埼玉県熊谷市の山岳会 海外トレッキング、登山、山スキーなど幅広く活動しています。
関東
【ハイキング】尾瀬笠ヶ岳 2020/9/12
山域山名:笠ヶ岳(群馬県)
山行形態:無雪期一般登山
期 日:2020年9月12日(土)
参 加 者:L木村、新井浩、大嶋、黒澤、斉藤、横尾
行動記録:戸倉駐車場(7:30/7:50)=鳩待峠(8:15/8:30)→オヤマ沢田代分岐(10:20/10:30)→小笠(11:35)→笠ヶ岳(12:40)→湯の小屋分岐(13:00/13:20)→オヤマ沢田代(15:20/15:30)→鳩待峠(17:05/17:20)=戸倉駐車場
<天候:曇りのち雨>
例年であれば、この時期の戸倉駐車場は7時過ぎだとかなり混雑しているものだが、今年はコロナウイルスの影響で駐車場にも空きが目立つ。バスに20分ほど揺られて鳩待峠に到着。峠では地元の遭対協(?)の方が検温を行っていた。
まずは樹林の中の道を緩やかに登って行く。入山者のほとんどは山ノ鼻経由で至仏山に登る人達で、こちら側からスタートする人はあまりいない。多くの人が歩くコースなので結構えぐれている場所もあるが、概ね歩きやすい道である。夏にはお花畑になっている小湿原を過ぎると傾斜はやや急になり、ここを頑張ると草紅葉の景観になりつつあるオヤマ沢田代の湿原についた。
分岐で小休止の後、笠ヶ岳への道へ。登山口で聞いていた通りぬかるみが酷く、思ったよりペースが上がらない。小笠の辺りまで来ると、これまで何とか持ちこたえていた天気も崩れて雨模様になってきた。湯の小屋と山頂への分岐に着き、風も有り山頂では落ち着いて休めないだろうという事で、空身で山頂を往復する。山頂への道はかなりガレており、スリップや落石に注意を要した。山頂は当然ガスで展望なし。晴れていれば360°の眺望らしいのだが。証拠写真だけ撮って分岐に戻り、昼食休憩をとった。
後は往路を戻るのみ。雨だと復路も何だか長く感じる。予定より時間はかかっているが、最終バスまでには問題なく着くと思われるので、濡れた木道やぬかるみにも慌てずに歩みを進めて、無事最終バス10分前に鳩待峠に到着した。
雨の中の山行となってしまったが、水平距離のあるコースなのでトレーニングにはなった山行だった。次回は湯の小屋まで縦走するコースでチャレンジしてみたい。(木村記)
【ハイキング】仙人ヶ岳(個人山行)
雪とアカヤシオの仙人ヶ岳
白葉峠から猪子峠を縦走
山域:栃木県足利市 仙人ヶ岳663m
目的:春一番のアカヤシオを楽しむ
行程:猪子トンネル東口8:45(1台デポ)=白葉峠9:00→高萩山9:30➝一色、白葉峠、仙人ヶ岳分岐10:40/10:50➝荒倉山11:25/11:35➝白葉峠、前仙人ヶ岳、仙人ヶ岳分岐11:50➝仙人ヶ岳山頂12:20/13:05→熊の分岐13:30➝犬帰り14:26/14:44➝猪子山15:17➝猪子峠16:10→トンネル東口16:25
参加者:高橋仁、萩原、金井、福井
白葉峠の南のヤシオ山は関東で最初にアカヤシオが花ひらく山だが、すでに満開を過ぎたようなので、少し早早いかも知れないが、仙人ヶ岳のアカヤシオを目指そう。
前日に季節外れの降雪があり、足元が滑り、500mを超えると雪が残っている。まあ、雪見のアカヤシオというのも悪くないか。
一色、白葉峠分岐あたりまで来ると6年前の山火事(*仙人ヶ岳の山火事)で見わたす限り丸裸になった山肌が広がっている。空はどんよりと雲が立ち込めているが、荒倉山、仙人ヶ岳への稜線が見通せる。
荒倉山を過ぎると岩稜の東斜面にポツリポツリとアカヤシオが花を咲かせている。今年初めてのお目見えだ。芽吹き前の枝に淡いピンクの大きな花が華やかに咲き誇る様は、何度見てもいい。
予定より遅れて到着した山頂は、雪が5センチくらい残っている。湯を沸かし、コーヒーやカップ麺で昼食休み。群馬からの女性二人が、不動沢から登ってきた。帰りは猪子峠に下るという。
赤雪岳への分岐を左に分け、熊の分岐、宗の岳、犬帰り、猪子山と痩せた岩稜を通過して猪子峠に下る。左下に満開の桜に縁どられた松田ダムがずっと見え隠れしている。まだ少ないがアカヤシオもぽつぽつと咲いている。3年前に岩切登山口から仙人岳、赤雪山を往復して猪子峠に歩いたときは、稜線のアカヤシオのトンネルと山腹の山桜のコラボを堪能できたが、今回は少し早かった様だ。
有名、無名のピークが連続して果てしないアップダウンのコースをたっぷりと歩いて、予定より1時間遅れで駐車場に付いた。@仁
(*仙人ヶ岳の山火事)2014年4月15日23時頃発生した森林火災は22日の18時鎮火するまで一週間近く燃え続け、黒川ダム上流から仙人ヶ岳山頂近くまで焼き尽くした。渡良瀬川の水をヘリで運んで消火活動をしたと云う)
【ハイキング】古賀志山陽だまりハイク
古賀志山から日光連山の大展望
2020.03.11宇都宮の古賀志山、赤川ダムから北コース~古賀志山~御岳山~南コースを周回し、多気不動尊、大谷石採掘跡を巡る
山域山名:栃木県古賀志山(582.3m)
期 日:2020年3月11日(火)
参 加 者:Ⅼ高橋仁、新井勇、須藤、豊島
行動記録:
熊谷駅南口6:00=羽生IC=宇都宮IC=赤川ダムP7:30/7:40➝富士見峠8:45/8:55→古賀志山展望台9:10/9:40➝山頂9:45➝御岳山(昼食)10:15/11:15→赤川ダムP12:15/12:30=多気不動尊12:40/13:15=大谷石資料館13:25/13:55=宇都宮IC=熊谷駅15:25
古賀志山は宇都宮市の中心から北西10数キロ、多くの登山コースがあり、市民にも半日で行って来られる山と親しまれている。登山口にある人造湖の赤川湖(標高210m)の周囲は市の森林公園として整備され、百台以上置ける駐車場もある。
好天に恵まれ、当初予定より少し短い、北コース(沢沿いに登るメインルート)へと元気に歩き始めた。登山道は手入れされたヒノキや杉の樹林の中を行き、少し急になってくるとまもなく富士見峠。すぐ上の小さなコブに登り最初の展望を楽しみ、次いで山頂の少し手前の分岐から、少し東の展望台による。
山頂は樹林で展望が無いので、此処でコーヒーを入れて、じっくりと時間をとる。良く晴れて広大な関東平野と、取り巻く山々が広がり富士山もくっきり。北側は落葉樹の枝越しに男体山や女峰さんなどが何とか見える程度だった。次は三角点のある山頂だが、ここは長居せず少し西のピーク御岳山へ向かう。
地図に印された御岳神社は無く、小ぶりの土台のみだった。御岳山頂へはハシゴ、クサリなど付いた岩場の登りなので、邪魔になりそうなストックをまとめて手前に置いて頂上へのぼる。小さな祠があるが、何と言っても眼前の日光連山の大展望の目を奪われる。写真入りの大きな看板もあり、山座同定にたっぷり時間を費やす。後から数組の登山者が到着して、会話を交わしたが、「ストックの放置は不用心かも」との指摘も受けた。時間は早いがここでお茶を涌かして昼食とする。
下山は南コースをたどって低山の軽い山歩きながら、大満足を胸に12時過ぎには登山口の駐車場へ到着。計画書では午後に近くの多気山(377m)にも登る案があったが、麓の多気不動尊に寄るだけとし、さらに近くの大谷石採掘場を見に行くことに。よく話題になる大谷石採掘だが私を含め3人が初めてだった。ゆとりのある山行で、このようなプラスαの見聞を入れるのもいいものだと思いながら、この日の行動を終えて岐路に着いた。 新井勇
【スノーハイク】湯元温泉から刈込湖へ
刈込湖・吹雪のスノーハイク
山 域:日光、刈込湖(小峠1672m)(栃木県)
期 日:2020年02月23(日)
参加者:(5名)
Ⅼ 高橋(仁)、須藤、齊藤、三島、相澤(記)
熊谷駅南口6:00=足尾道路=日光湯元温泉駐車場8:45/9:10→源泉地→金精道路→蓼ノ湖10:10➝小峠11:00/10→刈込湖11:50/12:40➝小峠13:40→蓼ノ湖14:20➝金精道路➝源泉地➝駐車場14:50/15:10=熊谷18:00
天候 雪
鈍色に染まった中禅寺湖が見えてきた。雪がパラパラと舞い、路肩は白くなっている。更に戦場ヶ原に進むと路面は真っ白。湯元温泉駐車場に着く。外は横殴りで吹雪いている。その中で支度をするが、寒さで思うように捗らない。登山口に向けて足を進めているとどこからともなく硫黄の匂いが漂ってくる。木枠で囲まれた箇所がいくつか点在しているのが目に入る。源泉地に着いたようだ。覗いて見ると木枠周辺に緑に輝くものが。まるで苔がはびこっている様。温泉の成分が酸化してできたのであろう。
登山口から金精道路への登りはダケカンバ、ミズナラ、カラマツ等の枯れ木に囲まれ閑散とし寒々しい。雪を踏み締める足音とストックの刺す音が、遠くの方で吹雪く風の音が耳に入りいっそう身を凍えさせる。しかし金精道路に入る頃になると、体が汗ばんでくる。ここで休憩を取り、上衣を調節しアイゼンを装着する。
蓼ノ湖(たでのうみ)の水面は凍らず、水をたたえていた。雪を被った木々に囲まれ静寂。湖畔沿いを歩む。夏場の湖畔は藪となり、踏み込めないとのこと。勾配が急になると6本爪のアイゼンではきつく、10本爪が欲しい。
小峠に到着。ここから先は案内目印のリボンがなくなり戸惑う。一面、雪で覆われ、道はなく進行に苦労する。積雪も深くなりズボッズボッと足を取られる。高橋リーダーが地図を読み、地形を見ながら谷を選んで進む。薄日が時々木々の間から漏れ、安堵するが、束の間、たちまち雲が覆い吹雪いてくる。
そろそろ着く頃ではないかと歩んでいると、目の前に白銀の世界が広がる。刈込湖に到着。ここでも天候は変わらず、横殴りに吹雪いている。湖は一面凍っている。木々に囲まれているものも湖面が広いので吹き上げる風が身にしみる。木陰に入り、昼食をとるが、体が冷えてくる。ジッとしてはいられず、ワカンを着けて氷上を散策し、体を温める。湖畔にテントが一基、到着した時に出会ったパーティが、テントの中で昼食を摂っているのであろう。相変わらず横殴りの吹雪はおさまりそうもない。この寒さでは長居は無用と帰り支度を始める。
帰路は往路のトレースを目星に進むがかなり消され、新しいトレースを頼りに進む。少し不安になるが、やがて往路と交わり小峠に無事に到着する。これから先は目印のリボンを頼りに進めるのでひと安心。ワカンからアイゼンに変えて、快調な足取りで降る。凍えた手先が暖まり、しびれる様な痛さを感じる。蓼ノ湖のほとりを歩み、金精道路に入る。ここでアイゼンを外し、駐車場へ。帰り支度を済ませ車に乗り込む。車中の暖かさに、ひと息つく。
今回の山行は雪を経験することが第一義であったので、天候に恵まれなかったことがむしろ良い経験となった。手袋を外さず着けて作業することや雪で覆われ道なき所を進むことの難しさを痛切に感じた。リーダーは大変。お疲れ様でした。(相澤記)
【積雪期ハイキング】雲竜渓谷 氷柱・氷瀑ウォッチング
雲竜渓谷 氷柱・氷瀑ウォッチング
山 域:日光、雲竜渓谷(栃木県)
期 日:2020年2月2日(日)
参加者 :L高橋(仁)駒崎、斉藤、横尾
行動記録:熊谷駅南口5:30=足尾道路=駐車場7:45/8:10→ゲート8:25/8:35→稲荷川左岸➝日向砂防ダム9:10/9:25→(林道)→洞門岩入口10:05→(河原を行く)→林道終点広場10:45/11:05→雲竜瀑11:50/12:30→林道終点13:05→林道を下る→洞門岩13:40→稲荷川展望台14:05/14:10→駐車場15:05/15:25=熊谷18:15
今年の雲竜氷瀑は暖冬の影響で例年に比べて見劣りすると言われていたが、初めて見た私にとって、氷柱の回廊と巨大な氷瀑の迫力に圧倒された楽しいトレッキングであった。
熊谷駅から日光まで約2時間、足尾道路を使うと意外に近い。「神橋」脇から稲荷川沿いの林道を進むと、すれ違ったタクシーの運転手から「ゲート前の駐車場は満杯だから、手前の駐車スペースに止めた方が良い」との情報があり、約1km手前の駐車場に車を停め、装備を整えて出発。15分程歩いてゲートに到着し登山届をポストに投函。晴天でこの時期としては暖かく、少し歩いただけで暑いのでアウターを脱いだ。
ゲートをくぐり林道から橋を渡って対岸に向かう。上流方向には雪を被った女峰山、下流方向には開けた谷の遥か先に筑波山が見える。左岸の歩道を進み30分ほどで日向砂防ダム上の河原に到着。小休止の後、右岸の林道に向かうため川を渡渉する。水が冷たそうなので落ちないように川底にストックをついて体を支え、一歩一歩慎重に石の上に足を置いて進んだが、あと一歩のところで足を滑らせ片足を突っ込んでしまった。リーダーの指示通りオーバーズボンにスパッツを履いていたので中まで水が入らず助かった。岸に上がって林道を少し進むと全面雪に覆われていたが、傾斜が緩くアイゼン無しでも快調に歩けた。洞門岩入口から再び河原に出て巨大な砂防堰を過ぎた先で高巻き。雲竜渓谷に近づくにつれ雪が深くなり渡渉も注意が必要だ。出発から約3時間で雲竜渓谷の入り口である林道終点広場に到着した。多数のパーティーやツアー客とおぼしき団体もいて中々の賑わいだった。各自行動食を摂りアイゼンを装着して、いざ雲竜渓谷へ。
雲竜渓谷はU字に削られた回廊になっている。雪を被った岩の上を慎重に進み何度か渓流を渡渉。足元を見ると岩に掛かった水の飛沫が凍り面白い造形を作っている。「友知らず」と呼ばれる場所に差し掛かると、回廊の両岸に氷柱のカーテンがかかった状態になっている。例年ならこのカーテンがビシッと続いているのだろうが、今回は途切れ途切れだったのが少し残念。それでも高さ10mを超える大きな氷柱には、皆近づいて氷柱の下に潜り込んだりして写真を撮っていた。暖かさのためか所々でバサッ、バサッと氷柱が崩落しており、ヘルメットは被っていたが直撃したらただでは済まないだろう。崩落した氷柱を拾って持ち上げると意外な軽さに驚いた。
さらに進むと大きな岩の間から勢いよく水が流れてくる場所が雲竜瀑との出合で、びっしり氷柱が成長している。その先に氷瀑の上部が見える。ここから雪の斜面を高巻きして雲竜氷瀑へ向かう。斜面をトラバースして行くと雪で覆われた滝壺広場が見え、大きな末広がりの氷の柱が聳えている。氷柱の高さは最下段だけでも30mくらいあるだろうか。周りの岸壁の氷柱のカーテンが舞台中央の巨大な氷瀑を囲んでいるように見える。その更に上の段にも太い氷柱が見え最上部までは100m程度あるらしい。太陽の光を浴びた氷柱は陰になった部分が青っぽく見えるブルーアイスになっていた。例年に比べて小さいとはいえ自然の造形は十分に迫力があり美しい。皆思い思いに歩き回って氷柱を眺めたり写真を撮ったりして時間を過ごした。昼食後氷瀑をあとに、氷柱の回廊を何度も振り返りながら渓谷を下って行った。
雲竜渓谷自体は2時間程度の滞在であったが、雪の渓流トレッキングと氷瀑ウォッチングは、同じ渓流でも夏の沢登りとは違った面白さがあり、冬の楽しみを知ることができた。(横尾記)