関東

【ハイキング】高王山・戸神山(個人山行)

雨上がりの若葉の山を歩く  アルバム

水田に映る戸神山

山域:群馬県沼田市 高王山766m、戸神山772m

期日:2025年5月12日(月)

参加:高橋仁、赤坂、他7名

行程:沼田市発地ふれあい広場(集合)8:30→観音寺9:00→高王山10:35/10:50→分岐11:25→戸神山(昼食)11:35/13:00→神社14:00/14:25→ふれあい広場(解散)15:30

 沼田市の発地ふれあい広場に、さいたま、熊谷、深谷、秩父、高崎の広域メンバーが集合した。二つのグループの合同ハイキングがスタートだ。雨上がりの曇り空。これから腫れ上がることを期待して観音寺から戸神山への道を左に分けて、まず高王山に登ろう。落葉が積もった道をゆっくり歩くうちに「きゃ~」と悲鳴があがる。何事かと思ったら、靴から、ズボンから、ヤマビルがいくつも這い上がってくるではないか!ウ~~ン!こっちの山までヤマビルが広がっていたとは!今日は一日、ヤマビルに付きまとわれる事になる。
 高王山への道は林業工事で、なんとなく怪しげに・・なる。で、西のピークを巻いて戸神山からのコースから広場に出て、高王山城のあった山頂に登る。群馬テレビのアンテナがあるだけの殺風景な山頂は、樹木が伐採されて展望は良くなっている。休憩をしてヒルの点検をしたら、戸神山へ向かおう。登山道にはチゴユリ、ジュウニヒトエ、マムシグサなど春の花がポツポツと咲いている。

 戸神山に到着するころには、空も晴れてきて、山の眺望もよくなってきた。北西の三峰山がさえぎって、谷川連峰は見えないが、それ以外の山はパノラマで見渡せる、なかなかいい山だ。とはいえ上部は雲が残り、赤城や上州武尊などは山頂までは見えない。残念ながら、榛名山の水沢山のように、餌付けされたヤマガラが、寄ってきたものだが、今日はまったく見かけない。餌付けを止めたのではないかとの情報も。

 ランチタイムをたっぷり取って、展望とおしゃべりを楽しむことにしよう。二つのグループの交流の場だ。ふと下を見ると直径1cmもあろうかというヤマビルが足元に転がっている。ず~と地を吸い続けて腹いっぱいになって、自分から落ちたようだ。靴下の上縁のあたりが血糊でべっとりしている。こんなに栄養たっぷり取ったら、半年は生き延びて、卵を産んで増えてしまいそうだ。かわいそうだが始末させてもらおう。石で押しつぶすと、どす黒い血がドロリ~。
 下山はヒルのいない戸神町の神社に降りて、道路歩きでふれあい広場まで歩いて戻ろう。水の張られた田んぼには、フカフカの新緑の布団に覆われた戸神山が映えている。ヤマビル騒動も思い出に残りそうなハイキングだった。(高橋仁)

 

【積雪期登山】マチガ沢雪上訓練

山  域:谷川岳マチガ沢出合

登山形態:雪上訓練

日  程:2025年4月6日(日)

行動記録:川本(5:30)=谷川岳ヨッホベースプラザP(7:50)→マチガ沢出合・訓練(8:40/12:00)

→西黒尾根1100m(13:10)→駐車スペース(14:00)=川本(17:00)

参 加 者: L木村 橋本 石川 駒崎 浅見 5名

 熊トレでは4月の第一日曜に雪上訓練をするのが恒例となっている。かつては天神スキー場から少し上った斜面に雪洞を掘って泊まったり、滑落停止の訓練をしたこともあったが、尾根上での訓練は危険を伴うのでマチガ沢出合に変更して続けている。マチガ沢出合の西黒尾根側の斜面で雪上歩行や滑落停止の訓練をする。滑落停止がうまくできなくても沢状地形なので危険は少ない。雪で埋もれた沢だがこの時期はところどころに灌木が顔を出している。近づくと枝が折れたものもある。厳冬期の表層雪崩がこの辺まで及んだ証拠だ。摩擦抵抗の大きくなる春の雪崩は出合までは到達しないだろうという判断でこの場所を選んでいる。

 谷川岳ロープウェイは経営者が変わり「谷川岳ヨッホ」となった。ヨッホとはドイツ語で鞍部を意味するらしい。駐車場が無料なのはありがたい。厳冬期にここに停めて西黒尾根下部の山スキーも狙えそうだ。ベースプラザに登山届を提出して出発。登山研修所の先でアイゼンをつけビーコンチェックをする。出合までは雪の積もった車道上を歩く。途中の沢状では雪崩の跡のデブリを通過するので念のため一人ずつ距離をとって歩く。

 出合に着くと先行パーティーは奥のほうで訓練を始めている。われわれは出合のすぐ上の「いつもの斜面」で訓練することにする。まず雪が固いうちに滑落停止の訓練。各自、転倒時のいろいろなシチュエーションを想定して訓練した。私は沢登りの高巻き中に笹の斜面を滑落したことがある。大きな事故にならずに済んだのはこの訓練のおかげだと勝手に思っている。その後、ビバークを想定してツエルトを出す。立木二本の間に補助ロープを張り、普段持っているカラビナ・スリングを使ってツエルトを張る。

 帰路は西黒尾根1100mまで北側から登る。西黒尾根の稜線に近づくと、東尾根の奥に一の倉沢の岩壁も見えブロック雪崩の音も聞こえる。稜線からは登山研修所を目指して降りる。登りも下りも急斜面で、実戦的なアイゼンワークの訓練となった。山スキーを含む積雪期登山を続けるためは毎年実施したい訓練だと思う。

(浅見記)

【ハイキング】アカヤシオの鳴神山(個人山行)

青空に映える山並みとアカヤシオ  アルバム

山頂からアカヤシオと男体山、奥白根山 

山域:群馬県桐生市 鳴神山982m

期日:2025年4月21日(月)

参加:(11名)高橋仁、赤坂、他9名

行程:熊谷ドーム6:00=桐生市川内町駒形登山口7:40/8:00→鳴神山(桐生岳、仁田岳)9:45/10:35→椚田峠11:00→猟友会記念碑広場(昼食)11:45/12:25→赤柴林道→登山口13:00=熊谷15:00

アカヤシオのシーズンは忙しい。毎日どこかの山の開花情報が入ってくる。で・・今日は鳴神山へ登らなくては!駒形駐車場はすでに満車状態。3台の車を何とか突っ込んで登山開始。

沢沿いの道をニリンソウ、ヒゴスミレ、ハシリドコロなどを見ながらゆるゆると登って行けば、岸壁にミツバスミレが現れ、やがてアカヤシオが現れて来た。つづら折れの急登を詰めて鳴神神社鳥居のある肩の広場に出た。ここから南に稜線を辿れば、先月登った吾妻山を経て、桐生につながる、鳴神アルプス(桐生アルプス)だ。

一息入れて先ず双耳峰の一つ目は桐生嶽へ。アカヤシオ満開で男体山から浅間山までよく見渡せる。花と景色を楽しんだら、次の仁田嶽へ移動だ。アカヤシオに囲まれた山頂は狭くて、ランチにはまだ早すぎるので、石垣で囲まれた石宮の前のスペースで大休止。

猟友会記念碑広場で

さて、アカヤシオの間を縫って、椚田峠に下ろう。これをずっと先まで行くと座間峠を経て、この前ミツマタ・ネコノメを見た後に登った三境山につながっている。カッコ草はまだ早すぎるので寄らずに、赤柴林道から駒形登山口に帰ろう。ランチには少し早いので、赤柴林道の先の猟友会記念碑の広場に寄り道してランチを取る。明るくて静かな広場に、立派な石碑が立っている。ゆっくり、のんびり歩いた割に、13時には登山口に着いた。(高橋仁)

 

 

 

 

 

 

 

【ハイキング】三ッ岩岳(西上州)

アカヤシオ満開、賑わいの山へ アルバム

急登もみんなで登れば

山域:西上州南牧村、三ッ岩岳1032m

期日:2025年4月19日(土)

参加:(13名)高橋仁(CL)、木村(SL)、大嶋、高橋武、須藤、相澤、橋本、赤坂、豊島、駒崎、高橋陽、瀬戸、福井

行程:川本6:00=下仁田道の駅=大仁田ダム駐車場7:35/7:50→稜線鞍部8:35→三ッ岩岳(分岐点で昼食)9:50/10:40→龍王奥宮11:05→駐車場11:40=ダム上駐車場(散策とお茶)12:00/13:20→=道の駅なんもく=川本15:10

 アカヤシオの開花に合わせて選定した、三ッ岩岳はドンピシャだった。混雑する山に13名の多数参加で、少々不安もあったが、トップの絶妙なペース配分で、色取り様々な多くの花々を楽しんで、会話も弾む余裕の山行ができた。

登山口大仁田ダム駐車場はすでに満車。止められそうな場所を探して車を入れる。トイレ前の道路にヒキガエルのカップルが何組も love love中で、人など眼中にない。沢筋の取付き道には、猫の目、ハシリドコロ、ヒトリシズカ、エイザンスミレ、ケマン草などが控えめに咲いている。

アカヤシオとヒカゲツツジ

左の沢コースを詰めて鞍部で休憩。ミツバツツジがあちこちに濃いピンクの花を咲かせている。予報通り気温が上がり、Tシャツで十分だ。ここから先がアカヤシオとヒカゲツツジが咲く南西稜線の岩場コースに入る。木の根につかまりながら、先へと進めば龍王コースからの道に合わさり、アカヤシオの中を行けば山頂だ。人が多くて、座る場所などない。集合写真も13人も並んで撮れるはずもない。せめて山座同定くらいは・・・

西から碧岩、大岩、大ロウソク、立岩、経塚山(荒船)、毛無岩、さらに北へ妙義、鹿岳、四ッ又山と西上州の岩峰群が見渡せる。人込みの山頂は早々に引き揚げて、龍王コース分岐の先で早めの昼食だ。ここは東の小沢岳、稲含山、赤久縄山などが見渡せる。13人もいると話題が尽きない。よもやま話に花が咲いて尽きることが無いが、そろそろ出発にしよう。

竜王工コースの下りは、杉林のつづら折りを延々と下るだけ、あまり面白みのないところだ、龍王権現の朽ちた奥社を過ぎてなおも下って駐車場に着いた。まだ11時半だ。余った時間をどうしよう?車でダム上に登って、あたりを散策してから東屋でお茶しよう。ダム湖の周りは山桜やユキヤナギ、山吹などが咲き、大仁田川上流は、岩が深く浸食されたV字峡だ。高い岸壁に張り付くように咲いているミツバツツジ、アカヤシオ、ヒカゲツツジが何ともきれいな山水画の様だ。堰堤に戻り、東屋で湯を沸かしコーヒーを飲んだら、南牧村の道の駅でみやげを買って、解散だ。(高橋仁)

【ハイキング】陣見山

ツツジ新緑の陣見山

山域山名:寄居町、長瀞町 陣見山 

期:2025年4月8日(火)

参加者:L 橋本 相澤 石川

行動記録:波久礼駅8:10-虎ケ岡城址9:30-陣見山10:50/11:15-樋口駅12:40

<天気晴れ>今回は3人の小グループでの登山となった。波久礼の駅には他グループ2人の登山者がいた。春になってハイキングのできる季節になってきた。3人が揃い、車道を登る。ヤマブキの金色が朝日に輝く。元簡保の宿の下で山道に入る。広葉樹と針葉樹の混交林だ。緩やかな道を登ると1本のミツバツツジが咲いているのが分かり、この尾根の花に期待が高まる。若葉も芽吹いている。やや急坂を登り石の祠に着く。小休憩する。さらに登ると色の濃いミツバツツジが期待どおりに朝日に輝く。植栽したのでもないのに結構な株が自生している。秩父の山の岩場にはこの花が多い。修理を終えた玉淀湖には青い水が湛えられそれを背景に咲いている。尾根の西側の崖に結構な株がある。期待がかなう。時々、秩父鉄道の電車が、ゴトゴトと走る音もあがってきて長閑だ。虎が丘の手前の東斜面に、カタクリの群生地があり、見に立ち寄る。3月末の花の時期は終わっているが数本遅咲きのカタクリが咲いている。いつ見ても品のある花だ。戻って虎が岡を目指すとヒトリシズカが塊で咲いている。細く白い糸が付いたような花はユニークだ。その後、階段の急登を登りきり虎が岡城址で小休憩する。ここは東北方面が切り開かれ関東平野が霞んで見える。東屋には2人連れの先客がいて、言葉を交わす。2人で全国の山を登り歩いているという。この付近には、本来ならヤマツツジが多いのだが、今年は天候のせいか、蕾も花もなく、ミツバツツジだけになって少し寂しい。ヤマザクラは盛りで見上げると赤っぽい葉と薄ピンクの花がさいている。林道を横切り、頂上に向かうと、頂上の南東面が切り開かれ白っぽい地面が出ている。電波塔の関連建物の南にある頂上の標柱は日に照らされている。今までと一変した見通しのきく頂上で関東平野を見ながら早い昼食を摂った。しばらくは見通しの利く頂上が続くだろうが、この杉桧伐採後はどうなっていくのか。

 頂上からは、西の尾根を進む。すぐに、まだ新緑にもならない明るい雑木林を進む。この辺もツツジは少ない。一旦、車道に出て、再び山道を辿る。榎峠からは、杉林の中を樋口駅に向かって下る。スミレなどがちらほら咲いている。倒木の場所もあるが歩きやすい。車道に出てからは、山里の桃源郷という雰囲気の集落を歩く。レンギョウ、ハナモモ、ナノハナ、スイセンなど花いっぱいの家が多い。入学式を終えたらしい女子中学生とすれ違い挨拶する。この子達はこれから70年も生きるのだから、苦労もあるだろうが、明るい未来になって欲しいとの親心がよぎった。140号国道を渡り、樋口駅に入り、今日の登山は終わった。半日程度でかなりの距離、高さを登り、余り遠くに行かないでのトレーニングになった。

【ハイキング】三峰山(個人山行)

春いまだ、妙法岳と霧藻ヶ峰を歩く アルバム

味のある古い看板

山域:秩父市三峰山(妙法岳1329m、霧藻ヶ峰1523m)

期日:2025年4月14日(月)

参加:高橋仁、他4名

行程:秩父市集合8:00=三峰山駐車場9:15→二の鳥居→三の鳥居→妙法岳(三峰神社奥宮)10:25/10:45→炭焼平→霧藻ヶ峰1210/1320→炭焼平→三峰神社14:40/15:00→駐車場(ビジターセンター)15:10/15:30=秩父市16:30解散

上空の寒気と次々に来る低気圧で、不安定な空模様の中を、久しぶりに三峰山へ出かけた。秩父市を出発するころには青空が見え始めて、山行中は降られずに済んだ。二瀬ダムを渡って神社への道路沿いは桜が3分咲きから5分咲き位か?雨あがりに映えている。時折、アケボノ躑躅だろうか?濃いピンクの花を見せてくれる。

駐車場から妙法岳に向かう。花は無く、春いまだ来たらず、杉林は暗く寒々しい。いくつかのアップダウンと岩場の階段を通過して最後の鎖を登れば奥宮だ。雲取山、長沢拝領などの山行ではいつもスルーしていたので、20年以上前、職場の共済会ハイキング以来だ。1600m位から上は、雲が広がっていて、雲取、和名倉、両神などは見えない。天井だけは青空が見えて陽射しが暖かい。

ショートカットで、尾根から霧藻ヶ峰に行こう。大した登りは無いが、だらだらと登れば地蔵峠で太陽寺への道を分けて、霧藻ヶ峰に到着する。休憩所はリニューアルされて真新しくなっている。まだ工事が完成した内容だ。味のある、古い板の看板が残されているので、集合写真を撮って、ゆ~くりとランチタイムだ。単独の青年が下山した来た。芋の木ドッケまで往復して今日は秩父の宿泊するという。我々から見れば、孫のような若者としばし山談義をする。

天気が崩れる前に下山開始だ。登りはノロノロの高齢者パーティも、下りとなれば早い。一気に三峰神社に下って、参拝をする。個人的にはあまり歴史や文化的なものを感じないが、大きな建物や石碑がいっぱいあって、人気のある神社のようだ。駐車場に戻り、ビジターセンターも見学しよう。7月のリニューアルを準備中でガランとしているが、ニッチツ鉱山に関わる鉱石や地層の展示は興味深い。(平賀源内もかかわりがあるらしい)                   (高橋仁)

 

 

 

 

 

【ハイキング】屋敷山ミツマタと三境山

ミツマタの海と静寂のハナネコノメ  アルバム

屋敷山のミツマタ大群生地

山域:群馬県みどり市・桐生市 屋敷山、三境山

期日:2025年4月4日(金)

参加:高橋仁、赤坂、駒崎、他1名

行程:熊谷ドーム6:00=大間々=草木ダム=林道三境線駐車地8:10→ミツマタ群生地8:10/9:00→ハナネコノメ草自生地9:20/9:40→駐車地=三境山登山口10:30→三境山11:30/12:10→登山口12:50=草木ダム=神戸駅の花桃13:30=花輪の小夜戸・大畑花桃街道14:00=熊谷16:10

山と渓谷に紹介された、屋敷山のミツマタを見に行こう。桐生からのアプローチは混雑が予想されるので、草木ダムから三境線に入る。林道路肩に20台くらいが停まっている。鶏足山のミツマタを凌駕する圧倒的なミツマタが、黄色い海のように沢筋にうねっている。少しピークを過ぎたか、花が白くなっているが、見事なものだ。広いので、人込みも感じないで見て回る。

ひっそりと咲くハナネコノメ

サア次の目的は花猫の目草だ!綺麗に咲いていてくれよ!林道を下り目星をつけた沢に入ると・・・。アッタ!アッタ!小さな小さなハンネコノメが、苔の間からひっそりと可愛い花を咲かせているではないか!周りを踏まない様に慎重にカメラを向ける。何年か振りに御目にかかりました。

さてと、山もしっかり登らなくては。三境山が待っている。車で林道を戻り、トンネルの西口の登山道入り口に移動して、沢を詰めて稜線に取り付く。なかなかの急登だ。あとは稜線を辿れば山頂だ。檜植林のなだらかな道を左に赤城山、袈裟丸山、皇海山などを見ながら歩き、ゴツゴツした岩の間を縫って登れば三境山に到着だ。ゆっくりランチタイムを取って、コーヒーを入れて、来た道を引き返そう。時間が早いから、足尾鉄道沿線の花桃街道の様子を見て行こう。

神戸の駅の花桃は開花が例年より遅れて、ちょうどGoodなタイミング。バスが3台で大勢が駅の内外で、電車の到着を待って、カメラを構えている。線路の中でポーズを取っている、不届きなおばさんたちもいる。乗車しなくても駅構内出入り自由とは、面白い。きれいな花と電車をゲットしたら、次は花輪駅の対岸の小夜戸・大畑花桃街道だが・・・こちらも開花が遅れてまだ蕾・・・花まつりのボランテアたちも手持無沙汰の様子。ここを目当ての観光バスが、神戸に予定変更したという・・。

今日は、花、花、花の花山行。春の一日はこんな過ごし方も悪くない。(年のせいか?)    (高橋仁)

 

【ハイキング】掃部ヶ岳・鬢櫛山・烏帽子ヶ岳(個人山行j)

黄砂に霞む榛名山も午後には眺望 アルバム
烏帽子ヶ岳のカモシカと見つめ合う

山 域:榛名山:掃部ヶ岳1449m、鬢櫛山1350m、烏帽子ヶ岳1363m

期 日:2025年3月26日(水)

参加者:高橋仁、(会員外3名)

行 程:湖畔の宿記念公園P9:00→掃部ヶ岳10:00/10:10→硯岩11:00→鬢櫛山登山口11:25→鬢櫛山(昼食)12:00/12:50→分岐13:10→烏帽子ヶ岳→展望岩13:50/14:14:25→烏帽子ヶ岳→分岐14:50→湖畔15:00→駐車場15:40

湖畔の宿公園Pに、秩父、さいたま、熊谷、高崎から4人が集合して、掃部ヶ岳に向かう。黄砂の影響で霞がかかり、眺望は期待できない。日が昇っても、風が冷たい。歩き始めは雪も無く、泥も乾いた急登は、高度をどんどん稼げる。体が温まってきたので、ウインドヤッケを脱ごう。

硯岩からのコースと合流すると所々に雪が残っているが、そのまま山頂に到着した。杏ヶ岳の北面はまだらに雪が残っている。眼下の榛名湖は北側半分は凍っていて鈍い乳白色に光っている。まだ黄砂が晴れず、霞んでいる。烏帽子ヶ岳の頭頂部がまさに烏帽子の形に、鋭く切れ落ちて見える。

下りは雪の残る北面なので、チェーンアイゼンを付けることにしよう。硯岩分岐から硯岩を往復して展望を楽しんだら、分岐から北へ鬢櫛山に向かおう。雪はほとんどなくなったが、落ち葉や、泥道が滑るのでこの先もC・スパイクはつけたままにしよう。大した展望も無い、樹林と笹薮の登りを黙々と登れば、鬢櫛の山頂だ。樹間から烏帽子、二ッ岳、相馬、榛名富士などが垣間見えるが、さほどの景観は無い。が。ちょうど12時なので昼食にしよう。湯を沸かし、カップ麺、テルモスの湯でコーヒー、お互いが持参したお菓子や餅などを配り合って、満腹満腹。かつての同年代の職場仲間の語らいの時間だ。

烏帽子から榛名湖、榛名富士さて、まだ烏帽子が残っている。鞍部まで150mほど下って、150mほど登り返しだ。もったいない気もしないでは無いが、山歩きなんてこんなもの。一気に登り返して烏帽子の山頂。は・・・展望なしなので、先の展望岩まで進む。慎重に岩のヘリまで進めば、抜群の展望がある。黄砂も晴れてきていいタイミング!!榛名湖を正面に、榛名の山々、ギザギザの妙義の山並み、真っ白に光る美しい浅間山、遠くに日光白根などものぞむことができた。

存分に楽しんだら、下山しよう。山頂に戻るとササの中に何やら黒いものが・・・?熊!?・・違った、カモシカだった。じっとこちらを見つめて動かない。みんなでカメラを構えてしばしの撮影会だ。加護丸稲荷奥の院、狐の鳥居、鞍部の分岐から湖畔へと一気に下れば、スパイクを外して道路歩きで駐車場へ。まあ、充実感のある山歩きが楽しめた。(高橋仁)

【ハイキング】稲沢ハイキングコース(本庄児玉)

神社と石碑を巡る、展望のハイキング アルバム

コース最高点級長邊命碑

山 域:本庄市児玉町稲沢、稲沢ハイキングコース

期 日:2025年3月22日(土)

参加者:高橋仁、大嶋、白根、高橋武、豊島、赤坂、(高橋陽)

行 程:川本7:00=下稲沢駐車場8:00→稲聚神社8:10→上稲沢登山口8:20→級長戸邊命碑9:35/9:50→中間点9:55→榛名神社(P395m)10:55/11:25→350mビュウポイント11:45→駐車場12:15=そばうどんのいずみ亭12:30/13:40=いろは橋=皆野町=川本15:10

 埼玉の北部の、本庄市児玉稲沢で、「ハイキングコース開設井実行委員会」により整備された「稲沢ハイキングコース」を歩かせてもらった。

稲沢入口の、元気村で待機してくれた高橋陽子さんの案内で、下稲沢の駐車場に車を置き、中稲沢の稲聚(イナトリ)神社を参詣する。1200年以上の歴史を持つという古刹らしい。上稲沢の登山口まで同行してくれた、陽子さんに見送られて、ここから反時計回りに周回しよう。

沢沿いの道から、樹林の尾根に取り付き、左にゴルフ場を見下ろしながら急登を登り、岩場の先のピークを越えると、430mの最高地点に着いた。級長戸邊命(イナトベノミコト)の石碑がある。ここで一息入れて、にじんだ汗が引いたら次を目指そう。中間点を過ぎて、最低鞍部まで下ったら、また昇り返しだ。石碑のある榛名神社は、南の御荷鉾山ゃ北の御嶽山などのビューポイントだ。少しかすんでいるが東側の市街地も展望できる。水分とエネルギ補給をして、住吉神社に向かおう。

今にも崩れ落ちそうな社殿が痛々しい住吉神社奥社を回り込んで、三等三角点395.2mで大休止する。住吉大明神と摩利支天大神の石碑があり、ミニチュア陶器のお狐さんがたくさん並んでいる。藤岡、高崎のどの市街地が見えるが、春霞ではっきりしない。コーヒーを入れて、おやつで空腹を満たして、下山開始だ。里に降りれば、うどん・そばのいずみ亭が待っている。

造成中の私有庭園

途中に、造成中の「私有庭園」がある。個人の庭園にしては重機を使った工事で、山腹の一画を大規模に造成している。何ができるのだろうか?ここからは林道歩きだ。孟宗竹のジャングルを抜けて、初夏のような陽気に汗ばみながら駐車場に到着した。

いずみ亭は人気の店らしい。駐車場は満車状態で、入口に20人以上が順番待ちしている。取り合えず名前を記入して並ぶことに。うどん、そば、野菜てんぷらと、それぞれに注文して、美味しく頂く。

時間も過ぎたので、百体観音は寄らずに、児玉ー秩父線道路を、いろは橋から出牛峠を越えて、野上経由140号で帰ってみよう・・・と思ったのだが・・・野上側の道路工事で通行止めだ!

ままよ!皆野の国神まで回って、長瀞経由で帰ろう!ということで、思わぬドライブを楽しんで帰ることになってしまった。お疲れ様! (高橋仁)

 

【ハイキング】桐生吾妻山(個人山行)

吾妻山から村松峠周回   アルバム

女吾妻北の斜面でランチ

山域:桐生市吾妻山481.1m、女吾妻山(堂所山)483.7m

期日:2025年3月14日(金)

参加:高橋仁、赤坂、他5名

行程:晴れ、北風

熊谷7:00=吾妻公園駐車場9:20→トンビ岩10:10→吾妻山山頂10:50/11:05→女吾妻山(堂所山)11:25→南斜面(昼食)11:30/12:10→村松峠12:30→堰堤13:00→光明寺→吾妻公園駐車場13:50=熊谷16:10

利根川の刀水橋が工事中で、407号が大渋滞、群馬県に入るまでが大変だ。桐生市水道山の北側のある吾妻公園はチューリップにはまだ早い。梅の花を見て登山道へ。哲学の小径をジグザグに乗って水道山からの登山道に合流。ゆっくりハイクの我々を、ぽつりぽつりと追い抜いていく人。すでに下山してくる人もいる。迷わず女坂を選択してトンビ岩に。春霞で展望はイマイチ。でも桐生市街や埼玉までは見渡せる。第二女坂も迷わず選択して山頂へ。稜線に出ると北西の風が冷たい。山頂は思ったより人が少ない。時間帯がずれて、山頂に集中しないのかも。富士山もスカイツリーも見えないが、仙人ヶ岳や深高山、石尊山が良く見える。熊谷ドームも見える。

さて、女吾妻へ向かおう。急な階段を砕ているうちに風が強くなって、震える寒さになってきた。脱いだ上着を慌てて着込む。東電の茶色の電波反射板が見えてきて山頂に着いた。風を避けて先の南側斜面に下って昼食にする。日当たりのよい落ち葉フカフカの斜面は、暖かい。ゆっくりとランチタイムを取ろう。

小さなアップダウンで村松峠に到着。ここから急坂を下れば、杉植林の道は緩やかになり、村松堰堤に出た。この辺りは何とかベンチャーという会社が、レジャー施設でも開発するのだろうか?やたらに道路が出来ている。私有地に着き進入禁止の看板も!道路に出て、梅の花が咲いている、お城の様な豪邸を何軒か眺めながら、七福神の光明寺を抜けて駐車場に戻る。

帰りには、妻沼の利根川土手の側道を菜の花を見ながら走る。7分咲き位の菜の花が5km位延々と続いている。  (高橋仁)

どこまでも続く堤防の菜の花 

【ハイキング】天覧山・多峯主山・日和田山 (個人山行)

陽だまりハイク+RCゲレンデ見学  アルバム

RCゲレンデのフェース

山  域:埼玉県飯能市:天覧山197m、多峯主山270.8m、日和田山男岩・女岩
期  日:2025年2月17日(月)
参加者:(8名)高橋仁、赤坂、会員外6名

行 程
熊谷ドーム7:00=R407=飯能市市民会館P9:30➝能仁寺➝天覧山10:00➝多峯主山11:00
➝木立の尾根道➝駐車場11:50=巾着田(昼食)12:10/12:50➝日和田山(田部井j淳子顕彰碑とRCゲレンデを見る)➝巾着田14:40=往路を帰る=熊谷16:30

   

朝のラッシュで、30分遅れで駐車場を出発。能仁寺を参拝してから、十六羅漢を抜けて天覧山へ。薄霞で富士山は見えず。地元の人が、「昨日はよく見えたんですがね~」

西へ下り、湿原を多峯主山へ向かおう。せせらぎの小沢から尾根に登れば山頂は近い。石段を登り切って山頂に着いた。月曜日とあって人は少ない。ランチは巾着田の予定だから、水分・エネルギ補給をしたら下山開始。

雨乞い池を抜けて、木立の尾根道を一気に下り、車道から駐車場に戻る。

腹も減ったので、急いで巾着田に移動して、高麗川河原でランチタイムだ。湯を沸かし、ラーメン、おにぎり、コーヒー、パン・・思い思いに空腹を満たす。

ランチの後は、日和田山だ。まず登山口の田部井淳子顕彰碑を訪れる。今日は日和田山は登らず、南に回って「見晴らしの丘登山口」から男岩・女岩のロッククライミングゲレンデを目指そう。斜面から沢筋の道を登れば、右手に大きな岩肌が見えてくる。大きく立ちはだかる岩肌のあちらこちらに、残置ハーケンが日に当たって白く光っている。

一人のクライマーが、右のルートを登り切ろうとしていた。かつて田部井淳子さんがヒマラヤを目指してここで練習を重ねた場所だ。

見るとクライミング禁止の看板がある。いつから禁止になったのだろうか?

もちろん、我々は見るだけで十分。写真を取ったら左上(西側)の尾根を回って帰ります。

巾着田の駐車場に戻って、一日の予定が終了。高低差は少ないが、結構いっぱい歩いて気持ちの良い山行だった。(高橋仁)

【ハイキング】中間平なべハイク

みんなして なべを囲んでにぎやかに  アルバム

なべの仕上がり、待ちきれない!

山  域:中間平公園
期  日:2024年2月15日(土) 集合 寄居駅 8:50
行  程:熊谷駅発(8:11)=寄居駅(8:43/9:00)=太子堂(9:15)➡ 鉢形城(9:30/10:15)➡中間平公園(12:00/113:30)➡日本の里 風布館(14:10/14:20)➡風のみち歩道入口(14:30)➡夫婦滝➡波久礼駅着(15:30)
参 加 者:(15名)高橋仁 白根 高橋武 赤坂 豊島 石川 浅見 駒崎 瀬戸 髙橋陽 福井 松崎 

(なべ担当)栗原 相澤 木村


ハイキング班の記録

新しい仲間4人を含む11人が寄居駅に集合して、太子堂を見てから、正喜橋を渡る。鉢形城址で待っていた浅見さんと合流する。浅見さんの用意した資料で案内をしてもらいながら鉢形城跡を巡る。荒川と深沢川に挟まれた自然の要害に、広大な城があったことが良く実感できる。

城址を抜けて中間平を目指す。ずうっと道路歩きが続くので、途中でショートカットを試みる。が、・・・道が消えて藪に阻まれてしまう。「なんちゅう道を歩かせるんじゃ!!」という視線を背中に感じながら「ままよ!」とばかりに力技で藪抜けをして何とか道路に出る。

中間平に辿り着くと、栗原、木村、相澤の三人がなべの支度を進めている。いいにおいが漂っている。展望地のベンチできりたんぽなべ、いもなべ、うどんなべとお代わりをすれば、お腹もいっぱいになって、満足満足。大勢で頂くごちそうは、本当にうまい!

だいぶ時間も超過したので、集合写真を取ったら、なべ担当の3人と別れて、風布・大和の里へ下山開始しよう。日陰の樹林の沢をゆるゆると下れば、140号有料道路の下をくぐって風布館に到着だ。こぼれた水が凍りついた水車が、まるで時間が止まったかのように動かない。

さて、釜伏川(風布川)に沿って下る。風の道歩道を行く「歩き足りないグループ」と、車道を行く「もう沢山グループ」に分かれて、それぞれ波久礼駅に向かおう。

寄居橋を渡ればすぐ波久礼の駅。あまり待たずに15:48の電車に乗れた。                                                                    (高橋仁)

なべ担当班の記録

中間平公園展望テラスに10時近くに到着。車に積んだ荷物をテラスから降りた所にある木製テーブルに運ぶ。絶好の日和である。風は僅か、気温も高く、羽織っているアウターを脱ぐ。テラスからの眺望は素晴らしい、眼下に寄居の街並み、これを囲む山波を望む。ロウバイの香りが風に運ばれ微かに匂う。
 テーブルの上に、食材を並べる。二つのテーブルの上は調理道具や食材で埋まる。今回栗原さんに前以て下ごしらえをして頂き、2つの鍋には、具材が入り調理されていた。足し加える食材の購入だけで、買い物・調理の時間が短縮され、ゆとりをもって動け、非常に助かった。
 レシピは、きりたんぽ鍋は栗原さんお手製のきりたんぽ、鶏肉、ゴボウ、しめじ、マイタケ、これに比内地鶏スープを入れ煮込む。
芋煮鍋には里芋、豚肉、しめじ、マイタケ、こんにゃく、トビウオの焼きあごだしを入れ煮込む、更に火を通してある牛肉を加えた。
 両方の鍋とも豊富な食材を使い。この物価高にこれだけの具材を使用した鍋は普段なかなか食べられない。食するのが楽しみ。僅かな風であるが、ガスコンロの火は横になびき、鍋に火が上手く通らない。鍋の周りを囲い、11時ころには、どうにか煮立った。あとはハイキング組を待つばかり、火を止める。メンバーが見えたらきりたんぽを加えるのみ。
11時30分過ぎるが、メンバーの姿は見えない。やがて一報が入る、鉢形城址を見学したので遅れるとのこと。 12時ちょっと前に、反対の方向からメンバーの姿が見てとれ、急いで、きりたんぽを入れ煮込む。
 早速に、各メンバーに器と箸を渡して、まずはきりたんぽ鍋なべを楽しんで頂く。きりたんぽをすべてに盛り付け、お代わりは、芋煮鍋を食して頂いた。しばらく談話を楽しんだ後、うどんを食べる様子見ながら芋煮鍋 に入れるが、皆さんの食の進みが良く、あっという間になくなった。食べ残しが多くなるのではないかと心配したが、杞憂に終わりほっとした。
穏やかな天候に恵まれ、食事・談話を楽しみ、ゆっくりとひとときを過ごすことができたかと思う。4名の新入会員にも参加していただき、親睦を深められ良かった。栗原さんには大変お世話になりありがとうございました。
 ハイキング組は3時30分頃、波久礼駅へ。運搬組は3時過ぎに熊谷へ、お疲れさまでした。    相澤 記

 

【ハイキング】鐘撞堂山 地図読みハイク

地図をにらんでバリルートを行く

相澤鉱山跡の洞窟 アルバム

期日:2025年2月9日(日)

山域:埼玉県深谷市(寄居町、上里町)鐘撞堂山330m

行程:道の駅かわもと7:30=十二社登山口8:20→鐘撞堂山9:30/9:40→洞窟10:05/10:20→p237 11:00/11:15→円良田湖→特産センター11:40/12:20→猪俣城跡(P305)13:10/13:20→谷津池14:15→南飯塚1号池14:50→十二社登山口15:10=道の駅かわもと15:40

参加者:9名

高橋仁、浅見、須藤、相澤、大嶋、高橋武、高橋陽、福井、松崎

ホタル池、谷津池コースの南側の尾根の取付きにある十二社神社。新入会員の3人を交えた9人のにぎやかな山行が始まる。日が当たらないと結構寒い境内から尾根道を登る。地理院地図には無いが、立派な道だ。下山時の廃道取付点を意識しながら登るが、はっきりわからないまま桜沢コースの八幡尾根に着いちゃった。

ここからは登山道を歩いて山頂まで登ろう。時間が早いので思ったより静かだ。比企の山と秩父の山を展望したら、今日の目的のひとつ、蛇紋岩採掘跡の洞窟(*)を目指そう。円良田湖への下山道をちょっと下ると、右に入る踏み跡と赤布が見つかる。これを辿れば洞窟につながっている。

鉱山跡の洞窟前で

 鐘撞堂山の西の沢筋にある、小さな山に5,6か所の坑道がある。落ち葉が吹込んだり、水が溜まっている洞もあるが、崩落などは無くてしっかりと形を保っている。蝙蝠が生息している洞もある。
ここから沢を渡って、北西の尾根に登り返して、237mピークを目指そう。地理院地図には道があるが踏み跡程度だ。途中に山火事の後みたいな焼けぼっくいがある。鞍部まで下ったらP237mに登って小休止だ。先は急斜面なので、鞍部に戻り、作業道から円良田湖に降りる。マウンテンバギーで遊ぶためのコンクリートの凸凹斜面がしつらえてあり、まるで雪山のように白い。
円良田湖畔を美里特産センターまで歩いて、ランチにしよう。うどんを注文する人、持参の昼食を食べる人。店のお茶と、皿に山盛りのふかし里芋をサービスしてくれた。食後は猪俣城跡へ再度登り返しだ。途中で単独の女性とすれ違ったと思ったら・・・。なんと深谷こまくさの深野さん。ここから猪俣城跡まで同行することになった。
炭焼き場を過ぎて猪俣城跡への分岐。踏み跡を辿り305mピークに出る。浅見さんが調べてくれた資料によれば、猪俣城の狼煙台の後らしき穴が残っている。
登山道に合流し、風が寒い北コース尾根から谷津池に下ろう。ここで3人がホタル池公園にショートカットして、6人は八幡尾根に登り返して十二社尾根分岐の下で南飯塚1号池に下る廃道を探す。
上からのぞくと、落ち葉で埋まっているが、道路の幅と思しき樹木のすきまが延びている。ここを辿ると、神社の後と思われる屋根瓦や石段のあとがある。地理院地図の建物マークと一致しているからこれが廃道に間違いない。これを辿って下れば、シノダケの密藪を突っ切って、1号池に飛び出た。道路歩きで十二社に戻り、ホタル池の3人を迎えに行こう。少し長丁場、長時間だったが、まあ、面白い山行だったかな?

(*)鐘撞堂の洞窟は、地元の人の間では国会議事堂の話や、小川のニッケル鉱山の話が混同されて、諸説あるが、日本鉱産誌の資料では、明治時代に相澤新兵衛が開発した相澤鉱山で、蛇紋岩(角閃石石綿:アスベストやタルクの原料)を昭和20年頃まで採掘されていた。蛇紋岩は早池峰、至仏山などの滑りやすい岩として知られている。磨くと蛇の皮のような紋様が光って美しい。秩父、西上州にも鉱床が有り、蓑山、大霧山の蛇紋岩は品質が良く、国会議事堂の床や壁の装飾用に使われている。1月4日「初山行は大霧山周回に(個人山行)」を参照する              (高橋仁)

【ハイキング】大小山と多々良沼の白鳥(個人山行)

天狗の山と白鳥の沼

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期 日:2025年2月7日(金)
山 域:栃木県足利市:大小山、群馬県館林市:多々良沼

参加者:高橋仁、赤坂、会員外4名

行 程:
熊谷ドーム8:30=多々良沼ガバ沼エリア9:00/9:20=足利市阿夫利神社10:00➝大小山(妙義山)11:00/11:15→大小山11:30→見晴台11:40/12:25→駐車場13:00=コメダ珈琲館林店14:20/16:00=多々良沼公園16:20/17:00=熊谷18:00       
参加者:(6人)高橋 仁 赤坂 会員外4人

 館林の多々良沼の白鳥を見たいと思った。行きがけに朝の白鳥とカモの大群を見てから、足利の大小山に登って、帰りの駄賃に夕日の白鳥を見て帰ろう。
 というわけで、遅めの出発で多々良沼のガバ沼エリアに。オオハクチョウが数羽、凍った水面に動かない。給餌が始まった。おびただしいカモの大群が押し寄せる。こんなの初めて見る。

さて、大小山へ。フラワーパークのわきを縫って、阿夫利神社登山口へ。山頂下の大・小の文字板が駐車場からよく見える。男坂から見晴らし台に行くつもりが、途中の好展望所につられて尾根ルートに入ってしまう。

そのまま妙義山(地理院地図の大小山)313mヘ登って展望を楽しむ。風が強く寒い。大小山(地元で言う大小山:大・小の文字板の上のピーク)を経由して、梯子を下って見晴らし台に。ここは風も無いのでランチにしよう。崖の上に大、小の文字板が見える。

大小山は二つのピークに二つの名前が使われていて、紛らわしい。初めての人は「アレ?・・アレ?・・?」となってしまう。

女坂を下って阿夫利神社に戻る。あっけない山行だったが、好天、好展望でよかったし、帰りの夕日の白鳥が目当てだから、これでいいのだ!・

・・館林の「コメダ」で時間つぶしのお茶をして、過去の山行や、今後の山行の話に花が咲く。
頃合いを見て多々良沼の夕日の小径に向かう。思ったより人も少なく、沼に沈む夕日に浮かぶ白鳥とカモをゆっくりと観ることができる。クライマックスの日没は雲に隠れてしまったが、満足の一日を終えて帰路に着く。  (高橋仁)

【雪山ハイク】庵滝氷瀑(日光)個人山行

小田代原から庵滝の氷瀑へ

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山  域:栃木県日光市 小田代ヶ原・庵滝

目  的:日光の小田代ヶ原のスノーハイクと、白樺の貴婦人、庵滝の氷瀑を見る

山行形態:スノーハイキング

期  日:2024年2月4(火)  

 行  程:(歩 CT5時間)

道の駅くろほね・やまびこ集合7:15=赤沼茶屋P8:40/9:00→戦場ヶ原9:30→小田代ヶ原9:50→弓張峠10:40➝庵滝11:40/12:45→弓張峠13:20→小田代ヶ原13:30→戦場ヶ原14:10→赤沼茶屋P14:45=道の駅くろほね・やまびこ16:00解散

参加者:(5 名) 高橋仁、他4名

日光の庵滝の氷瀑を見に行こう。ほんとは、雲竜渓谷の氷瀑に行きたいと思ったが、メンバーの高齢化もあり、雲竜瀑はちょっと敷居が高くなったかな?2019年の雲竜瀑 

庵滝は一年前にも行ったところだが、メンバーが変わればまた違う楽しみもあるだろう。結氷も今年の方が進んでいそうだし・・・去年の庵滝
日光いろは坂を登る。除雪され雪は無いが路面が凍っているので慎重に走る。赤沼茶屋駐車場もすいている。今日は静かな山行が出来そうだ。戦場ヶ原、小田代原とチェーンスパイクで小気味よく歩く。
弓張峠の先から外山沢に沿ったトレースを辿る。雪に包まれた沢はとてもきれいだ。渡渉して右岸へ、また渡渉して左岸に戻る。前方に二つの黒い突峰が獄門のように沢を挟んでいる。あの下あたりが氷瀑だろう。二股で緑沢を分けて左の庵沢に入れば、すぐに氷瀑が表れる。地理院地図に1㎞ほど上流に庵滝の標記があるから、この氷瀑は庵滝ではないが、そう呼んで居るのかも知れない。

雲竜爆のような連続した大きなスケールは無いが、一点豪華の庵滝はやはり見事だ。向かって左の碧氷のカーテンは、その裏側まで「どうぞ、どうぞ」とばかりに見せてくれる。右のチムニー(煙突)状の氷の中は水が音を立てて流れ落ちている。氷のチムニーは、透き通った窓から、ちらちらと水のしぶきを見せている。動画だと面白いかも?
ゆっくりとランチをしたら来た道を帰るとしよう。雲が取れて霞んでいた、小田代原の「貴婦人」が白い肌を見せてくれた。男体ファミリーの山も見せてくれた。満足のスノーハイクを終えて日光を後にする。(高橋仁)

【ハイキング】百藏山 富士見山行(個人山行)

雨上がりの百藏山から富士山を

西コース登山口の広場のトトロ

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山 域:山梨県大月市 百藏山1003.4m

期 日:2025年1月20日(月)

行 程:東松山IC=中央道大月IC=市営グランドP8:30/8:50→浄水場登山口9:20→山頂10:50/11:50→大同山分岐→広場13:00/13:20→駐車場13:30=往路を戻る

参加者:高橋仁 赤坂 会員外5名

 関越道を走る車の窓に雨粒がポツポツ。まあ、晴れてくるだろうと予報を信じて走る。圏央道に入ると奥多摩の大岳、御前山が見えて、富士山が朝日に輝いている。よしよし!これでいいのだ!

 猿橋から桂川を渡り、市営グランドに駐車して東ルート登山口に向かう。振り返れば大きな富士山が、三ッ峠と御正体山を従えて輝いている。浄水場の先から、けたたましい鶏の声を聴きながら樹林の登山道に入る。沢筋の道を250m位高度を上げて、南東の伸びる尾根に乗ると、鎖混りの急登が始まり高度を稼ぐ。東の扇山への分岐を分けて左の百蔵山頂に到着した。

 

 南側の木々の間から、丹沢から道志山塊、富士山、御坂山塊の展望が開ける。さすが、大月秀麗富岳12景の山だけはある。時間の余裕もあるので、1時間のランチタイムを取って、ゆったり、にぎやかに過ごす。

 寒くなってきたので、下山開始。西コースはゆるい傾斜でゆったりと歩ける。大同山分岐から左に降りた尾根の先でもう一度展望を(富士山は雲にお隠れになったが)楽しんで、さらに下る。有料トイレのある百藏山広場で、トトロや真っ黒クロスケのモニュメントを眺めてから、グランド駐車場に帰る。

 好天気、好展望、時間たっぷりの楽しい山行でした。(高橋仁)

【雪山ハイク】赤城山スノーハイク

抜群の展望満喫の赤城山

山  域:赤城山(群馬県)・黒檜山1827.6m、駒ケ岳1685m

アルバム

登山形態:積雪期登山
目  的:積雪の赤城山を楽しむ
日  程:2025年1月18日(土)
行  程:
熊谷駅南口7:00=駒ヶ岳登山口P9:00/9:30→黒檜山登山口10:10→黒檜山(昼食)12:10/13:10→駒ヶ岳14:30→下降点→駒ヶ岳登山口15:30=熊谷18:10
参 加 者:( 8 名)ⅭL 高橋仁 SL 木村  相澤 赤坂 駒崎 瀬戸 髙橋陽 福井

アイスバーンの赤城道路を、真新しいスタッドレスタイヤで快調に登って行く。青空をバックに山肌の樹林が白く輝いている。今日の山行を予感させる眺めにワクワクする。新坂平を超えて、大沼を回り込んで駒ヶ岳登山口に駐車する。下の大洞駐車場は満車状態だ。冷たい風の中を、チェンスパやアイゼンを付けて湖畔道路を黒檜山登山口に向かう。
黒檜山の登りは岩の隙間を積雪が埋めて、岩ゴロゴロの道を避けて草の上にトレースがついていて、歩きやすい。猫岩で尾根上に出ると地蔵岳の左に富士山が迎えてくれて、みんなの歓声が!見下ろす大沼は、氷の上に風が造形した雪の風紋が鱗のようだ。
登るにつれて、風も止み気温も上がって着込んだウエアを脱ぎながら稜線分岐に到着。お腹もすいたがランチはお預けで展望所に着いた。今日は年の初めからなんとラッキーな山行だろうか!日光から尾瀬、上州、谷川、草津白根、北アルプス、八ヶ岳、南アルプス、富士山、奥多摩、丹沢・・・今までの赤城山行の中でも「抜群」の展望が、お年玉になった。
新しい顔ぶれの三人の女性が加わり、8人のパーテーはとってもにぎやか。山座同定にいそしみながら、一時間もランチを楽しんだら、駒ヶ岳に向かおう。黒檜大神の先で花見ヶ原コースの展望地に立ち寄ろう。駒ヶ岳から鳥居峠への稜線が良く見える。春にはアカヤシオでピンクに染まることだろう。急下りを慎重に下って・・、もったいないほど下って最低鞍部の大タルミから登り返して駒ヶ岳だ。地蔵のアンテナ群や結氷した小沼や関東平野の眺望を楽しんだら、左のミニ雪庇を眺めながら鉄階段の下降点に下ろう。いつもは雪融けでグチャグチャになる草地は、ラッキーなことに今回はきれいだ。鉄階段は踏板に雪がついて、足を置きにくい。ここは最後の注意を集中して下ろう。麓の笹原を抜けて、山行終了。満足、満足。(高橋仁)

【ハイキング】八束山(城山)・朝日岳 (個人山行)

八束山と朝日岳・変化のある城跡の山朝日岳南峰から八策山と牛臥山の重なりを見る

 期 日:2025年1月15日(水)

山 域:高崎市吉井、城山(八束山)453m・朝日岳450m

参加者:高橋仁 他4名

行 程:

八束山登山者駐車場8:25→虚空蔵堂跡8:40→浅間山→羊の足跡9:10→八策山9:30/9:45→西登山口10:35→朝日岳北登山口10:50/11:00→朝日岳北峰11:30→南峰(昼食)11:45/12:50→東登山口(落合集落)13:30→駐車場14:20

 

今日は、吉井三山(牛臥山・八束山・朝日)のうち二山を登る。 

高崎市吉井塩のサトキン工場前の駐車場から北登山口に入る。沢筋から尾根に取り付くと灯篭や、礎石の残る「虚空蔵堂跡」に出て、その上の浅間山に登る。左手に牛臥山が樹林の枝越しに見え隠れする。350mあたりで、羊の足跡岩がある。

上野三碑のうち多胡碑の碑文(・大和朝廷の命により多胡郡をつくり羊に支配を任せる・)にある羊太夫がここから神通力で奈良の都まで一日で参内したという逸話の石で、足跡のくぼみがある。

急坂を登って山頂に到着。地理院地図は城山だが、八束城があったので八束山(やつかやま)と呼ばれている。大した展望は無い。周りが切割に囲まれ、平たんに削られた山頂はいかにも山城跡といった山頂だ。

西登山口に向かって下山開始。次に登る朝日岳が良く見える。所々にロープの岩場が出てくるが、ロープ無しでも木の根や岩をつかんで下れる。

朝日岳の北峰と南峰(左)から岩稜の尾根が手前に

大沢川を渡り、「懐石やじま」の前に出たら、舗装道路を朝日岳の北側に回り込んで、北登山口から取り付く。樹林の尾根道を200mも登れば朝日岳北峰に到着だ。

ここも雨引城という山城跡で、切割や曲輪跡だろうか?小平地がいくつかある。南へ少し下り登り返せば南峰だ。少し先の岸壁の上の展望地でランチにする。ここから東にはさっき登った八束山とその東の牛臥山が重なって見える。吉井三山が東西に一直線に並んでいるのが実感できる。手前八策山、奥に牛臥山のアンテナが

展望を楽しみ、お腹を満たしたら下山開始だ。東に伸びた岩稜の尾根を、連続する岩の北側の巻きながら下るのだが、短いながら、ロープと鎖が次々と、というよりほとんど連続している。なくても下れるところも多いが、何か所かは頼らざるを得ないところがある。

今日一番の面白いコースで、下りなのに汗をかいてしまった。(冷や汗ではありません!)

東谷・落合集落から、舗装路を下り「懐石やじま」の前を通り、大沢川に沿った、伸びやかな牧草地や畑を見ながらサトキン前の駐車場に戻る。

【ハイキング】初山行は大霧山周回に(個人山行)

大霧山と寺社巡り

大霧山頂から両神山山域:大霧山(皆野町)

期日:2025年1月4日(土)

参加:高橋仁(個人山行)     

熊谷6:30=二十三夜寺8:00/8:10=林道終点8:30ー粥仁田峠9:10ー大霧山9:40/10:00ー旧定峰峠10:30ー定岳寺ー定峰神社11:30/11:55ー四萬部寺12:20ー林道終点12:55=道の駅みなの13:30/14:10=熊谷15:10

朝の二十三夜寺はひっそりとしている。本殿の左から蓑山登山道を少し登ってみると登谷山、皇鈴山、二本木峠から秩父高原牧場の山並みが正面に連なっている。このアングルからの眺望はなかなかである。

車で三沢川に沿った林道を行けるところまで登ってみる。標高300mの鉱山舎屋の入口で方向転換して路肩に駐車。蛇紋岩(*)のかけらがゴロゴロとした林道を行くと登山道に変わる。

(*)磨くと蛇の皮のような紋様が表れる鉱石。明治時代に此処の蛇紋岩が国会議事堂の床と壁の装飾に使われたという。鐘撞堂山の蛇紋岩鉱山を参照する

沢筋の道を登り詰めると、明るく気持ちのいい牧草地が広がりその先に粥仁田峠への舗装道路も見えてきた。

罠に掛かったシカがいた粥仁田峠からの登山道に合流する手前で、ガサガサッと音がする。前足が罠に嵌まったシカが、振りほどこうともがいている。まだ衰弱していないから、夕べから今朝あたりに掛かったようだ。理性では、食害を及ぼす害獣の駆除のために仕掛けた罠だと解っていても、必死にもがくシカを目の前にすると、助けてあげたいという衝動に駆られてしまう。

山頂から武甲山(左)じっと堪えて先を急ぎ、山頂に到着。いつ来ても展望がすばらしい山だ。武甲、雲取から長沢背稜、両神、西上州、浅間、白根、榛名、の眺め、谷川、日光は少しかすんでいる。

岩尾山定岳寺下山は、左の牧草地越しに、比企三山(大霧山、笠山、堂平山)をながめ、植林の尾根を下れば旧定峰峠だ。幅の広い道を落ち葉を分けながらずんずん下って、舗装路に出る。若宮神社、岩尾山定岳寺、定峰神社で軽く昼食して、四萬部寺を巡って道路を登り、旧三沢村の碑がある峠を越えて広町山十分岐に下る。車を置いた、林道終点に登り返す。(仁)

 

【ピークハント】厳冬期の硫黄岳

厳冬期の硫黄岳は、厳しかった

 

横岳西の大岩峰(大同心・小同心)

山域山名:八ヶ岳硫黄岳(2760m) 

期日:2024年12月20日21日

参加者:L木村 駒崎 橋本

行動記録:20日 熊谷5:00=関越道・圏央道・中央道=美濃戸口8:30/9:00-美濃戸山荘10:00-南沢-行者小屋13:05/13:35-中山展望台13:50-赤岳鉱泉14:35-赤岳鉱泉泊 21日 赤岳鉱泉7:30-硫黄岳9:50-赤岳鉱泉11:30/45-北沢-美濃戸山荘13:30-美濃戸口14:45=往路と同じ=熊谷17:00 

20日<天気、晴れ>今日は天気が良いとの予報に期待して登山口を目指す。関越道、圏央道では、関東平野の西の山脈を見ながら、八王子JCからは左右の山脈を見ながら進む。途中で、左に時々富士山を望む。甲府盆地に出ると南アルプスや、秩父の山脈を見ながら進み、今日、行く八ヶ岳が次第に近づく。諏訪南ICを下り、20分ほどでカラマツ林に囲まれた美濃戸口に着く。付近には別荘なども点在する。ここで装備を付け、出発する。美濃戸山荘までは、緩斜面でカラマツ林や雑木林の中を歩く。車道は奥まで続き、登山道に平行している。雪はうっすらと積もっている程だが、日陰の雪は多い。斜度は緩く、さほど汗もかかないが、体が温めまる程度で、美濃戸山荘に着く。ここで休憩。沢に人工の氷柱が作ってある。ここまでは一般車も入れるので、駐車場には車が駐車している。アイゼンを付ける。少し歩いて、南沢登山道の入口があり、こちらに進む。積雪量も増す。登山道に入ると、ホテイランの案内板がある。亜高山帯の薄ぐらい暗い林床に生えるランだが、開花時期でないので印だけが雪の上に出ている。この辺からは落葉樹は無く、シラビソなどの針葉常緑樹の木々が密に生える亜高山帯の樹林で、この中や、空の開けた沢筋を登る。指先が次第に凍える。登るにつれ気温が下がってきた。沢を何回も横切る。沢には雪の綿帽子をかぶった岩と沢水の凍り付いた氷が沢音の中に佇む。沢に架かる橋は小さいながらもしっかりしていて安心した渡れる。雪は登るにつれ増える。道のトレースはしっかりついていて安心してそこを辿れる。平日のせいか、すれ違う人、追い越す人もいない。沢水も無くなり、空の開けた道に出て、見上げると大同心の岩峰が出てきた。さらに進むと東側の岩峰の稜線全体が見える。そして雪を被った黒い森を抜け、無人の行者小屋に着いた。南に阿弥陀岳、中岳、赤岳がはっきりと見える。東には、赤岳から北に続く横岳、そこに続くいくつもの岩峰が聳え立つ。

数人の登山者のいる行者小屋でゆっくりと休憩をとった後、赤岳鉱泉に向かう。中山乗越から、中山展望台に立ち寄る。行者小屋よりも周囲の山脈がさらによく望める。ここからは下り道で、アイゼンがよく効き快適に宿に向かう。宿の横では、鹿が出迎えてくれた。

赤岳鉱泉では、夕食の6時までゆっくり過ごす。同じ部屋の方が茨城労山の方と分かり、タケノコ狩り、海外登山などの話題で盛り上がる。パキスタンの男性とガイドも同室となり、この2人はアイスクライミングに来たという。6時から、山小屋の夕食では珍しくステーキが出て、ゆっくりと味わった。

21日<天気、曇、風雪>天気予報どおり、曇りだ。小屋周辺に風はあまりない。風雪が午後から強くなる予報で赤岳の予定を、硫黄岳に変更した。硫黄岳は、赤岳より140m低い。小屋横から道に入る。鬱蒼と繁る薄暗い森の中を進む。雪も多いがトレースはしっかりしている。小沢を2つほど横切る。水がちょろちょろと流れている。その後、赤岩の頭目指して、傾斜がきつくなり、道は右に左に折れながら高度を上げていく。針葉樹の森は濃く、暗い。時々、落葉樹もあり、そんな場所からは雪雲の下に、阿弥陀岳や、諏訪方面の街を見ることもできる。白黒の水墨画のような色のない景色だ。最近読んだ「登山と身体の科学」で「太ももの大腿四頭筋に力を入れて登る時に息を吐く方法が楽」とある。呼吸と歩行を関係づけて歩いていなかったので、これを意識して、登る。確かに、楽だ。肺に酸素の多い空気が頻繁に供給されるので、血中酸素濃度が高くなるせいかなどと考えることもできた。10kgほどのザックを背負い風の弱い休憩地点まで、若い2人にあまり遅れることなく歩くことができた。見上げる尾根には、強風がゴーと吹くが、休んだ場所は風が当たらなかった。尾根に上がると稜線で風が強いぞと、覚悟して登り続ける。赤岩の頭の鞍部に出ると、そこに木々は無く、吹き曝しの稜線で、一気に細かい雪片の混じった強風が吹きつけてきた。遠くの赤岳の山頂は既に雪雲の中だ。右にある岩山に向かって緩い氷雪の道を登る。道の脇を見れば、ハイマツもガンコウランも、シャクナゲも凍り付いている。高山の厳しい寒さに耐えている。岩稜帯は大岩の間を抜けて行く。指先がこの寒風で冷え、痛くなっている。八ヶ岳は凍傷も多いと山小屋の掲示で見たことを思い出す。岩の間を抜けると道標があり、平らな岩屑面が広がる。硫黄岳に着いた。寒風の中、手袋の凍える手でやっと何枚か写真を撮り下る。冬の厳しい硫黄岳には、登る人も少なく、出会ったのは数人程度だった。

登る時に休んだのと同じ場所で休む。そこは風も無く、腰を下ろしてゆっくりと飲むカフェラテの温かさが体も気持ちも温めてくれた。この後、登った道をひたすら下る。途中に、倒木が何本もあり、くぐったり、跨いだりしながら下る。倒木をどうにかしたいが、埼玉から来るには遠すぎる・・・などと考える。

赤岳鉱泉に着くと、登山者がやけに多い。テント張りの準備をしているグループもいる。この小屋の近くに8mほどの人口氷壁が作られている。登った形跡はない。休んでいる時間にも次々と登山者が登ってくる。ザックを見れば背中には、アイスクライミング用アックスを括り付けている。あ

休憩後、登りと違う北沢を下る。沢や樹林は南沢と同じようだ。ただ、沢の底は赤茶けている。火山由来の成分が沈着しているようだ。沢を渡る橋も整備されている。この下りのルートでも、幾つもの登りの登山者のグループとすれ違う。後日、赤岳鉱泉のサイトで知ったが、この日が、アイスウォール解禁日となっていた。車道に出る少し手前で、アイゼンを岩に引っ掛け転ぶ。どこも負傷せず、歩けて一安心した。橋を渡って車道に出た。後は車道を辿って、美濃戸山荘まで、順調に下る。ここで一休み。傾斜の緩くなった山道を下り、ほぼ予定とおり美濃戸口に着いた。

美濃戸口で八ヶ岳山荘の駐車料金サービスのコーヒーを、薪ストーブで暖まりながらいただく。体が外からも、中からも暖まり、厳しい冬山に登った充実感を感じることができた。後は、埼玉に帰るだけとなった。中央道の小淵沢から甲府位までは、左手に八ヶ岳、右手に鳳凰三山に繋がる山々が見えた。

                           (橋本記)