に残し山頂をあとにした。

高妻山山頂に戻ると人もいなくなり、写真を撮り直し、下山を開始。やはり、鎖場で渋滞が発生しなかなか下山できず、しかし、みんな譲り合いながら、順番を守り下山をする。五地蔵山で軽く昼食をとり、最後の弥勒尾根を下山する。弥勒尾根は、急坂で始まり、登山道は、木の根がそこら中に這っている。根に足を何度も取られながら下山をしていく。弥勒尾根の林道は、林の中で展望もあまりない。牧場に出て、前の人たちと話すと深谷市で家もご近所さんで話をしながら、戸隠キャンプ場へ、キャンプ場で登山始めから気になっていた、ソフトクリームを買い食べながら車へ、先に降りた二人はキャンプ場が16:00までのチェックアウトだったためにテントを片づけ登山口駐車場で待っていてくれ、合流。帰りは、信濃町ICより高速を使い19:30に花園へ到着

天候が悪く、戸隠山に行けず、残念でしたが、高妻山は登山道も岩場、鎖場、稜線歩き素晴らしい展望と楽しい登山となりました。高妻山の素晴らしさもそうだが、なにより、乙妻山の素晴らしい眺望が見れたのがとても心に残りました。今回も良い山行になりました。

                                                                      谷口記

 

 

【無雪期PH】南ア 鋸岳 2021/9/19-20

山  域:鋸岳2685m(山梨県/長野県)


山行形態:無雪期テント泊登山
目  的:岩場と展望を楽しむ 
日  程:2021年9月19~20日
参 加 者:駒崎、新井浩

アルバム

行動記録:
9/18(土)東松山20:00=道の駅信州蔦木宿22:40 
9/19(日)道の駅5:30=釜無川ゲート920m 5:55/6:20→ログハウス1534m 10:10→富士川水源標柱1700m 11:00/12:00→横岳峠1980m 12:50/13:20→横岳2142m 13:50→横岳峠14:15
<天候:晴れ>
夜の道の駅は、車中泊の車が多く、連休のこの日は特に多いようだ。翌朝4時に起き、朝食を食べて釜無川に向かう。国道から標識の無い交差点を曲り、釜無川沿いを走るとゲートがあり、その手前約300m付近の広くなった路肩に駐車する。6時前だがすでに12-3台ほどがぎっしり並んでいる。ここから約9.5kmの林道歩きだ。

 

事前に調べた結果では自転車を使う人も多いとあった。大雨で暴れた様子が随所で見られる。修復するのだろうか。道がごっそり崩れて道の跡形もないところが数か所。釜無川の河原に降りて崩壊個所を迂回するが、渡渉は問題なかった。林道歩きも4時間になろうとする頃にログハウスが見えてきた。製紙会社のものらしい。日陰で休憩する。さすがに疲れた。

 

林道はここまでで、やっと山道に入り、すぐに渡渉して荒れた河原をピンクテープを探しながら進むこと約1時間で、富士川の源流に到着する。時間の余裕があるのでここで大休憩。湧水が冷たくおいしい。テント泊用に水を4L汲む。

 

ここからは、針葉樹林の中を標高差約300m1時間弱で横岳峠に着く。なだらかなコルで、テントが何張りか張れそうだ。ザックが3つほど置いてあるので、鋸岳に行っているのであろう。適当な場所を見つけテントを設営。時間が早いので、横岳に登ってくることにして、空身で登り始める。踏み跡はあるところとないところあり、適当に尾根を登る。苔むしていいところだ。30分ほどで横岳山頂。全く展望はないので、写真を撮って引き返す。テントに戻ってもまだ14時。こののんびり感がいい。持ってきたアルコールを飲みながら、昼寝を交えてのんびり。何人かがやって来てテントを張る。今日は多いようで、合計6張りとなった。早めの夕食を食べて寝袋に潜りこんだ。

 

9/20(月)横岳峠5:25→三角点ピーク2607.1m 7:15→鋸岳2685m 8:25/8:40→横岳峠11:00/11:40→水源12:10→ログハウス12:45→釜無川ゲート16:00
<天候:晴れ>
4時起床、朝食を食べて、テントは帰って来てから撤収することにして出発。ヘルメットを被りヘッドランプを点けて歩き出すが、すぐに必要なくなった。シラビソ林の中の急登が三角点ピークまで標高差約600m続く。

 

対岸の山腹には南アルプス林道が見え、バスが走っているのが確認できた。行く手には北岳がそびえている。仙丈ヶ岳は雲の中だ。稜線上に上がり、藪の中を三角点ピークの三角点を探し出す。ここからは、鋸岳の「のこぎり」の部分を進む。目の前に鋸岳の尖峰と絶壁が凛々しい。岩稜の尾根のアップダウンを進む為に、近くに見える鋸岳の尖峰だが、なかなか近づかない。

 

イワインチンの黄色の花がところどころ咲いている。ハクサンイチゲの咲残りもあった。戸台から登る予定であった角兵衛沢を見ると、ザレた斜面は登りにくそうだ。絶壁とは反対側の樹林帯を巻くようにところどころ道が付けられており、難易度はそんなに高くない岩稜尾根歩きだ。すれ違う人もなく、山頂に到着。

 

同じ横岳峠にテント泊の人が3名休んでいる。駒ヶ岳方面を見るとまさしくのこぎりの歯を思わせる岩稜の尾根が続いており、小さなピークには人が居るのが見える。残念ながらガスが出ており、西側の駒ケ根の街が見えるだけで、駒ヶ岳や仙丈ヶ岳は見えない。休んでいると、駒ヶ岳方面からのグループが息を切らせて登ってきた。少し休んで下山にかかる。同じ道を戻るのだが、どこを間違えたか、違う尾根を降りていた。踏み跡が薄くなったので気付いたが、GPSははっきりと違う方向に向かっていると教えてくれる。藪好きの人たちの踏み跡があちこちにあり、要注意だ。下りた道を戻って登ってきたルートに戻る。下山途中のシラビソと苔の林の中も、何回も獣道らしき道に迷い込んだ。横岳峠に戻り、テント撤収。山頂の3人も前後して同じ行程を踏んだ。手早く準備をして下山開始。

 

下りは早い。あっという間に富士川の水源地、ログハウスまで到着。ここから林道を約3時間の長丁場。帰りになったので、余裕が出て、台風の爪痕であろう崩壊地を眺めながら直すのかな~と疑問を抱きながら歩を進める。対岸の崩落している岩壁に網をかける作業している人が見えた。懸垂下降の途中で作業をしている感じで、こんな崩落したところを修復する必要があるのだろうか?とまたもや疑問を持った。同じ横岳峠にテントを張った単独の人が、自転車で追い抜いて行った。うらやましい~。やっと駐車地点のゲートまで戻り、帰路に着くが、中央道に乗ったら、小仏トンネルで4時間以上の大渋滞の情報。すぐに中央道を降りて、秩父経由で帰ってきた。

(新井浩 記)

【無雪期PH】八ヶ岳天狗岳・硫黄岳

日  程    2021年9月19日(日)~20日(月)

     1日目 日高4:10=唐沢鉱泉7:10/7:40~西尾根展望台9:20~西天狗岳11:00

         ~東天狗岳11:30/11:40~本沢温泉13:10(テント泊)

     2日目 本沢温泉4:50~硫黄岳7:10/7:50~東天狗岳10:10~黒百合平11:30

         ~唐沢鉱泉13:20=日高20:30

参 加 者  浅見(単独)

  本沢温泉のホームページで、夏の長雨による土砂崩れで閉鎖されていた野天風呂「雲上の湯」が16日に再開したことを知り、今回の山行を計画した。

 3連休の2日目、唐沢鉱泉の登山者用駐車場は満車。手前の林道脇に車があふれている。300mほど戻った所に駐車。鉱泉前の橋を渡り天狗岳西尾根に北側から取り付く。シラビソの暗い林の中の急登が続く、足元にはダケカンバの黄色い葉が落ちている。シラビソとダケカンバの混交林のようだ。1時間ほど登ると西尾根に乗り展望が開ける。台風一過の雲一つない晴天で北岳、甲斐駒、穂高、槍、鹿島槍など中部山岳の主な名峰が一望できる。第二展望台と呼ばれる場所からは目指す天狗岳、主峰赤岳をはじめとする南八ヶ岳の峰々が迫ってくる。森林限界を超えて岩がゴロゴロした急斜面を登ると西天狗岳山頂(2646m)である。鞍部に降りてまた登り返すと東天狗岳山頂(2640m)。八ヶ岳主稜線にあるのでこちらの方が人が多い。東側の展望が開け奥秩父や浅間山が見える。主稜線の東側は火口壁で断崖になっている。断崖の縁を南にたどる。根石岳との鞍部に降りると白砂新道の分岐がある。本沢温泉への近道なのでこの道を利用する。降り口はザレた白い岩の急斜面で緊張する。しばらく下ると樹林帯に入り安心するが、道は不明瞭で目印のピンクテープを探しながら歩く。白砂新道はあまり利用されていないようで、1時間ほどの下りの中で3人しか会わなかった。条件の悪いときは利用しない方がいいだろう。

西尾根から西天狗岳

鞍部から東天狗岳

 

 

 

 

 

 

 

 

 本沢温泉の小屋でテン場代1000円と野天風呂入浴料1000円を払い、野天風呂再開の感謝を伝える。テン場は5分ほど下った所にあり、すでに30張りほどのテントがあった。シラビソの下の平らな場所にテントを張る。野天風呂は小屋から5分ほど登った所から沢に降りた所にある。沢に降りる火山性の白い斜面が崩れ、3日前に再開したのである。4人が入れる長方形の木枠に白濁した温泉が湧き出すのみ。順番を待つこと10分ほどで入浴することができた。「雲上の湯」は日本最高所(2150m)にある野天風呂で、適温の掛け流し温泉は自然からの贈り物と言えるだろう。女性は水着で入浴したり、足湯だけ楽しんだりしていた。

 2日目も晴天、日の出前にヘッドライトを着けて出発。夏沢峠への道は整備されていて暗くても安心して歩ける。夏沢峠は樹林の中でナナカマドやミヤマザクラの紅葉が始まっていた。森林限界を超え硫黄岳の山頂に着く。朝日に輝く阿弥陀岳が美しい。赤岳、橫岳の西壁はまだ影になっているが、稜線上だけに日が当たっている。硫黄岳の表示のあるケルンから東に5分ほどのところに最高地点がある。ここまで来ると赤岳の裏に隠れていた富士山が見える。

ミヤマザクラの紅葉

硫黄岳から南八ヶ岳

 

 

 

 

 

 

 

 

 夏沢峠に戻り樹林帯の主稜線を北にたどる。箕冠山、根石山荘を過ぎると森林限界を超える。根石岳と天狗岳の西斜面はカール状で雪が着けば滑れそうだ。東天狗岳を越えて分岐を左へ、岩がゴロゴロした「天狗の奥庭」を通って黒百合平へ。ここからは北八ヶ岳らしいコケとシラビソの林の中の道を通って唐沢鉱泉に下山した。宿の手前では登山道の脇に青白い源泉を見ることができる。日帰り入浴料700円を払って、汗を流す。源泉の温度が低く加温している。打たせ湯は加温していないので冷たく感じる。

 天狗岳西尾根は八ヶ岳への登路のなかでも景色の良いルートだった。天候に恵まれて展望と温泉を満喫できた。

 

【ピークハント】光岳(てかりだけ)

南アルプス 光岳  (個人山行)

-南アルプス最南端2500m峰に登る-

山域山名:南アルプス 光岳

期日:2021年9月14日から15日

参加者:橋本義彦

行動記録

13日 熊谷17:30=関越道・上信越道・中央道=飯田IC=芝沢ゲートP23:00 前夜泊

14日 芝沢ゲートP5:30-易老渡6:30-易老岳11:00-光岳小屋14:00 光岳小屋泊

15日 光岳小屋6:45-光岳往復-光岳小屋7:30-イザルヶ岳往復-易老岳9:25-易老渡12:10/50-芝沢ゲートP13:50=中央道・園央道・関越道=熊谷22:00

 13日は松川ICから下りて、中央構造線がある東側の谷に入ってしばらく走り、遠山川沿いの林道を遡り、やっと芝沢ゲート手前の駐車場に着く。車は10台ほど止まっている。すぐに車中で休む。

 

 

 

 

上:ギンリョウソウが白くて目立つ 下:倒木が多いが登山道の倒木は片付けられている

 

14日<天気曇り>天気予報では晴れだが、明るんだ空は曇っている。朝食後すぐに出発する。易老渡までは、崖崩れのためゲートが閉められ歩くことになっている。遠山川の清流が大岩を越え、瀬音を立てている。左右の山は切り立ち、深い谷で、山は鬱蒼とした樹林に被われている。マタタビ、サルナシも生えている。1時間で易老渡に着く。施設らしき建物はない。鉄製の狭い橋を渡り、急傾斜の尾根に取り付く。易老岳まで1474mの登りだ。急登で道は右左に曲がる。登山口からはヒノキの植林で手入れされている。さらに高度を上げると広葉樹林となる。幾分明るい。落葉の中に白いギンリョウソウが生えている。形はシュンランの花にも似ている。丸い尾根筋で大岩もなく斜度はきついが登り易い。1460mの面平まで登ると、やや平坦になり、広葉樹林はサワラの大木の森となる。直径1m高さ30mほどの大木が真っすぐに立ち並ぶ。立派な森だ。ここからは、針葉樹林帯となる。汗をひどくかく。登山者はいない。ひたすら登る。ツガやシラビソの森、そこかしこの太い倒木、そしてその上の苔、それらが合わさった森の香りを吸いながら登る。木々は倒れまいと地面に根を周りじゅうに張っている。エゾシオガマの白い花が咲いている。イワカガミは葉っぱのみ。シダもたくさん生えている。易老岳まで260分のコースタイムを疑ったが、結局それだけの時間がかかり、易老岳に着く。森林限界近い標高だが、常緑針葉樹に被われた山頂だ。一休みして方向を南西に変え稜線を光岳に向かう。

 

 

上:花は少ないがトリカブトは目立つ 下:センジュ原ー光岳小屋が近い

 さすがに主稜線で、明るくなり、所々眺望も効く。草原があったり、枯れ木があったり、樹木も変化に富む。進むと西側に三吉ガレがあり、数百m崖崩れになっている。岩は奥秩父と同じ堆積岩だ。高い樹木が無く、苔が増え、イネ科の草と一緒に林床をびっしりと覆い、しっとりした高山の雰囲気だ。すでに初秋の雰囲気で気の早いナナカマドが色づき始めている。ゴゼンタチバナの赤い実がかわいい。易老岳から標高差100mほどを下り今度は登りだ。ザックが重く、脚への負担も大きかったのかその付近で脚がつった。薬を飲むとすぐに治る。登りの道は沢状の場所になり、そこには水は無く数十㎝の大岩で埋められている。途中トリカブトの鮮やかな紫の花が咲いている。曇りだが、霧雨が漂うようになってきた。GPSで光岳に近づいたことを確認する。沢状の道を登り詰めた源頭部が静高平で、清水が豊かに流れている。ここで水をパックと胃袋に補給する。ほぼ予定どおりに小屋に着ける。灌木になった湿原をゆったり歩き、光岳小屋を見つけ安心する。湿原の周りはハイマツが生えている。日本最南端のハイマツ自生地という。小屋は開放されており、小屋泊りできることになった。とても立派な小屋でコロナの影響で営業はしていないが、無料で開放しているのでありがたい。テントを張る手間も省け助かった。先客は1人のみ。少し会話する。甲斐駒ケ岳から稜線を1週間かけて歩いてきたという。少し休んで早めの夕食とし、休む。雨音がするほど強い雨が降ってきた。天気予報では、明日は晴れるという。それに期待してシュラフに入る。

 

 

 

上1枚目:富士山が姿を現す 上2枚目:南アルプス南部の聖岳などの稜線 上3枚目:光岳山頂 下:樹木が多く、木の根も芸術的だ

15日<天気晴れ時々曇り>太陽の強い光で目を覚ます。予報どおりだ。朝食後、パッキングしてから、小屋の南にある、光岳を往復する。東側の見晴らしのよい場所から、雲海のある山脈を楽しむ。光岳山頂は、余り高くない常緑樹林に囲まれ眺望はないが、落ち着いた山頂だ。小屋に戻り、湿原の横からイザルヶ岳に登ると直ぐに山頂に着く。山頂付近はハイマツ他植物が無く裸地で砂利地だ。そのため、景色は抜群、雲海があるが、四方の山々が見える。富士山、南アルプスの稜線、北アルプス、中央アルプス、白山、御嶽山・・・。

山の自然学を提唱する小泉武栄氏は「山の自然を知るには疑問を持つこと」と著書で記している。この山頂に木々や草が生えないのはなぜか。ほぼ同じ高さの光岳には樹木が茂っているのはなぜか。イザルヶ岳に植物が生えないのは砂礫の平らな稜線で雪は強風で飛ばされ種子が発芽しても成長できないのではないかと考えた。

景色を独り占めして楽しんだ後、下る。付近の丈の低いダケカンバの盆栽のような枝ぶりはすごい。湿原はどうしてできたのか。平坦なのに、ガンコウランや地衣類が優勢なのはなぜか。疑問は尽きない。

 帰り路は、登りの時とは、見える景色も異なり、こんな場所を通ったかと思う時もある。地図など見ながら方向確認をしながら下る。易老岳からは、今度は、一気に易老渡まで、ひたすら下る。樹木を見ながら、森林浴をしながら下るのもよいものだ。ただ、一人であり、登山者が少ないので、もし、滑落したら、助けを求めることはできない。滑落、転倒、怪我をしないこと、するくらいないゆっくり着実に歩くこと、そのことを思いつつ下る。面平の大木サワラの森にはやはり木の精のようなものを感じる。地形が平坦で土壌も深く、雨も多く、成長しやすい場所なのだと思う。休む気もせず、ひたすら下る。易老渡に近づいた最後の30分位は膝が鈍くなり、石に足を引っかけたり、木の根で滑ったりしながらやっと易老渡の橋を渡ることができた。ここで昼食にする。道路脇の日陰に枯れ枝があり、なんと椎茸が1個生えていた。椎茸を裂いてカップ麺に入れ椎茸入りシーフードカップ麺にして食べた。駐車場までゆっくり歩き、光岳山行を終えた。

【沢登り】ナメラ沢

山  域  奥秩父・笛吹川水系久渡沢・ナメラ沢
日  程   2021年7月25日(日)
        川本5:00=雁坂トンネル料金所駐車場7:00~沓切橋入渓7:40/8:00~沓切沢下降
       ~沓切沢出合8:10~久渡沢遡行~峠沢出合8:15~中ノ沢出合8:40~ナメラ沢遡行
       ~奥の二俣10:00~左俣遡行~破風山稜線12:00~西破風山12:05/12:40~青笹尾根                   下山~沓切沢出合15:25~沓切橋15:40/16:00~雁坂トンネル料金所P16:30=18:30川本
参 加 者  浅見 橋本(計 2 名)
 国道140号の雁坂トンネルは秩父側の豆焼沢付近から始まり山梨側は笛吹川水系の久渡沢付近に出る。ナメラ沢は久渡沢の支流で奥秩父主脈の破風山に突き上げる。雁坂トンネルを抜けると料金所があり740円を払って通過するとすぐ左側に駐車場がある。駐車場の奥から雁坂峠への登山道が始まる。沓切橋で沢装備をつけ支流を下降して久渡沢本流にでる。深い谷の中はまだ日差しが届かない。小滝の連続を登って行くとほどなく峠沢の出合である。中ノ沢を左側に分けるといよいよナメラ沢の始まりである。中流部は名前の通りナメが多く傾斜もゆるい。北西の方向につづく沢を登っていくと背中から日差しがあたる。広葉樹の木漏れ日がナメを奔る水流をキラキラと輝かせて美しい。

 奥の二俣を左に入るとやがて水は涸れて奥秩父らしいシラビソの森の中の急登となる。きつい登りではあるが藪漕ぎはなく破風山稜線の登山道に飛び出す。西に約5分で西破風山山頂である。山頂の表示とベンチがあるが展望はない。ここで昼食、橋本さんは軽登山靴に履き替える。私は渓流靴のまま下山したが下りの尾根道は滑りやすく苦労した。青笹尾根は一般登山道ではないが下山用に使われることもあるようなので今回の下山路とした。

山頂から200mほどは踏み跡も少なくシャクナゲの藪をこいで道を探す。やがて木の幹に赤いラインが入っていたり、枝にピンクテープがついていたりしてそれらを探しながら降りると踏み跡が明瞭になってくる。GPSで現在地と進行方向を確認しながら進み入渓点に降りることができた。(浅見記)

【縦走】平ヶ岳

山  域:三国山脈 平ヶ岳2141m

期  日:2021年7月30、31(土) 

参加者 :谷口・非会員1名

行動記録:行動時間(10:00)実行動時間(8:15)休憩(1:45)

7/30(金)

深谷(20:00)→鷹ノ巣駐車場(0:30)

 20:00鷹ノ巣駐車場に向けて出発、高速道路を使い小出ICを降り、奥只見を目指す。奥只見シルバーラインに入ると店も販売機も見当たらない、何か購入するのであれば、小出JC近くで済ませたい。駐車場は、20台ほど止められる。トイレは、バイオトイレがあり問題はないが前泊した方が駐車はしやすいだろう。0:30に到着食事をし睡眠をとる。

7/31(土)〈晴れ〉

鷹ノ巣駐車場(4:30)→下台倉山(6:10)→台倉山(7:00/7:15)→白沢清水(7:45)→池ノ岳(8:45/9:15)→玉子石(9:30)→水場→(9:45/10:00)→平ヶ岳(10:15/10:45)→池ノ岳(11:10)→白沢清水(11:40)→台倉山(12:10/15)→下台倉山(12:40) →鷹ノ巣駐車場(14:30) 

3:30に起床し、準備をしながら周りを見ると、車で駐車場は、あと4台しか止められない。まだ暗い中AM4:30に出発、少し進むと急登が続く、前坂を抜けると稜線に出る。ヤセ尾根だ、そこを通過中に日の出が見れる。ご来光とモルゲンロートを見ながら稜線を登っていく。雲一つ無い青空が広がる。左に燧ヶ岳が美しく見える。

 

下台倉を過ぎて台倉山で休憩、ここでもう汗が出過ぎてTシャツを絞る。台倉清水は、かなり下がらないと水は取れない。水は、4L持ってきたので補給はしない。先の白沢清水に関しては、沸騰させても飲めるか不安な水だ、下の水場に関しては、期待は、しない方が良い。台倉清水以降は、木道があるが湿っているとかなり滑るので注意しながら進む。そして、ここからまた、急登となる。気温も上がりかなり体力を奪われる。池ノ岳に着き姫ノ池があり湿原が広がる。ここでもTシャツの汗を絞る。かなりの疲労が溜まっている。しかし、ここまでくれば気温も下がり気持ちよく歩ける。ここでも休憩をし、玉子石を目指す。木道が続き、雪渓を抜け、また、木道を進むお宮ルートの分岐を過ぎ玉子石に到着する。

 

なぜこの形になったのかは、不明、写真を撮り、来た道を戻る、雪渓過ぎ、木道を下っていく少し降ると水場となる。ここですべての水容器に水を補給する。(家での焼酎用)周辺はコバイケイソウが咲き美しい。さらに木道を進むとすぐに山頂の周りの湿原に出る。下ではコバイケイソウだったが山頂周辺は、ワタスゲが咲き乱れ風に揺れて楽しそうにしている。山頂の最高点は登山道より、少し中にあり、三角点と標識を写真撮る。

 

登山道は、さらに登山道が続いて奥があるので進む、しかし、特に何もなく湿原が続いていて通行止めとなっていた。頂上の周辺は板張りのバルコニーのようになっているので美しい湿原見ながら昼食にする。しかし、周りは、残念ながらガスで展望がない、他の高い山々も山頂だけガスに隠れてしまっている。昼食も休憩も終わり、気合を入れて下山を開始する。池ノ岳まで木道が続く、それ以降は、急登だったので気をつけながら降る。コメツガが生えそろっている場所が続く、そこから、アブに悩まされる。結局、下山までアブに付き纏わりつかれた。下山もピストンで来た所を戻るが、気温が上がったせいかアブの発生が凄かった。この時期に行くのであれば、アブの対策は必須である。そして、長丁場となるので水の確保も確実にしなければならない。アブ対策が弱く、かなりの体力消耗をしてしまった。もっと、現状の確認が必要だった。また、平ヶ岳山頂からは素晴らしい展望が望めるはずだったが、他の山の展望は、望めなかった。また、次回計画を立てて山行したい。

帰りの道は、国道352よりシルバーライン側は、通らず、国352を通る。銀山平、枝折峠を通りこちらは、温泉・自販機がありました。

 

                                                                              谷口記

 

 

【縦走】蓮華温泉・白馬岳・小蓮華・乗鞍岳

山  域:北アルプス北部 白馬岳2932m 小蓮華山2766m 乗鞍岳2436.5m 蓮華温泉1470m

目  的:温泉山行

期  日:2021年7月24(土)25(日)26(月) 

参加者  :谷口

行動記録: 

7月24日〈晴れ〉

深谷18:00→24:00

自宅を18:00に出発し白馬村に向かう国道19号が21:00に全面通行止めということで急ぐが間に合わず国道394号を使いかなりの遠まわりをし24:00に栂池駐車場に到着し食事を済ませ就寝。

7月25日〈晴れ・ガス〉

栂池高原スキー場ロープウエイ(6:30-7:15)→栂池山荘(7:20)→天狗原(8:15)→風吹大池(9:35)→風吹山荘(10:00/10:30)→風吹岳(10:45)→血ノ池・神ノ田圃(11:10/11:45)→風吹大池入口(13:25)→白馬岳蓮華温泉ロッジ(14:15/16:00)→蓮華の森(16:20)泊

5:00に起床する、ロープウェイは朝6:30まで時間は、まだあるのでスキー場を散歩しながら朝食をとる、天気は晴れだが山の上はガスがかかっている、ガスが抜ける事を祈りながら登山の準備をする。ゆっくりしすぎて、前に30人ほど並ばれてしまった。6:00から並びゴンドラリフトと春からしか使用できないロープウェイを使用し栂池スキー場の上の栂池山荘を目指す。ゴンドラは珍しいゴンドラで途中下車できるようになっているので注意が必要。ゴンドラを降り出口を出て東に200mぐらい進むとロープウェイ乗り場がある。ロープウェイを降り北を目指し進むと栂池山荘・栂池ヒュッテに到着し登山道に入る。登山道は、ガレ場でかなりきつい、水場はあるが、水飲水の補給は勧めない。水は冷たいので顔や手を洗うくらいにした方が良いであろう。木道に出ると緩斜で急に楽になる。天狗原の分岐で風吹大地へ進む、しばらく木道で湿原の中を散歩し、千国揚尾根(せんくにあげ)の降りに入る。尾根は所々踏み跡が消えたがしっかりした登山道でした。風吹大池に時間より早く到着したので風吹大池を一周することにする。木道を進む、ワタスゲがむかえてくれる。道を少し外れるが風吹山荘があり写真を撮っていると、ご主人(30歳半ば?)が出てきてくれ個人山行の自分をかわいそうに思ったか一緒にコーヒーを飲みながら「人より、熊によく会える」「熊とマガリダケと黒豆の木を取り合っている」「熊に会ったら目を離さず、通りたいな~」と言えばどっか行ってくれる。今日、歩いた、歩く登山道は、主人が登山道整備をしてくれていたのでありがとうございますなどと雑談。風吹岳に登る。頂上はアズマ屋があり椅子と机もあるので休憩するには良いかもしれないがガスで展望は解らなかったがあまり良くないらしい。北には、血ノ池がありその先に神ノ田圃があるワタスゲ・コバイケイソウが咲き乱れるとても癒される。ここで昼食休憩。池の周りを一周し、笹目尾根を進む登山道は、踏み跡もしっかりしており問題は無いが、ゲイタ―スパッツはあった方が良い、尾根だが樹林帯で緩やかに下っていく。風吹大池入り口から出て車道に出て川沿いを西に進む曲がりくねった道を進み蓮華温泉に到着。

  

温泉は、外湯が¥500(内湯・外湯両方¥800)でテント場¥1000あわせ¥1500を払い、疲れを落としに温泉に進む、温泉は蓮華温泉の裏山にあり温泉口を左進むと三国一の湯(さんごくいちのゆ)が最初にある1m四方の四角い温泉道より0m浸かってみるとぬるく少し冷たいぐらい、夏の今には、丁度良い?先に進むと、薬師の湯薬師の湯は、4m四方くらいの少し大きいお風呂だ。ここもそこまで熱くない。仙気の湯は、2m四方、女性優先、女性が入っているときは、看板がかかっているがかかっていないので、その間に浸かる。ここが一番温かいか?でも少しぬるめだ。硫黄で黄色や白くなった山肌を見ながら硫黄の香りも楽しむ。でも、秋や冬は寒そうだ。来た道を逆に下ると黄金の湯がある。黄金の湯は、3m程の四方の少し大き目ここで誰もいないので30分ほどお酒を飲みながら休憩する。20分ほど進むと蓮華の森へテント場、蓮華の森は、アズマ屋があり、下に水道・調理場があり、テント場には、木で作った机と長椅子がありトイレもある。テントを張り、夜食を済ませ、その日は宿泊者は自分しかおらず、少し怖かった。ザックにシュラフを忘れるという大失敗。夏だからと大丈夫と思いながら就寝、しかし、寒さで起きてしまった。10℃以下に下がっていた?。雨具とダウンを着て何とか就寝。と温泉周りは、アブがいるので虫よけは、必須となる。

7月26日〈晴れ・ガス〉

蓮華の森(4:00)→鉱山道入り口(4:40)→鉱山道鉄パイプの橋(5:00)→鉱山道神ノ田圃(6:30/6:50)→三国境(9:25)→白馬岳山頂(9:55)→三国境(10:20)→小蓮華山山頂(10:55)→白馬大池山荘(12:00/13:00)→乗鞍岳2436.5m(13:25)→天狗原(14:00)→栂池山荘(14:30)→栂池高原スキー場ロープウエイ(15:00-15:20)

朝、3時に鈴の音で目が覚める。テントをしまい4時に出発。木道を進み分岐にでる。蓮華鉱山道方面を進む。斜めの崩れそうな斜面をトラーバースしながら進む川が下を流れていて空気は、気持ちが良いが危険が伴う。単管パイプで作った橋が現れる。橋を渡り登山道に進む、シナノキンバイ・キヌガサソウがこれでもかと咲き咲き乱れる。蓮華菱を左手見ながら、先に進んで行く雪渓を4か所ほど進むがその間も山道はシナノキンバイ・シロウマタンポポと黄色い花が黄色い道となりとても美しい、山道を登るときは、やはり、ゲイタ―スパッツは必須である。自分は、しないでいたら気づいたら朝梅雨で靴の中まで洪水状態。

 

分岐手前で雷鳥の親子と出会い一緒に登る。右手には、雪倉岳を目指す人達が雪渓を一人ずつ安全確認しながら渡っている。三国境手前より白馬岳山頂を目指す道がありそこを進み白馬岳を目指す。頂上はガスで真っ白だが山道脇は、ホソギツメクサ・ダイコンソウ・ウルップソウ・コマクサが咲いている。頂上はガスで展望がなく残念だったが美しい花々がみれた。次、目指す小蓮華までも花の道が続いて行く。ガスで見えなかった山頂がいつか切れないかと後方を何度も見ながら小蓮華山を目指したが見えずに終わってしまったが美しい稜線が見える。小蓮華山頂は、鉄剣と祠がある。白馬大池までの道は、また、花の道が続く、ここでもまた、雷鳥に会う、ガスが出ていると上からの敵に見えずらいから雷鳥と良く会えると聞いた。

 

白馬大池はコバイケイソウがたくさん咲いている。携帯の充電が切れてしまったので、¥100で充電してもらう。長い休憩にし1時間ほど昼食をとりながらゆっくりと休憩する。携帯を受け取り、乗鞍岳を目指す。乗鞍までの登山道は、白馬大池展望が美しいが急にガレ場の山道に代わる。乗鞍岳山頂は、大きなケルンがあり安全を願い、次の天狗原を目指す。天狗原までは今回の山行で一番大きな雪渓がある為注意必要200m程を降る。天狗原に到着し木道を進む木道が終わるとまたガレ場が続く。水場が過ぎ、栂池山荘に到着する。ここでは、食事やデザートやお土産が買える。少し降り、ロープウェイに乗り、ゴンドラで下山する。ガスで山頂からの展望は無く残念だったが、風吹大地散策・蓮華の温泉・鉱山道の花の道・雷鳥との出会い・白馬岳登頂・高山植物・大池の景色とシュラフを忘れるなど、色々な事がありましたが忘れられない楽しい山行となりました。

(谷口記)

【縦走】毛木平から十文字山、三国山

毛木平から十文字山・三国山へ 武信国境を歩く
山域山名:十文字山・三国山
期日:2021年 5月 29日(土)
参加者:CL高橋 SL須藤 橋本 斎藤 花森

十文字峠のシャクナゲ
行動記録:川本5:00=(関越道・上信道)=毛木平駐車場8:15 8:30-十文字小屋10:35 12:00(昼)-弁慶岩13:30-三国峠15:20-三国山15:40-三国峠16:00-毛木平駐車場16:40-川本19:30
<天気晴れ>当初8人でしたが5人で2台の車で時間通りに川本を出発。三国峠で1台デポして毛木平駐車場着きました。駐車場はすでに満杯ですシャクナゲシーズンで混雑しているのだろとぼやきながら道端に車を止め支度を始め出発します。毛木平から十文字峠までの登山道は樹林帯の中なので日差しや強風の心配はなく比較的登りやすい。その為か十文字小屋には計画時間より1時間早く到着、6人ぐらいの先行者が休憩しており混雑はありません。

賑わいの十文字小屋の前で

十文字小屋で迎えてくれたのは満開シャクナゲです。穏やかや天候とシャクナゲを見ながら須藤さんからもらったトマトを食べながらの休憩です。展望台からは遠くに八ヶ岳、近くでは金峰・瑞牆が見えます。

カモシカ展望台から山座同定

満開のシャクナゲ群生を見て回り十分な休憩を得て出発します。

十文字山では仁さんが埼玉100名山99座目です。

十文字山は静かでした十文字山から三国方面は登山道の踏み跡が急に細くなりますが踏み跡はあり迷うことはありません。時折シャクナゲの群生地がいくつも現れます。シャクナゲ街道と言っても良いのではと思います。しかし急なアップダウンが多く疲労度も増しますがシャクナゲのアーチとミツバツツジが疲労忘れさせてくれます。

巨大な弁慶岩は左から巻きます

武信国境の稜線はシャクナゲロード

ミツバツツジも負けじと花盛りです

埼玉百名山最後の三国山に到着しました

三国山では仁さんの埼玉100名山100座達成です。「おめでとうございます」
天候に恵まれ満開のシャクナゲをいくつも見られ、参加者全員満足の行く山行でした。最後に毛木平駐車場へ向かう途中約1㎞手前(舗装から未舗装になってすぐの道端にあります)にイチヤクソウ群生地があります。         (記:花森)

 

 

【無雪期PH】茅ヶ岳

山  域:茅ヶ岳 1704m(山梨県)
登山形態:無雪期一般登山
目  的:新緑と展望を楽しむ
期  日:2020年5月22日(土)
参 加 者:CL木村、SL大嶋、渡辺、黒澤、斉藤、横尾、高橋仁(山頂で合流)


行動記録:川本6:15=深田記念公園P8:35/8:50→林道分岐9:25→女岩10:10/10:25→女岩のコル11:05→深田久弥記念碑11:15→茅ヶ岳11:40/12:40→尾根コース→深田記念公園P14:30/14:40=川本17:00

 「日本百名山」の著者である深田久弥終焉の地として知られる茅ヶ岳に初めて登った。樹林帯の中の穏やかな登山道と山頂からの360度の大展望が素晴らしい、何度でも登ってみたい山であった。
 深田記念公園の登山口から尾根コースとの分岐になる林道まで約30分は、足慣らしにちょうど良い平坦な道。林道を横切ってから女岩までは、ブナやミズナラなどの広葉樹と赤松が混ざった樹林帯の中、ハルゼミ鳴き声だけが響く傾斜の緩やかな登山道を進んでいく。新緑の森の中、時折木漏れ日が差しヤマツツジの朱色が目に飛び込む。足元にはマムシグサやシダ類など野草たちがそこかしこに茂っている。所々フカフカの落ち葉の絨毯になっていて歩き易い登山道だった。


女岩は落石のため立入禁止となっているため、手前の急斜面を高巻きする。ゴツゴツした岩の間を気を付けながらよじ登る。その後は延々と続く急斜面を九十九折りにひたすら登って標高を稼いでいく。徐々に木々に高さが低くなり空が近くなってきたように感じたところで尾根(女岩のコル)に出た。木立の間から奥秩父の山々が見える。尾根伝いに少し行くと「深田久弥先生終焉之地」石碑が金峰山を背景に建立されており、登山者が入れ代わり立ち代わり手を合わせていた。それからさらに急斜面をよじ登って、イワカガミの咲く岩場をしばらく行くといよいよ茅ヶ岳山頂に到着した。

 

 

 

 

 

 


ミツバツツジやヤマツツジが咲く山頂からの眺望は最高だった。東は金峰山、瑞牆山などの奥秩父の山々、北は金ヶ岳越しに八ヶ岳、西は甲府盆地を挟んで(今日は雲に隠れて見えないが)南アルプスの大山脈、そして南には富士山と山梨県の名立たる山が一望できる。生憎今日は目まぐるしく動く低い雲の間から金峰山・瑞牆山、南八ヶ岳、富士山が時折見える程度だが、それでも満足のゆく眺望だった。
一しきり眺望を楽しんだり写真を撮ったりした後昼食を摂っていると、観音峠から金ヶ岳経由で登ってきた高橋仁さんが到着。お互いにコース途中の状況などを話しながら食事したり、一緒に記念写真を撮ったりして山頂には1時間ほど滞在した。


 観音峠方面に戻る高橋仁さんと別れ、名残惜しい山頂を後に下山開始。下山は尾根伝いのコースをとった。尾根道とはいえ樹林帯に囲まれているため木々の間から景色が垣間見える程度だが、少しは風が吹いてくるので心地よい。岩々した箇所と木の根が張った泥斜面が繰り返し現れ徐々に高度を下げ、最後は深田記念公園までなだらかな道を余韻を楽しみながら歩き、山頂から2時間足らずで下山した。
 茅ヶ岳は登りやすくとても良い山なので、天候に恵まれれば今回よりも素晴らしい眺望が拝めるはず。また日を改めて登って来ようと思った。(横尾記)